2017年11月29日水曜日

ミツクリザメ漂着 ― 静岡県沼津市


静岡県沼津市の大瀬崎(地図)の海岸に、深海魚のミツクリザメが打ち上げられているのが見つかりました。見つかったのは個人のツイートによれば11月25日、『静岡新聞』の紙面によれば11月26日で、全長約1m。子どもとみられるとのこと。「大瀬崎で見つかるのは初めてではないか」(大瀬崎のはまゆうマリンサービス)、「打ち上げられる例は世界的にもほとんどない」(沼津港深海水族館):
  1. 大瀬崎の浜になんかヤベェの打ち上がってんだけど・・・ (個人ツイート、11月25日16:40、写真あり)
  2. 超速報!日本屈指のダイビングスポット、大瀬崎のビーチに”ゴブリンシャーク”が打ちあがる! (沼津港深海水族館のツイート、11月25日18:20、写真あり)
  3. 今朝の静岡新聞に・・・ (個人ツイート、『静岡新聞』紙面の画像あり、11月27日13:24)

(1)と(2)の写真では尾部のひれの長さに差があり別々の個体であるようにも見えますが、目の斜め上にある赤い傷のようなものからは同一の個体だと思われます。

今夏、「深海魚と地震は無関係」とする東海大学の研究結果が報道されましたが、以下の様な説得力のある反論もあります。東海大学の検証方法は大学の研究者がおこなったにしては粗雑にすぎると感じます:

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北海道駒ヶ岳で火山性地震急増 (続報)


11月27日付「北海道駒ヶ岳で火山性地震急増」の続報です。

気象庁が、今回の火山性地震急増について解説資料を出しています。「火山性微動の発生はなく、地殻変動や監視カメラで観測した昭和4年火口の様子にも特段の変化は認められません」、「山頂点で地震が10回以上観測されたのは、2006年11月19日(11回/日)以来です」:

今回の地震増加では、11月26日に山頂観測点で44回、山麓観測点で4回の地震が記録されています(速報値):

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白山で火山性地震が急増


11月29日午前3時ごろから、白山の山頂(御前峰、地図)付近直下を震源とする火山性地震が急増し、午前0時から9時までに281回を数えました。最大は M2.8 で震度1の有感地震となりました。火山性微動や低周波地震は発生していないとのこと。「白山で、1日あたりの地震回数が200回を超えたのは、2005年12 月の観測開始以来初めて」:

白山では、10月10日から11日にかけても地震が急増しています。この時の震源は山頂付近の深さ3km付近とされていました。今回は山頂直下ですので、震源が浅くなっています。

八ヶ岳南麓天文台の串田氏が、12月中にも発生する可能性があると予測している No.1778前兆に対応する地震との関係が気になります。白山は串田氏が地震発生を予測している領域の北縁部(岐阜・石川県境)に位置しています。


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2017年11月27日月曜日

霧島山(新燃岳)で火山性微動


11月25日から27日にかけて、霧島山新燃岳(地図)で火山性微動が5回観測されました(27日15時までの速報値)。火山性微動発生にともなう地殻変動は観測されていません。また、火山性地震の増加も見られません:

新燃岳で火山性微動が発生したのは10月21日以来です。


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北海道駒ヶ岳で火山性地震急増


11月26日、北海道駒ヶ岳(地図)で、山頂の浅い所を震源とする火山性地震が急増しました。27日は少ない状況で推移しています。火山性微動は発生していません:

北海道駒ヶ岳は、1929年に泥流の発生をともなう大規模なマグマ噴火を起こしました(死者2名、負傷者4名、 牛馬の死136頭)。また、2000年9月から10月にかけては、水蒸気噴火を繰り返しました。(気象庁の資料より)

大形の小惑星ファエトンが地球接近


大形の小惑星〝3200 Phaethon(ファエトン)〟が、クリスマスの約1週間前、12月17日の朝に地球に接近します。直径は 3.2~7.1km と推定されています。

ファエトンは1983年に発見され、アポロ群に分類されています。彗星と小惑星の中間的性質を持つ活動的小惑星(あるいは枯渇彗星)と考えられており、3大流星群の1つである「ふたご座流星群」の母天体としても知られています。2009年と2012年には急激な増光が観測されています。

