2019年6月30日日曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-54)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、6月28日23時44分(日本時間29日14時44分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年25回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17
14 5月3日 8
15 5月8日 5
16 5月13日 5
17 5月20日 7
18 5月27日 7
19 6月1日 5
20 6月7日 6
21 6月12日 5
22 6月15日 3
23 6月19日 4
24 6月23日 4
25 6月28日 5


以下は最寄りの地震計の記録です:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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リュウグウノツカイ捕獲 ― フィリピン・セブ島 (続報)


6月28日付「リュウグウノツカイ捕獲 ― フィリピン・セブ島」の続報です。

6月30日04:00(日本時間)、フィリピンで M5.0、震源の深さ 56km の地震が発生しました。震央(地図)は、24日にリュウグウノツカイが見つかった場所から南東に約 140km の地点です。



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2019年6月29日土曜日

ヘビが原因の停電 ― 熊本県熊本市


6月27日朝、熊本県内の5市町で停電が発生しました。原因は、熊本市南区の南熊本変電所(地図)でヘビが機器に接触したこと。ヘビは体長約 1m のアオダイショウで、感電死した死骸が見つかっています。熊本県内でヘビが原因の停電が発生したのは約20年ぶり。「めったに起きることではない」(九州電力熊本支社)、「宮崎県では近年、鳥獣類が原因の停電は発生しておらず、鹿児島県でも過去10年起きていない」:

上掲の記事には「熊本県内でヘビが原因の停電が発生したのは約20年ぶり」「鹿児島県でも過去10年起きていない」と書かれていますが、このブログの過去の記事には以下のような事例が残っています:

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2019年6月28日金曜日

リュウグウノツカイ捕獲 ― フィリピン・セブ島


6月24日、フィリピン・セブ島の Barangay Poblacion(地図)の海岸で、岩陰にリュウグウノツカイがいるのが見つかりました。捕獲時に頭部が損傷して死んだとのこと。体長約 4.2m:

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イエローストーン: 間欠泉が噴出間隔の最短記録を更新


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、噴出間隔の最短記録を更新していたことが話題になっています。これまでの最短噴出間隔は、2018年6月に記録された4日15時間49分とされていますが、今年6月12日と15日の噴出の間隔は3日3時間48分でした。また、6月15日と19日の噴出の間隔は3日9時間40分でした:

スティームボート間欠泉の噴出がスピードアップしている理由について、専門家はわからない、としています。


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2019年6月27日木曜日

川で深海魚・サケガシラを捕獲 ― 長崎県新上五島町


6月25日、長崎県新上五島町(地図)中心部を流れる釣道川(地図)で深海魚のサケガシラが捕獲されました。捕獲時には生きていました。体長約 1m、重さ約 0.9kg。捕獲場所は河口から約 330m。「何らかの原因で弱って、海から流されたのではないか」(佐世保市の九十九島水族館):

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近畿圏中心領域大型地震 (続報-210)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 6月25日16:00付けで更新情報を出しています:
CH21(八ヶ岳)はまだ不安定な状態。CH07(八ヶ岳)も糸状状態が継続。CH02(八ヶ岳)に糸状特異が短時間出現。

以上から7月上旬の対応地震発生の可能性は否定できる。

次に可能性があるのは7月21日±。この場合、CH21は7月5日±、CH07は7月10日± に前兆が終息し静穏状態となる見込み。これを確認して続報する。

推定時期最早 7月21日±2日
7月12日以降も前兆が継続する場合は再考・修正。
推定時刻 午前9時30分±1時間30分 または 午後4時±3時間
推定震央領域 続報 No.270」所載の地図参照
太線内は基本推定領域、点線内は最大誤差を含む大枠推定領域、斜線部分は火山近傍前兆が出現していることを考慮した推定領域。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の浅い陸域地殻内地震(火山近傍の可能性が高い)


