2021年5月31日月曜日

2つの小惑星が地球と月に接近・通過

 
 5月30日から31日にかけて、2つの小惑星が地球の近くを通過して行きました。発見から接近・通過までわずかの時間しかありませんでした。
 
2021 KO2 (2021年5月31日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月30日 13:01
 (月)5月30日 14:53
接近日時 誤差
(地球)1 分未満
(月)1 分未満
接近距離 (地球)0.96 LD
(月)1.36 LD
推定直径
7 ~ 15 m
対地球相対速度
15.0 km/s ≅ 5万4000 km/h
発見から地球接近まで0 日
次の地球接近2022年5月30日
公転周期363 日 ≅ 0.99 年
分類
アテン群
(1LD=地球から月までの平均距離)
 
2021 KN2 (2021年5月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月31日 09:04
 (地球)5月31日 11:14
接近日時 誤差
(月)1 分未満
(地球)1 分未満
接近距離 (月)1.19 LD
(地球)0.38 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
9.8 km/s ≅ 3万5000 km/h
発見から地球接近まで 1 日
次の地球接近 2021年11月9日
公転周期 596 日 ≅ 1.63 年
分類
アポロ群
(1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 2LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
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誤報? それとも予知? — インドネシア (続報)

 
5月30日付「誤報? それとも予知? — インドネシア」の続報です。
 
5月28日(誤報騒ぎの翌日)、日本の気象庁に相当するインドネシアの気象・気候・地球物理庁(BMKG)の長官が「ジャワ島南方でマグニチュード 8.7 規模の地震が発生する可能性がある(中略)特に東ジャワ州のインド洋に面した地域では高さ29メートルの津波が生じることもある」と発言しています(記事は 31 日付):
 
以下は 28 日付の記事で、BMKG が東ジャワ州南部で発生するマグニチュード 9.0 の地震を想定した津波シミュレーションを実施したことを伝えています:
 
27日の誤報にあった地震の震源や規模と類似しています。インドネシアではジャワ島やバリ島南方の海域で発生する巨大地震に対する警戒感が高まっているようです。 
 
 
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地球上最大の巨大海台の成因

 
東京大学や海洋開発研究機構などの研究成果です。
 
東京大学のプレスリリースより(クリックで拡大)

 「世界最大の海台であるオントンジャワ海台のプレートの底が周囲より約40km 深いことを明らかにし、これが海台形成時の熱組成プルームの融け残りが付加したものであることを示した」、「オントンジャワ海台の火山活動は地球深部から上昇してきた熱組成プルームによることを提案し、地表に噴出したマグマの融け残りが海台に貼り付いてプレートが厚くなったことを世界で初めて示しました」:
 
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2021年5月30日日曜日

誤報? それとも予知? — インドネシア

 
5月27日午前10時36分ごろ、インドネシアの気象・気候・地球物理庁(BMKG)と情報通信省(Kominfo) が、一部の地域に対して誤った早期津波警報のメッセージを携帯電話に送信する騒ぎがありました:
 
メッセージが送られたのは、ジャワ島の東ジャワ州と中央ジャワ州、小スンダ列島の西ヌサ・トゥンガラ州、バリ州、東ヌサ・トゥンガラ州の携帯電話で、内容は 2021年6月4日に発生したマグニチュード 8.5の地震に伴う津波の警報でした。震央は南緯 10.50°、東経 114.80°(バリ島南方)で、震源の深さは 10km と付記されていました。
 
地震の発生が未来の日付(6月4日)となっていることに注意してください。
 
BMKGは情報が誤りであるとのメッセージを追送信し、「地震情報と津波警報を送信するシステムにエラーが発生した」ことが原因との声明を発表しています。
 
BMKGは、「(未来の日付が記載されたことについて)近い将来に発生する可能性のある地震を予測するものではありません。なぜなら、いつ、どこで、どのくらいの強さの地震が発生するかを正確に予測できる技術は、現時点では存在していないからです」と述べています。

実際に 6月4日にバリ島南方の海域で大きな地震が発生したら、警報メッセージを送るシステムが地震や津波を予知していた、とか言われそうですね。
 

2021年5月29日土曜日

竹大開花 120年ぶり

 
5月30日に放送される NHK の番組の宣伝動画です(再放送は 6月5日)。

「120年ぶりといわれる『竹(淡竹)』の開花が全国で進行中。竹は、花を咲かせ種を残した後、集団で枯れて消え去るという不思議な生態を持っている。なぜ 120年ごとに開花という独自の進化を遂げたのか?」:
 
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元気な太陽とおとなしい太陽

 
太陽には平均約 11年の活動周期があります。下の画像の左半分は極大期の太陽(2014年4月)、右半分は極小期の太陽(2019年12月)。現在の太陽は 2025年と予想されている極大に向かって徐々に活動が活発になっている段階にあります。
 
