2013年8月29日木曜日

くじら裁判


あまり報道されませんが、オランダのハーグにある国際司法裁判所でおこなわれている日本の調査捕鯨に対する裁判。オーストラリアが調査捕鯨の差し止めを求めたもので、早ければ今年11月、遅くとも来年1~2月には判決が出る見込みです。

判事16人中10人が反捕鯨国出身。「(原告の)オーストラリアにとって(捕獲するクジラの)数が問題なのではありません。あくまで捕鯨の伝統と文化を根絶やしにすることが狙いなのです」(ワシントン条約の元事務局長、ユージン・ラポワント国際野生生物管理連盟会長)。口頭弁論で、「裁判所長、異なる文化の間に優劣を決めなければならないとすれば、世界は平和ではいられないであろうことを私ははっきりと申し上げたいと思います」と発言したのは外務省の切り札、鶴岡公二外務審議官。鶴岡氏は現在、TPP(環太平洋連携協定)の首席交渉官を務めています。

長い記事ですが、お時間のある方は是非お読みください:

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アナログ式静電磁束計で地震を予測


ロシアNOW』の記事です。「アナログ式静電磁束計は、強いひょう、地震、火山の噴火を事前に警告する」:

上記の日本語版の記事では、ロシア語原文のタイトル「ウラジミールの科学者たちによって発明された磁束計は日本の福島県の地震を予知した」が改変され、さらに、冒頭のパラグラフが省略されています。そこには次のように書かれています:
この装置は、自然災害を防ぐために、ウラジミール州立大学の若手科学者(複数)によって発明された。装置の試験運用中には、日本の福島県で起きた壊滅的な地震(東北地方太平洋沖地震を指していると思われます)を、発生の12時間前に予知することができた。

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2013年8月28日水曜日

ネス湖の怪獣の鮮明な写真と動画


8月13日にネス湖の南西端の岸辺から撮影された写真と動画です。撮影者は、水面下の大きな黒い物体が穏やかな湖面に波をおこしていたと語っています:

動画はあまり鮮明ではありませんが、静止画を見ると大きなウナギのようなものが写っています。


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滑走路のそばに噴気孔出現 ― イタリア・ローマ (続報)


8月27日付「滑走路のそばに噴気孔出現 ― イタリア・ローマ」の続報です。

噴気孔を撮影した動画がありました:

本来ならば上に向かって立ち昇るはずの「湯気」が、ドライアイスを使って発生させたスモーク(空気より重い)のように噴気孔の中にとどまっているのが不自然に見えるのですが ・・・


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2013年8月27日火曜日

滑走路のそばに噴気孔出現 ― イタリア・ローマ


8月24日、イタリアのローマ・レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港(フィウミチーノ空港地図)の滑走路のそばに噴気孔が出現し、水蒸気と泥を噴き出しているとのことです:

地質学者や技術者によるこれまでの調査では、地下に埋設されたパイプからの噴出などではなく、天然の噴気孔であるとのことです。

ローマの南東20kmには活火山の Monti Albani (最後の噴火は約2万年前)があります。また、ローマの周囲には多くの温泉があるので、新たに噴気孔ができても不思議ではない、と地質学者は述べています。


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2013年8月26日月曜日

「竜巻雲」


7月24日の夕方にハンガリーの Polgardi(地図)という所で撮影された「竜巻雲」です。ジェット機の排気によって形成された飛行機雲が、すでに地平線の下に沈んだ太陽からの光を浴びてこのように見えています:

「竜巻雲」は、1995年に出版された『阪神淡路大震災 前兆証言 1519!』(弘原海清、東京出版)の表紙(画像)にその写真が使われたことから、一気に地震の前兆として有名になりました。しかし、その実態は、見かけ上、垂直に近い角度で立ち昇っているように見えているだけの飛行機雲です。

上記の書籍には、「空と大気の異常」の証言297として、表紙と同じ写真が掲げられ、「神戸市灘区・主婦」の次のような証言が記されています:
地震の前日1月16日午後4時過ぎ、明石方面で発生したものと思われる雲(または竜巻)を見た。あまりに不思議な雲でした。

飛行機雲が夕日を浴びて、何か異常なもののように見える現象の例が、下の関連記事にあります。


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2013年8月24日土曜日

大地震予測のまとめ


このブログで取り扱った大地震の予測を表にまとめてみました。最下段の丹波山地は、八ヶ岳南麓天文台の串田氏が予測を出している「近畿圏中心領域大型地震」の震源かも知れません。

