2021年5月11日火曜日

約50頭のイルカの群れ — 愛媛県伊方町

 
5月9日昼前、愛媛県伊方町の三机港(地図)から北西に約 3km の沖合で、約50頭のイルカの群れが泳いでいるのを松山海上保安部の巡視艇が見つけました。

「この海域でこれほどの群れを見掛けるのは珍しい」、「普段確認されるのは数頭程度で、群れで見られるのは珍しい」:
 

探査機 OSIRIS-REx が小惑星を出発

 
2018年に小惑星ベヌウ(ベンヌ)に到着し、調査を続けていた米国航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機 OSIRIS-REx が 5月11日午前 5時23分(日本時間)に同小惑星を出発し、地球への帰路につきました。2023年9月24日に地球近傍に到着し、採取した小惑星の物質が入ったカプセルを米国ユタ州の砂漠に投下する予定です。その後は、燃料の残量にもよりますが、日本の「はやぶさ 2」と同様に別の小惑星の調査に向かうことになっています:
 
小惑星ベヌウ(ベンヌ)については、地球からの観測にもとづいて(1)鉱物が炭素に富み、古代の水の痕跡があり、(2)表面から放射される熱量を測定することによって表面が滑らかであると推定されていました。(1)は推定されていたとおりだったのですが、(2)については完全にハズレでした。ベヌウ(ベンヌ)の表面は予想以上に荒れていて、大小の岩石で埋め尽くされており、探査機が物質を採取するために降下する場所の選定に苦労することになりました。
 
さらに想定外だったのは、ベヌウ(ベンヌ)から宇宙空間に向かって無数の岩石の破片が放出されていることでした。岩石の破片や小さな粒子が探査機に損傷を及ぼさないように距離をとるなど、NASA は対応に追われました。
 
 
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水星は太陽系最大の「彗星」

 
水星から伸びるナトリウムの尾を捉えた写真です。水星の尾にはナトリウム以外にも多くの種類の元素が含まれていますが、ナトリウムは黄色の光を散乱させやすいため撮影対象として選ばれるようです:
 
撮影者のコメントは以下のとおりです:
一年ぶりの再挑戦です。太陽からの最大離角[注1]が近づき、空の状態はまだベストではありませんが、水星のナトリウムの尾はすでにはっきりと見えています。撮影機材は以前と変わらず、ステラビュー 66/400 屈折望遠鏡、ウィリアム・オプティクス 0.8倍レデューサー[注2]、589nm フィルター、ペンタックス K3-II、ISO1000です。撮影場所は、イタリア・フロジノーネ県ベローリ市(地図)の中心部にある自宅のバルコニーです。
 
水星の尾は、水星が近日点から ±16日の位置にあるときに最も明るくなるそうで、直近では 5月13日。その日には、水星の尾は上の写真が撮られたときよりも 10倍程度明るくなる可能性があるとのことです。
 
[注1] 5月17日14時54分、東方最大離角。水星が太陽の東に 22.0° まで離れます。この日を中心とした時期は、ふだん太陽に近すぎて見づらい水星を観望する好機です。日没直後の西空の低い位置に水星が輝いています。短時間で太陽を追うように地平線下に沈んでしまうので、地動説を唱えたコペルニクスは水星を生涯一度も見たことがなかったそうです。

[注2] レデューサーは、天体望遠鏡の焦点距離を短くして、光学系の F値を明るくする補正レンズです。
 
 
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2021年5月10日月曜日

中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ (続報-7)

 
 
昨日、中国の大型ロケット「長征 5B」が制御されない状態でインド洋に落下した件について、米国航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン長官が非難する声明を発表しています。中国は馬耳東風、馬の耳に念仏、蛙の面に○○で、今後も新宇宙ステーションの建設に邁進し、長征 5B ロケットの成り行き任せの落下を繰り返すのでしょうが:
 
曰く ——
宇宙開発に携わる国家は、宇宙物体の大気圏突入による地球上の人々や財産へのリスクを最小限に抑え、その運用に関する透明性を最大限に高めなければならない。
 
中国がスペースデブリに関して責任ある基準を満たしていないことは明らかである。
 
宇宙における活動の安全性、安定性、セキュリティ、および長期的な持続可能性を確保するために、中国およびすべての宇宙開発を推進する国家と営利団体が、宇宙空間において責任と透明性のある行動をとることが重要である。 