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2019年6月26日水曜日

深海魚・ヤセムツ捕獲 ― 神奈川県小田原市


『小田原魚市場公式ブログ』から。6月25日、神奈川県小田原市(地図)沖の定置網に深海魚のヤセムツが入っているのが見つかりました。

<深海に泳ぐ「ヤセムツ」が急浮上のワケは? 昨日(2019/06/24)房総沖と伊豆半島近海で相次いで地震が起きたばかりであるが、それとの関連は果たしてあるのだろうか? おそらく無関係では無いだろう>:

6月24日の千葉県南東沖の地震は M5.5、伊豆半島東方沖の地震は M4.1 で、ともに最大震度4を記録しました。


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河口湖の水位低下 ― 山梨県富士河口湖町


富士五湖の一つである河口湖(地図)の水位が低下し、今年4月からは六角堂のある島が地続きになっています。現在の水位は -2.9m。「水位の低下は雪や雨が少なかったことと、晴れの日が多く湖水が蒸発したため。富士山の火山活動が関係している可能性は低い」(県富士山科学研究所の専門員):

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地震雲? ― 秋田県由利本荘市



6月18日22時22分、山形県沖で M6.7、最大震度6強の地震が発生しましたが、その数時間前(同日夕方17時過ぎ)に秋田県由利本荘市給人町の本荘郵便局(地図)前で撮影されたという「地震雲」です。「地震と雲の関係は科学的に証明されていない」(秋田地方気象台):

複数の太い棒状の雲が画面奥に向かって集束しています。太陽の方向からすると南(山形県方面)を向いて撮影したものと考えられます。

Google のストリート・ビューで本庄郵便局周辺を見たのですが、写真に写っているガソリン・スタンドや左側の建物が見当たりません。また、縦長の信号機のある交差点も見当たりません。

この「地震雲」について最初に報じたのは『秋田魁新報』ですが、批判や苦情があったためか、現在、同紙の記事は削除されています。


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アメフラシ大量発生 ― 兵庫県明石市


兵庫県明石市(地図)の沖で5月中旬ごろから、アメフラシが普段は捕れない場所で大量に捕れています。「アメフラシは浅瀬にいるため、通常なら底引き網で捕れることはあまりない」「例年ならまったく捕れないアメフラシが約8キロも捕れた」:

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河川が白濁 ― 新潟県糸魚川市


新潟県糸魚川市(地図)を流れる姫川(地図)とその支流・小滝川(地図)で、6月12日ごろから自然由来の白濁が強まっており、一部で取水が中止されています:

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朝鮮半島が日本列島側に引き寄せられる?


韓国『聯合ニュース』の記事です。「東日本大震災以降、朝鮮半島で地震の発生頻度が増加し、規模も大きくなっている」「東日本大震災以降、朝鮮半島が日本列島側に引き寄せられ地震が起きやすい環境になった」(韓国・延世大学 地球システム科学科 ホン・テギョン教授):

日本語への翻訳で教授の真意が正しく伝わっていないのかも知れませんが、「朝鮮半島が日本列島側に引き寄せられ」云々は根拠があるのでしょうか。


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韓国: 月周回衛星の計画を延期



韓国が2020年12月に打ち上げを予定していた野心的な月探査機「韓国パスファインダー月周回衛星」(KPLO)が、2022年に延期される見込みとなったとのことです。以下はテキトー訳です:
KPLOを搭載する(米国スペースX社の)ファルコン9ロケットの打ち上げが2022年まで遅れる可能性が高くなった。(KPLOの)詳細な設計審査が遅れているためである。

当初、KPLOは550kgの重量と260リットルの燃料タンクで1年間の探査を行う予定であった。しかし、それは技術的に不可能であるとの議論があり、韓国航空宇宙研究所(KARI)は全重量を660kg以上に増やすこと検討中である。(6種類の探査装置を月周回軌道まで運び1年間の探査活動を続けるためには、設計を変更するか、あるいは探査活動の期間を3~5ヶ月に短縮する必要がある。)

以下は、KARIで打ち上げ機を担当している主任研究員・シン氏のインタビューである――

シン氏: 私たちは設計は不可能であると昨年からずっと指摘し続けてきたのですが、衛星の責任者やプロジェクト・マネージャーは問題を適切に処理することができませんでした。KPLOミッションに関わる政府機関も専門知識や経験が不足しているために有効な対策を示せないままなのです。

