以下は、記事の要約です:
「ローラ・マヨン」として知られるベロニカ・ペレスさん、76歳。1993年、森の中で根菜類を集めているときに、高温の熱風に全身が包まれるのを感じた。溶岩によって四肢や背中に大やけどを負ったのである。さいわい、すぐに病院で治療を受けることができたので、一命はとりとめた。いわゆる「体感」にもとづく地震や噴火の予知についての私の考えは、過去の「体の痛みで地震予知」という記事にも書きましたので繰り返しません。そちらをご覧いただければ幸いです。
この出来事が彼女の人生を変えた。彼女の背中には、ドーム状に盛り上がった傷が残った。これがほんのわずかでも痛むとき、マヨン山は噴火するのだという。それまでは「ローラ・ベル」(ベルはベロニカの略)と通称されていたが、「ローラ・マヨン」と呼ばれるようになった。この新しい名前は、彼女の能力がいかに多くの人たちの注目を集めたかを如実に物語っている。
「ここに避難してくる 1週間前、背中の古傷がひどく痛みました。私は家族に、マヨン山が噴火するかも知れないと告げました。」
彼女は、2004年、2006年、そして今年の噴火も背中の古傷の痛みによって予知し的中した、と語っている。
ローラ・マヨンの「予知」したことは、火山の専門家が記録したこととそれなりに一致している。
ローラ・マヨンは、自分の能力を使うことに消極的になっている。それは、冷笑やあざけりをこれまで何度も経験しているからである。「みんな、私のことを笑います。私が年をとって物忘れがひどくなっていると言うのです。」
「以前は、背中の古傷が痛むといつも人びとに伝えていました。でも今は、自分の子どもたちだけにしか話しません。それでも、家族以外の人たちにもある程度は伝わるようです。海外からも私をインタビューしに何人かがやって来たことがあります。日本からと、ベトナムからです。私の話は、アメリカにも伝わっていると聞いたことがあります。なぜだかはわかりませんが。」
隣人の一人は、彼女の「予知」を信じているが、彼女の能力を盲信しているわけではないと言っている。「俺は彼女のことをおおよそ 50% 信じている。火山の噴火は自然が決めること。自然は説明できない。火山学者たちを見てみろ。連中は精密な観測装置を持っているが、いつ噴火するのかを正確に言い当てることができないじゃないか。」
見かけは弱々しいが快活な女性であるローラ・マヨンは、「火山噴火について警告して人びとを助けたいという熱意は、人びとが彼女を信じてくれないために、しばしば誤解される」とこぼす。
彼女は、火山を恐れていない。なぜなら、救い主がいつも彼女を守ってくれていると信じているから。「身に危険が迫ったときには、ただひたすら“Salvador del Mundo, Salva me, Salva ran man ako, ikaw”(*)と唱えるのです。」
(*)スペイン語とタガログ語の混合? 少なくとも“Salvador del Mundo”は、スペイン語で「世界の救い主」の意。
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