2022年10月31日月曜日

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
10月29日から30日にかけて、2つの小惑星が月と地球の近くを通過して行きました。
 
2022 UW16 (2022年10月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月29日 13:38
 (地球)10月29日 19:16
接近日時 誤差
(月)±5 分
(地球)±4 分
接近距離 (月)0.661 LD
(地球)0.100 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
12.3 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2025年4月22日ごろ
公転周期421 日 ≅ 1.15 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2022 UW15 (2022年10月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月30日 20:44
 (月)10月30日 21:14
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
(月)±1 分未満
接近距離 (地球)0.314 LD
(月)1.175LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
7.9 km/s ≅ 2万8000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2023年4月15日
公転周期552 日 ≅ 1.51 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2022年10月30日日曜日

マウナ・ロア山が不穏 — ハワイ (続報)

 
 
マウナ・ロア山では依然として火山活動が高まった状態が続いています。以下は "HAWAIIAN VOLCANO OBSERVATORY DAILY UPDATE U.S. Geological Survey Saturday, October 29, 2022, 8:40 AM HST"(日本時間30日03時40分) からの抜粋・テキトー訳です(この DAILY UPDATE は同じ URL を使って毎日更新されています): 

活動概要:マウナ・ロアは噴火しておらず、現時点では噴火が切迫している兆候はない。しかし、地震活動の増加や山頂の膨張が示すように、マウナ・ロアでは火山活動が高まった状態が続いている。現在の活動の高まりは、マウナ・ロア山頂の地下 3〜8km に新たなマグマが流入していることが原因である可能性が高い。過去 1日間の監視データには大きな変化は見られない。

観測結果:過去24時間、HVO(ハワイ火山観測所)は Mokuʻāweoweo カルデラの地下 2〜5km と、マウナ・ロアの北西斜面上部の地下 6〜8km で 39回の小規模地震(M3.0以下)を検出した。どちらの領域も歴史的に、マウナ・ロアが不安定な時期に地震活動が活発であった。

マウナ・ロアの山頂と山麓にある全地球測位システム(GPS)機器は、9月中旬から上昇した率で山体が膨張していることを観測している。しかし、山頂の傾斜計は過去 1週間、地表の大きな変形を示していない。

二酸化硫黄(SO2)、硫化水素(H2S)、二酸化炭素(CO2)の濃度および噴気孔温度は、山頂および Southwest Rift Zone(南西地溝帯)上部の Sulphur Cone(硫黄丘)で安定した状態を維持している。ウェブカメラと赤外線カメラでは、過去 1週間、マウナ・ロアの火山景観に変化は見られない。

解説:火山活動の活発化は、2022年9月中旬から、マウナ・ロア山頂直下の地震発生率の上昇(1日10〜20回から40〜50回へ)、GPS 観測点で記録される山体膨張率の上昇、MOK傾斜計で記録される山体膨張によって始まった。この活発化は、マウナ・ロア山頂のマグマ溜まり系にマグマが新たに流入したことが原因であるとみられる。このマグマ溜まりの膨張にともなって、Mokuʻāweoweo カルデラの直下とカルデラの北西にある領域で小さな地震が引き起こされている。マグマが深部(3キロメートル以深)に入ってきたことは、地表に設置されたGPS ステーション間で測定される上方への移動と伸長が継続的に増加することによって検出される。9月の最後の2週間に山頂傾斜計で記録された膨張は、より浅い場所(3キロメートル以浅)へのマグマの流入に起因する可能性が高い。現在、地震や変形が起きている場所が、必ずしも次の噴火が起きる場所とは限らない。マウ・ナロアの警戒レベルは「ADVISORY/YELLOW」に引き上げられたままである。現在の活動の活発化は、噴火への進行を確実に示唆するものではなく、噴火が切迫していることを示すものでもない。

背景:マウナ・ロアは、地球上で最大の活火山で、ハワイ島の半分を占めている(下図参照)。噴火は大量の高速で移動する溶岩流を発生させる傾向があり、島の東側と西側の地域社会に影響を与えることがある。