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-53)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、6月23日12時47分(日本時間24日03時47分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年24回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17
14 5月3日 8
15 5月8日 5
16 5月13日 5
17 5月20日 7
18 5月27日 7
19 6月1日 5
20 6月7日 6
21 6月12日 5
22 6月15日 3
23 6月19日 4
24 6月23日 4


以下は最寄りの地震計の記録です:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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小惑星 2019 MO が大気圏突入


6月23日06時30分(日本時間)ごろ、小惑星〝2019 MO〟がプエルト・リコ南方の海上で大気圏に突入しました。この小惑星はアポロ群に属し、直径は 4m ほどと推定されています。発見されたのは大気圏突入当日でした:

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2019年6月22日土曜日

ナメクジが原因の停電 ― 福岡県北九州市


5月30日に福岡県北九州市内(地図)のJR鹿児島線と日豊線で発生した停電は、ナメクジが原因だったとのこと。鹿児島線小倉~門司間の線路付近にある電気設備にナメクジが入り込み、回路がショートしたとみられています。「ナメクジが原因の停電は聞いたことがない」(JR九州広報部):

北九州市では以下のような出来事もありました:

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近畿圏中心領域大型地震 (続報-209)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 6月18日13:00 と 6月19日17:30 付けで更新情報を出しています:

▼ No.267
No.267 に書かれている予測は No.269 によって修正されています。No.269 の方をご覧ください。

▼ No.268
6月18日22時22分に発生した山形県沖の地震(暫定 M6.7、深さ約15km、最大震度6強)について書かれています。

地震前兆検知公開実験」の参加者には 6月2日以降、数回にわたって予測を配信。規模を若干小さく推定したが、おおむね良好な予測であった。

5月31日に K6観測装置(高知観測点)に明瞭な BF前兆(基線のうねり変動)が出現。その後も断続的に出現。

領域は、FM電波送出局の位置や前兆の出現形態(断続的出現など)から、秋田県から新潟県にかけての日本海側、または岩手県から福島県にかけての太平洋側で、沿岸海域または陸域でも海岸に近い領域と推定。前兆が現れたのが1台の観測装置のみであったので、これ以上は絞り込めなかった。

規模は 5月31日出現の BF前兆から M5.3±0.5、海深減衰を加味して M5.8±0.5 と推定。6月6日出現の BF前兆の方が変動面積が大きかったので、そちらにもとづいて M5.5±0.5、海深減衰を加味して M6.0±0.5とすべきであった。

発生時期は、6月7日時点で 6月17日±4日、6月14日時点で  6月18日±3日、6月18日時点で 6月21日±4日と推定。いずれも実際の発生日である 6月18日を含んでいた。正しくは、極大 6月6.0日、終息 6月15.6日で、経験則[極大~地震発生]:[終息~地震発生]= 3.9:1 を適用して 6月18.9日± とすべきであった。

6月15日以降、同等の BF前兆は観測されていない。

関東直下や南海トラフなどでの大型地震の前兆は観測されていない。

▼ No.269
長期継続している No.1778 前兆について。

6月19日夕刻現在、CH21(八ヶ岳)は基線が不安定のまま推移、CH7(八ヶ岳)は糸状特異が継続。20日までに前兆が終息する可能性は極めて低い。したがって、6月中の地震発生は否定できる。

現在までの前兆の極大と終息等の関係から、最も早い場合は 7月6日±3日、次に早い場合は7月20日±3日、最も遅い場合は8月1日±3日。今後の前兆の変化によって決定見込み。

推定時期最早: 7月6日±3日、次早: 7月20日±3日、最遅: 8月1日±3日(前兆に終息変化が現れ次第、再計算の上、情報更新)
推定時刻 午前9時30分±1時間30分 または 午後4時±3時間
推定震央領域 続報 No.269」所載の地図参照
太線内は基本推定領域、点線内は最大誤差を含む大枠推定領域、斜線部分は火山近傍前兆が出現していることを考慮した推定領域。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の浅い陸域地殻内地震(火山近傍の可能性が高い)


