2019年2月28日木曜日

小惑星 2015 EG が月と地球に接近へ


小惑星〝2015 EG〟が 3月4日から5日にかけて月と地球に接近します。

この小惑星はアテン群に分類され、直径はかなり大きく 19~43m と推定されています。

過去の観測記録を遡って調べた結果、この小惑星は 2011年4月2日に最初に記録されていたことが判明しています。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2015 EG19~43  (月)3月4日 18:21
(地球)3月5日 06:03
1.22
1.15
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速9.6km(時速約3万5000km)と予報されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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雲海へ降下中


カザフスタン上空を降下中のソユーズ宇宙船。サムネイル(縮小画像)で見たときには核実験のキノコ雲かと思いました:


2019年2月27日水曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-36)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、2月25日11時43分(日本時間26日03時43分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年7回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9


最寄りの地震計の記録によると、今回の噴出は前回と同様に振幅が小さく、継続時間も短い弱々しい感じの噴出だったようです。

地震計の記録では、噴出開始を示す振幅の増大は11時43分ごろに始まっていますが、複数の目撃者はその10分前ごろから噴出が始まったと証言しています。この食い違いは次のように推定されています ―― 熱水と水蒸気の噴出では、後者の方が地震計に記録されやすい。今回の噴出は熱水の湧き出しによって始まったため、最初の10分間ほどは地震計に目立った変化が記録されなかったのだろう。

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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2019年2月21日木曜日

ボラの大群が遡上 ― 兵庫県姫路市


兵庫県姫路市(地図)の住宅地を流れる用水路に、大群のボラが遡上しています。以下の動画が撮影されたのは2月15日です。「この場所でボラが大量発生するのは初めて見ました。(中略)あたりには魚の生ぐさい臭いが漂っていました」(近隣住民):

以下は、これまでこのブログで扱ったボラ関連記事です。1月から2月にかけてがほとんどですが、韓国の地震前の事例は9月です:

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ボラの大群が遡上 ― 愛知県名古屋市


2月上旬から中ごろにかけて、愛知県名古屋市北区を流れる黒川(堀川の上流部)の猿投橋地図)付近にボラの大群が出現しました。ボラは体長20cmほど。「大量発生の理由は分かっていない。2008年にも大量発生」したとのこと:

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平成30年北海道胆振東部地震による隆起と沈降


平成30年北海道胆振東部地震(2018年9月6日、Mj6.7、最大震度7)について、国土地理院が震源周辺の水準点の再測量結果を発表しました(標高成果改定量図)。「昨年9月の地震は、震源断層が上下方向にずれて起きたとされており、再測量結果はこれとほぼ一致する形となった」:

以下は、防災科学技術研究所の「AQUAシステム メカニズム解カタログ」に掲載されている平成30年北海道胆振東部地震の発震機構解です。今回、国土地理院が発表した隆起と沈降の分布とよく一致しています(発震機構解の見方はこちら):

Credit: 防災科学技術研究所


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ギンザメ2匹捕獲 ― 長崎県長崎市


2月15日、長崎県長崎市野母崎樺島町(地図)の樺島漁港の沖合に仕掛けられた延縄(はえなわ)に2匹のギンザメがかかり、生きたまま捕獲されました。体長はともに70cm。「生きたまま捕獲されるのは全国的にも珍しい」:

以下は過去の事例です:

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マッコウクジラ座礁 ― 鹿児島県南さつま市


2月15日、鹿児島県南さつま市加世田小湊(地図)の沖合にある浅瀬に、マッコウクジラが乗り上げているのが見つかりました。まだ生きていましたが、翌16日朝には死んでいたとのことです。体長14.8mで、オスの成体とみられています。「磁場を頼りに進んでいって、今回座礁したような遠浅の砂浜に入った可能性もある」:

南さつま市ではしばしばクジラやイルカの座礁/漂着が起きています:

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2019年2月19日火曜日

2つの小惑星が月と地球に接近・通過


2つの小惑星が月と地球のそばを通過して行ったことがわかりました:

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 CY5
アポロ群
16~36  (月)2月12日 05:55
(地球)2月12日 17:00
0.98
1.42
2019 CS5
アポロ群
18~39  (月)2月15日 11:25
(地球)2月16日 04:08
1.15
1.15
(1LD=地球から月までの平均距離) 

