2019年10月31日木曜日

ヤモリが原因の停電 — 神奈川県横浜市


10月31日朝、京浜急行電鉄の横浜-弘明寺間で停電が発生し、列車の運転が2時間にわたって止まりました。横浜市南区南太田(地図)にある変電所の装置内にヤモリが入り込み、ショートしたのが原因。「ヤモリによる停電は珍しい」(京浜急行電鉄広報担当者):

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-71)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、10月30日15時54分(日本時間31日06時54分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年42回目の噴出です(これまで最多だった昨年の噴出記録はこちらを参照してください)。

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17
14 5月3日 8
15 5月8日 5
16 5月13日 5
17 5月20日 7
18 5月27日 7
19 6月1日 5
20 6月7日 6
21 6月12日 5
22 6月15日 3
23 6月19日 4
24 6月23日 4
25 6月28日 5
26 7月4日 6
27 7月10日 6
28 7月18日 8
29 7月24日 6
30 7月30日 6
31 8月12日 13
32 8月20日 8
33 8月27日 7
34 9月3日 7
35 9月11日 8
36 9月17日 6
37 9月25日 8
38 10月1日 6
39 10月7日 6
40 10月16日 9
41 10月22日 6
42 10月30日 8


以下は、最寄りの地震計の記録です:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした。今年はすでにこの記録を上回っています:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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2019年10月30日水曜日

不気味な名前の火山


アメリカの火山学者 Dr. Erik Klemetti がハロウィーンにちなんで、不気味な名前を持つ世界の火山トップ 10 をリストアップしています:

日本の火山は出てきませんが ・・・
  • Jornada del Muerto (ニューメキシコ州): スペイン語として Google 翻訳すると「死者の日」となるのですが、上掲の記事では「死者の道」としています。

  • Alligator Lake (カナダ): なぜカナダにワニが?

  • Devil’s Garden (オレゴン州): 「悪魔の庭」

  • Monte Vulture (イタリア): 「ハゲワシ山」

  • Descabezado Grande (チリ): 「大いなる斬首されし者」; 写真で見ると頂上部が切り取られたように平らなので、それが名前の由来かもしれません。

  • Traitor’s Head (バヌアツ): 「裏切り者の首」、「反逆者の岬」; エロマンガ島にある小さな3つの火山からなる岬のような地形; もとは独立した火山島であったものが、火山活動によってエロマンガ島と陸続きになったとのこと。

  • Spokoiny (ロシア):  ロシア語では「静かな」かそれに近い意味らしいのですが、英語の「spooky(不気味な)」に発音が似ている(?)から選ばれたようです。

  • Devil’s Desk (アラスカ州): 「悪魔の机」

  • Mount Terror (南極大陸): 「恐怖の山(テロの山)」; 日本の恐山も英訳するとこうなる?

  • Hell’s Half Acre (アイダホ州): 「地獄の半エーカー」; 0.5エーカーは約2000平方メートル。


琥珀の中の翼竜の頭


ミャンマー産の琥珀の中に封じ込められた白亜紀の翼竜の頭部 が、11月19日に開かれるオークションで売りに出されます。想定価格は8万から12万ポンド(1120万円から1680万円)。3つの研究機関の鑑定書付きとのこと。専門家の中には正体不明の単なる異物であり翼竜の頭部である確証はない、詐欺だ、と主張する向きもあります:

リンク先はオークションのカタログです。97ページ(99/136ページ)に載っている出品番号162番が問題の琥珀です。それ以外にも、蝶などの標本、化石、鉱物、隕石、 それらを加工した工芸品などの写真が満載で、一見の価値ありです:

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2019年10月29日火曜日

幻日出現 — 京都府京都市など


10月28日夕方、京都府京都市で太陽の左右に幻日や周囲に日暈(ハロ)が現れているのが目撃/撮影されました。大阪や神戸など近畿地方のほかの場所でも見えていたようです。「(幻日は)上空高い所に広がる雲を形成する氷の粒が太陽光線を屈折させて現れます」:

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大気重力波


10月21日に西オーストラリア州北部の海岸付近で発生した大気重力波です。雷雲から吹き出した冷たい空気が広がっていくことによって形成されました。大気重力波そのものは目に見えませんが、それに伴って発生する雲によってその存在を知ることができます:


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プレートテクトニクスの現在 (その 1)


プレートテクトニクス誕生から52年。地学の教科書に記述されているような初期の理論からは大きく変貌しつつあります。以下は、そのようなプレートテクトニクスの最前線を紹介する記事です:

プレート境界から遠く離れた大陸内部で地震や地殻変動が起きるのはなぜなのか、プレートが収束し始めてから何千万年もたってからアンデス山脈やチベット高原が隆起し始めたのはなぜなのか、プレートが沈み込み始めてから何千万年もたってから日本海やエーゲ海が急速に拡大したのはなぜなのか等々、従来のプレートテクトニクスでは必ずしもうまく説明できていなかったさまざまな疑問に対する答(仮説)が提示されています。

たいへん長い記事ですので、何回かに分けて主要部分を紹介していきます。以下の訳文は Google 翻訳の結果に手を加えたものです:
プレートテクトニクスという名前は変わっていませんが、今日の理論は、私たちの理解と地球の深さの両方において、より深いレベルに達するためのアップグレードの最中です。 「大きな変革があります」と、テキサス大学オースティン校の地球物理学の著名な議長である Thorsten Becker 氏は言います。 「プレートテクトニクスという言葉は、1970年代とはまったく異なるものを意味する場合があります。」

プレートテクトニクスは、1960年代後半に地質学者が、爪の成長速度で地球の表面を移動するプレートが他のプレートに対して一部の場所(カリフォルニアなど)では横にずれ、他の場所(日本など)では収束することに気付いたときに出現しました。それらが収束すると、一方のプレートがもう一方のプレートの下で地球のマントルに沈み込みますが、マントルの奥深くで起きることは、20世紀のほとんどの間、謎のままでした。 「ここにドラゴン」というラベルが付けられた古代の地図のように、マントルに関する知識はその主要な境界を除いてごく浅い部分だけに限られていました。

現在、計算能力の向上と地球の内部を調査する新しい手法の組み合わせにより、科学者は、プレート境界から数千マイル離れた大陸内部に地震やその他の構造現象がある理由など、元の理論にあった驚くべきギャップに対処することができるようになっています:

「理論としてのプレートテクトニクスは大陸について何も語っていません。(初期の)プレートテクトニクスは、プレートが剛体であり、互いに対して動いており、変形は境界でのみ起こるとしているのです」とベッカー氏は Ars の記者に語った。 「そのようなことは全く正しくありません! そのようなことが近似的にですが当てはまるのは海洋プレートです。」

他にも謎があります。なぜ、アンデスとチベットはプレートが収束し始めてから高くそびえるまでに何千万年も要したのでしょうか? そして、なぜ、日本海とエーゲ海が急速に形成されたのは、プレートが何千万年もの間それらの下に沈み込んだ後だったのでしょうか?

「それらの謎は長年にわたって私たちを困惑させてきましたが、プレート構造理論ではうまく説明できないのです」とヒューストン大学のテクトニクスとマントル構造に焦点を当てた Jonny Wu 教授は言います。 「だからこそ、私たちはマントルをより深くまで調べているのです。それによって私たちが本当には理解できていないテクトニクスの側面全体を説明できるかどうかを確認しようとしているのです。」

 (続く)


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2019年10月28日月曜日

X-37B が5回目の地球帰還


10月27日、アメリカ空軍の無人スペース・プレーン(ミニ・シャトル)〝X-37B〟が5回目の軌道飛行(OTV-5)を終え、フロリダ州ケープ・カナベラルにあるケネディ・スペース・センターのスペースシャトル用滑走路に自動操縦で着陸しました。2017年9月7日に打ち上げられ、2年以上(779日17時間51分)を宇宙空間で過ごしたことになります:

アメリカ空軍は X-37B の目的や軌道上で何をしているのかについて機密として口を閉ざしています。これまでに明らかになっているのは、積荷の一つが Air Force Research Laboratory Advanced Structurally Embedded Thermal Spreader と呼ばれるもので、長期間の宇宙環境のもとで実験的な電子装置と振動するヒートパイプをテストする目的であるということだけです(空軍発表資料)。

以下は、X-37B のこれまでの飛行記録です:


打ち上げ / 着陸 飛行時間
(日-時-分)
機体
OTV-1 2010-04-22 〜 2010-12-03 224-09-24 初号機
OTV-2 2011-03-05 〜 2012-06-16 468-14-02 2号機
OTV-3 2012-12-11 〜 2014-10-17 674-22-21 初号機
OTV-4 2015-05-20 〜 2017-05-07 717-20-42 2号機
OTV-5 2017-09-07 〜 2019-10-27 779-17-51 2号機


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火星探査機の「モグラ」が押し戻される


NASAの火星探査機インサイトが、試行錯誤の末にやっとのことで地中に打ち込んだ熱流量計・通称 mole(モグラ)が押し戻されて抜けてしまう珍事が起きました:

NASAでは、一つの可能性として、「モグラ」がリバウンドする際に周囲の土壌が崩れて「モグラ」の前方に回り込んだのではないか、としています。「モグラ」はその内部で重りを勢いよく前方に打ち付け、その衝撃で少しずつ前進する仕組みなのですが、重りを巻き戻す際に少し後戻り(リバウンド)してしまうようです。


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「双子」の小惑星が地球と月に接近へ




【追記 10月29日】その後の観測によって 〝2019 US8〟と〝2019 UB8〟は同一の天体であることが確認されました。先に「発見」された〝2019 UB8〟が名称として使われます。UB8 の接近予報は、誤差が1分未満に縮小したこと以外に変化はありません。



10月29日、小惑星〝2019 US8〟と〝2019 UB8〟が、ほぼ同時に地球と月に接近します。2つの小惑星はほぼ同じ大きさで同じ軌道をたどっているようです。

2つの この小惑星はともにアポロ群に分類され、直径は最大10mほどと推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この2つの小惑星が最初に観測されたのは10月25日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 US84~9 (地球)10月29日 15:27
 (月)10月29日 22:37
0.50
0.95
2019 UB84~10 (地球)10月29日 15:30
 (月)10月29日 22:40
0.50
0.95
(1LD=地球から月までの平均距離) 

2つの小惑星 2019 UB8の地球との相対速度はともに秒速10.6km(時速約3万8000km)と予報されています。

地球と月への接近時刻にはそれぞれ数分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2019年10月27日日曜日

地震は5日前に予知できる?


大気中に生じる内部重力波(宇宙論に登場する重力波とは別物)の変化を利用して、地震の短期予知ができるかもしれないという記事です:

以下は、上記記事の Google翻訳に少しだけ手を加えたものです:
HSE大学RAS宇宙研究所(IKI)の物理学者を含む研究者の国際チームは、差し迫った地震により、地震イベントの5日前に内部重力波(IGW)のパラメーターが変化する可能性があることを発見しました。このデータは、専門家が短期的な地震予測方法を開発するのに役立ちます。この研究の結果は、Doklady Earth Sciences誌に掲載されています。

今日、科学者は数十年から数ヶ月にわたる地震災害を予測することができます。ただし、イベントの正確なタイミングを判断することは依然として不可能です。人々が地震の影響ゾーンから避難できるように、より正確で信頼性の高い短期予報が必要です。これを行うために、研究者は地震活動地域での地球物理学的プロセスのさまざまな異常と徴候を記録します。地震前兆のリストは常に更新されており、地震に関するデータが多いほど、予測の精度が高くなります。