ビル・ネルソン氏は元上院議員で、1986年にはペイロード・スペシャリストとしてスペース・シャトル「コロンビア」で宇宙飛行を経験しています。


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小惑星 2021 GK1 が地球と月に接近

 
5月12日、小惑星〝2021 GK1〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 GK110~23 (地球)5月12日 02:22
 (月)5月12日 22:56
1.48
0.97
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは3月15日です。
 
接近時の地球との相対速度は極めて遅く、秒速 2.0km(時速約 7200km)と予報されています。
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
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2021年5月9日日曜日

中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ (続報-6)

 
 
米国宇宙司令部(U.S. Space Command)の公式発表です。中国の大型ロケットは午前11時15分(日本時間)ごろにアラビア半島の上空で大気圏に突入したとしています。精確な衝突地点および破片の広がった範囲は現時点で不明であり、米国宇宙軍が発表する予定はない、とのことです:
 
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中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ (続報-5)

 
 
 中国のネットでは、02:24 UTC(日本時間 11:24)にインド洋のモルジブ諸島上空(北緯 2.65°、東経 72.47°、地図)で大気圏に突入したという情報が流れているようです。
 
 
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中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ (続報-4)

 
 
現在出されている大気圏突入時刻の予測です。U.S. Space Command / Space-Track.org と EU Space Surveillance and Tracking は最終予測だとしています。3者の予測時間帯にはロケットは日本上空を通過しません:

組織 大気圏突入時刻(協定世界時)
U.S. Space Command
Space-Track.org
5/9 02:04 ± 60 min
(5/9 11:04)
EU Space Surveillance and Tracking
5/9 02:32 ± 139 min
(5/9 11:32)
Aerospace Corporation
5/9 03:02 ± 2 hours
(5/9 12:02)
(括弧内は日本標準時) 
 
 
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2021年5月8日土曜日

中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ (続報-3)

 
 
現在出されている大気圏突入時刻の予測です。U.S. Space Command / Space-Track.org の予測が変更されました。まだ、かなり幅があります:

組織 大気圏突入時刻(協定世界時)
U.S. Space Command
Space-Track.org
5/9 02:52:00 ± 360 min
(5/9 11:52)
EU Space Surveillance and Tracking
5/9 00:24 ± 361 min
(5/9 09:24)
Aerospace Corporation
5/9 04:19 ± 8 hours
(5/9 13:19)
(括弧内は日本標準時) 
 
 
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マウナ・ロア山の最近の動き — ハワイ

 
米国・ハワイ島にあるマウナ・ロア山(地図)は地球最大の活火山です。同じ島にあるキラウエア山は活発で現在も噴火中であるのに対して、マウナ・ロア山は 1984年に噴火して以来、37年間にわたって比較的静穏な状態が続いています。1984年の噴火では、北東地溝帯から流れ出た溶岩がヒロ市(地図)から 7km 以内にまで迫りました。地質学的な記録によると、マウナ・ロア山は平均して 7年ごとに噴火していますが、最近は西側の山腹で群発地震が発生するなど、変化の兆しが現れています。

以下の記事は、米国地質調査所(USGS)のハワイ火山観測所(HVO)が 5月6日付で出したマウナ・ロア山の最近の動きを記した文書です:
 
主要部分を抜粋、テキトー訳してみました:
マウナ・ロア山で最近起きている地殻変動や地震活動の変化は、2004年に始まったとされる一連の活動の最新のものである。当時、全地球測位システム(GPS)の観測装置は、震源が非常に深い地震を伴って山頂直下のマグマ溜まりが膨張していることを示していた。この現象は数ヶ月続いた後、マウナ・ロア山は通常の活動状態にもどった。2014年に再び山頂の膨張が始まり、今度は浅い地震を伴っていた。それ以来、2018年に短い休止期間があっただけで、この傾向はずっと続いている。 