CY5 は2月15日(接近後)に、CS5 は2月13日に発見されました。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

接近時の地球との相対速度は、CY5 が秒速 8.5km(時速約 3万1000km)、CS5 が秒速 6.6km(時速約 2万4000km)です。

CY5 の接近時刻には、月に対して ±6分、地球に対し ±3分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-34)


高知県庁のウェブサイトに掲載されている宏観異常現象の報告受付件数の表が、2月18日付で更新されています。昨年12月分と今年1月分が一度に書き加えられています。12月分は全分野 0件ですが、1月分では「気象現象」の報告が1件記載されています:
「南西~南南西の方角でピカッと光る発光現象を目撃した。」

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-35)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、2月16日01時06分(日本時間16日17時06分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年6回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8


以下は最寄りの地震計の記録です。前回と同様に振幅が小さく、継続時間も短い弱々しい感じの噴出だったようです:

正確な記録が残っている範囲では、昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数はこれまでで最多でした:

順位 噴出回数
1 2018 32
2 1964 29
3 1963 26
4 1982 23
5 1965 22


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2019年2月14日木曜日

ボラの大群が遡上 ― 千葉県銚子市


千葉県銚子市を流れる滑川(地図)にボラの大群が利根川から遡上しています。「この時期に見かけることが多い」(近隣住民)、「餌になるものを求めて集まっているのでは」(国交省利根川下流河川事務所):

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2つの小惑星が月と地球に接近・通過


2つの小惑星が月と地球のそばを通過して行ったことがわかりました:

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 CM5
アポロ群
8~17  (月)2月8日 11:04 ±2
(地球)2月9日 00:04 ±2
1.86
1.38
2019 CN5
アポロ群
7~16  (月)2月11日 13:43 ±4
(地球)2月11日 16:23 ±3
0.70
0.31
(1LD=地球から月までの平均距離) 

CM5 は2月11日に、CN5 は2月12日に発見されました。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

最接近時の地球との相対速度は、CM5 が秒速 5.6km(時速約 2万km)、CN5 が秒速 15.8km(時速約 5万7000km)です。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2019年2月13日水曜日

ネコと地震


地震の前、イヌは吠え、ネコは走り回ることが多いそうです。「阪神・淡路大震災の時、犬は26.2%、猫は39.5%が地震の前にいつもと違う異常行動をとった」(兵庫県内の獣医師と日本愛玩動物協会による調査):

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2019年2月12日火曜日

らせん状の雲 ― イギリス


2月5日夕方、イギリス南部のソールズベリ平原(Salisbury Plain、地図)で犬の散歩中の人が撮影したらせん状の雲です:

ソールズベリ平原には国防省管轄の演習場があるため、ロケットの打ち上げが真っ先に疑われましたが、軍当局は「そのような雲を発生させるいかなる演習も承知していない」と否定しています:

ソールズベリ平原には有名なストーンヘンジ地図)があります。


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小惑星 2019 CG4 が月と地球に接近へ


小惑星〝2019 CG4〟が 2月12日に月と地球に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 4~10m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは2月8日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 CG44~10  (月)2月12日 20:28
(地球)2月12日 20:55
2.70
1.78
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速7.9km(時速約2万9000km)と予報されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2019年2月10日日曜日

クロチクが一斉開花 ― 兵庫県明石市


兵庫県明石市荷山町の県立明石高校(地図)でクロチクが一斉開花しています。「非常に珍しい現象なので、まさか実際に見られるとは」(理科担当教諭)、「1970年代には、日本に生える代表的なタケ『マダケ』が一斉に開花。だが、タケは開花すると枯死するそうで、全国でタケが不足する事態が起きた」:

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タケの花が咲く ― 宮崎県三股町


宮崎県三股町樺山(地図)の民家の庭に植えられているタケ2本が、12月下旬から花をつけています。タケの種類は不明。「生まれて初めて見た」(住民):