時期 震源 / 規模 / 記事へのリンク
13年9月6日±1
午前9時±2 または 午後6時±2
近畿圏中心領域 M7.9±0.5
近畿圏中心領域大型地震 (続報-13)
13年4月末から数ヶ月以内 福島県沖日本海溝外縁部(アウターライズ)
嵐の前の静けさ ― 福島県沖
嵐の前の静けさ ― 福島県沖 (続報)
13年5月から早くて数ヶ月、遅くとも半年以内 M6級 鹿児島県北西部、川内原子力発電所近く M6級
鹿児島県北西部にM6級地震の兆候
13年12月~14年3月 南海トラフ 巨大地震
「南海トラフ巨大地震が来る」
14年末まで 北緯30度から34度、東経137度から142度の矩形の領域 (南海トラフ東部、伊豆小笠原海溝沿い) 巨大地震
2014年末までに南海トラフで巨大地震発生 ― ロシアの科学者が予測(補足-3)
2012年±3年 鳥島の南東海域 M9.0
2014年末までに南海トラフで巨大地震発生 ― ロシアの科学者が予測 (補足-3)
数年以内? 丹波山地 大地震
西日本の大地震の前兆か?


2013年8月23日金曜日

夜光雲とオーロラ


夜光雲オーロラの共演 ―― 8月4日から5日にかけて、スコットランド北部で撮影されたすばらしい映像です。画面右下のアイコンをクリックして、高解像度の全画面表示に設定した上でご覧になることを推奨します:

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2013年8月22日木曜日

地震予知連絡会が新方針 ― 電磁気的要因も考慮


8月21日、第200回の地震予知連絡会が開かれました。会議の内容については、まだ地震予知連絡会のウェブサイトにも掲載されていませんが(これまでの例からすると掲載は数日後)、現時点では FNN だけがその概要を伝えています。

私が注目しているのは「今後、新たに地球から発生する電気と磁気による要因も考慮して、予測していく方針」という点です。この報道が正しければ、これまで測地学的情報一辺倒で、電磁気学的な前兆情報は一顧だにしなかった日本の「公的」地震予知に大きな変化が生じるかも知れません:

2013年8月21日水曜日

マトリョミン


ロシアの「こけし」に集団で念を込めている新興宗教の儀式かと思いましたが ・・・

電子楽器「テルミン」と同じ原理を使ったマトリョミンの合奏でした。以下はマトリョミンについての資料です:

彗星蒸発


8月20日、名もない小さな彗星が太陽に接近しすぎたために蒸発・消滅しました。その様子を太陽・太陽圏観測衛星 SOHO(Solar and Heliospheric Observatory)がとらえました。画面右下から細い尾を引いた彗星が現れ、太陽の直前で雲散霧消しています。画面中央の赤い円盤は明るすぎる太陽を隠すためのもので、その中の白い円は太陽の大きさを表しています:

なお、8月20日午後5時24分(日本時間)、太陽で CME(コロナガス噴出、コロナ質量放出)が発生し、地球の方に向かって来ています。地球に到達するのは 1~3日後で、磁気嵐や明るいオーロラの発生が予想されています:

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2013年8月18日日曜日

ヘビが原因の停電 ― 近鉄鈴鹿線


8月9日付「ヘビが原因の停電 ― 三重県四日市市」と8月15日付「ヘビが原因の停電 ― 三重県鈴鹿市」の補足です。

近鉄鈴鹿線で相次いだヘビが原因の停電について、『毎日新聞』が詳しい記事を載せています:

ヘビが絡みついたのは、同電鉄名古屋線沿いに設けられ鈴鹿線に電気を供給している送電線で、これまでに3回。いずれも火曜日で、発生時間帯は午後8時ごろから午後9時40分ごろ:

日付 場所 ヘビの種類
7月23日 名古屋線箕田駅付近 (鈴鹿市) アオダイショウ
8月6日 名古屋線北楠駅付近 (四日市市) シマヘビ
8月13日 名古屋線伊勢若松駅付近 (鈴鹿市) アオダイショウ


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近畿圏中心領域大型地震 (続報-13)


7月24日付「近畿圏中心領域大型地震 (続報-12)」の続報です。

八ヶ岳南麓天文台の串田氏が更新情報を8月17日付で出しています:

ステージ5の前兆のうち、一つの観測装置に現れていた前兆が予測に反して8月12日夜という早い時期に終息、静穏化。その他の観測装置の前兆も微弱になる、あるいは弱く断続的になるなど、終息傾向が顕著になっています。残る一つの観測装置に見られる前兆だけが8月末まで継続する可能性があります。