過去 6ヶ月間、マウナ・ロア山の西麓での地震活動が活発化し、山頂の地殻変動パターンに変化が見られた。 これらの変化は小さなもので、時にはノイズ・レベルをかろうじて上回る程度だが、マグマ・システムに重大な変化が生じていることを示しているのかも知れない。
 
ここ数ヶ月間に得られた 3つの観測事実が特に興味深い(地球物理学者にとっては)。

1つ目は、2020年10月以降、マウナ・ロア山頂の地殻変動の方向が 2回逆転し、外向き(膨張)と内向き(収縮)を繰り返していること。 最近の収縮時には、マウナ・ロア山頂のカルデラ(Mokuʻāweoweo)の直径が約 1.5cm 短くなった。これは、これまでの膨張量に比べれば小さいが、このような突然の反転は、現代の観測機器によるマウナ・ロア山の観測ではこれまで見られなかった新しい現象である。

2つ目の観測は、3月6日に Mokuʻāweoweo で発生したマグニチュード 3.2 の小規模で浅い地震。衛星からのレーダー観測によって、この地震によってカルデラの一部が 10cm 近く沈下したことが確かめられた。 これはマグニチュード 3.2 の地震としては非常に珍しく、断層の滑りが地表まで達した可能性があることを示している。

3つ目の観測結果は、最も小さいものだが、最も意味のあるものかもしれない。 3月23日から、マウナ・ロア山頂付近の傾斜計で、約 5マイクロラジアンの傾きの変化が観測された。キアラウエアでこの程度の傾斜変動が見られることは珍しくないが、マウナ・ロア火山系の変化に起因する可能性のある傾斜信号はこれまで観測されたことがなかった。マウナ・ロア山では、昼夜や季節による気温の変化や降雨による傾斜の変化は観測されていたが、火山の地殻変動によるものは観測されたことがなかった。

現在、マウナ・ロア山は噴火しておらず、噴火警戒レベルは ADVISORY[4段階中の下から2番目]。この警戒レベルは、噴火が差し迫っていることを意味するものではなく、また、現在の不安定なレベルから噴火への進行が確実であることを意味するものでもない。

先週、マウナ・ロア山の地下で約118回のマグニチュードの小さい地震が記録されたが、そのほとんどは山頂や上層部の地下 8km 未満で発生している。
 
 

中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ (続報-2)

 
 
現在出されている大気圏突入時刻の予測です。まだ、かなり幅があります:

組織 大気圏突入時刻(協定世界時)
U.S. Space Command
Space-Track.org
5/8 23:13:00 ± 540 min
(5/9 08:13)
EU Space Surveillance and Tracking
5/9 00:24 ± 361 min
(5/9 09:24)
Aerospace Corporation
5/9 04:19 ± 8 hours
(5/9 13:19)
(括弧内は日本標準時) 
 
 
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2021年5月7日金曜日

中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ (続報)

 
 
前の記事では、宇宙ステーションの中核部分を軌道に乗せたロケットが制御不能に陥った、というふうに書きました。しかし、中国にはこのロケットの落下を制御する気は初めからなく、したがって制御するための機能も搭載されていない、というのが真相のようです。
 
「2020年5月5日、中国は今回と同じ長征5号Bロケットで宇宙船の試験機を打ち上げた。このときにもロケットのコアステージが軌道上に残り、5月11日に制御されずに太平洋[注:大西洋の誤り]へ落下して一部が西アフリカのコートジボワールで発見された。人的被害は報告されていないものの、NASAのブライデンスタイン長官(当時)は『非常に危険だ』と中国を批判し、巨大なロケット再突入の際の安全対策を求めた」、
「長征5号Bロケットは中国独自の宇宙ステーション構築のため、複数回の打ち上げが予定されている。前回の打ち上げでは、試験機的な位置づけで今後の打ち上げに備えて制御落下の機能を組み込むことが期待された。しかし、今回の再突入予測から、明らかな制御落下の兆候や中国からの公式発表はないことから、制御されていない再突入を継続するものとみられている」:
 
