2023年11月25日土曜日

セント・ヘレンズ山で小規模地震頻発 (続報-2)

 

セント・ヘレンズ山(地図)の地震活動は通常よりも高まった状態が続いているようです:
セント・ヘレンズ山では、ここ数年の通常の状態よりも高い地震活動が続いている。先週は 12回の地震(震源位置が決定できたもの)が発生した。地震の増加が始まった 7月15日以降では 495回の地震が発生した。 過去 1週間で最大の地震は M0.7 で、7月15 日以降では、最大は M2.4 であった。 セント・ヘレンズ山で先週起きた地震の平均深さは、7月15日以降の平均深さが 6.8マイルだったのに対し、火口から6.0マイル下であった。このレベルの地震活動は、セント・ヘレンズ山での過去数年間と比較すると上昇しているが、まだ通常レベルの範囲内であると考えられており、噴火が差し迫っていることを示唆するものではない。 火山の地盤変形、火山ガス、熱放出などに変化は検出されていない。
 
 
 

新島誕生 — 硫黄島沖 (続報-2)

 
硫黄島の翁浜沖新島では噴火が続いているようです。大きく成長しているようには見えませんが。以下は、海上保安庁が 11月23日に撮影し公開している動画です:

2023年11月24日金曜日

噴火警報 — アイスランド (補足-5)

 
11月23日21時30分(日本時間)にアイスランド気象局(IMO)が発表した情報によると、ここ数日、マグマが貫入している地域では地震がかなり減少し、強度も低下している、グリンダヴィーク(地図)地域で突発的噴火が発生する可能性は日々低下している、とのことです:
 

2023年11月23日木曜日

サステイナブルな食料

 
 
 

謎の反復震動 (続報-5)

 
10月9日に発生した謎の震動と津波に関して、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が鳥島周辺海域の緊急調査をおこなった結果、震動の発生源として推定された位置付近で、カルデラ状の海底地形があることを確認したとのことです。

「T波の発生源として推定された位置付近で、東西に延びる孀婦海山の中央付近にカルデラ状の海底地形があることが確認されました。そのカルデラ状地形の外輪の直径は約6km、カルデラ状地形の北側に見られる中央火口丘の直径は約2km、中央火口丘の最浅部の水深は約900mです」、「現時点では、このカルデラ状地形と一連の地震活動との関連は不明です」:
 
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北朝鮮 偵察衛星、1段目は自爆?

 
11月21日、北朝鮮が偵察衛星を打ち上げましたが、その上昇段階と思われる様子を韓国内の流星観測用カメラが捉えていました。
 
2段目を切り離した後に、大きな爆発が起きています。前回までの打ち上げでは黄海に落下した 1段目のロケットを韓国が回収・分析していますが、これを防ぐために意図的に爆破したのではないでしょうか。画面中央の明るい星は、はくちょう座の 1等星デネブだと思われます:
 

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
11月19日に小惑星〝2023 WE2〟、11月21日に小惑星〝2023 WZ1〟が月と地球の近くを通り過ぎていたことが、NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 WE2
(2023年11月22日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月19日 13:03
 (地球)11月19日 19:08
接近日時 誤差
(月)± 30 分
(地球)± 24 分
接近距離 (月)0.98 LD
(地球)0.63 LD
推定直径
11 ~ 25 m
対地球相対速度
7.3 km/s ≅ 2万6000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近2031年4月25日ごろ
公転周期409 日 ≅ 1.12 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2023 WZ1
(2023年11月22日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)11月21日 05:24
 (月)11月21日 06:15
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.41 LD
(月)1.35 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
16.5 km/s ≅ 5万9000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2028年5月3日ごろ
公転周期601 日 ≅ 1.65 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2023年11月22日水曜日

月の位相と国旗玉

 
旗竿の先端の球と月の満ち欠けの状態が同じ。原理を考えれば当たり前ですが。月は写真の下の方に写っています。写真をクリックしてください。因みに、旗竿の先端に取り付ける球は「竿球(かんきゅう)」とか「国旗玉(こっきだま)」というらしいです:
 
 

宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-58)

 
高知県庁のウェブサイトに掲載されている宏観異常現象の報告受付件数の表が 11月20日付で更新されています。前回が 7月10日付でしたから約 4ヶ月ぶりです。
 
今回の更新では今年 7月から 10月までの 4ヶ月分が新たに記入されています。すべてのカテゴリーで異常報告は 0件でした。
 
 
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2023年11月21日火曜日

噴火警報 — アイスランド (補足-4)

 
11月14日付「噴火警報 — アイスランド (補足-3)」の補足です。

以下は、アイスランド気象局が日本時間 11月20日22時20分に発表した "Clear evidence of uplift in Svartsengi" (スヴァルツェンギにおける隆起の明白な証拠)の概略です。マグマが貫入している場所から北に数km の地域で急激な隆起が生じていますが、噴火の可能性が高いのはやはりマグマが貫入しているグリンダヴィーク近傍であるという見解です:
  • ここ数日、マグマが貫入している地域では毎日 1500回から1800回の地震が記録されており、最大の地震は 11月17日に発生した M3.0 であった。

  • 11月18日と19日のレーダー画像に基づいて作成された、マグマ貫入している場所とその周辺地域の最新のインターフェログラム()は、スヴァルツェンギ(Svartsengi、地図)付近の著しい地盤隆起を示している。

  • スヴァルツェンギ付近で現在進行中の急激な隆起は、11月10日にマグマ貫入が始まる前に隆起が観測されたのと同じ地域で発生している。衛星画像から得られた測地モデルは、スヴァルツェンギ地域の隆起が以前よりもかなり速くなっていることを示している。

  • 一般に、マグマの貫入が生じると、グリンダヴィーク(Grindavík、地図)で見られるように、貫入の中心軸上で地盤沈下が起こり、それに隣接した地域で地盤隆起の兆候が見られる。スヴァルツェンギ地域の地盤隆起は深部に蓄積したマグマによるもので、11月10日に貫入が始まって以来、観測されている。当初は、隆起の兆候は貫入の形成の影響を受けていたが、現在では深部マグマの蓄積の影響が卓越していることが明らかである。

  • スヴァルツェンギ地域の地盤隆起は、(グリンダヴィーク付近の)マグマ貫入からの噴火の可能性を変えるものではない。これは、(グリンダヴィーク付近の)マグマ貫入部の地殻がスヴァルツェンギ付近の隆起地域の地殻よりもはるかに弱いという事実に基づいている。

  • スヴァルツェンギ地域で大きな地震活動がない限り、同地域で噴火が起こる可能性は高くない。噴火の可能性が高いのはやはり(グリンダヴィーク付近の)マグマ貫入部であり、特に貫入部にマグマが突然大量に流入した場合である。