今年は 13日の金曜日が 3回ありますが、このようなことは 11年に 1回しかおきないそうです。それにちなんで、『LiveScience』のサイトが「13日の金曜日にまつわる 13の事実」という記事を掲載しています:
上記記事から、いくつか紹介します:
(1)イギリス海軍の「13日の金曜日」号と名付けられた船は、13日の金曜日に進水し処女航海に旅立ったが、そのまま連絡を絶った。(2)アポロ 13号は、アメリカ中部標準時 1970年4月11日13時13分に打ち上げられた。日付のアメリカ表記「4/11/70」を足し合わせると 13になる( 4 + 1 + 1 + 7 + 0 = 13)。月へ向かって飛行中のアポロ 13号で爆発事故が起きたのは 4月13日だった(ただし金曜日ではなかった)。(10)マーク・トウェイン(作家)は、あるディナー・パーティーに 13人目の客として招かれたことがあった。友人は、(悪いことがおきるから)出席しない方がいいと忠告した。後日、トウェインはその友人に次のように語った ―― 「たしかに悪いことがおきたよ。12人分しか料理が用意されていなかったんだよ」。(13)1ドル紙幣の裏側に印刷されているのは、13段のピラミッド、鷲の頭上の 13個の星、その鷲のかぎ爪がつかんでいるのは 13本の矢と 13枚の葉がついたオリーブの枝 。
いま手元にある 1ドル札で数えてみたら、たしかにそのとおりでした。アメリカ合衆国建国時の 13州を象徴しているのだと思います。日本では、「13」を「とみ(富)」と読んで、お金が貯まる縁起の良い数字と喜ぶ向きもあるようです。その観点からすると、紙幣に「13」がたくさん描かれているのは好都合といえます。
「13恐怖症」(“triskaidekaphobia”)や「13日の金曜日恐怖症」(“paraskavedekatriaphobia”、“friggatriskaidekaphobia”)という単語があることには少し驚きました。どれも舌を噛みそうになる長い綴りですが、これらの長さが 13文字だったらもっと驚いたことでしょう。私が知っている最も長い綴りは、ディズニーのミュージカル映画『メリーポピンズ』に出てくるおまじないの言葉「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」(“supercalifragilisticexpialidocious”)です。
ちなみに、どの単語も「-phobia」で終わっています。これは「恐怖症」を示す接尾辞で、ギリシャ神話に登場する神、フォボス(Phobos = 恐怖)に由来しています。フォボスとデイモス(Deimos = 恐慌/パニック)は、ともに戦の神アレス(ローマ神話ではマルス = 火星)と、美と愛の神アフロディテ(ローマ神話ではビーナス = 金星)の間に生まれた子で、いつも父アレスに付き従っていたとされています。戦には恐怖と恐慌がつきものというわけです。フォボスとデイモスは、火星の 2つの衛星の名前にもなっています。