以下は、この件に関する記事を時系列に並べたものです。最初の記事は、星占い師の地震予知を否定するものですが、あきれたことに、科学者と地震透視能力者(いわゆる「体感」で地震を予知する人)が同列で扱われています。星占いを否定するのに「体感」を持ち出されてもねぇ~と思うのは私だけではないと思います:
- 4月17日 Scientist, Clairvoyant Deny Haskovo Earthquake Predictions (科学者と地震透視能力者が ハスコヴォで地震が起きるとの予知を否定)
- 4月18日 Astrologist caused panic in Haskovo (星占い師がハスコヴォにパニックを起こした)
- 4月19日 No seismological activity detected on Sunday (日曜日に地震は検知されず)
- 4月19日 Situation in Haskovo is normalizing (ハスコヴォの事態は正常化)
- 4月20日 ‘Earthquake’ in Haskovo… (ハスコヴォの「地震」)
ブルガリア南部の都市ハスコヴォはここ数日パニック状態になっている。原因は、地元の星占い師 Emil Leshtanski が、地震の発生場所のみならず、その発生時期と規模(マグニチュード 6 以上)までも発表したからである。Image Credit: U.S. Central Intelligence Agency
地震透視能力者 Maya Popova は、自分の体の中で起きる痛みによって、いつ・どこで地震が起きるかを感じ取ることができるとの評判である。彼女は、1999年にトルコでおきた壊滅的な地震や、昨年ギリシャで起きた地震を予知したと言われている。Popova は、ブルガリアで 4月19日に地震が起きることはないと断言している。
著名な地球物理学者 Iordan Georgiev は、ハスコヴォ一帯は地震多発地帯ではなく、マグニチュード 6 クラスの地震が起きるという主張は現実的ではないし根拠もないと語っている。
数十の家族がハスコヴォから他の地域に避難している。街に残った人びとは、街が壊滅するという予知を信じないし、星占い師を裁判にかけると息巻いている。地元の保険会社や代理店では収益が増加している。数千のテント、寝袋、毛布が売れた。
聖マリア教会の神父 Antoni Enev は、星占い師の言葉を信じず厳粛なイースターの拝礼式に参加するよう、人びとに呼びかけている。
パニックは、ハスコヴォから 45km 離れた Kardzhali にも広がっている。町民は町を脱出したり、親戚の低層住宅で寝泊まりしたりしている。