マウナ・ロアの噴火は通常、山頂で始まり、噴火開始後数分から数ヶ月の間に Northeast Rift Zone(北東地溝帯) または Southwest Rift Zone(南西地溝帯)、あるいは北側斜面の放射状に並んだ噴火口に移動することがある。十分な記録が残るものとしては最初の 1843年の噴火以来、この火山は 33回噴火しており、噴火の間隔は数ヶ月から数十年におよぶ。マウナ・ロアが最後に噴火したのは 1984年である。
 
Wikipedia より引用


天と地

 
上院予算委員会委員長を務めるバーニー・サンダース議員のスタッフのツイートから。現在の為替レート 147円/$ で換算すると、イーロン・マスク氏の資産〝$221 billion〟は 32兆円超。一方、13年前から変わっていない連邦最低賃金(時給)〝$7.25 an hour〟は 1066円ほど:
 
 

3つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
10月26日から28日にかけて、3つの小惑星が月と地球の近くを通過していたことが、データベース更新で明らかになりました。いずれの小惑星も、地球接近後に遠ざかっていく過程で発見されたものです。
 
2022 UC14 (2022年10月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月26日 02:13
 (地球)10月26日 20:06
接近日時 誤差
(月)±3 分
(地球)±2 分
接近距離 (月)0.74 LD
(地球)0.59 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
6.5 km/s ≅ 2万4000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2023年11月5日
公転周期379 日 ≅ 1.04 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2022 UW14 (2022年10月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月27日 19:51
 (地球)10月28日 02:15
接近日時 誤差
(月)±1 分未満
(地球)±1 分未満
接近距離 (月)1.44 LD
(地球)0.71 LD
推定直径
6 ~ 12 m
対地球相対速度
8.6 km/s ≅ 3万1000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2194年9月10日ごろ
公転周期1365 日 ≅ 3.74 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2022 UA14 (2022年10月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月27日 22:34
 (地球)10月28日 07:49
接近日時 誤差
(月)±1 分
(地球)±1 分未満
接近距離 (月)0.95 LD
(地球)0.85 LD
推定直径
6 ~ 13 m
対地球相対速度
11.6 km/s ≅ 4万2000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2024年9月14日ごろ
公転周期725 日 ≅ 1.99 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2022年10月29日土曜日

韓国中央部で連続地震

 
[追記(10月30日): その後の報道によると、屋根や窓の破損、壁の破断など、少なくとも11軒の家屋が被害を受けた、とのことです。]
 
10月29日朝、韓国・忠清北道で M3.5(深さ13km)と M4.1(深さ12km)の地震が 16秒間隔で発生しました(震央地図):

韓国気象庁によると、午前10時までに余震が12回発生。被害は出ていないもようです:
 

彗星化した小惑星 (続報)

 
NASA の DART探査機が9月27日(日本時間)に小惑星ディモルフォスに衝突してから 1ヶ月が経過しましたが、衝突によって生じた「尾」は縮小したもののまだ見えているようです。「尾」は衝突後2週間ほどで最長となりましたが、現在でも数千キロメートルの長さがあるとのことです:

 

小惑星 2022 UB13 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2022 UB13〟が 10月28日に月と地球の近くを通過して行きました。
 
2022 UB13 (2022年10月28日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月28日 05:04
 (地球)10月28日 05:44
接近日時 誤差
(月)±1 分未満
(地球)±1 分未満
接近距離 (月)1.70 LD
(地球)0.81 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
7.4 km/s ≅ 2万7000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2024年9月21日ごろ
公転周期713 日 ≅ 1.95 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2022年10月28日金曜日

フィンランド湾で 5回の水中爆発

 
『Newsweek』誌の10月26日付の記事から —— 10月20日から21日にかけて、フィンランド湾(地図)のロシア領海内で 5回の水中爆発があったとのことです:
 
記事からの抜粋・テキトー訳です ——
 
フィンランドの地震学者は、先週木曜日と金曜日にロシア海域で一連の水中爆発を検出したが、その背景はまだ不明である。

5回の爆発は、ヘルシンキ大学地震学研究所の研究者によって検出された。研究者は、フィンランドとの国境に近く、首都ヘルシンキから東へ車で約3時間のところにあるロシアの町ヴィボルグ(地図)に近いフィンランド湾で起きたと特定した。

同研究所の所長はニューズウィーク誌に対し、10月20日午前9時35分から午後3時33分(協定世界時)の間に4回の爆発があり、さらに10月21日午前0時8分(協定世界時)にも爆発が発生したと述べた。