小惑星 推定直径
km
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
3200
Phaethon
(1983 TB)
3.2~7.1 (地球)12月17日 08:00 26.83
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近する時の地球との相対速度は極めて速く、秒速31.9km(時速約11万5000km)と計算されています。

ファエトンは地球にとって潜在的に危険な小惑星(PHA: Potentially Hazardous Asteroid)とされており、2093年12月14日には地球に 7.71LD まで近づきます。


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2017年11月26日日曜日

2017年11月25日土曜日

豪雨で川底から板状の構造出現 ― 福岡県朝倉市


こういうことがあるのですね。福岡県朝倉市(地図)の山間部で、今年7月の九州北部豪雨で川底が侵食された結果、断層破砕帯や断層粘土が固まってできたと考えられる板状の構造が約100mにわたって出現しました。西山断層帯の延長部の可能性もあるようです。「『板』の表面には左横ずれ断層の特徴である同じ方向の『傷痕』が多数残っていた。花崗岩は厚さ10メートルほどが粘土化して固くなっており、断層がたびたび動いた結果と考えられる」:

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イルカが漁港に入りこむ ― 沖縄県豊見城市


11月24日、沖縄県豊見城市の与根漁港(地図)で、マダライルカ1頭が泳いでいるのが見つかりました。体長約1.3mで、まだ子どもとみられています。「通常は港内に入り込むことはなく『健康状態が悪い可能性もある』」、「数年前にも小さなイルカが迷い込んでいた」:

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小惑星 2017 VY13 が地球と月に接近


11月26日朝、小惑星〝2017 VY13〟が地球と月に接近します。

この小惑星は11月14日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 13~30m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 VY1313~30 (地球)11月26日 06:13
 (月)11月26日 06:33
2.02
2.48
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速10.5km(時速約3万8000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2017 WH13 が月と地球に接近


小惑星〝2017 WH13〟が11月26日に月と地球に接近します。

この小惑星は11月22日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 12~27m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 WH1312~27  (月)11月26日 11:50
(地球)11月26日 14:45
1.57
1.74
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速11.4km(時速約4万1000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2017 WA14 が月と地球に接近・通過


11月21日深夜から22日早朝にかけて、小惑星〝2017 WA14〟が月と地球に接近しました。

この小惑星は11月22日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 9~19m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 WA149~19  (月)11月21日 22:14
(地球)11月22日 04:53
0.51
0.25
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は比較的速く、秒速16.4km(時速約5万9000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年11月24日金曜日

震源は地熱発電所から500m ― 韓国・浦項地震


11月18日付「浦項地震 ― 韓国」の続報です。

11月15日に朝鮮半島南東部で発生した浦項地震の震源は、当初の発表より浅く3~7km、震央も南東に1.5kmずれて浦項地熱発電所から500mの位置だったとのことです。

「一部の学者は、地熱発電所が地下4.3キロメートルまで掘削して水を注入しており、断層を弱め、地震を誘発したのではないかと主張」、一方、韓国気象庁は現地調査が完了するまではわからないとの立場をとっています:

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自閉症のアマチュア気象予報士がカリフォルニア州の大地震を警告


昨年11月15日付「自閉症のアマチュア気象予報士がNZの地震を警告していた」で紹介した、カナダ在住のフランキー・マクドナルドさんが再び話題になっています。今回は、11月21日に投稿した YouTube 動画で、数週間以内にカリフォルニア州でマグニチュード 7.0 以上の大地震が起きると警告しています。初めて彼の動画を見る方は、彼の風貌と絶叫調のしゃべり方に驚かれるかも知れません。彼のチャネルのフォロワーは1年前の10万人から現在は15万6000人に増えています:

カリフォルニア州では、先週、サン・アンドレアス断層の一部の区間で、M4.6を筆頭に百数十回の群発地震が発生し、住民の不安が高まっています。


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2017年11月23日木曜日

ヨーロッパ上空に放射能雲 (続報)


