2009年10月29日木曜日

安政東海・南海地震の伝承

徳島新聞』では、2007年から「阿波の民話」を連載しています。その 1016回目の記事に、安政元年 11月 4日から 5日(1854年 12月23日から 24日)にかけて、32時間の間隔で連続して発生した「安政東海地震」(M8.4)と「安政南海地震」(M8.4)当時の記憶が語られています:
記事から、安政元年は大火や大地震が多かったこと、「安政東海地震」と「安政南海地震」の前後や間も、大小の揺れがひっきりなしに続いていたことがわかります。

揺れの大きさは、「庭の木の先も土地を掃き、鶏は庭を転げ」と描写されています。また、「中林山下の蕨石の洞穴は何十里も聞こえたほどの鳴りようじゃった」と書かれています。地震のときに洞窟が鳴るとは、どのようなメカニズムなのでしょうか。洞窟内の地下水が揺れることによって、洞窟内の空気が激しく出入りすることが原因なのかも知れません。あるいは、地鳴りの振動に洞窟内の空気が共鳴したのかも知れません。