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無数の光柱が出現 — 福井県福井市、越前市

 
5月6日夜、福井県嶺北の福井市(地図)や越前市(地図)などの上空に無数の光柱が現れました。日付が変わった 7日01時ごろには兵庫県の日本海側でも見られました。

「光柱の場合、雲に含まれる氷の結晶の平面で光が反射して進行方向が曲げられています。このとき、氷の結晶が水平よりも少し揺らいだ状態で浮かんでいると、このように筋状の光に見えるといわれます」「今回見えている光柱は、沿岸で操業する漁船などの明かりが反射して出現したものとみられます。漁火光柱とも呼ばれます」:
 
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2021年5月6日木曜日

鳥の群れが民家を襲う — 米国カリフォルニア州

 
米国カリフォルニア州で、鳥の群れが民家に集まる事象が相次いで発生しました。アルフレッド・ヒッチコックの映画『鳥』を思わせる出来事は何かの前兆でしょうか。

▼ 4月21日、カリフォルニア州トーランス(地図)の民家に 1000羽前後のアマツバメ(ノドジロハリオアマツバメ)とみられる鳥の集団が侵入しました。27日の時点でもまだ居座っているようです。4月25日には同州モンテシト(地図)でも同様の事象が発生しました。

「一家が家の中に足を踏み入れると、そこはすでに『鳥だらけ』になっていた」「(おびただしい数の鳥について)800まで数えたところでわからなくなりました」:

▼ 5月最初の週末、カリフォルニア州内の民家のデッキに 15羽前後のカリフォルニア・コンドルが舞い降り、狼藉の限りを尽くしました。野生のカリフォルニア・コンドルは、同州内に 160羽しか棲息していないとのことです:
 

小惑星 2021 JS1 が地球と月に接近

 
5月6日、小惑星〝2021 JS1〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 JS15~12 (地球)5月6日 16:38
 (月)5月6日 18:27
0.29
1.07
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月5日です。
 
接近時の地球との相対速度は非常に速く、秒速 22.7km(時速約 8万2000km)と予報されています。
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
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噴火の様相が一変 — アイスランド (続報-3)

 
 
マグマジェット(溶岩噴泉)が高さ 460m まで達した時に撮影されたものだと思われます。投稿者は「現実とは思えない」とコメントしています: 
 
 

噴火の様相が一変 — アイスランド (続報-2)

 
 
現地時間 5月5日午前4時30分の少し前、噴火のリズムが変化しました。それまでは約10分周期でしたが、約30分間隔に。それに伴い、溶岩噴泉(マグマジェット)の高さが増し、同日午前5時40分には高さ 460m に達したとのことです(東京タワーの高さは 333m)。

以下はアイスランド気象庁(気象局?)のツイートです:
 
 以下は高さ 460m に達した溶岩噴泉の動画です。監視カメラの視野を超える高さまで溶岩が噴き上がっています:



2021年5月5日水曜日

中国の大型ロケットが制御不能、大気圏突入へ

 
中国の新しい宇宙ステーション「天和」の中核部分を軌道に投入するために使われた大型ロケット「長征5号B」が制御不能状態に陥っており、5月8日前後に大気圏に突入する見込みとのことです。
 
「長征5号B」は 4月29日(中国時間)に打ち上げられ、「天和」の軌道投入には成功したものの、その後、制御不能になりました。長さ 30m、重さ 22トンで、現在は高度 170〜372km の間を振動しながら、時速約 2万5500km を上回る速度で地球を周回しています。

「長征5号Bのコアは、過去30年近くの間に大気圏に無制御状態で再突入した物体の中で最も重いものだ」、「これは初めてのことではない。2020年5月、長征5B型ロケットが大気圏に突入し、(中略)大部分が大西洋に落下したが、一部の破片は西アフリカに着地したという。サウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙によると、破片の一部はコートジボワールの人が住む村に落下したが、幸いにも死傷者は出なかったという」:

長征5号B の軌道傾角からすると、日本では北海道を除く全ての地域に落下の可能性がありそうです。
 
 
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2021年5月4日火曜日

噴火の様相が一変 — アイスランド (続報)

