2009年9月9日水曜日

駿河湾の地震についてあれこれ (その 3)


宏観前兆はあったのか


地震前兆情報を募っている掲示板をいくつか、日時を遡って渉猟してみましたが、この地震に対応する前兆とおぼしき情報はありませんでした。

掲示板への投稿のほとんどは、正常の範囲を知らない人の「異常」報告であったり、頭痛、耳鳴り、怪しい雲、電卓の不正表示などなど、毎日のように「異常」を報告している宏観異常者の常連さんや病的な精神状態の人などによる愚にもつかない情報でした。これらの人たちは、自分たちがノイズの発生源になっていて、貴重な宏観異常報告を埋没させてしまうかも知れないという自覚が全くないようで困ったものです。大きな地震があった場合、前兆報告を事後検証することがあるのですが、彼らの投稿は実に迷惑です。

1978年の伊豆大島近海地震では、以下の資料にあるように多くの前兆が現れたようなのですが、…… :

地下水


地下水にも前兆は現れなかったようです。以下は、「地震に関する地下水観測データベース“Well Web”」を解説している産業技術総合研究所・地質調査総合センターの資料です:
この資料によると、震源周辺の「地下水等観測施設では、2009 年 8月 11日の駿河湾の地震(M6.5)前の変化は認められませんでした。また、本日の駿河湾の地震の後に、東海地震の前に想定されている前兆すべりが起こったかどうかを検討しましたが、特に異常な水位等の変化は観測されませんでした」とのことです。

(続く)