「最大20以上の観測装置に前兆が出現し、5年以上継続してきた前兆が、現在ここまで静穏化しております。09月に入っても前兆が完全終息しない場合は、第6ステージへ以降する可能性となりますが、今月末に前兆終息の場合は右記の推定となります」として、以下の推定が書かれています:

推定地震種 浅い地殻地震
推定領域 上記文書の1ページ目右下の地図で)太線内斜線域
推定規模 M7.9±0.5
推定時期 (1) 早い場合=9月6日±1 (8月末迄に前兆終息の場合)
(2) 8月末前兆継続の場合は今後検討推定
推定発生時刻 午前9時±2 又は 午後6時±2


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2013年8月17日土曜日

いるか座に明るい新星


山形県在住の板垣公一氏が8月14日に「いるか座」に発見した新星が明るくなっています。発見時は6.3等級だったものが、最新の報告では4.4等級まで増光しています。この明るさであれば、光害が少ない場所なら肉眼で、市街地でも双眼鏡があれば見ることができます:

AAVSO(American Association of Variable Star Observers)の
“Light Curve Generator” で作図

明るさの変化を示すグラフを見ると、明るさのピークは過ぎたように見えます。この新星を見るのは急いだほうが良いかもしれません。

夜空でこの新星を見つけるには、まず、「わし座」の1等星アルタイル(七夕の彦星、牽牛星)を基準にして「いるか座」を見つけ、「いるか座」が見つかったら、この写真Astro Bobのブログ所載)にある矢印のように星をたどると良いと思います。

以下は、国際天文学連合(IAU)が新星発見を伝えた速報です:
2013 08 14.584 
Discovered by Koichi Itagaki, Yamagata, Japan, using 0.18-m reflector + unfiltered CCD. This Nova was confirmed on the frames taken on August 14.750 UT using 0.60-m f/5.7 reflector + unfiltered CCD after discovery. Then CCD magnitude is 6.3. Also nothing is visible at this location on his past frames (limiting mag.= 13.0) taken on 2013 August 13.565 UT.

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2013年8月16日金曜日

吾妻山で火山性微動連発、火山性地震増加、傾斜変動も ― 山形県・福島県


山形・福島県境にある吾妻山で、8月11日、12日、13日に計4回の火山性微動が観測され、傾斜計のデータにも変化が現れました。以下は、気象庁が8月16日に発表した「平成25年 No.33 週間火山概況(平成25年8月9日~8月15日)」からの引用です:
吾妻山では、11日17時09分頃、振幅のやや大きな火山性微動(継続時間約10分10秒、最大振幅(上下動)11.9μm/s)が発生しました。この火山性微動に伴い、一時的な火山性地震の増加や浄土平観測点の傾斜計に変化が認められました。火山性微動は12日と13日にも発生し、今期間合計4回発生しました。なお、火山性微動の発生は、2011年10月27日以来です。
(中略)
大穴火口の噴気活動はやや活発な状態が続いています。火山性地震はやや多い状況で経過しています。


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イルカが迷い込む ― 兵庫県赤穂市


8月15日、兵庫県赤穂市坂越沖の坂越湾(地図)で、岸近くをイルカが泳いでいるのが見つかりました。体長約1.7mで、生後数ヶ月のハンドウイルカ(バンドウイルカ)と見られています。「瀬戸内海での目撃例は珍しい」(神戸市立須磨海浜水族園):

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超高層の「イカ」


地上では NHK の肝煎りで深海の超巨大イカが話題になっていますが、以下の「イカ」は『Spaceweather.com』に掲載された超高層雷放電です。8月12日に撮影されました。鋭く尖った赤い外套膜と下方に伸びる無数の紫色の腕(脚)、赤く光る目もあるように見えます:

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月が月を隠す月食


8月1日、火星の衛星フォボスがもう一つの衛星デイモスを隠す様子を、火星表面でゲール・クレーターを調査中の火星探査車キュリオシティが撮影しました:

動画の画面中央に写っている小さい衛星がデイモス、画面上部から現れる大きい衛星がフォボスです。動画では「月食」が数秒で終わってしまいますが、実際には55秒かかっています。

『天文年鑑』(誠文堂新光社)によると、フォボスとデイモスの大きさ(半径)は、それぞれ 13.5×10.7×9.6km と 7.5×6.0×5.5km、軌道長半径は 9378km と 2万3459km です。ちなみに地球の月は半径 1738km、軌道長半径は 38万4400km です。上記記事には、火星表面から見たフォボスとデイモスの大きさと、地球表面から見た月の大きさを比較する写真が掲載されています。


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2013年8月15日木曜日

宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報)