爆発の強さは、地震のマグニチュードで 1.3 から 1.8 であった。これは人が感じるには弱すぎるが、地震計で測定するには十分な強さである。

「震動波形の特徴は、これらの現象が地震ではなく、爆発であることを示している」と所長は述べた。また、以前にもこの地域で「イベント」が検出されたことがあったが、毎年起こるわけではなかったという。
 

関連記事

大型の小惑星 2022 RM4 が地球に接近

 
大型で高速の小惑星〝2022 RM4〟が 11月2日に地球の近くを通過します:
 
2022 RM4と呼ばれるこの小惑星は、直径が 330〜740m と推定され、世界で最も高いビルであるドバイのブルジュ・ハリファ(高さ 828m)に迫る大きさである。時速約 8万4500km、つまり音速の約68倍の速度で地球の近くを通過する。

11月1日(日本時間では11月2日)の最接近時には、小惑星は地球から約 230万km 以内に接近する。これは、地球と月の間の平均距離の約6倍である。宇宙の基準からすると、これは非常に僅かな差である。
 
 
 
2022 RM4 (2022年10月27日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)11月2日 03:26
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
接近距離 (地球)5.98 LD
推定直径
330 ~ 740 m
対地球相対速度
23.5 km/s ≅ 8万4500 km/h
初観測から地球接近まで
次の地球接近2045年11月12日ごろ
公転周期1398 日 ≅ 3.83 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2022年10月27日木曜日

桜島上空で火球爆発

 
10月24日21時40分に桜島上空に出現した火球。明るい流星痕を残しました。流星痕の形状変化から上空の大気の流れもわかります。画面右側で火球と同時に下から上に流れた光は、レンズ内の反射によるゴーストだと思われます。10月22日に極大を迎えたオリオン座流星群でしょうか。『天文年鑑』によると、同群は痕を残すことが多いようです:
 

小惑星 2022 UV10 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2022 UV10〟が 10月24日に地球と月の近くを通過して行ったことが、10月26日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2022 UV10 (2022年10月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月24日 03:21
 (地球)10月24日 11:15
接近日時 誤差
(月)±8 分
(地球)±8 分
接近距離 (月)0.80 LD
(地球)0.90 LD
推定直径
7 ~ 15 m
対地球相対速度
9.1 km/s ≅ 3万3000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近
公転周期684 日 ≅ 1.87 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2022年10月26日水曜日

シリコン・バレー揺れる

 
10月25日午前11時42分(日本時間26日03時42分)、アメリカ・カリフォルニア州北部にあるシリコン・バレーの中心都市サン・ノゼ近郊で M5.1、震源の深さ 8.4km の地震がありました(震央地図USGS資料)。20秒ほどの揺れがあり、BART(ベイ・エリア高速鉄道)が運転休止になるなどしましたが、人的・物的被害は今のところ報道されていません。M3.1を含む数回の余震も起きています。
 
サン・フランシスコやサン・ノゼを含むベイ・エリアでは、M5以上の地震が過去30年間に 3回起きています —— 2000年に M5.0、2007年に M5.6、2014年に M6.0です。

今回の地震は、カラベラス断層の右横ずれ運動によって発生した地震です。同断層は、サン・アンドレアス断層系の主要な枝分かれ断層で、ヘイワード断層やウェスト・ナパ断層と連動していると考えられています。この断層では、1984年のモーガンヒル地震(M6.2)や 2007年の Alum Rock 地震(M5.6)などが起きています。
 

2022年10月25日火曜日

M6 以上の地震を1日前に予知 — 台湾

 
台湾紙『Taipei Times』の記事です。人工知能モデルで過去30日間の電離層全電子数データを分析することによって、M6 以上の地震を 1日前に予知することが可能になったとのことです:

以下は記事からの抜粋・テキトー訳です ——
 
中央研究院(Academia Sinica)の李羅權研究員と国立高性能計算機センター(NCHC)の蔡宗哲副研究員が率いる研究チームは、電離層全電子数(TEC)データとスーパーコンピュータ「Taiwania 2」を使って AIモデルを開発した。

研究チームによれば、このモデルは、過去30日間の TEC データを分析することで、M6以上の地震を 1日前に予測することができるという。

過去の研究では、震央から 50km以内では、大地震の前に大気圏の TEC に変化の兆候が見られると中央気象局の地震センターは述べており、1999年の集集地震の直前には台湾上空の TEC が低下していたことを付け加えている。

