中国が今年後半に、地震にともなう電磁放射などを観測する人工衛星を打ち上げるとのことです:
- China to launch electromagnetic monitoring satellite for earthquake study
- China to launch satellite for earthquake study
以下は記事の抄訳です:
- 中国の地震局が火曜日(17日)に発表したところによると、人工衛星は今年後半に打ち上げられる。
- 地殻の動きによって発生する電磁放射は宇宙から観測可能である。
- 人工衛星は、地球の電磁場や電離層のプラズマと高エネルギー粒子のデータを集めることによって、中国および近隣地域における地震やその前兆現象をリアルタイムで監視することに用いられる。
- この人工衛星は、中国初の地震監視用宇宙プラットフォームで、研究に新しいアプローチをもたらす。
- ミッションの副長である Shen Xuhui 氏によると、この人工衛星は軌道に5年間留まり、中国国内のマグニチュード6より大きい地震と世界で発生するマグニチュード7より大きい地震について電磁気の状況を記録するように設計されている。
- 科学者たちは、地震の予知技術を開発するのに使える共通因子が見つかることを期待している。
- この人工衛星は航空宇宙分野と航海分野での通信にも使用される。
これまで中国は2016年中に打ち上げることを表明してきました。「2016年9月から5基体制で人工衛星での電離層観測による『地震予知』の運用体制に入る」と報道されたこともありました:
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