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小惑星 2019 CN2 が地球と月に接近へ


小惑星〝2019 CN2〟が 2月11日から12日にかけて地球と月に接近します。

この小惑星はアテン群に分類され、直径は 6~14m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは2月4日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 CN26~14 (地球)2月11日 19:59
 (月)2月12日 03:46
1.47
1.84
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速7.9km(時速約2万8000km)と予報されています。

月への接近時刻には ±1分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2019年2月9日土曜日

港にクジラ2頭が迷い込む ― 高知県土佐清水市


2月9日、高知県土佐清水市の清水港(地図)最奥部に小形のクジラ2頭が迷い込みました。ゴンドウクジラの親子の可能性があるとのことです:

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プレート境界面への到達を断念 (補足)


昨日リンクを張った産経新聞の記事では、すぐにも掘削をやめて母港に帰るような印象を受けたのですが、現在も掘削は続いています。以下の静岡新聞の記事にはもう少し詳しい状況が書かれています。「掘削してもドリルを引き揚げると孔が変形し、同じ孔を掘り進められない現象が続いた」、「五つの孔を掘ったが、状況は好転せず、六つ目の孔をドリルを引き揚げずに掘り進めることを決断した」、「固着域の上方でひずみをためている領域に到達する可能性はある」:

付加体の中を掘り進んでいるので、崩れやすい場所があるのではないかと思います。

上の記事中でいくつもの孔を掘ったとありますが、それは海底から全く新しい孔を掘るということではなく、既存の孔から斜め下方向に分岐した孔を掘るということのようです。以下はその説明図です:

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-34)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、2月8日20時46分(日本時間9日12時46分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年5回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7


以下は最寄りの地震計の記録です。振幅が小さく弱々しい感じの噴出だったようです:

正確な記録が残っている範囲では、昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数はこれまでで最多でした:

順位 噴出回数
1 2018 32
2 1964 29
3 1963 26
4 1982 23
5 1965 22


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2019年2月8日金曜日

硫黄島沖の海底が隆起


あまり報道されなかったと思うのですが、1月、硫黄島(地図)の南沖約500m付近で海底が海面上に露出しているのが確認されました。以下の資料の3ページ目に空撮写真4枚が掲載されています。「海面上に露出している部分が拡大する様子はなく、地震活動にも特段の変化はありません」:

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プレート境界面への到達を断念


残念です。南海トラフでの地震発生の仕組みがかなり解明されるのでは、と期待していたのですが。「科学掘削の世界最深記録となる海底下3262・5メートルまで掘削したが、地盤が脆弱で穴が崩れ、掘り続けられなくなった。(中略)プレート境界への到達は不可能と判断した」:

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リュウグウノツカイ漂着 ― 新潟県上越市


2月6日朝、新潟県上越市虫生岩戸(地図)の海岸に、リュウグウノツカイが漂着しているのが見つかりました。体長4.95mで、すでに死んでいました:

上記記事によると、上越市内では「2013年1月にも直江津港内で体長約3mのリュウグウノツカイが釣れ」たことがあるとのことですが、当時も今年と同じようにリュウグウノツカイなどの深海魚の漂着や捕獲が相次いでいました:

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月の裏側から見た地球 (続報)


SF映画の一シーンのような映像です。中央に見えているのは月、その右に小さく見えているのが地球です(拡大写真)。中国の中継衛星「鵲橋(じゃっきょう、Queqiao)」が撮影したものです:

鵲橋は、月の裏側に着陸した嫦娥4号(Chang'e-4)と地球との間の交信を確保するために中国が打ち上げた衛星で、地球-月系のラグランジュ点の一つ、L2点()を周回する世界初の通信衛星です。


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2019年2月7日木曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-197)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 2月5日16:30 付けで更新情報を出しています ―― 南海トラフを震源とする大型地震の前兆としてきたNo.3061前兆群は、No.1778前兆群と同一地震の前兆:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期早い場合でも 2019年3月5日±3日
推定時刻 午前9時30分±1時間
推定震央領域 続報 No.254」所載の地図参照
点線内は大枠推定領域、太線内は可能性が高い領域、斜線部分は火山近傍前兆が出現していることを加味した場合。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の浅い陸域地殻内地震(火山近傍の可能性が高い)