研究チームは、2003年から2014年にかけてのヨーロッパの TEC データを分析した。

Disturbance storm time index(Dst指数、磁気嵐の指数)、太陽黒点データ、太陽放射指数など特定の情報をフィルタリングすることで、1時間ごとの TEC の変化を正確に判断することができた。

また、地震が発生しなかった 19事例の TEC 変化のデータを用いて、AI モデルの精度を向上させた。

M6 以上の地震が発生する時期を予測できるようにはなったが、電離層データの解像度にはまだ限界があり、震源地がどこになるかは断言できない。

全球の電離層データはヨーロッパから提供されているため、5日程度のデータ送信遅延にも対処する必要がある。

研究チームは、大地震の前に地中のラドン濃度が変化することを見いだした。その変化の度合いは地震の強さと震源からの近さに応じて大きくなる。

この研究成果は、学術誌『Earth and Space Science』に掲載された。

 

小惑星 2022 UV7 が地球と月に接近

 
10月24日から25日にかけて、小惑星〝2022 UV7〟が地球と月の近くを通過して行きました。
 
2022 UV7 (2022年10月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月24日 18:30
 (月)10月25日 01:49
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
(月)±1 分未満
接近距離 (地球)0.64 LD
(月)0.96 LD
推定直径
3 ~ 8 m
対地球相対速度
12.6 km/s ≅ 4万5000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近
公転周期1421 日 ≅ 3.89 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2022年10月24日月曜日

小惑星 2022 UC7 が地球と月に接近

 
まもなく、小惑星〝2022 UC7〟が地球に接近します。
 
2022 UC7 (2022年10月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月24日 11:45
 (月)10月24日 17:15
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
(月)±1 分未満
接近距離 (地球)0.90 LD
(月)1.69 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
10.0 km/s ≅ 3万6000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2025年12月19日ごろ
公転周期1094 日 ≅ 3.00 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2022年10月23日日曜日

史上最強のエネルギー・ビームが地球を貫いた

 
10月9日、観測史上最強のガンマ線バースト(GRB)が地球を貫きました。あまりに高エネルギーのバーストだったため、NASAの観測衛星の検出器が一時的に盲目状態になるほどでした。このバーストが生成した光子のエネルギーは少なくとも18兆電子ボルトで、地球上で最も強力な粒子発生装置である大型ハドロン衝突型加速器(LHC)が生成する最も高エネルギーな粒子を大きく上まわりました:
 
このバーストの発生源はいて座の方向にある銀河で、地球からは24億光年離れています。超新星爆発でブラックホールが生まれたことが引き金になってバーストが発生したと考えられています。

このバーストは非常に強力であったため、地球の表面に超低周波の電流が流れました。ガンマ線バーストが地球の大気を電離させたことが原因とみられています:
 
日本に何か影響あったのでしょうか。10月10日夜9時過ぎから宮城県仙台市で約1500戸の電気が点滅する現象が発生しましたが(参照)、時差を考えても該当しないようです(電流のピークは協定世界時10月9日13時21分=日本時間同日22時21分)。また、FM放送電波による地震予測に取り組んでいる八ヶ岳南麓天文台の串田氏の更新情報にも、特に関係ありそうな変動は記載されていません。
 

小惑星 2022 UY5 が地球と月に接近・通過

 
10月23日、小惑星〝2022 UY5〟が地球と月の近くを通過して行きました。
 
2022 UY5 (2022年10月22日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月23日 06:41
 (月)10月23日 12:51
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
(月)±1 分未満
接近距離 (地球)0.60 LD
(月)1.18 LD
推定直径
10 ~ 23 m
対地球相対速度
7.9 km/s ≅ 2万8000 km/h
初観測から地球接近まで5 日
次の地球接近
公転周期1374 日 ≅ 3.76 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2022年10月22日土曜日

3つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
10月17日から21日にかけて、3つの小惑星が地球と月の近くを通過していたことが、データベース更新で明らかになりました。
 