 
5月4日付「噴火の様相が一変 — アイスランド」の続報です。
 
以下のツイートに載っている画像(拡大)は、噴火地点の周辺に配置されている地震計の記録です。アイスランド気象庁のアイスランド語版発表に掲載されているものです(英語版には載っていません)。
 
発表文には明記されていませんが、波形の1行が 1つの地震観測点に対応しており、横軸は 5月1日の22時台から翌2日の10時台までを示していると思われます。2日の00時ごろに噴火が短時間休止し、その後、01時台から噴火と休止を繰り返す脈動的な活動が始まっています。
 
 
余談になりますが、アイスランドには、第2次世界大戦に際して中立を宣言していたにもかかわらずイギリス軍、続いてアメリカ軍に占領されたという歴史があります。北大西洋における戦略上の要衝であり、ドイツ軍が進駐する懸念があるという理由があったようです。詳しくは以下で:
 
 

小惑星 2021 JV が地球と月に接近

 
5月5日、小惑星〝2021 JV〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 JV9~20 (地球)5月5日 06:29
 (月)5月5日 15:05
0.36
0.89
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月3日です。
 
接近時の地球との相対速度は秒速 10.2km(時速約 3万7000km)と予報されています。
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
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噴火の様相が一変 — アイスランド

 
4月24日付「噴火続く — アイスランド」の続報です。
 
現地時間 5月2日午前0時(日本時間 2日午前9時)ごろを境に噴火活動が変化しました。これまでは複数の亀裂火口から溶岩が噴出していましたが、1つの火口を残して他は活動を休止しました。活動を続けている火口では間欠的・脈動的な溶岩の激しい噴出が続き、溶岩噴泉は高さ 100〜150m(報道によっては東京タワーの高さに迫る 300m)に達しているとのことです:
 
 
 
以下はアイスランド気象庁の5月3日付発表のテキトー訳です:
Fagradalsfjall の噴火は、1つの主要な火口を通して続いています。この活動中の火口は、4月13日にこの地域で開いた 5番目の亀裂開口部です。4月27日以降、火山活動は継続的な溶岩の噴出を特徴としていましたが、5月2日午前0時ごろに活動が変化し、それ以降はパルス的な挙動を示しています。これらのパルスは、8~12分の活動期間と、その間の 1~2分の休止期間からなっています。活動的なパルスは、強い噴出活動から始まり、噴泉は地上100~150m、中にはそれ以上の高さに達するものもあります。これらのパルスは、噴火現場周辺の広い範囲に配置された地震観測点で観測される地震動に非常に明瞭に現れています。

(中略)

このような火山活動の変化の原因は明らかではありませんが、マグマの流れ、マグマやガスの化学組成の変化、あるいは地下の火道の変化の可能性も否定できません。

このような活動の変化を考慮して、噴火地点の危険区域の範囲を再検討しています。


2021年5月3日月曜日

3カ月で強い揺れ3回「異常な感じで地震が起きている」

 
KHB 東日本放送』の記事です。東北地方で 3ヶ月間に3回 —— 2月13日福島県沖 M7.3(最大震度6強)、3月20日宮城県沖 M6.9(最大震度5強)、5月1日宮城県沖 M6.8(最大震度5強)—— 強い地震が起きたことについて専門家にインタビューしています。

「全世界で M7以上の地震はおおざっぱに考えると大体(年間で)10回くらい起きているんですね。そのうち 10分の1、ですから年間 1つくらい日本で起きてるんですけど、それが今回、短い 3カ月の間に 3つ、M7届かないものもありますけども、ちょっと(頻度が)異常な感じで地震が起きていると言えると思います。これは多すぎだと思います」(東北大学災害科学国際研究所・遠田普次教授):

イルカ 2頭が住みつく — 島根県松江市、鳥取県境港市

 
島根県松江市と鳥取県境港市の間にある境水道(地図)に、昨年末から 2頭のイルカが住みついているとのことです。体長 2m ほどで、ハンドウイルカとみられています。

「島根県内で夏だけやってくる湾や港はあるが、冬からすみ着くのは珍しく『餌が豊富にあり、危険を感じることが少ない環境だと、とどまるのかもしれない』」(しまね海洋館アクアス):
 

