2019年10月28日月曜日

「双子」の小惑星が地球と月に接近へ




【追記 10月29日】その後の観測によって 〝2019 US8〟と〝2019 UB8〟は同一の天体であることが確認されました。先に「発見」された〝2019 UB8〟が名称として使われます。UB8 の接近予報は、誤差が1分未満に縮小したこと以外に変化はありません。



10月29日、小惑星〝2019 US8〟と〝2019 UB8〟が、ほぼ同時に地球と月に接近します。2つの小惑星はほぼ同じ大きさで同じ軌道をたどっているようです。

2つの この小惑星はともにアポロ群に分類され、直径は最大10mほどと推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この2つの小惑星が最初に観測されたのは10月25日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 US84~9 (地球)10月29日 15:27
 (月)10月29日 22:37
0.50
0.95
2019 UB84~10 (地球)10月29日 15:30
 (月)10月29日 22:40
0.50
0.95
(1LD=地球から月までの平均距離) 

2つの小惑星 2019 UB8の地球との相対速度はともに秒速10.6km(時速約3万8000km)と予報されています。

地球と月への接近時刻にはそれぞれ数分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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