7月2日付「宏観異常情報の収集開始 ― 高知県」の続報です。

高知県が6月から始めた宏観異常情報の収集ですが、6月分と7月分の受付数が県庁のウェブサイトに掲載されています。どの分野も受付数は「0」です。これは、県民の関心が薄いということなのでしょうか、それとも宏観異常がないという安心情報と受け取ってよいのでしょうか:

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ヘビが原因の停電 ― 三重県鈴鹿市


8月13日夜、三重県鈴鹿市にある近鉄・伊勢若松駅(地図)近くの送電線にヘビが絡まってショートし、停電が発生しました。電車が運休になったり、駅の自動券売機が停止するなどの影響が出ました。「ヘビが原因の停電は7月末と今月6日に続き、今夏で3回目」、「例年、鈴鹿線では年に1、2回程度だが、今年は立て続けにある」(近鉄の担当者):

8月6日の停電については、以下を参照してください。今回のヘビが絡まった場所に近い所で発生しました:

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2013年8月14日水曜日

「南海トラフ巨大地震が来る」


地震予知については、日本政府や地震学界は及び腰になっており、ときには排斥しようとしているとさえ感じることがあります。この地震予知研究の問題点や、それでも地震予知に取り組む研究者たちの研究を紹介した8ページにわたる長い記事です:

記事のタイトルには疑問符をつけざるを得ません。なぜなら、『ネイチャー』に発表された調査結果の論文は、「南海トラフ地震が来る」などとは言っていないのですから。論文が示唆しているのは、既存の観測態勢でも東北地方太平洋沖地震を予知できた可能性があるということです。

長い記事ですので、何点か抜粋して紹介します:
▼ 「ブション博士らの発表したひとつの論文が、日本の地震研究者や政府関係者の顔色を失わせている。論文の内容が、〈巨大地震の前兆は、既存の観測態勢で、特段新しいことをしなくても見つけられたはずだ〉 ということを意味するものだったからだ」
▼ 「気象庁には、独自に地震予知を研究する権限がない」、「大学の地震研究者に研究費をつける文部科学省の地震・防災研究課長は'08年以降、代々が農林水産省からの出向。地震や防災とは縁もゆかりもない官僚で、最先端の研究のことなど知るよしもない」 
▼ 「'12年10月にはついに日本地震学会が『地震予知検討委員会』を廃止すると発表。挑戦しても、失敗すれば責任問題になるだけの地震予知から、誰もが目を背けようとしているのだ。だが、そうしている間にも、南海トラフの巨大地震は確実に近づいている」 
▼ 「四国周辺に設置されている複数の電子基準点の動きを見ると、6月以降、我々が警戒すべき移動幅と考えている値を超える動きをする観測点が急速に増え始めている。愛媛県の宇和島から高知県室戸、和歌山県金屋まで、きれいに南海トラフに並行して異常値が出ています」、「巨大地震の予兆は6ヵ月くらい前には出ますので、これから冬にかけてが警戒すべき時期と言えるでしょう。今年の12月から来年の3月までを警戒期間としたい」 

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ハズレっぱなしの「地震雲」


「地震雲」ファン、あるいはもっと症状が進んでしまった「地震雲」信者にとっては“残念”な記事です:

ところで、今朝の『朝日新聞』に掲載された以下の記事。添えられている写真に写っている3条の直線的な雲は、見る人が見れば「地震雲」なのかも知れません:

アルコール中毒気味の住職のプライバシーを慮ってか、写真は「13日午前、宮城県北部」で撮影したとしか書かれていません。

しかし、ある程度の推定はできます。地面に写っている住職の影の長さから太陽の高度(仰角)は約45°。宮城県北部で8月13日に太陽がこの高度にあるのは午前9時前後。その時の太陽の方位角は110°(東20°南)です。したがって、住職が見つめている海(画面奥)は北の方向にあります。

宮城県北部で北に海が見える地域という限定情報に、写真から得られる別の情報、たとえば、海の手前に見えている大きな看板のようなもの、小川が流れていることなど、さらに、記事の記述から得られる情報、たとえば、「津波に襲われた宮城県北部の集落」「山際の高台に一軒の寺がぽつんと残っている」「津波に耐えた本堂」「寺の敷地にあるプレハブ小屋」などを合わせて、グーグル・マップやストリートビューで時間をかけて捜索すれば寺の特定ができると思います。