11月12日付「ヨーロッパ上空に放射能雲」の続報です。

ロシアかカザフスタンが汚染源と推定されていましたが、ロシア政府は一貫して否定。ところが「今月21日、同国気象庁が気象観測データを発表し、『9月下旬から10月半ばにかけて、ウラル山脈周辺の川や貯水池で極めて高い放射性物質による汚染を確認した』と認めた」、「一方、発生源と見られるチェリャビンスクの工場を運営するロシア国営の原子力企業ロスアトム(ROSATOM)の責任者マキシム・ヤコヴェンコ氏は (中略) コメントを発表し、同社の関与を全面的に否定している」:

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2018年は大地震が急増する (補足)


11月20日付「2018年は大地震が急増する」の補足です。

わかりやすい日本語の記事がなかなか見つかりませんが、以下の Forbes Japan の記事はどうでしょうか:

以下の記事には、地球の自転減速と M7 以上の地震件数の相関関係を示すグラフが掲載されています。青い線が M7 以上の地震件数、赤い線が地球の自転の減速度を示しています。赤い線は右方向に5.5年分ずらしてプロットされています:

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「サーヤの法則」の再発動はあるか? (続報)


結婚式までの日取りが発表されました。最初は来年3月4日の「納采の儀」です。この日の前後に弔事や大きな災害が起きなければよいのですが。「サーヤ」の時には、翌日に福岡県西方沖地震(M7.0、最大震度6弱)が発生しました。また、14年7月4日におこなわれた三笠宮家・千家家の納采の儀では、7月12日に福島県沖の地震(M7.0)が発生しています:

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キンメダイ不漁 ― 静岡県下田市


静岡県下田市の下田港(地図)で、深海魚のキンメダイが不漁となっています。黒潮の流路の変化が原因とされていますが・・・:

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2017年11月22日水曜日

韓国の地震は「スーパー南海地震」の予兆?


「東京五輪をやっている場合じゃない」そうです:

高橋学氏(現在は立命館大学・環太平洋文明研究センター教授)は、不安を煽るような発言(放言)を週刊誌上で何度もしています。以下の「関連記事」はその例です。


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小惑星 2017 WW1 が地球と月に接近・通過


11月22日朝、小惑星〝2017 WW1〟が地球と月に接近しました。

この小惑星は11月20日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 3~7m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 WW13~7 (地球)11月22日 04:18
 (月)11月22日 09:19
0.37
0.94
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速12.7km(時速約4万6000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年11月21日火曜日

小惑星 2017 WB1 が地球に接近・通過


小惑星〝2017 WB1〟が11月21日未明に地球に接近しました。

この小惑星は11月19日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 8~17m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 WB18~17 (地球)11月21日 03:08
 (月)11月21日 04:35
1.98
2.85
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は遅く、秒速9.4km(時速約3万4000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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太陽系外から飛来した天体は長さ400m超の棒状、暗赤色の金属質


ESO(欧州宇宙機関)の11月20日付報道発表です ――

10月19日に発見され、当初は彗星に分類されていた天体は、その後の軌道計算の結果、太陽系外から飛来した恒星間小惑星であることが判明し、1I/2017 U1(`Oumuamua)と命名されました。

ESOがチリに設置している VLT(超大型望遠鏡)などを動員して観測した結果、この天体は長さが幅の約10倍ある棒状(葉巻形)で、少なくとも400mの長さがあり、表面は屋外に設置されているソーラー・パネルのような暗赤色をしていること、密度が高く、おそらく岩石質で金属の含有量が多いこと、などがわかりました。

暫定的な軌道計算では、この天体はこと座の1等星・ベガの方向から飛来。しかし、この天体が30万年前にベガの付近にあったときには、ベガはその近くにはなかったとのことです:

IAU(国際天文学連合)の Minor Planet Center が11月6日付で発表した〝MPEC 2017-V17 : NEW DESIGNATION SCHEME FOR INTERSTELLAR OBJECTS〟によると、「`Oumuamua」はハワイ語で「第1の」とか「先行して」という意味があり、この天体が遙かな過去から我々の元に到来した scout(斥候、偵察者)あるいは messenger(使者)のようなものと考えられることに由来しているとのことです:
The name, which was chosen by the Pan-STARRS team, is of Hawaiian origin and reflects the way this object is like a scout or messenger sent from the distant past to reach out to us (ʻou means reach out for, and mua, with the second mua placing emphasis, means first, in advance of).

