「その 1」からの続きです:
質問: 惑星が地球に影響するような並び方になると、何らかの現象が起こりえますか。
回答: 今後数十年間は惑星直列はおこりません。2012年に地球が銀河面を通過することもありません。仮に惑星直列がおこったとしても、それが地球におよぼす影響は無視できる程度です。毎年12月には、銀河系宇宙のおおよその中心と太陽と地球は直線上にならびますが、それは年中行事のようなもので何の影響もありません。
質問: 地球に接近してきて私たちの惑星に広範囲の破壊をもたらすニビル、プラネット X、エリスなどと呼ばれる惑星、あるいは褐色矮星が存在するのですか。
回答: ニビルやその他のきまぐれな惑星についてのストーリーは、インターネット上に流布されている作り話です。それらの話に事実に基づく根拠はありません。もしニビルとかプラネット X とかが実在して2012年に地球に接近するのだとしたら、天文学者たちはこれまでの少なくとも数十年間はその天体を追跡して観測しているでしょうし、現時点までにその天体は肉眼で見ることができるようになっているはずです。したがって、そのような天体が存在していないのは明白です。エリスは実在の天体ですが、冥王星と同類の準惑星で、太陽系の外縁部にとどまっています。エリスが地球に最も近づくときの距離は約40億マイル(約64億km)です。
質問: ポール・シフト説とは何ですか。地球の地殻が核の周りを、数時間とはいわないまでもほんの数日間で 180度回転するというのは本当ですか。
回答: (地球の自転軸である地軸が逆転して)地球の自転が逆転することはありえません。たとえば、南極大陸が数億年前には赤道の近くに位置していたように、大陸はゆっくりと移動していますが、それは地軸が逆転するという主張とは関係がありません。しかし、そのような災害が起こると主張するウェブサイトの多くは、巧妙な手口で人をだまします。そのようなサイトでは、地球の自転と地磁気の極性の間には関係があると主張していますが、地磁気の極性は(地軸の逆転とは関係なく)不規則に変化し、平均して40万年に1度の割合で地磁気の反転がおこります。私たちが知っている限りでは、そのような地磁気の反転が地球上の生命に害をもたらすことはありません。いずれにせよ、地磁気の反転が今後数千年の間におきる可能性はきわめて低いのです。
(続く)