2022 UG3 (2022年10月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月17日 07:27
 (月)10月17日 07:27
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
(月)±1 分未満
接近距離 (地球)0.17 LD
(月)0.88 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
15.5 km/s ≅ 5万6000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2025年2月4日ごろ
公転周期882 日 ≅ 2.42 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2022 UA5 (2022年10月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月17日 21:25
 (月)10月18日 07:40
接近日時 誤差
(地球)±8 分
(月)±7 分
接近距離 (地球)0.44 LD
(月)0.51 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
4.5 km/s ≅ 1万6000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近2028年4月14日ごろ
公転周期487 日 ≅ 1.33 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2022 UR4 (2022年10月20日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月21日 07:45
 (月)10月21日 13:13
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
(月)±1 分未満
接近距離 (地球)0.044 LD
(月)0.747 LD
推定直径
4 ~ 10 m
対地球相対速度
15.2 km/s ≅ 5万5000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2029年11月29日ごろ
公転周期1463 日 ≅ 4.01 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

隆起する氷山

 
 
 

近畿圏中心領域大型地震 (続報-277)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 10月21日15:00 付けで更新情報を出しています:
10/21 現在 前兆変動終息せず 継続中 → 10月29日±2 発生の可能性否定
 
変動 11/4 ±1 終息の場合 = 11/15 ±3 発生の可能性
 
変動 11/13 ±2 終息の場合 = 11/27 ±3 発生の可能性
 

今回の更新では、推定日以外の変更/修正はありません。

推定日11月15日±3日(11月4日±1日に特異変動が終息した場合)、または
11月27日±3日(11月13日±2日に特異変動が終息した場合)
推定時間帯 09:00±3時間 または 18:00±3時間
推定震央領域 続報 No.342」所載の図4太線内
斜線の領域は火山近傍参考推定領域
推定規模 M8.0 ± 0.3
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
No.1778前兆群は、2008年7月初旬に出現し始めた前兆です。継続期間は14年を越えました。串田氏の観測歴上で最長の継続期間で、ピーク時期には30の観測装置に前兆変動が出現しました。
 
串田氏の地震予測手法と実績については以下をご覧下さい:
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
 

2022年10月21日金曜日

小惑星 2022 UQ1 が地球を掠めて行きました (続報)

 
 10月19日付「小惑星 2022 UQ1 が地球を掠めて行きました」の続報です。
 
〝2022 UQ1〟は小惑星ではなく、人工物体であると判明したため、データベースから削除されました:
 
以下はWikipedia からの抜粋・テキトー訳です:
 
(2022 UQ1は)太陽の方向から地球に接近したため、最接近後まで発見されなかった。 2022年10月18日にチリのリオ・ウルタドにある小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)の望遠鏡の1つが発見し、小惑星センター(MPC)に地球接近天体候補として報告された。翌日、他の 3 つの観測機関が追跡観測を行い、この天体が地球接近軌道上にあることを確認したため、MPC は 2022年10月19日に 2022 UQ1 という仮符号で地球接近小惑星として発表した。その後、Bill Gray と Davide Farnocchia によって、この物体は ルーシー探査機を打ち上げたセントール・ロケットの上段ブースターであると同定されたため、MPC は 2022年10月20日に 2022 UQ1 をデータベースから削除した。
 
 
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2022年10月19日水曜日

小惑星 2022 UQ1 が地球を掠めて行きました

 
[10月21日追記: 2022 UQ1 は小惑星ではなく、人工物体であることが判明しました。詳しくは「続報」をご覧下さい。]
 
小惑星〝2022 UQ1〟が10月16日に地球に極めて近いところを通過して行ったことが、10月18日付のデータベース更新で明らかになりました。発見は近地点通過の2日後でした。
 
この小惑星の推定直径は 13〜30m で、このような大きさの小惑星がここまで地球に近づくのは極めてまれです。NASA は今回の接近を Rarity 4 としています(Rarity は、同じ大きさかそれ以上の大きさの小惑星が地球に接近するのがどの程度希であるかを示す指標。Rarity 0は年間平均100回、Rarity 1はほぼ月に1回、Rarity 2はほぼ年に1回、3はほぼ10年に1回などに相当)。

接近距離 0.024LD をキロメートルに換算すると 9120km。これは地球の中心から測った距離ですから地球の平均半径 6371km を引くと 2749km。これが地表からの高度です。ちなみに、国際宇宙ステーションの平均高度は 400km 前後、静止衛星の高度は赤道上空約3万6000km です。
 