アーサー・C・クラークの小説「宇宙のランデヴー」を思い出しました。以下は Wikipedia に載っているあらすじの一部です ――
西暦2130年、宇宙監視計画スペースガードが謎の物体を発見した。ラーマと名付けられた物体は当初小惑星だと思われていたが、宇宙探査機によって送られた映像に写っていたものは、円筒型をした疑いようもない人工の建造物だった。

(中略)

ラーマは、なんらかのエラーから太陽に突入する軌道を取ったように思われたが、太陽に接近した上で恒星間飛行で失った物資を補給し、次なる地を目指して謎を残したまま太陽系を去っていった。ラーマの太陽系への接近は、計算された中継であったと、人類は理解した。

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氷河の下からカルデラが姿を現す ― アイスランド


アイスランド南部にある Öræfajökull 氷河(地図)の下で地熱活動が高まり、カルデラの部分が21~25m(アイスランド気象局の発表では15~20m)沈降して、直径1kmのカルデラの姿がわかるようになっていることが、衛星写真や航空機からの観測によって確認されました。周辺では火山特有の臭気が確認され、氷河が溶けた水が流れ出しているとのことです。アイスランド気象局は、ただちに噴火する兆候はないとして航空機に対する警戒コードを〝イエロー〟のままに止めています。防災当局は〝uncertainty phase〟を宣言しています:

Öræfajökull 氷河の下の火山は、1362年と1727年に噴火しています。

アイスランド関係の記事でいつも困るのは地名や人名の発音です。上の日本語の記事では「アイスランド最高峰のエーライヴァヨークトル山」としていますが、これが Öræfajökull 氷河の下にある火山の名前なのか確信が持てずにいます。ネットで検索すると、アイスランドの最高峰を「クヴァンナダルスフニュークル山」としているものもあります:

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2017年11月20日月曜日

イルカが隅田川を遡上 ― 東京都


今月初めごろから、東京都を流れ東京湾に注ぐ隅田川で、イルカの目撃が相次いでいます。17日には河口から約10km以上離れた上流に出没。小型のイルカであるスナメリとみられています。「隅田川では珍しく、東京湾から迷い込んだ可能性があるという」:

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小惑星 2017 WT が地球に接近・通過


小惑星〝2017 WT〟が、11月11日に地球と月に接近していたことが判明しました。

この小惑星は地球接近後の11月16日に発見されたもので、軌道計算の結果、発見前に地球に接近していたことが判明したものです。アポロ群に属し、直径はかなり大きく 20~44m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 WT20~44 (地球)11月11日 02:36
 (月)11月11日 04:28
1.35
1.81
(1LD=地球から月までの平均距離) 

地球と月への接近時刻には ±3分の誤差が見込まれています。

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は、秒速15.4km(時速約5万6000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年は大地震が急増する


10月下旬に開かれた米国地質学会で驚くべき発表がありました ―― 地球の自転速度がほんのわずか減速する(1日の長さが数ミリ秒長くなる)と、5~6年後に M7 以上の大地震が急増する。過去100年間の地震発生数を調べるとこのようなことが5回起こっていた。これまで、いろいろな現象と地震発生の相関関係が指摘されてきたが、これほど顕著な相関が見いだされたのは初めて。直近の自転減速は2011年に始まっているので、世界は少なくとも5年間は続く大地震の多発期に入っている。大地震の増加が特に顕著に現れるのは北緯10°から南緯30°の間:

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2017年11月19日日曜日

小惑星 2017 UA52 が地球に接近・通過


小惑星〝2017 UA52〟が10月21日に月と地球に接近していたことが判明しました。理由はわかりませんが、接近から1ヵ月近く経ってからのデータベース記載となりました。

この小惑星は地球接近後の10月25日に発見されたもので、軌道計算の結果、発見前に地球に接近していたことが判明したものです。アポロ群に属し、直径は 6~12m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 UA526~12  (月)10月21日 04:27
(地球)10月21日 15:25
0.11
0.51
(1LD=地球から月までの平均距離) 