写真に写っている「地震雲」の伸びている方向を知りたかっただけなのですが、話があらぬ方向に逸れてしまいました。話を元にもどします。この「地震雲」はおおよそ南北方向に伸びているようです。宮城県北部を起点として、北の方向は北海道西部やサハリン(樺太)、南の方向は福島県沖や房総半島沖になります。直交する方向は、三陸沖、新潟・秋田県沖です。この「地震雲」に対応する地震が起きるでしょうか。


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2013年8月13日火曜日

リュウグウノツカイ漂着 ― 福岡県福岡市


7月24日、福岡県福岡市の志賀島(地図)の海水浴場に、リュウグウノツカイが打ち上げられているのが見つかりました。体長1.89m。発見時にはまだ生きていたとのことです:

夏にリュウグウノツカイが見つかるのは極めて珍しいといわれますが、今夏はこれまでに以下のような事例が報道されています:

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「惑星直列」と天変地異


「惑星直列」で地震は起きません。「予言者たちが予言する根拠は惑星が並んだことによる引力の影響で地球がゆがむはずだということである」、「たとえすべての惑星が一直線に並んだとしても、その影響はあまりに小さい」、「たとえ大地震のエネルギーが臨界状態に近いところにあったとしても、『引き金』さえ引けない大きさなのである」:

8月13日午後5時30分には月と土星が地球から見て 2°52′ まで接近します。これは、地球-月-土星がほぼ一直線上に並ぶことを意味していますが、何か起こるでしょうか。


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遙かなる地球 (補足-2)


今朝の『朝日新聞』の「天声人語」は、宇宙から見た地球の姿が話題の一つになっていました。同紙が手元にない方のために、一部を引用します:
▼14億4千万キロの彼方から見た地球を、米航空宇宙局の土星探査機カッシーニが送ってきた。漆黒に浮かぶ一粒の点。なるほど、こんなところに住んでいますか、私たちは。水の惑星は、点ながらにうっすらと青い 
(中略) 
▼これまでで最も遠くからの地球の写真は、太陽系を去りつつある探査機ボイジャー1号が、約60億キロ先から振り向いてパチリと撮った。1990年のことだ。そんな遠方からも、地球は青くとらえられた

「土星探査機カッシーニが送ってきた」写真は、以下の記事にあります:

また、ボイジャー1号が撮った写真は、以下の記事の末尾「ペール・ブルー・ドット」の画像です:

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危険な小惑星がいっぱい


以下の図、心配性の方は見ないほうがよいかも知れません。1000個のPHA(Potentially Hazardous Asteroids、地球に衝突する潜在的危険性のある小惑星)の軌道を図示したものです。内側から3番目の白い円が地球の公転軌道、一番外側の青い円が木星の公転軌道です:

上の図に示されているのは小惑星1000個分の軌道ですが、今年6月にはNASAが1万個目の地球接近小惑星〝2013 MZ5〟(直径300m)を見つけたと発表しています:

8月4日には小惑星〝2013 PJ10〟が地球から1LD(LDは地球から月までの平均距離)、8月9日には〝2013 PS13〟が0.5LDのところを通過していきました。くわばら、くわばら ・・・


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2013年8月12日月曜日

四つ目?のカモシカ出現 ― 山形県天童市


7月31日、山形県天童市(地図)の果樹畑に、目が4つあるように見えるカモシカが現れました:

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樽前山で地震増加 ― 北海道苫小牧市、千歳市 (続報-3)


8月9日付「樽前山で地震増加 ― 北海道苫小牧市、千歳市 (続報-2)」の続報です。

樽前山(地図)で6月下旬から7月上旬にかけて発生した地殻変動について、『苫小牧民報』に少し詳しい記事が載っています。「観測開始以来初めて地殻変動が発生」、「これまでに無かった現象であり、今後の状況を注視していく」:

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2013年8月11日日曜日

多数のカモメが飛来 ― 北海道・新千歳空港


8月9日、北海道千歳市の新千歳空港(地図)に多数のカモメの群れが断続的に飛来。旅客機に衝突するバードストライクが9日だけで3件相次ぎました。同空港でバードストライクが1日に3件も起きたのは、これまでに例が無いとのこと。「カモメは数羽が来ることはあったが、一度にこんなに飛来するのはみたことがない」、「こんなにたくさんのカモメが飛んできたという話は聞いたことがない。東北から北海道南部を覆っていた雨雲を避けて空港にやってきたのではないか」(新千歳空港事務所):