2022 UQ1 (2022年10月18日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)10月16日 15:31
 (地球)10月16日 15:54
接近日時 誤差
(月)±1時間10 分
(地球)±1時間11 分
接近距離 (月)1.021 LD
(地球)0.024 LD
推定直径
13 ~ 30 m
対地球相対速度
10.8 km/s ≅ 3万9000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2024年11月7日ごろ
公転周期240 日 ≅ 0.66 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2022年10月18日火曜日

ウクライナの空に多数の UFO? (補足)

 
10月16日付「ウクライナの空に多数の UFO?」の補足です。

ウクライナのニュースサイトにもう少し詳しい記事がありましたので、抜粋・テキトー訳します:
 
コーネル大学のプレプリント・ウェブサイト arXiv で 8月23日に公開された論文によると、ウクライナの国立科学アカデミーの天文学者がキエフ(キーウ)上空で「未確認航空現象」(UAP)を観測した。
 
論文によると、3人の研究者のチームは、キエフとその近くのヴィナリフカにある施設を使って流星を観測していたときに、未知の物体を観測した。
 
この研究では、観測された UAP を2つのグループに分類している。コズミックとファントムである。
 
コズミックとは、光を発する物体である。
 
一方、ファントムは「黒体」であり、放射線を出さず、代わりに吸収する。これにより、背景と区別できるようになるので、検出が容易で距離を測ることができる。

どちらのタイプの物体も、明らかに信じられないほど速く動くので、写真に撮るのは極めて難しい。この論文によると、UAP は単独でもグループでも飛んでいるのが観測された。

研究者たちは、観測データを提供しているだけで、現象の性質については何の説明も示唆していない。物体の大きさは 3〜12メートルで、秒速15キロメートルで移動していたという。


関連記事
 

レイキャネス海嶺とカトラ山で群発地震 — アイスランド

 
10月16日夜から、アイスランド南西部レイキャネス半島沖のレイキャネス海嶺(地図)で群発地震が発生しています。17日昼までに240件。最大規模は M4.4 と M3.9。昨年と今年、レイキャネス半島で発生した噴火と溶岩流出がありましたが、それに関連した動きでしょうか。レイキャネス海嶺は大西洋中央海嶺の一部で、北アメリカ・プレートとユーラシア・プレートの間にあります:
 
同じく10月16日、アイスランド南部のミルダルスヨークトル氷冠(地図)で M3 級の地震が 3回発生しました。最大は M3.8。ミルダルスヨークトルで大きな地震が短い間隔で3回発生することは珍しいとのこと。ミルダルスヨークトル氷冠は活火山のカトラ山(地図)を覆っており、複数の地熱地帯が存在しています。今回の一連の地震は、カトラから融雪水の流出が起きている兆候なのか、それとも火山活動なのか、専門家は判断がつきかねているようです:
 
カトラ山の最後の噴火は 1918年であり、噴火の前兆に関する資料は限られています。そのため、噴火前にカトラ山がどのような挙動をするのかあまりわかっておらず、今回の地震が 噴火の前触れである可能性は否定できないようです。
 
 

2022年10月17日月曜日

小惑星 2022 TW2 が地球と月に接近・通過

 
10月13日に小惑星〝2022 TW2〟が地球と月の近くを通過していたことが、10月16日付のデータベース更新で明らかになりました。発見は近地点通過の2日後でした。地球に対する相対速度がかなり遅い小惑星です。
 
2022 TW2 (2022年10月16日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月13日 11:50
 (月)10月13日 19:42
接近日時 誤差
(地球)±11 分
(月)±9 分
接近距離 (地球)0.70 LD
(月)0.90 LD
推定直径
6 ~ 13 m
対地球相対速度
4.3 km/s ≅ 1万5000 km/h
初観測から地球接近まで−2 日
次の地球接近2023年3月28〜29日
公転周期324 日 ≅ 0.89 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2022年10月16日日曜日

溶岩の中に金の塊? — アイスランド (続報)

