2023年6月10日土曜日

カホフカ・ダム決壊 — ウクライナ

 
ノルウェーの核実験監視団体 NORSAR(Norwegian Seismic Array、ノルウェー群列地震観測網)の発表です。
 
「地域の地震観測所からのデータは、6月6日火曜日現地時間 2時54分(ノルウェー時間 01時54分)に明確な信号を示しています。 時間と場所 (座標: 46.7776, 33.37、地図) は、カホフカ・ダムの崩壊に関するメディアの報道と一致しています。 この信号は爆発があったことを示しています。推定マグニチュードは 1 から 2 の間です。図は、ダムから約 620km 離れたブコビナ(BURAR) 地震探査アレイからの信号を示しています」、「新たな分析によると、我々は、02時35分ごろ(ウクライナ現地時間)にも、カホフカ・ダムの方向で発生した地震イベントによる弱い信号を観測しています」: 
 
 
 

2023年6月8日木曜日

小惑星 2023 LC が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2023 LC〟が 6月7日から 8日にかけて、地球と月の近くを通過したことが、6月7日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2023 LC (2023年6月7日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月7日 10:42
 (月)6月8日 06:56
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.706 LD
(月)0.898 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
4.4 km/s ≅ 1万6000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2027年4月26日ごろ
公転周期473 日 ≅ 1.30 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

キラウエア山が噴火 — ハワイ

 
6月7日04時44分(日本時間同日 23時44分)、ハワイ島のキラウエア火山(地図)が噴火し始めました。噴火は山頂のハレマウマウ火口内に限定されており、活動が同火口の外へ移動する兆候はないとのことです。噴火開始直後の 05時ごろには、頂上の傾斜計のデータが膨張傾向から収縮傾向に変化。山頂の地震活動も大幅に減少して、代わりに継続的な火山性微動(流体の動きに関連する震動)が増加しています。火山ガスの放出量は増加しています:
 
 
 

2023年6月7日水曜日

硫黄島が隆起・拡大

 
国土地理院が硫黄島(地図)の地図を更新しました。2013年に比べて(旧地図発行は 2015年)、一部の海岸線では海側に最大約 800m 前進、基準点の標高では最大 8m 以上の隆起があり、面積は約 6km²(東京ドーム約 130 個分)増加したとのことです:
 

2023年6月6日火曜日

富士山大噴火の予兆?

 
週刊現代』の記事です:
 
3ページにわたる記事の最後の部分に次のような記述があります —— 富士山の地下で不気味な動きが起こっている。火山活動が活発化すると多く発生することから、噴火の前触れといわれる「深部低周波地震」の急増だ。(中略)これは休眠中だったマグマの活動が始まった時に起きますが、富士山でも'00年秋頃から急増し、今も常時起こっている状態です」 

以下は気象庁のウェブサイトに掲載されている観測データです:
 
一番下の「深部低周波地震 月別回数と積算回数」のグラフをご覧下さい。記事にあるように、2000年から2001年にかけて深部低周波地震が急増した時期がありますが、その後はそれ以前と同じ発生頻度に戻って現在に至っています。積算回数の勾配も2000年より前とほぼ同じ状態で推移しています。上の記事はいささかミスリーディングではないでしょうか。
 
 

2023年6月5日月曜日

地下から響く謎の大音響 — インド

 
6月2日早朝、インド南部ケララ州コッタヤム地区の小さな集落・チェナッパディ(Chenappady)村(地図)で、耳をつんざくような大きな音が 2回聞こえました。同様の音は、同じ週の初めにもこの村や近隣のいくつかの場所でも聞こえ通報されたとのことです。村人たちは、周囲の環境に目に見える変化はないと語っています。最初の通報後、ケララ州鉱業地質局が調査しましたが原因はわかっておらず、今後は地球科学センター(CES: Centre for Earth Sciences)によって詳細な科学的調査が行われることになっています。

「このような現象の分析には我々自身の限界がある。そのため、この分野での調査と研究を実施するようすでにCESに要請を提出している」(ケララ州鉱業地質局):
 
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魔の 1週間

 
昨年 6月12日に放送されたウェザーニュース LIVE からの切り抜き動画です。6月12日から18日までの 1週間は、過去に大地震が 6回も起きている「魔の 1週間」なのだそうです:

この放送から 1週間後の 2022年6月19日には石川県能登地方で M5.4、最大震度 6弱の地震が発生し、負傷者が出ています。

2023年6月4日日曜日

長大な帯状の雲

 
 6月4日、関東地方などで、縁が直線状の雲が空の半分を覆う様子が目撃・撮影されました。衛星画像で見ると、これは山陰地方沖の日本海から関東地方東方の太平洋まで伸びる長大な帯状の雲の一部が見えているものでした。雲はゆっくりと南下したということです。
 
「この雲は上空 9000m 付近と思われるほど高い所にあり、各地から見えていると考えられます」、「雲の縁が非常に明瞭なため、地上からは青空との境界線がくっきりと見えています」:
 
秋田県や岩手県の上空には、大気重力波によると見られる波状雲が現れています。
 
 
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揺れない富山県

 
富山地方気象台によると、2022年までの10年間、全国で地震が最も少なかったのは富山県で、震度 1以上を観測した回数は 117回だったとのことです。 

「だが、直近に地震が少なかったからといって安心はできない。(中略)熊本県は比較的、地震が少ない県だったが、直後に強震に襲われた」:
 
気象庁の震度データベース検索を利用すると、117回の内訳は、震度1が 80回、同2が 28回、同3が 7回、同4が 2回でした。また、富山県でもっとも地震が多かった年は 2021年で 23回、ついで 2022年の 20回、2020年の 19回となっていて、近年の増加傾向が見てとれます(それ以前は 1桁がほとんどで、多い年でも 12回でした)。
 
隣の石川県では能登半島先端部の珠洲市で群発地震が続いているので、今後の統計ではどうなるかわかりませんね。とは言うものの、同地で起きた地震でも最大震度 1 や 2 では富山県では無感ですし、震度 3 であっても無感のことが多いようです。
 

えびの高原硫黄山で火山性地震増加 (続報-2)

 
 
えびの高原の硫黄山(地図)では 5月6日ごろから地震活動が活発化しています。5月中旬ごろからは有毒な火山ガスの濃度が上がり始め、6月1日の測定では二酸化硫黄ガスが立ち入り禁止の基準を継続的に超えたため、硫黄山のそばを通る県道が通行止めとなりました。
 
(Credit: 気象庁、クリックで拡大)
 
 「避難の基準を超える非常に危険な状態で、立ち入り禁止区域や規制されている登山道などには絶対に近づかないでほしい」(宮崎県):
 
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