巨大地震「ポツンと安全地帯」

 
政府の地震調査委員会が発表した「全国地震動予測地図」 にもとづいて、東京・神奈川・千葉・埼玉に点在する「ポツンと安全地帯」19ヶ所をリストアップした記事です。
 
「今までの地震動予測地図は、その場所が埋立地なのか、山地なのか、三角州なのかなどで分類し、類推して値を出すことしかできませんでした。しかし今回は、実際に調査した値を反映しているので、現実に近い地盤の状態を地図に表わすことができています」:

2021年5月2日日曜日

ドローン熔ける — アイスランド

 
アイスランド南西部レイキャネス半島で起きている噴火を撮影中のドローンが、噴出する溶岩に近づきすぎました。
 
「みんな、噴火中の火口の中でドローンが熔けるところを見たかったんだろ。やっちまったんだよ、今朝!」:
 

地震前の電磁気異常を実験で実証

 
信濃毎日新聞』の記事です。全文を読むには会員登録(無料/有料)が必要です。 
 
「大地震の発生前、ラジオに雑音が入るといった『電磁気異常』が起きることがあるのはなぜか、榎本祐嗣・信州大名誉教授=地球科学=らの研究グループが29日までにメカニズムを室内実験で実証した」: 
 
以下の書籍にもさまざまな実験をした話が載っています。絶版状態ですが、電子版があるようです。
 
「ネズミやカラスが騒ぎ、メダカは整列する。空は不気味に光り、電気製品が誤動作をきたす。地震の前のこれら不思議な現象はなぜ起きるのか。岩石破壊に伴い、発生する地震電磁波が原因とし、その発生メカニズム『断層の電磁気モデル』を提唱する。(中略)斬新かつ大胆な仮説と実験により、新たな地震予測への道を切り拓く」:
 

大地震とスロースリップの相互作用

 
京都大学防災研究所などの国際研究グループの研究成果です。
 
「メキシコ合衆国のゲレロ州の太平洋沿岸部のゲレロ地震空白域周辺のGNSS及び地震観測網を強化し、2017-2018年にかけてメキシコ中南部で発生した3つの大地震およびその周辺で発生したスロースリップの同時観測に成功しました。観測された地殻変動データの解析の結果、M8クラスのスラブ内巨大地震がプレート境界の力学的特性を大きく変化させて、付近で定期的に発生しているスロースリップの発生サイクルを大きく変化させ、さらにスラブ内及びプレート境界で発生したM7クラスの2つの大地震を誘発するなど、大地震とスロースリップの相互作用として一連の活動が説明できることを示しました」:

研究対象となった3つの大地震は以下のとおりです(震央領域地図):
  • 2017年9月8日 テワンテペック地震(海洋プレート内部の地震、M8.2)
  • 2017年9月19日 プエブラ地震(海洋プレート内部の地震、M7.1)
  • 2018年2月16日 ピノテパ地震(プレート境界地震、M7.2)
 

2021年5月1日土曜日

インド北東部で M6.7 (続報)

 
4月28日付「インド北東部で M6.7」の続報です。

インド当局は地震の規模を M6.4 に修正した模様です。米国地質調査所は M6.0 を維持しています。

以下は現地の報道です。「アッサム州首相、早期地震警報システムについて日本との提携を当局に指示」:
 
記事の主要部分のテキトー訳です:
アッサム州のサルバナンダ・ソノワル首相は、アッサム州災害管理局(ASDMA)に対し、地震の早期警報システム(緊急地震速報システム)を「開発」するために日本との提携の機会を探ることと、人々に耐震性の高い建物を建てる意識を持たせることを求めた。

このアイデアは、ソノワル首相の公邸で行われたASDMAの関係者との会合で浮上した。この会議は、水曜日に発生した大地震の状況と被害状況を把握するために行われた。

ソノワル首相は、地震被害の軽減に成功した日本の例を挙げ、揺れによる被害を最小限に抑えるためにすべての関係者が継続的に努力すること、その場しのぎの対応をしないこと、グワハティ都市開発局(MDA)や公共事業部門(PWD)などの機関が建築条例や国家建築基準法を厳守することを呼びかけた。
 