前回の更新情報は全5ページあり、推定の根拠などが解説されています。ご一読ください。


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フランス西部で地震


6月21日06時51分(日本時間同日15時51分)ごろ、フランス西部で地震がありました。煙突が倒れるなど、若干の被害があったもようですが、人的被害は伝えられていません。規模は M5.1 としている報道が多いですが、震源の深さ、震央の位置も含めて観測機関によってばらつきがあります(British Geological Survey の座標による震央地図):

フランスで記録された最大の地震は、1909年にプロバンス地方で発生した M6.2 で、死者 46人、負傷者 250人、損壊した建物約2000棟の被害が出たとのことです。


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2019年6月20日木曜日

テングチョウ大量発生 ― 埼玉県秩父地域


埼玉県秩父地域(地図)でテングチョウが大量発生しています。「はっきりとした原因は分からないが、多くの成虫が越冬し、個体が増えたのではないか」:

和歌山県紀南地方でも大量発生しています:


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月虹出現 ― 長野県豊丘村


満月の1日前の6月16日夜、長野県豊丘村(地図)などで月虹が見られました。「肉眼では白く見えたが、カメラで撮影したところ、七色に写っていた」:

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-52)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、6月19日02時21分(日本時間19日17時21分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年23回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17
14 5月3日 8
15 5月8日 5
16 5月13日 5
17 5月20日 7
18 5月27日 7
19 6月1日 5
20 6月7日 6
21 6月12日 5
22 6月15日 3
23 6月19日 4


以下は最寄りの地震計の記録です。深夜の噴出であったため、人の活動によるノイズがなく、噴出の様子が明瞭に残されています:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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2019年6月17日月曜日

宇宙から見たレッド・スプライト


カリフォルニア州上空を通過中の国際宇宙ステーションから撮影したレッド・スプライトです。撮影日は5月10日:

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小惑星 2019 LU4 が月と地球に接近へ


小惑星〝2019 LU4〟が 6月18日に月と地球に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 13~30m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは5月27日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 LU413~30  (月)6月18日 00:31
(地球)6月18日 14:29
2.40
1.97
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速8.1km(時速約2万9000km)と予報されています。

 月への接近時刻には ±2分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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ダイオウイカ、イルカ、オットセイ ― 秋田県


秋田県では春ごろから海の動物の「異変」が続いています。

▼ 4月1日 にかほ市象潟町 象潟漁港(地図

▼ 4月10日 男鹿市北浦入道崎 畠漁港(地図

▼ 4月14日 秋田市 秋田運河(地図

▼ 5月27日・29日 男鹿市船越(地図

▼ 6月2日 にかほ市象潟町 象潟漁港(地図

秋田県で思い出すのは日本海中部地震です。<秋田県の沖に起きたのに、秋田沖地震ではなくて「日本海中部地震」と名付けられた>、<県内には「揺れたら浜へ逃げろ」という教えをたたき込まれた人も少なくないはず>:

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2019年6月16日日曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-208)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 6月14日16:00付けで更新情報を出しています。今回の情報は全5ページにわたる詳細なものです:
No.1778前兆群は2008年7月から11年近くにわたって継続している。

長期継続していた CH21(八ヶ岳)も徐々に安定し、基線電圧も正常値に近づいている。CH7(八ヶ岳)は完全糸状状態であったが、基線を描くようになってきている。

CH21 が6月16日前後に、CH7 が6月17日前後に静穏化すれば、6月19日または20日の地震発生の可能性が確定できる。

推定時期2019年6月19日または20日(6月18日~21日の可能性あり)
6月18日以降も前兆継続の場合は修正する。
推定時刻 午前9時30分±1時間30分 または 午後4時±3時間
推定震央領域 続報 No.266」所載の地図参照
太線内は基本推定領域、点線内は最大誤差を含む大枠推定領域、斜線部分は火山近傍前兆が出現していることを考慮した推定領域。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の浅い陸域地殻内地震(火山近傍の可能性が高い)