月への接近時刻には ±1:05、地球への接近時刻には ±1:01 の不確実さがあります。また、月への接近距離には 0.08~0.13LD の幅があります。

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速9.3km(時速約3万3000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年11月18日土曜日

地震トリガーとしての人間を過小評価するな


面白い記事に出会ったので紹介します。執筆者はサイエンス・ライターでSF作家の David Nabhan氏。〝Earthquake Prediction: Dawn of the New Seismology〟(地震予知: 新しい地震学の夜明け、2017年)など、地震について4冊の著書があるとのことです:

記事のタイトルにある〝underestimate〟は、「過小評価する」、「低く見積もる」、「甘くみる」、「見くびる」、「なめてかかる」という意味の言葉で、最近では米国のトランプ大統領が北朝鮮に対する警告の中で用いていたのが印象に残っています:
Today, I hope I speak not only for our countries, but for all civilized nations, when I say to the North: Do not underestimate us, and do not try us. We will defend our common security, our shared prosperity, and our sacred liberty.

(今日、私はわが国のみならず、すべての文明国を代表して話をしたいと思います。私は北に対して、「私たちを甘くみるな。私たちを試そうとするな」と言います。われわれは共通の安全と共有の繁栄、そして神聖な自由を守ります。)

NHK「トランプ大統領 北朝鮮に警告 韓国国会演説の動画と全文(日英)掲載」から

上掲の記事にはいろいろ興味深いことが書かれているのですが、以下にいくつか抜粋して紹介します:
  • ニコラ・テスラは、同じ場所で1時間45分ごとに1トンのダイナマイトを繰り返し爆発させれば、地球に自然に存在する定常波を(共鳴現象によって)増幅して、最終的には地球の地殻を割ることができる、と計算した。

  • ニコラ・テスラは、1898年にニューヨークで、彼が製作したマシンの実験をおこなった。その結果起こったことは、伝説、都市神話、あるいは事実として伝えられている ―― 初めは彼の建物が、続いて近隣の建物が激しく揺れ始め、警察が呼ばれる事態になった。結末は申し分のないものだった。マシンの作動を止める唯一の手段は大きなハンマーを使うことだったのである。

  • テクトニック兵器に関しては、米国はあと数ヶ月でプロジェクト・シールを発動するところまでいっていた。同プロジェクトは、450万ポンド(約2000トン)の高性能爆薬を日本の海岸から5マイル(8km)のところで爆発させるもので、それによって津波を発生させて日本の沿岸地帯に大規模破壊をもたらし、米軍の日本本土上陸作戦を容易ならしめる計画だった。この初の人工津波計画は、もう一つのトップ・シークレットのプロジェクトである「マンハッタン計画」が成功したことによってキャンセルされた。

小惑星 2017 WD が地球に接近・通過


小惑星〝2017 WD〟が、11月13日夜に地球に接近していたことが判明しました。

この小惑星は地球接近後の11月16日に発見されたもので、軌道計算の結果、発見前に地球に接近していたことが判明したものです。アポロ群に属し、直径は 7~15m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 WD7~15  (月)11月13日 20:51
(地球)11月13日 20:54
2.86
1.86
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速10.7km(時速約3万8000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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浦項地震 ― 韓国


11月15日午後2時半ごろに朝鮮半島南東部で発生したM5.4の地震は、韓国で近代的な地震観測が始まって以降では、昨年9月に慶州で発生したM5.8に次ぐ2番目の規模とのことです。韓国の報道では昨年の地震を「慶州(キョンジュ)地震」、今回の地震を「浦項(ポハン)地震」と呼んでいます。

浦項(Pohang、ポハン)市は大きな製鉄所があることで有名な工業都市です。米国地質調査所(USGS)の資料では、どういうわけか日本風の〝Hoko〟が使われています。「日帝残滓」ということで韓国から抗議が寄せられるかも知れません:

発震機構は、防災科学技術研究所の「AQUAシステム メカニズム解カタログ」(右図)や米国地質調査所(USGS)の Moment Tensor を見ると、横ずれ断層と逆断層の動きが混じったものであったようです。