 
9月6日付「溶岩の中に金の塊? — アイスランド」の続報です。

アイスランド南西部・レイキャネス半島で流出した溶岩の中に金色に輝く部分があるのを、火山学者のエフゲニア・イリンスカヤ(Evgenia Ilyinskaya)博士が見つけて採集し、金塊ではないかとの推測があった件。いずれ分析結果が報道されると思っていたのですが、今日までなし。そこでイリンスカヤ博士のツイートを探したところ、9月8日の時点で分析結果が報告されていました。
 
以下に同博士のツイートをつなぎ合わせてテキトー訳します ——
 
金だったのか否かだけを知りたい方へ: 残念ながら金ではありませんでした。その他の方は、続きをお読みください。 



SEM(走査型電子顕微鏡)の後方散乱電子像では、表面に薄片状の模様があり、関連するEDS(エネルギー分散型X線分析装置)のスペクトルでは Ti(チタン)を豊富に含み、雲母と思われる珪酸塩の集合体があることがわかりました。また、多量の炭素を含んでいます。

結論: 塗料です! 金色の塗料は雲母で作ることができます — 雲母は金属光沢を模倣します — C(炭素)のピークは粘性物質/アクリル・バインダーが使用されたことによるものです。

最初のツイートを思い起こしてください。私が見つけたサンプルは、光学顕微鏡下でさえ、塗料のようには見えない素晴らしい出来栄えでした。

でも、電子顕微鏡はだまされませんでした。これは別の写真です。 このスケールでも「金」は綺麗に見えませんか?
 
この楽しい謎解きに私と一緒に参加してくれてありがとうございました。結果を共有したり、アイデアを「クラウドソース」できたのはとても楽しいことでした。そして、このサンプルを作った人にぜひ伺いたい — これってアートですか? 宗教的な儀式でしょうか?それとも何かの記念品ですか?
 
 
 

ウクライナの空に多数の UFO?

 
ウクライナの中央天文台(MAO: Main Astronomical Observatory)に所属する科学者のチームが、9月中旬に発表した報告書で、相当数の正体不明の物体("a significant number of objects whose nature is not clear")がウクライナの空で観測されていると述べたことが波紋を呼び、ウクライナ国立科学アカデミー(NASU)が否定する騒ぎとなっています:
 
報告書には正体がはっきりしない物体が相当数記載されており、その中には、空を背景にして真っ黒に見え、時速 5万3000km (大陸間弾道ミサイルのおよそ2倍の速さ)で大気中を飛行しているように見えた複数の「ファントム」が含まれています。報告書はこれらの物体を UAP(未確認航空現象)と表現しています。

報告書の中では、キエフ近郊の 2つの観測所のうちの 1つが検出した高速で移動する複数の奇妙な物体の観測結果を分析しています。科学者のチームは、これらの物体の距離、大きさ、および速度を、それぞれが覆い隠している背景光の量に基づいて推定し、物体の多くはおおよそ飛行機ほどの大きさで、宇宙船のような速度で大気中を移動したと結論付けています。

一方、ウクライナ国立科学アカデミー(NASU)は、「観測結果の処理と解釈が不適切な科学水準で行われ、観測された物体までの距離の決定には重大な誤りがあった」、「(報告書は)科学的研究結果を公表するための専門的要件を満たしていない」としています。
 
 

小惑星 2022 TQ2 が地球と月に接近・通過

 
10月13日に小惑星〝2022 TQ2〟が地球と月の近くを通過していたことが、10月15日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2022 TQ2 (2022年10月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)10月13日 14:08
 (月)10月13日 19:58
接近日時 誤差
(地球)±1 分未満
(月)±1 分未満
接近距離 (地球)0.44 LD
(月)1.09 LD
推定直径
11 ~ 24 m
対地球相対速度
12.6 km/s ≅ 4万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2025年11月4日ごろ
公転周期555 日 ≅ 1.52 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2022年10月15日土曜日

マウナ・ロア山南麓で地震多発 — ハワイ

 
10月7日付「マウナ・ロア山が不穏 — ハワイ」の続報です。
 
日本時間10月15日04時07分、ハワイ島の南部で M5.0、震源の深さ 9.0km の地震が発生しました(震央地図)。その 24秒前には M4.6 の地震も発生しています。2つの地震の後には小規模の地震が群発しました。 報道によると、小規模な物的被害や停電が発生したもようです。
 
「ここ数週間、マウナ・ロアでは小さな地震の回数が大幅に増えているが、USGS は噴火が迫っている兆候はないと述べている」: