9月17日付「異形の彗星 ― ロゼッタ探査機が撮影 (続報-6)」の続報です。
〝67P/チュリュモフ-ゲラシメンコ彗星〟から噴き出す噴流の画像が公開されています。噴流は彗星の〝くびれ〟(ESAでは〝首〟と表現)の部分にある複数の地点から噴出しているとのこと。9月26日に彗星の中心から26.3km離れたところから撮影されました:
上の画像は4枚の画像をつなぎ合わせたものですが、境目がうまく繋がっていません。これは、4枚の画像を撮影した20分ほどの間に彗星が10度ほど自転し、ロゼッタ自身も周回軌道上を1~2km移動しているためです。
もう1枚、10月2日に彗星の中心から19kmのところから撮影した画像です:
噴流は、氷が昇華したり彗星内部の気体が逃げ出すことによって生じていますが、巻き込まれた固体の塵も含まれています。ロゼッタは、これまでに次のような気体を検出しています ―― 水、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、メタン、メチルアルコール。ロゼッタは水蒸気が彗星から放出される量も測定していますが、2014年6月には彗星全体で毎秒300ミリリットルだったものが、7月から8月にかけては毎秒1~5リットルに増加しています。
至近距離から撮影した上の画像を見る限りでは、彗星が放出しているガスや塵は大した量ではないように思われます。しかし、これを地上から観測すると以下のような彗星らしい姿になります。8月11日に撮影されたものですが、この時点で彗星の尾は1万9000kmも伸びています:
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