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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-125)

 
米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)の 4月の噴出は、4日、16日(地震波形)、23日(地震波形)の計 3回でした。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月2日 13
2 1月12日 10
3
2月3日 22
4
2月21日 18
5
3月3日 10
6
3月18日 15
7
3月27日 9
8
4月4日 8
9
4月16日 12
10
4月23日 7


2020年の噴出回数は 48回で、これまで最多であった 2019年の 48回と同じでした。2018年の噴出記録はこちらを、2019年の噴出記録はこちらを、2020年の噴出記録はこちらを参照してください。
 
 
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2021年4月30日金曜日

謎の爆発音 — 北海道札幌市、小樽市、岩見沢市

 
 4月26日午後8時ごろ、札幌市を中心に小樽市、岩見沢市など広範囲で爆発音が聞こえ、消防車が出動する騒ぎとなりました。
 
「ガス漏れなどは確認されておらず、自衛隊も原因となるような訓練は実施していないということです。また気象台や天文台も、火球などは観測されていないとしています」、「国土交通省・札幌航空交通管制部によりますと、当時、札幌市上空を飛んでいた航空機は確認されておらず、天文台も、火球などの報告はないとしていて、28日現在も原因は分かっていません」:
 
 当初は原因不明とされていましたが、その後、京都大学防災研究所の山田真澄助教が隕石や火球の落下にともなう衝撃波が原因であると指摘しています。
 
「当時、北海道内の地震計では衝撃波が観測されていて、解析の結果、小樽沖に北東方向から音速を超える物体が約30度の角度で落下していたことが分かりました。隕石の可能性があるということです」、「爆発音がした時間より少し前、山形県寒河江市内を走る車のドライブレコーダーの映像です。上空から光るものが落ちてくるのが確認できます」: 

札幌市では 18年11月6日夜に「ドン」という大きな衝撃音が響き、通報が相次ぐ騒ぎがありました。この時の原因は地震でした:
 
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異臭の通報相次ぐ — 神奈川県横浜市

 
4月30日午前8時ごろから、神奈川県横浜市中区(地図)で異臭の通報が相次ぎました。原因はわかっていません。
 
「去年10月以降、横浜市で同じような異臭を訴える通報が相次ぐのは9回目」、「3月11日には、ガソリンなどに含まれるイソペンタンやブタンなどの物質が、臭いがない時の20倍から30倍で空気中から検出されています」:

今日は朝 7時台までは北寄りの風が吹いていましたが、異臭の通報が始まった 8時台からは南寄りの風に変わりました。海の方から何らかの気体が流れてきたのかも知れません。
 
 
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陸上のギョー

 
ギョー(平頂海山)は海の中にあると思っていましたが ・・・ 珊瑚礁の痕跡が見つかっているのでかつては海中にあったようです。徐々に隆起したのだとしたらこんなに整った海山の姿を保てているのが不思議です。ギョーの山頂部は海の波の浸食によって平坦になったと説明されていますが、このギョーの場合、隆起の過程で山頂より下の部分が浸食されなかったのはなぜなのでしょうか。
 
「エチオピアのアワッシュ川の氾濫原にあるギョーの航空写真。アファール州(地図)の人里離れた砂漠を探検した最初の科学者であるフランスの地質学者ハルーン・タジエフ(1914-98)は、これらの火山の "切り株" の側面にサンゴ礁の痕跡を発見した」:
 

三浦半島の異臭騒ぎ “第2波”

 
神奈川県の三浦半島で昨年6月に始まった「異臭騒ぎ」はしばらく沈静化していましたが、今年3月から再び異臭の通報が増えています。報道をきっかけとした「気のせい説」も出ているとのことです。
 
「通報内容や臭い、時間や場所はまちまち。発生場所も発生源も 1つではなさそうだ」(神奈川県環境科学センター調査研究部)、「検出されたイソペンタンなどの物質が、地殻変動に伴い発生するという知見は確認できていない」「地震の前兆として異臭が発生するという科学的な根拠はない」(神奈川県温泉地学研究所):