この研究の著者は、いくつかの地震活動が活発な地域で発生した地震から取得した衛星データを分析しました。ウズベキスタンでは2013年5月26日。キルギスタンでは2007年1月8日に、カザフスタンでは2013年1月28日に地震が発生しています。これら3つのケースすべてで、地震災害の5日前に内部重力波(IGW)のパラメーターが変化したことが判明しました。 IGWは気塊の変動であり、音波とは対照的に、縦方向に加えて横方向の成分も持っています。 研究者は、中層大気(成層圏と中間圏を含む地球の大気の層)の温度が時間とともにどのように振る舞うかを観察しました。次に、IGW波長が決定されました。最大波長はそれぞれ14.2 kmと18.9 kmでした。さらに、深い対流加熱の期間中に、10 kmを超える垂直波長のIGWが発生する可能性があることが知られています。

「これは、地球のリソスフェアでプロセスが発生することを意味し、その発達は低層大気で対流不安定を引き起こします。それらは、地震活動地域でのIGWの原因です。内部重力波は、中間圏に到達すると消滅します。これが起こると、IGWのエネルギーは熱運動に変わり、温度に影響します」と、研究の著者の1人であるHSE物理学部教授でIKI研究所の長であるセルゲイポペルは説明します。

さらに、研究者は、波長がイベントの4〜5日前に成長し始め、地震の2日前に最大値に達し、その後前日に急激に低下したと判断しました。

この研究の結果は、地震活動が活発な地域のIGWを識別したり、場合によっては、今後の地震発生のタイミングを短期的に予測したりすることに利用できます。

9月に地球に接近した小惑星


遅くなりましたが、9月に地球から 2LD 以内に近づいた小惑星のリストです(1LD=地球から月までの平均距離):

小惑星 推定直径
(m)
接近日
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 RQ 2〜5 9月3日 0.29
2019 RB2 8〜17 9月4日 1.11
2019 RP1 7〜16 9月6日 0.10
2019 RC1 5〜10 9月7日 0.48
2019 RT3 25〜55 9月9日 1.45
2019 RG2 9〜20 9月10日 1.36
2019 SJ 8〜19 9月17日 0.64
2019 SC 10〜21 9月20日 1.40
2019 SU2 3〜6 9月21日 0.19
2019 SD1 6〜12 9月21日 0.73
2019 SS2 2〜4 9月21日 0.30
2019 SX 3〜7 9月22日 1.10
2019 SS3 15〜34 9月23日 0.73
2019 SU10 10〜22 9月26日 1.88
2019 SW5 25〜56 9月26日 1.92
2019 SC6 7〜17 9月27日 1.38
2019 SX8 4〜10 9月28日 0.99
2019 TE 7〜15 9月29日 0.93
2019 TA 3〜8 9月29日 1.17
2019 TD 4〜9 9月30日 0.34
(1LD=地球から月までの平均距離) 

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2019 UD7 が地球と月に接近へ


10月28日、小惑星〝2019 UD7〟が地球と月に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 7~14m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは10月25日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 UD77~14 (地球)10月28日 07:28
 (月)10月28日 15:00
1.88
1.88
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速13.5km(時速約4万8000km)と予報されています。

地球と月への接近時刻にはそれぞれ  ±1分、±3分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2019年10月26日土曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-216)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 10月25日17:00付けで更新情報を出しています:

以下は上記更新情報のまとめです:
前回の更新情報では、地震発生時期を 11月5日±、それに対応する前兆の終息時期を 10月13日± あるいは 10月18日± と予測したが、現時点でも前兆は継続している → 11月5日± 地震発生の可能性はなくなった。

前兆がすでに終息したとみられる観測装置もある。

複数の観測装置における前兆の出現と極大の時期から(「続報 No.279」の時系列図参照)、最も早い地震発生時期として 11月13日± の可能性が算出される。ただし、今後の前兆の変化で変わる可能性がある。

No.1778前兆は、24年間の観測歴上最も長く継続している前兆で、発生時期の推定が非常に困難。観測と検討を続け続報する。

一人でも多くの方が公開実験に参加され、観測・研究へのご支援、ご協力を賜れれば幸せに存じます。

推定時期前兆終息を確認後に確定 (現状では、最も早い場合、11月13日±2日の可能性がある)
推定時刻 午前9時30分±1時間30分 または 午後4時±3時間
推定震央領域 長野県北部、群馬県、栃木県西部など
続報 No.279」所載の地図参照、斜線部分が推定領域
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震、火山近傍の可能性が高い
浅間山(または草津白根山)で地震発生と相前後して噴火が発生する可能性あり