今回の更新情報には詳しい解説が付けられています。たとえば、2ページ目には陸域の地殻内地震と推定する理由、3ページ目には発生時刻が「午前9時30分±1時間30分 または 午後4時±3時間」と予測できる理由が述べられています。ぜひ、ご一読ください。


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クジラが港に迷い込む ― 福岡県北九州市


6月12日朝、福岡県北九州市小倉北区の小倉港日明泊地(地図)に、コビレゴンドウが迷い込んでいるのが見つかりました:

コビレゴンドウは6月15日に保護されましたが、沖合に移送中に死にました。体長約 4.3m、体重 500~600kg でした:

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-51)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、6月15日16時40分(日本時間13日03時53分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年22回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17
14 5月3日 8
15 5月8日 5
16 5月13日 5
17 5月20日 7
18 5月27日 7
19 6月1日 5
20 6月7日 6
21 6月12日 5
22 6月15日 3


以下は最寄りの地震計の記録です。16時40分ごろに始まった噴出は数分で止まり、16時51分ごろから継続的に噴出しました。このほか、地震計の記録には、午前中から数分間の噴出ではないかとみられる震動が何回も残っていますが、観光客などが起こす振動と区別がつかず確認できません。また、15時台にも10数分間にわたって噴出かもしれない震動が記録されています:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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2019年6月15日土曜日

大気重力波


カンザス州に現れた大気重力波:


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2019年6月13日木曜日

スパルタの大地震


クラウディウス・アエリアヌス著『ギリシア奇談集』(岩波文庫 赤 121-1)から:
スパルタ人がタイナロン〔のポセイドン神殿〕の嘆願者を信義に悖る仕方でその場から立ち退かせて殺した時(嘆願者は隷農だった)、ポセイドンの怒りで地震がスパルタを襲い、激しく町を揺ったので、町全体で残った家はわずか五軒であった。

次のような訳注が付されています:
前464年のこの事件は多くの文献に記されているが、プルタルコス『キモン伝』16 によると、この時の王アルキダモスは、スパルタ人が家財の救出に狂奔するのを見て集合喇叭を吹き鳴らし、人々を家屋倒壊の下から救った。

この訳注は曖昧な点があって、アルキダモス王が集合喇叭によって人々を呼び集め救助の体勢を整えたとも、余震による建物の倒壊でさらに犠牲者が出るのを防いだとも解釈できます。後者だとすると日本の「稲むらの火」を思い起こさせる逸話です。

しかし、実際はそのいずれでもなかったようです。以下は "Plutarch, Cimon" からのテキトー訳です:
地震の直前、若者たちが列柱のある屋内競技場の中で訓練をしていると、一匹の野ウサギが現れた。若者たちはおもしろ半分に建物の外に飛び出し野ウサギを追いかけた。建物の中に残った者は崩落した建物の下敷きになって死んでしまった。彼らの墓は、今日に至るも Seismatias と呼ばれている。

アルキダモス王は間近に迫っている危機をただちに把握した。彼はスパルタ市民たちが倒壊した家屋から貴重品を取り出そうと狂奔しているのを見て、敵の襲来を告げるラッパを吹き鳴らすよう命じた。市民たちを速やかに武装させ彼の下に参集させるのが目的である。この行動がスパルタを危機から救った。なぜなら、地震から生き残ったスパルタ人を殺すために周辺の国土からヘロット(農奴、奴隷)たちがどんどん集まってきていたからである。

しかし、スパルタ人たちが武装して隊列を組んでいるのを見た彼らは、それぞれの都市に引き上げ、多くの自由民(Perioeci)を巻き込んで戦端を開いた。メッセニア人(Messenians)もスパルタ人に対する攻撃に加わっていた。

著者のクラウディウス・アエリアヌスは、西暦200年ごろのローマ人です。

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-50)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、6月12日12時53分(日本時間13日03時53分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年21回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17
14 5月3日 8
15 5月8日 5
16 5月13日 5
17 5月20日 7
18 5月27日 7
19 6月1日 5
20 6月7日 6
21 6月12日 5


以下は最寄りの地震計の記録です。昼過ぎの噴出でしたので多くの観光客に目撃されたようです:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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