韓国のメディアは今回の地震についてどのような解説を載せているでしょうか。韓国は地震が少なく、地震分野の研究者の層が薄いと言われています。そのせいか、ちょっとおかしな説明も見られます。韓国語から日本語に翻訳する過程でおかしくなったのかも知れませんが。

朝鮮日報』の記事は、昨年4月の熊本地震からの連鎖と捉えています。「今回の地震は、韓半島西側にあるインドプレートと東側にある太平洋プレートがぶつかり合って発生した衝撃が、プレートのひび割れを伝って噴出したもの」(韓国地質資源研究院のイ・ユンス博士)。インド亜大陸の北上がユーラシア大陸の奥深くまで影響をおよぼしているのはまちがいないのですが、「衝撃が、プレートのひび割れを伝って噴出」とはどういうことでしょうか:

ハンギョレ新聞』の記事は、2011年の東北地方太平洋沖地震からの連鎖という説明です。今回の地震の原因を、「走向移動断層」という耳慣れない言葉で説明しています。横ずれ断層のことだと思われます:

中央日報』には過去の地震の震源、主要な断層、原子力発電所の位置を示した地図が掲載されています。これは保存しておく価値がありそうです。「慶州地震は2011年3月11日に発生した東日本大震災の余波で発生し、今回の浦項地震は慶州地震の影響で発生したとみられる」(延世大学地球システム科学科、ホン・テギョン教授)、「今回の地震は梁山断層の支流である長沙断層付近で発生したものと推定される」(気象庁地震火山センター長、イ・ミソン氏):

朝鮮半島では歴史上、M6 や M7 クラスと推定される大地震も発生しています。このブログでも何度か紹介したことのある文献ですが、参考にしてください:

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2017年11月17日金曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-177)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 11月16日14:00 付けで更新情報を出しています ―― CH02とCH21 の静穏状態が11月初旬から継続中。第24ステージの前兆が半減:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全に終息するまで確定できない。
 11月末に前兆終息 → 12月7日±
 12月初旬も前兆継続 → 12月21日±
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 岐阜県愛知県長野県西部、静岡県西部、福井県、滋賀県、富山県西部、石川県南部、京都府北部など
更新情報の地図参照 (点線: 大枠推定領域、太線: 可能性が考えやすい領域)
ある程度、火山に近い領域の可能性がある。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の深さ30km以浅の陸域地殻内地震
 

▼ 現状
  • 長期にわたってCH02とCH21(ともに八ヶ岳)に出現していた前兆変動が11月上旬に相次いで終息し、静穏正常基線に復帰。11月16日現在も正常基線を記録中であり、完全終息した可能性が高いと判断:

    • CH02: 11月4日昼過ぎの変動を最後に12日間静穏状態を継続中。完全静穏化と認識。
    • CH21: 11月7日昼前の変動を最後に9日間静穏状態を継続中。完全静穏化と認識。

  • CH17、CH20、CH26 等は継続中(?)。

▼ 考察
  • 2008年7月初旬から9年4ヵ月以上にわたって前兆が継続。これまで最長の前兆継続期間は3年3ヵ月。現在は第24ステージと認識。

  • CH21の最終変動が終わった11月7.5日を終息と認識し、対応する極大候補に経験則([極大~地震発生]:[終息~地震発生]= 3.9:1)を適用すると、地震発生日は:

    • 極大を8月10日(CH02、CH21、CH29等)とすると → 12月7日±
    • 極大を7月5.8日(CH29のPBF=連続・周期的な基線のうねり変動)とすると → 12月20日±

  • その他の前兆出現状況からも 12月7日± が算出される。

  • 11月14.4日に、CH29(八ヶ岳)も静穏化した可能性がある。この場合、9月28日(CH29)を極大、11月14.4日を終息として計算すると → 12月7日± (今後CH29が再出現した場合は無効)

  • これまで、地震発生予測日に実際の地震ではなく次のステージの極大が出現したことが何度もある。今回の地震発生予測日に実際に地震が発生するか否かは、前兆の完全終息が観測されるか否かで判断できる(前兆終息予測日は、高知観測点のK1に特異が集中出現した11月8.5日を最終極大とみなして算出):