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摩天楼サイズの小惑星が地球に接近・通過


10月26日(日本時間)、「摩天楼サイズ」の小惑星〝162082 (1998 HL1)〟が地球のそばを通り過ぎて行きました:

この小惑星はアポロ群に属し、地球に衝突する危険性をもつ小惑星(potentially hazardous asteroid)に分類されています。直径は 440~990m と推定されています。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
162082
(1998 HL1)
440~990 (地球)10月26日 02:21 16.2
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の地球との相対速度は秒速11.2km(時速約4万km)でした。

上掲の記事では、最接近時の地球からの距離は "about 10 times the average distance to the moon(月までの平均距離の約10倍)" と書かれていますが、これは誤りです。マイルで測った小惑星までの距離を、キロメートルで測った月までの平均距離で割ってしまったようです。正しくは、上の表にあるように16.2倍です。

また、接近時刻も最新のデータによれば記事に書かれている時刻よりも4分遅かったようです。


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小惑星 2019 UB6 が地球と月に接近へ


10月26日、小惑星〝2019 UB6〟が地球と月に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 6~13m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは10月24日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 UB66~13 (地球)10月26日 08:54
 (月)10月26日 17:45
1.70
1.40
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速8.0km(時速約2万9000km)と予報されています。

月への接近時刻には ±1分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2019年10月25日金曜日

隣の芝生が青いわけ


 他人のものはなんでもよく見えることのたとえとして「隣の芝生は青い」という言葉があります。これは心理的なものだと思っていたのですが、以下のツイートのように光学的な理由もありそうです—— 自宅の芝生は真上から見下ろすが、隣の芝生は少し離れて斜め横から見ることになる。前者では芝の間の土が見えてしまうが、後者では芝の葉に視線が遮られて土がほとんど見えなくなる:


イルカの群れ出現 — 愛媛県宇和島市


10月17日ごろから、愛媛県宇和島市吉田町知永(地図)の吉田湾に、十数頭のミナミハンドウイルカとみられるイルカの群れが現れています。地域住民らは突然の珍客に驚いているとのことです:

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2019年10月23日水曜日

定在波雲


こんな雲が日本に現れたら、まず間違いなく「地震雲だ!」と騒がれるでしょうね:

撮影日時は書かれていませんが、場所は米国コロラド州だと思われます。


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助けたカメは天然記念物だった


「桃太郎」と「浦島太郎」を合わせたような話です。〈上流から「どんぶらこ」と海に向かって流されてくるカメを見付けた。泳げずにあがいており、持っていた手網で“救い”上げた〉:

雪虫が大量発生 ― 北海道函館市


北海道函館市(地図)内で、雪虫(アブラムシの一種、ケヤキフシアブラムシ)が大量発生しています。「今月は台風などの影響で雨が多かったが、この数日で天気が良くなり、急に発生したのでは」(道南虫の会):

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-70)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、10月22日13時17分(日本時間23日04時17分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年41回目の噴出です(これまで最多だった昨年の噴出記録はこちらを参照してください)。

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17
14 5月3日 8
15 5月8日 5
16 5月13日 5
17 5月20日 7
18 5月27日 7
19 6月1日 5
20 6月7日 6
21 6月12日 5
22 6月15日 3
23 6月19日 4
24 6月23日 4
25 6月28日 5
26 7月4日 6
27 7月10日 6
28 7月18日 8
29 7月24日 6
30 7月30日 6
31 8月12日 13
32 8月20日 8
33 8月27日 7
34 9月3日 7
35 9月11日 8
36 9月17日 6
37 9月25日 8
38 10月1日 6
39 10月7日 6
40 10月16日 9
41 10月22日 6


以下は、最寄りの地震計と噴出した熱水が流れ込む川の流量の記録です。震動の記録を見る限りでは、かなり勢いのある噴出だったようです:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした。今年はすでにこの記録を上回っています:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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2019年10月22日火曜日