なお、NHKの報道では「カモメなどの鳥が多数飛来」となっており、カモメ以外の鳥も含まれていたようです。


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青ヶ島で噴気や海水の変色 ― 東京都青ヶ島村


気象庁が8月8日に発表した「青ヶ島の火山活動解説資料(平成25年7月)」(PDF形式)によると、7月8日、伊豆諸島・青ヶ島地図)の北端部で弱い噴気や海水の変色、周辺より地温の高い場所が確認されたとのことです:
8日に海上保安庁が実施した上空からの観測によると、島の北端の黒崎付近でごく弱い噴気が観測され、この噴気の付近の温度計測を行われた結果、最高温度は62.9℃でした。また、付近にも周辺地温と比べて約10~20℃高い場所があることを確認されました。さらに、黒崎南東の海岸線付近に薄褐色の変色水が確認されました。

上記の「解説資料」には熱計測画像や変色水域のカラー写真などが掲載されています。


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2013年8月10日土曜日

新島で地震増加 ― 東京都新島村


気象庁が8月8日に発表した「新島の火山活動解説資料(平成25年7月)」(PDF形式)によると、伊豆諸島の新島地図)では、震度1以上の地震が7月6日に2回、8日に2回、11日に2回、13日に3回発生。最大の地震は、13日10時27分に発生したマグニチュード(M)3.3で、最大震度2でした。

以下の表は、新島付近を震源とする火山性地震の発生回数についての記述を、各月の「新島の火山活動解説資料」から抜き出したものです:

新島付近を震源とする火山性地震
1月 少ない
2月 少ない
3月 少ない
4月 少ない
5月 25日に地震回数が一時的に増加、それ以外の期間は少ない
6月 少ない
7月 有感地震が6日に2回、8日に2回、11日に2回、13日に3回発生。最大は、13日10時27分に発生したM3.3、最大震度2。有感地震があった日は、地震回数が一時的に増加


沖縄の空に現れた火の鳥


 fuuchiba氏投稿のYouTube動画より (クリックで拡大)

まるで火の鳥の飛翔を見ているような幻想的な映像です。8月4日午前4時48分46秒に種子島宇宙センター(地図)から打ち上げられたH-IIBロケット4号機(H-IIB・F4)の光跡をとらえた連続写真を動画にしたものです:

43秒目あたりでブースターが分離されます。1分5秒ごろからロケットの排気が、まだ地平線の下にある太陽の光を浴びて輝きながら拡散を始めます。4分ごろ以降は、ロケットの排気によって生じた夜光雲の変化をとらえています。

同ロケットに搭載されていたのは、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を補給する「こうのとり」4号機(HTV4)。8月10日午前3時38分にISSに無事ドッキングしました。


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2013年8月9日金曜日

富士山で深部低周波地震が一時的に増加


気象庁が8月8日に発表した「富士山の火山活動解説資料(平成25年7月)」(PDF形式)によると、7月9日、16日、22日に深さ15km付近を震源とする深部低周波地震が一時的に増加したとのことです。

以下は、今年に入ってからの深さ15km付近を震源とする深部低周波地震についての記述を、各月の「富士山の火山活動解説資料」から抜き出したものです。いずれの月も、火山性微動や浅部の低周波地震は観測されていません:

深部低周波地震
1月 少ない
2月 少ない
3月 少ない
4月 少ない
5月 19日に地震回数が一時的に増加、それ以外の期間は少ない
6月 少ない
7月 9日、16日、22日に一時的に地震回数が増加、それ以外の期間は少ない


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秋田駒ヶ岳で高温域が拡大


気象庁が8月8日に発表した「秋田駒ヶ岳の火山活動解説資料(平成25年7月)」(PDF形式)によると、6月27日に実施した秋田駒ヶ岳(地図)の現地調査で「女岳南東火口縁外側及び南東火口内南西側で、高温域のわずかな拡大と昇温が確認」されたとのことです。

8月8日、国土交通省湯沢河川国道事務所、秋田・岩手両県自治体、地方気象台など計8機関の防災担当者による秋田駒ヶ岳の現地調査がおこなわれました。「約40年周期で噴火してきたとされる秋田、岩手両県にまたがる秋田駒ヶ岳(中略)前回の噴火から既に約43年がたっているため、関係機関で連携していくことを確認した」、「2009年頃から、過去に噴火した付近の地表面温度が上昇している」:

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樽前山で地震増加 ― 北海道苫小牧市、千歳市 (続報-2)


8月2日付「樽前山で地震増加 ― 北海道苫小牧市、千歳市 (続報)」の続報です。

樽前山(地図)では、6月下旬から7月上旬にかけて山体西側の深部で膨張性の地殻変動があり、その直後から地震活動が活発化しています。また、7月22日には、噴気孔群が夜間に明るく見える現象が観測されています。