    • 11月29.9日前兆終息 → 12月7日± 地震発生
    • 12月10.3日前兆終息 → 12月21日± 地震発生

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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小惑星 2017 VC14 が地球と月に接近


小惑星〝2017 VC14〟が11月18日に地球と月に接近します。

この小惑星は11月15日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 6~12m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 VC146~12 (地球)11月18日 10:45
 (月)11月18日 18:08
1.25
1.79
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速11.2km(時速約4万km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2017 VF14 が月と地球に接近・通過


小惑星〝2017 VF14〟が、11月13日夜遅くから14日未明にかけて、月と地球に接近していたことが判明しました。

この小惑星は接近後の11月15日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 6~12m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 VF146~12  (月)11月13日 21:26
(地球)11月14日 00:30
0.94
0.80
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速11.9km(時速約4万3000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年11月16日木曜日

小惑星 2017 VV12 が地球と月に接近・通過


小惑星〝2017 VV12〟が11月16日未明に地球に接近しました。月にも接近します。

この小惑星は11月14日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 7~15m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 VV127~15 (地球)11月16日 00:13
 (月)11月16日 11:00
1.86
2.24
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は遅く、秒速6.5km(時速約2万3000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2017年11月15日水曜日

小惑星 2017 VL2 が地球と月に接近・通過


小惑星〝2017 VL2〟が、11月9日に地球と月に接近していたことがわかりました。

この小惑星は最接近後の11月10日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 16~36m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 VL216~36 (地球)11月9日 18:50
 (月)11月9日 22:46
0.31
0.99
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速8.7km(時速約3万1000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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マッコウクジラが集団座礁 ― インドネシア・アチェ州


11月13日、インドネシア・スマトラ島北端部の Ujung Kareung beach(地図)で、マッコウクジラの群れが座礁しているのが見つかりました。クジラの数については、欧米の報道は10頭としているものがほとんどですが、日本では12頭となっています。

海軍も動員した徹夜の救出活動の結果、同日深夜までに5頭が海に戻り、その数時間後にさらに2頭が海に戻りました。翌日の早朝、残る3頭の死亡が確認され、さらに海に戻っていた1頭が再び海岸に乗り上げ死亡しました:

2004年12月にインド洋大津波を起こしたスマトラ島沖大地震(M9.1)は、今回の座礁地点に近いバンダ・アチェ(地図)の南南東沖で発生しています。


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2017年11月12日日曜日

沈下橋の橋脚が沈降 ― 高知県四万十市


11月11日、高知県四万十市を流れる四万十川に架かる岩間沈下橋地図)の橋脚が、1ヶ所で1mほど沈降しているのが見つかりました。橋は通行止めになっています。原因は今のところわかっていません:

四万十川の沈下橋については、以下もご覧ください:

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南極大陸の地下にマントル・プルーム


NASAのサイトに11月7日付で発表された記事です。南極大陸の西半球側にあるマリー・バード・ランド(Marie Byrd Land)の地下にマントル・プルームが存在しており、これが氷床の消失の一因になっている、ということがシミュレーションによって確かめられたました。この地域の地下にマントル・プルームが存在するという説は、30年ほど前にこの地域に見られる火山活動やドーム構造を説明するために提唱されていたのですが、今回はこの説が詳細なシミュレーションによって裏付けられたとのことです。「気温の上昇だけでは南極大陸で失われた氷の量を完全には説明できない」:

少し前までは、この種の研究発表では、環境保護団体などからの非難を避けるためか研究予算獲得で不利益を被らないようにするためか、末尾に「この研究は人間活動に起因する温暖化を否定するものではない」という趣旨の断り書きがよく見られたのですが、トランプ政権が誕生してからは風向きが変わってきたのかも知れません。


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ヨーロッパ上空に放射能雲


ここ数週間、ヨーロッパ上空に放射性物質の雲が漂っている、とフランスの研究機関が11月9日に発表しました。9月最後の週に、ロシアかカザフスタンで核関連施設から放射性物質の漏洩があったと推定されています。検出されたのは放射性の〝ルテニウム 106〟で、自然には存在せず、原子炉の中で核分裂反応にともなって生成されるものです。半減期は約1年で、その半減期の短さから核医学の分野で利用されているとのこと:

ほとんどのメディアが健康や環境に影響はないと報じています。悪名高い枝野官房長官(当時)風に言えば「直ちに人体や健康に影響を及ぼす数値ではない」といったところでしょうか。しかし、専門家は、漏洩があった地点の近隣では有害なレベルに達したはずだと推定しています:

ロシアは、自国が放射性物質の漏洩源ではない、と否定しています:

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2017年11月11日土曜日

マダコが異常なほど大漁 ― 宮城県


河北新報』の11月10日付の記事です。宮城県の三陸沿岸でマダコが異常なほど大漁となっているそうです。大漁の原因については、海水温の上昇やエサとなるカニが豊富なことなどが挙げられています。「こんなに捕れたのは初めてだ」、「約60年ぶりの大漁」:

「約60年ぶりの大漁」とありますが、約60年前といえば1957年前後。このころに三陸付近で大きな地震が起きていたかといえば、1956年9月・宮城県南部 M6.0、1960年3月・三陸沖 M7.2、1962年4月『宮城県北部地震』 M6.5 があります。また、北海道やその周辺で被害地震が多発していたようです ―― 1958年11月・エトロフ島付近 M8.1、1959年1月・『弟子屈地震』 M6.3+M6.1、1961年8月・釧路沖 M7.2、1962年4月・十勝沖 M7.1 など。

なお、日本の地震によるものではありませんが、三陸沿岸は1960年5月に『チリ地震津波』に襲われています。

このブログで過去に扱ったタコ関連の記事は以下のとおりです:

2014年8月の「タコが大漁 ― 神奈川県川崎市」について、関連づけられるような大きな地震は発生していません。しいて挙げれば、翌年5月に小笠原諸島西方沖で M8.1(最大震度5強)、9月に東京湾で M5.2(最大震度5弱)などです。記事には、阪神淡路大震災前のタコの異変が記載してありますのでご覧ください。


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天宮1号が落ちてくる (続報-6)


11月10日、中国の宇宙ステーション「天宮1号」の平均軌道高度が 300km を割り込みました。8月中旬から軌道の低下率が大きくなり、9月上旬からさらに加速しています。11月5日ごろからは低下率がさらに大きくなりそうな兆候も現れています:

日本も参加している国際宇宙ステーション(ISS)は、随時ロケットを噴射して、軌道高度を 405km 前後に保っています:

通常の人工衛星では、高度120kmあたりから空気抵抗の影響が顕著になり、高度80km前後から急速に破壊が始まるといわれていますが、衛星の大きさや形状によっても違いがあると思われます。

落下時期の予想については「続報-4」をご覧ください。

ESA(欧州宇宙機関)は、天宮1号の質量や材質から判断して、一部が燃え尽きずに地表に到達する可能性があると発表しています。落下する可能性があるのは北緯43度から南緯43度までの範囲で、日本の領土・領海では北海道の北半分を除く全域が含まれています。


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2017年11月8日水曜日

地震パニック、諜報機関が地震予知情報を流す ― パキスタン


2017年12月末までにインド洋で大地震と大津波が発生するとの地震予知情報をパキスタンの軍統合情報局(ISI)が関係機関に流し、パキスタン地震復興庁(ERRA)が警戒態勢に入るという騒ぎが起きています:

この大地震と大津波は、インドの Babu Kalayil という男性が超能力(第六感)によって予知し、9月20日付でインドのナレンドラ・モディ首相宛に文書で警告したもので、インド政府からは全く無視されたものでした:

この件で ISI は、ウサーマ・ビン・ラーディンの居所すら把握できなかったのに地震は予知できるんだとか、新しいスキルを習得したんだんだね、などといった物笑いの種になっているそうです:

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小惑星 2017 VE が地球と月に接近・通過


小惑星〝2017 VE〟が、11月4日に地球と月に接近していたことがわかりました。

この小惑星は最接近後の11月5日に発見されたもので、アポロ群に分類され、直径は 12~28m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2017 VE12~28 (地球)11月4日 14:13
 (月)11月4日 19:18
0.88
1.12
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速14.1km(時速約5万1000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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