プレートはいつ動き始めたか


地球のプレートテクトニクスはいつごろから作用し始めたのか。これまでの説では、地球の全歴史45億6000万年を通じて作用していたとも、わずか7億年前からとも言われていました。以下の記事によると、世界の564ヶ所で採集した過去30億年間に形成された変成岩を分析した結果、現在われわれが目にしているようなプレートテクトニクスは、25億年前から徐々に発達してきたことが明らかになったとのことです:

変成岩を分析すると、それが形成された深さと温度がわかり、過去の熱の流れがわかるのだそうです。プレートテクトニクスは熱の流れに強く影響するため、変成岩を分析することによって過去のプレートテクトニクスの状態を推定できる、ということのようです。


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2019年10月21日月曜日

地球に接近する二重小惑星と火球


2017年4月28日早朝に京都の上空に現れた火球は、軌道を逆算してその起源を求めると、二重小惑星 2003 YT1 である可能性が高いことがわかったとのこと。火球となったのは、この小惑星系から何らかの原因で分離した欠片か、この小惑星系が形成されたときに周囲に取り残された岩塊で、直径2.7cm、重さ29gと推定されています:

この二重小惑星系は、直径約2kmと210mの2つの天体からなり、互いの周囲を約2時間の周期で回っているとのことです。

2003 YT1 は数年ごとに地球に接近し、いずれは地球に衝突する可能性がある PHA(潜在的な危険性をもつ小惑星)に分類されています。今後1000万年のうちに地球に衝突する確率は6%と見積もられています。次の地球接近は2023年11月3日で、接近距離は 23.1LD(1LD=地球から月までの平均距離)と予報されています。


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大統領の書簡


もう一つ、ヒラリー・クリントン氏のツイートから。核戦争の瀬戸際まで行った1962年のキューバ危機の最中に、当時のケネディ大統領がソ連のフルシチョフ首相に送った書簡です:

‘dxxx’、‘axxxxxe’、‘garbage country’、‘Soviet Bunion’ など、とても外交文書とは思えない言葉が使われています。現在の大統領のツイートも相当ひどいでが…

史上初:女性宇宙飛行士だけで船外活動


10月18日、2人の女性宇宙飛行士による船外活動が約7時間にわたって行われました。国際宇宙ステーションでは、これまでに221回の船外活動が行われ、男女ペアの活動は43回ありましたが、女性だけによる船外活動は初めてです:

以下はヒラリー・クリントン氏のツイートです。「まだ小さかったころ、私は宇宙飛行士になることを夢見ているという手紙を書いてNASAに送ったことがあります。返事には、女子は採用していない、と書いてありました。新しい世代の少女たちが今日の歴史的な船外活動を見守っていました。どうか、宇宙に行きたいという彼女たちの夢が制限されることがありませんように」:

一方、現職の大統領氏は、船外活動中の宇宙飛行士との電話を通じた会話で、「女性が宇宙ステーションの外に出るのは初めてのこと」「史上初の女性の船外活動」と賞賛したものの、相手の宇宙飛行士から「私たちの前にも船外活動をした女性はたくさんいます」「女性2人が同時に船外にいることが初めてなのです」と訂正されてしまいました:

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2019年10月19日土曜日

焼岳で空振をともなう低周波地震3回 (続報-10)


9月17日以降しばらく音沙汰のなかった焼岳(地図)ですが、10月13日の午後に2回、空振を伴う火山性地震が発生しました。「焼岳では、山頂付近の微小な地震活動の継続や山体のわずかな膨張の可能性を示す地殻変動が観測されるなか、空振を伴う火山性地震が発生していますので、今後の火山活動の推移に注意してください」:

空振を伴う地震の発生回数は、7月27日(3回)、28日(1回)、8月1日(2回)、10日(1回)、21日(1回)、9月2日(1回)、3日(3回)、4日(2回)、5日(2回)、16日(2回)、17日(2回)、10月13日(2回)です。


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