▼ 現状
  • No.1778前兆群 ― CH21が終息、静穏基線に復帰。その後、短時間の特異前兆が複数回出現。

  • No.3061前兆群 ― CH17とCH20の特異前兆が継続。CH29に振動型BF前兆が継続出現中(BF前兆=基線のうねり変動)。

▼ 考察
  • No.3061前兆群とは

    • 昨年12月3日~22日にCH23、CH29、CH32に同期して出現した顕著なPBF特異(PBF前兆=連続した周期的な基線のうねり変動)
    • CH29に継続出現中の振動型BF前兆
    • CH34に出現した基線幅増大(BT)前兆
    • CH17とCH20に継続出現中の特異
    • その他

  • No.3061前兆群とNo.1778前兆群の共通点

    • 振動型BF前兆はNo.1778前兆群でも出現していた。
    • CH34の基線幅増大(BT)前兆は、当初はNo.1778前兆群として出現。その後は、No.3061前兆群として出現。
    • CH34の基線幅増大(BT)前兆の日々変化時刻は類似:
      • No.1778: 09時30分±1時間、16時±3時間
      • No.3061: 10時±2時間、14時±3時間
    • 両前兆群には櫛歯前兆(震源が極めて浅い地震に対応)が出現していた。

  • No.3061前兆群に基づく推定規模は誤り

    • 通常のPBF前兆は継続時間が地震規模を示す。
    • 12月3日から22日まで、CH23、CH29、CH32に出現したPBF特異は456時間継続出現した。この継続時間は M8.9±0.5 に相当。
    • しかし、以下の理由で継続時間が規模を示していない可能性がある:
      • CH23、CH29、CH32に出現したPBF特異は通常のPBF前兆波形ではない。
      • CH29においてはPBF特異終息と同時に振動型BF前兆が出現したが、過去に例がない。

  • No.3061前兆群の推定震源域は誤り

    • M8.9±0.5 というあまりに大きな推定規模のわりには前兆数が少ないことから、陸域ではなく、前兆の減衰が生じやすい海域の可能性を追求。
    • CH23、CH29、CH32に影響を与えるFM放送局の組み合わせから伊豆半島西側から紀伊半島付近に至る南海トラフ領域の可能性が否定できなかった。
    • しかし、海域との判断に拘泥しなければNo.1778前兆群と調和する推定震源域を得る。

  • No.3061前兆群はNo.1778前兆群とは別の大型地震に対応するとした判断は誤り

    • No.3061前兆群はNo.1778前兆群の別形態前兆である可能性が濃厚となった。
    • No.1778前兆群の地震発生時期は、No.3061前兆群の出現状況から算出する。
    • 現状では、最も早い地震発生時期として3月5日±3日の可能性が示唆される。

  • 大変なご心配をおかけ致しましたこと、心より深くお詫び申し上げます。

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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2019年2月6日水曜日

蒸気量減少 ― 大分県別府市


大分県別府市の鉄輪温泉にある市営の「地獄蒸し工房鉄輪」(地図)で、1月31日午前から蒸気の量が減少し、同日午後から休業しました。原因は不明。応急措置を施した上で6日から営業時間を短縮して再開したとのことです。「(昨年10月も似た現象が起きたが)当時は半日で回復した。これだけ長く蒸気の量が減るのは初めて」(別府市温泉課):

同じ泉源から湯を引いている温泉には影響は出ていないそうです。


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地を這う虹 ― 兵庫県神戸市


2月4日昼前、兵庫県神戸市の中心街(地図)で、非常に低い高度の虹が目撃・撮影されました。大阪府の一部地域でも同様の現象が見られたとのこと。「朝夕より太陽の高度が高い日中に『低い虹』が出現しやすい」、「神戸市内では2014年4月や17年3月にも低い虹が確認されている」:

過去にはチリ南端部の街やフランスのパリでも同様の虹が目撃されています(写真):

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月の裏側から見た地球


日本では、月の裏側に着陸した中国の嫦娥4号(Chang'e-4)のことは報道されていますが、中国のハルビン工業大学が開発し、月を周回する軌道にのっている竜江2号(Longjiang-2)のことはほとんど報道されていません。以下は竜江2号が撮影した月の裏側と地球の写真です。竜江2号には、「一帯一路」計画に関連してサウジアラビアが協力し、同国製の光学カメラが搭載されています:

2019年2月2日土曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-196)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 1月29日17:00 付けで更新情報を出しています:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期2019年2月5日±2日(または 2月5日±1日)に発生の可能性
2月7日までに発生がない場合は、南海トラフ地震にかかわるNo.3061前兆群との分別に誤りがある可能性があり、発生は上記よりも後になる。今後の前兆の出現状況を見て再考予定。
推定時刻 午前9時30分±1時間
推定震央領域 続報 No.253」所載の地図参照
点線内は大枠推定領域、太線内は可能性が高い領域、斜線部分は火山近傍前兆が出現していることを加味した場合。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の浅い陸域地殻内地震(火山近傍の可能性が高い)


▼ 現状
  • No.1778前兆群は終息。

  • 最後まで前兆が残っていたCH21(八ヶ岳)は12月19日に正常静穏基線に復帰(=前兆終息)。その後、CH21に直前特異とみられる短時間の特異前兆が複数回出現(12月22.7日、1月5.0日、1月16.5日、1月19.5日)。

  • 11月から別の大型地震の前兆とみられる極めて顕著な前兆が複数の観測装置に出現している(No.3061前兆群、震源域は南海トラフと推定)。

▼ 考察
  • 過去の極大(5月19.0日、8月6.5日、10月2.0日、11月2.0日)と、上記の前兆終息および直前特異出現の日時に経験則を適用すると、2月5日±2日を得る。適用した経験則は:

    • [極大~地震発生]:[終息~地震発生]= 3.9 : 1
    • [極大~地震発生]:[直前特異~地震発生] = 6 : 1

  • 懸念事項 ― No.1778前兆として特異前兆が継続的に出現していたCH17(八ヶ岳)とCH20(八ヶ岳)に特異前兆が継続出現中。この特異前兆が、No.3061前兆群とNo.1778前兆群のどちらに属するのか、決定困難。

  • 『 あくまで、CH21の変化を過去出現極大との関係で見たときに2月5日±を示すという状況証拠的な現状ではありますが、発生否定を示す強力な前兆変化が認められないため、一応No.3061前兆との識別ができている場合を鑑み、2月5日±2はご注意戴きたいと考えます。』

  • 2月7日までに対応地震の発生がない場合は、No.3061前兆群との分別に失敗していることが確実となるので、再考のうえ続報する。

▼ No.3061前兆群について
  • 前回の更新情報に記した「大変深刻な地震発生の可能性」を示す前兆は、No.3061前兆群のこと。当初は1月中発生の可能性を否定できなかったが、その後の観測で否定。今後の前兆変化で発生時期ははっきりする見込み。

  • No.1778前兆群の別形態である可能性も検討しているが、調和しない部分もある。

  • No.3061前兆群の示す地震の予測について公表すべきか否か。「地震前兆検知公開実験」の参加者の意見も分かれている:

    • 「公開実験」の参加者以外は串田法による地震予測について熟知している人は少なく、予測にどの程度の信頼度があるのか判断が困難。そのような状況で予測を一般に公表すればパニックが発生したり、問い合わせが殺到して観測・解析ができなくなるおそれがある。発展途上段階の現状では公開すべきでない。

    • あくまでも実験的観測で未完成な手法であっても、発生が確実になった場合には数時間前でも公表すべきだ。

  • 現時点では不確定部分も多々あり、本当にNo.1778前兆群とは別の大型地震の前兆なのか確定できない。「公開実験」の参加者にはすべてを報告しているが、現段階では一般に公表することはできない。

  • 『 今後の観測で、No.1778とは別に大型地震として発生することが確実となり、発生日を確定できた場合には、発生一日前または当日となってしまうかも知れませんが、本HP上に記事体とは思います。但し間に合わなかった場合は本当に申し訳ございません。』

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-33)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、2月1日15時22分(日本時間2日07時22分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年4回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7


以下は最寄りの地震計の記録です:

正確な記録が残っている範囲では、昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数はこれまでで最多でした:

順位 噴出回数
1 2018 32
2 1964 29
3 1963 26
4 1982 23
5 1965 22


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