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2021年4月29日木曜日

ヘビが原因の停電 — 鳥取県鳥取市、岩美町

 
4月28日20時18分ごろから22時12分まで、鳥取県鳥取市(地図)と同県岩美町(地図)の約 1630戸で停電がありました。原因は、ヘビが中国電力の設備に接触したことによるものです:
 
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-233)

 
八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 4月21日15:00付と 4月24日15:00付けで更新情報を出しています:

今回の更新情報の主題は、4月14日から観測され始めた PBF 前兆変動(Periodic Baseline Fluctuation、連続周期的な基線のうねり変動、典型的な地震前兆波形)と、それの継続時間にもとづく推定規模の上方修正です。
  • 高知観測点のK10観測装置にPBF前兆変動が出現。4月14日04時〜19日04時、19日12時〜20日16時、21日08時〜22日05時の合計 169時間。

  • K10観測装置には特異変動が継続出現しており、それに重なって PBF変動が出現。時間軸圧縮表示では基線が太くなっているが、時間軸を拡大して見ると PBF変動が明確に認められる。

  • PBF変動の継続時間から発生地震の規模が推定できる。PBFの出現継続時間計をPBF(h) 、発生地震規模 を Mとすると、次のような経験則がある —— Log PBF(h) = 0.5M -1.8

  • 今回の PBF出現継続時間合計 169時間を式に当てはめると、推定規模は M8.06 ±0.3。誤差を見込んで M8.0±0.3を推定規模に修正する必要があると考える。

  • K10 観測装置に影響を与えるFM放送局は函館 250W局。No.1778前兆以外の別地震の可能性は関連変動が少ないことから考えにくく、No.1778前兆と認識される。

  • No.1778前兆で は、2013年1月14日極大の八ヶ岳南麓の CH09 観測装置 に 140時間継続の PBFが観測されている。他に 7 回、PBF出現が観測され、平均値がM7.8であったため、 これまで No.1778の推定規模を M7.8 ±0.5としてきたが、今回の明確な K10-PBFから No.1778の推定規模を M8.0±0.3 に修正する。

  • 4月17.0日に一番周期が伸び、他の観測装置 にも 4月16〜17日に特異ピークがあるため、4月17.0日を極大と認識。

  • 前兆変動の関係見直しから、最も早い場合、6月26日〜28日ごろに対応地震発生の可能性がある。誤差を見込んで 6月28日 ±2日。

  • まだ確定ではなく、前兆終息が観測されるか確認が必要。 6月28日±2日 に発生の場合は 6月上旬までに前兆変動終息が観測されるはず。 観測を続け、続報する。

推定時期最も早い場合、6月27日または28日(誤差を見込んで 6月28日±2日)。6月上旬までに前兆終息が確認されることが条件。今後の観測で修正の可能性あり。
推定時刻 午前9時30分±1時間30分 または 午後5時±3時間
推定震央領域 長野県北部、群馬県、栃木県西部、新潟県南部など
浅間山・白根山など火山近傍の可能性が高い
続報 No.298」所載の地図参照
推定規模 M8.0 ± 0.3
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震

 
 なお、4月18日に発生した宮城県沖 M5.8 (気象庁暫定値、資料)、最大震度4の地震について、3月20日に観測された前兆変動極大から、4月16日 ±5日に福島~岩手沖海域 M6.0 ±0.5 発生と推定し、事前に観測情報を配信、誤差なく推定は成功したとのことです。
 
 

2021年4月28日水曜日

インド北東部で M6.7

 
インド北東部のアッサム州で 4月28日07時51分(日本時間同日11時21分)に M6.7、震源の深さ 10km(インド政府地球科学省国立地震学センター発表、画像)の地震がありました(震央地図)。米国地質調査所(USGS)の発表では M6.0、震源の深さ 34km となっており、大きな差があります。
 
現地では建物の倒壊や地割れの発生など、かなりの被害が出ている模様です。 震源がガンジス川の近くであるためか、ツイッターや YouTube では地盤の液状化による地下水の噴出の映像が多く見受けられます。以下はその一例です:

この地震の揺れは日本にも伝わって来たようです。以下は、防災科学技術研究所の「高感度版 100トレース連続波形画像」です:

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