以下、気象庁が8月8日に発表した「樽前山の火山活動解説資料(平成25年7月)」(PDF形式)から引用します:
6月下旬から7月上旬にかけて、傾斜計で山体西側の深部での膨張を示すと考えられる変化を観測しました。膨張源の詳しい位置や大きさは分かっていません。その後、傾斜計に変化は認められません。 
傾斜計に変化が見られた後、7月上旬から山体西側を震源とする地震活動が活発化しました。地震の規模の最大は26日09時32分頃に発生したマグニチュード(M)2.1で、震度1以上を観測する地震はありませんでした。この地震活動は8月に入ってからも継続しています。 
火山性微動は観測されませんでした。


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八甲田山 地震の増加傾向続く ― 青森県青森市 (続報)


7月10日付「八甲田山 地震の増加傾向続く ― 青森県青森市」の続報です。

気象庁が8月8日に発表した「八甲田山の火山活動解説資料(平成25年7月)」(PDF形式)によると、八甲田山(地図)周辺を震源とする地震は増加した状態が続き、低周波地震も発生。また、膨張性の地殻変動も続いています:
2013年2月以降、山頂付近を震源とする地震が発生し始め、4月下旬以降、今期間も含めてやや多い状況で経過しています。 
20日13時12分に山頂付近のごく浅いところを震源とする、マグニチュード1.9の地震が発生しました。この地震のマグニチュードは2月以降に発生した地震の中で最大となります。また、東北大学が南荒川山に設置した地震計による観測では、21日の夕方頃から卓越周期約2秒の振幅の小さな低周波地震が一時的にやや増加しましたが、22日以降は少ない状況に戻りました。 
火山性微動は観測されませんでした。 
国土地理院の広域的な地殻変動観測結果では、八甲田山を囲む基線で、2月頃以降小さな膨張性の地殻変動がみられます。

広域地震観測網による八甲田山周辺の地震活動図(2008 年7月1日~2013 年7月31 日)
仙台管区気象台「八甲田山の火山解説資料(平成25年7月)」より引用
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ヘビが原因の停電 ― 三重県四日市市


8月6日夜、三重県四日市市の近鉄名古屋線・北楠駅(地図)付近の送電線にヘビが絡みついてショートし停電。近鉄鈴鹿線に一部運休や遅れ、駅の照明が消えるなどの影響が出ました:

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リュウグウノツカイ漂着 ― 福井県越前町


8月6日、福井県越前町の海水浴場(地図)で、体長約1.2mのリュウグウノツカイの死骸が見つかりました。7月26日に富山県朝日町で捕獲された個体と同様、夏場の漂着は極めて珍しいのではないでしょうか:

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2013年8月7日水曜日

まもなく太陽磁場が反転


8月5日にNASAのサイトに載った記事によると、3~4ヶ月のうちに太陽磁場の反転がおきるとのことです。〝Something big is about to happen on the sun〟(太陽で何か大きなことが間もなく起きようとしている)、〝This change will have ripple effects throughout the solar system〟(この変動は太陽系の隅々にまで波及するだろう):

参考資料です。日本の観測衛星も太陽磁場反転の兆候をつかんでいます:

太陽磁場の反転はおおよそ11年に1度、太陽活動がピークに達したときにおきる現象です。

太陽活動と人間の活動性や景気は連動するという説があります。この説に従うならば、アベノミクスによる景況感の改善はあと3~4ヶ月程度しか続かず、その後は再び悪化に転ずるのかも知れません。そして来春、消費税引き上げというとどめが刺されれば、生産年齢人口の減少と相まって、日本経済は2度と立ち直ることのない奈落の底に沈んでいくのかも知れません。


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首都圏が危ない?


毎年のことですが、9月1日に発生した関東大震災にちなんで設けられた「防災の日」が近づくと、大地震を予測したり警告したりする情報がマスコミを中心に増えてきます。その中から2つ紹介します。

▼ 木村政昭・琉球大名誉教授 「ある部分のエネルギーが解放された場合、その北側と南側を危険視するのはプレート理論のセオリーです。特に要注意なのは東北沖の南側、つまり伊豆小笠原諸島のエリアです」:

▼ 神沼克伊・国立総合研究大学院大名誉教授 「関東地震にはおおむね200年周期で起きる規則性がある可能性が高い。誤差を考慮しつつ、次回の発生時期は2130~80年頃と推定できる」、「どんなに早くても100年以上先のこと-と油断してはいけない。過去の関東地震は、いずれも発生の80年前頃から地震活動が活発になり、マグニチュード(M)6、ときにM7級の大地震が発生している」:

ちなみに、神沼氏が共著者となっている『日本の火山を科学する』(神沼克伊・小山悦郎、サイエンス・アイ新書、2011)には、名指しはしていないものの、木村氏と推定される人物がこれまでに発表してきた地震に関する見解を《自己顕示欲の強い学者がマスコミ相手に流した「たわごと」》と批判するコラムが掲載されています。詳しくは以下を参照してください:

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環天頂アーク出現 ― 北海道室蘭市


8月4日、北海道室蘭市(地図)の上空に環天頂アークが現れました。「虹と同じ原理で発生し、現象自体はそう珍しいものではない。しかし、上空すぎて気付きにくいので、発見例は少ない」(室蘭地方気象台):

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2013年8月6日火曜日

アイソン彗星の旅程表


「世紀の大彗星」になるかもしれないといわれているアイソン彗星(C/2012 S1(ISON))のタイムラインを2つのサイトが掲載しています:

両者の情報を合わせて表にしてみました。日付はアメリカ時間です。日本時間では翌日になる場合があります。たとえば、アイソン彗星の近日点通過は、表では11月28日ですが日本時間では11月29日になります:

年月日 事象
1万年前 太陽系外縁のオールトの雲を離脱、太陽への落下を開始。
12年9月24日 ロシアのアマチュア天文観測者2人が「かに座」の方向に新彗星(アイソン彗星)を発見。
13年1月17日~18日 NASAの彗星探査機ディープ・インパクトがアイソン彗星を撮影。一酸化炭素および二酸化炭素は検出されなかった。
13年1月~3月 NASAのガンマ線バースト探査機スイフトがアイソン彗星を観測。太陽からの距離 7億4000万km。毎分50トンの塵と60kgの水を放出していることが判明。水の放出が少ないのは、まだ太陽からの距離が遠く、水分の蒸発が少ないため。一酸化炭素や二酸化炭素の放出は活発。
13年4月10日 NASAのハッブル宇宙望遠鏡がアイソン彗星を観測。太陽からの距離 6億2100万km。木星軌道の内側。彗星の核が予想に反して小さく、直径4.8~6.5kmしかないことが判明。彗星の尾は、幅5000km、長さは9万2000km以上。5月2日と7日にもハッブル宇宙望遠鏡を使った観測がおこなわれ、アイソン彗星が一酸化炭素を放出する量の上限が求められた。
13年6月上旬~8月下旬 アイソン彗星が、地球から見て太陽の向こう側にあるため、地上からの観測不能。
13年6月13日 NASAのスピツァー宇宙望遠鏡がアイソン彗星を観測。太陽からの距離 4億9800万km。このときの観測データは未だ公表されず。
13年7月下旬~8月上旬 アイソン彗星が「フロスト・ライン」を通過。太陽からの距離 3億7000万~4億5000万km。太陽からの放射エネルギーが十分になり水分の蒸発が活発になる。明るさが増すことが期待される。彗星によってはこのラインで消滅。
13年9月 南半球で明け方の空にアイソン彗星が見えるようになる。双眼鏡が必要。
13年9月17日~10月15日 アイソン彗星観測のための気球 BRRISON(Balloon Rapid Response for ISON)がニューメキシコ州から打ち上げられる。
13年10月1日 アイソン彗星が火星に最接近。火星探査車キュリオシティとオポチュニティが同彗星を撮影予定。
13年10月10日 アイソン彗星が太陽観測機 STEREO-Aの視野に入る。太陽からの距離 1億5200万km。
13年11月 NASAのX線観測衛星チャンドラが、太陽風の粒子とアイソン彗星の相互作用によって発生するX線を観測。
13年11月18日~24日 NASAの観測ロケット FORTIS(Far-ultraviolet Off Rowland-Circle for Imaging and Spectroscopy)打ち上げ。アイソン彗星の化学成分を調べるために同彗星からの紫外線を観測。
13年11月19日 アイソン彗星が水星に最接近。水星を周回中のNASAの水星探査機メッセンジャーが撮影予定。
13年11月21日 宇宙空間や地上に配備された観測装置が総動員でアイソン彗星の観測を開始。
13年11月28日 アイソン彗星が近日点通過。太陽表面からの距離 120万km(地球から月までの距離の約3倍)。蒸発・消滅の危機
13年12月 数週間にわたって北半球の空にアイソン彗星が輝く。12月上旬には明け方、東南東の地平線近くに見える。12月下旬から1月上旬にかけては、一晩中見える。
13年12月26日 アイソン彗星(あるいはその残骸)が地球に最接近。地球からの距離 6420万km。


アイソン彗星を観測・観望するための手引きとしては、以下があります:

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