太陽の活動周期と人間の活動、たとえば経済や心理、健康面など、には相関関係があるという説があります。太陽活動の極小期には人間は消極的になり経済活動も低調で不景気、逆に極大期には人間は積極的になり経済面でも好景気になる傾向があるとか。また、極小期には飢饉や疫病の蔓延などが起こりがちであるとも言われます。
 
 

2021年5月28日金曜日

溶岩流が防護壁を突破 — アイスランド (続報)

 
5月23日付「溶岩流が防護壁を突破 — アイスランド」の続報です。
 
防護壁を突破した溶岩流は Nátthagi 谷に流れ込んでいます。現在の噴火ペースが続くならば今後 3ヶ月ほどで谷は溶岩で埋め尽くされ、あふれ出た溶岩は南下して最終的にレイキヤネス半島の光ファイバーケーブルと、半島の南海岸に沿った道路を脅かす可能性があるとのことです:
 

月食、日食、世界の終末

 
宇宙論学者の 2014年のツイートから。英語だと 3行とも[lips]で終わり、韻を踏んでいるのですが、日本語だとそうはなりません:
 

地震の特異日

 
大地震が起きやすい特異日は 10月28日、逆に大地震が起きない(過去に日本で大きな地震が全く起きていない) 特異日は 4月29日、5月3日、5月5日なのだそうです:
 
起きやすい特異日と起きない特異日はおおよそ 6ヶ月離れているので、 地球の公転と何らかの関係があるのかも知れませんがよくわかりません。起きやすい特異日には太陽は乙女座(と天秤座の境界付近)の方向、起きない特異日には牡羊座の方向にあります。地球が近日点を通過するのは毎年 1月上旬、遠日点通過は 7月上旬ですので太陽との距離は関係なさそうです。

函館港にイルカ — 北海道函館市

 
5月27日午後、北海道函館市の函館港内でイルカが泳いでいるのが見つかりました。場所は金森赤レンガ倉庫(地図)の近く。体長約 2m で、カマイルカとみられています。
 
 「この辺りでイルカを見たのは初めてです」「いつも来ている場所ですがイルカが泳いでいて驚きました」(散歩中の人)、「津軽海峡付近を泳いでいるうちにえさを追って港内に入ってきた可能性が高い(中略)イルカが泳ぐ姿は数年前にも函館湾の『緑の島』付近で確認された」(北海道大学・松石隆教授):

22日には函館市に隣接する北斗市の海岸で、カマイルカが座礁しているのが見つかっています:
 

2021年5月27日木曜日

キラウエア山の噴火止まる — ハワイ

 
 
5月26日18時23分(日本時間27日13時23分)発表の 『HVO/USGS Volcanic Activity Notice』 によると、6ヶ月近く続いていたキラウエア山(地図)の噴火が止まったとのことです:

以下は『HVO/USGS Volcanic Activity Notice』 から抜粋・テキトー訳したものです:
  • キラウエア火山はもう噴火していない。ハレマウマウ火口内の溶岩湖への溶岩流入は止まり、二酸化硫黄の排出量は噴火前のバックグラウンド・レベルに近いところまで減少している。

  • 地上の危険に対する火山警報レベルを「WATH(注意)」から「ADVISORY(勧告)」に、航空カラーコードを「オレンジ」から「イエロー」に引き下げる。

  • 溶岩湖への溶岩の流入は、5月11日から13日の間に停止したと考えられる。前月からの溶岩流入の減少により、5月11日には溶岩湖は2つの小さな池に縮小し、5月20日には溶岩が固化した層に完全に覆われた。溶岩湖の表面が最後に動いたのは5月23日であった。

  • 噴火時に継続していた地震動はかなり弱まっているが、引き続き浅い場所でのマグマの活動を示している。

  • 5月11日以降、山頂では微弱な膨張変動と浅い火山性構造地震の増加が見られる。これは、火山系に流入したマグマが深部に蓄積されつつあることを示唆している。
 
 

2021年5月26日水曜日

イルカが座礁 — 北海道北斗市

 
5月22日朝、北海道北斗市の海岸(地図)にカマイルカが打ち上げられているのが見つかりました。体長 2.13m で、発見時には生きていましたが、その後、死亡しました:

カマイルカについて、Wikipedia には「1年を通して、海岸から離れた深い海域を好む」との記述があります。
 
 

イルカが座礁 — 北海道興部町

 
5月19日夕方、北海道紋別郡興部町の海岸(地図)に、イシイルカ(イシイルカ型)が打ち上げられ、もがいているのが見つかりました。発見者が海に戻したところ、自力で泳いでいったとのことです:

イシイルカにはイシイルカ型とリクゼンイルカ型があり、前者の方が広い範囲に生息しています。
 
Wikipedia には、イシイルカは「水深の深い海域を好む海洋性である。 沿岸に近付くこともあるが、それでも多くの場合には水深の深い海域に留まる」との記述があります。
 
 

Landing a man on the Moon and returning him safely to the Earth

 
ちょうど 60年前の 1961年5月25日、米国のケネディ大統領が議会の上下両院合同会議でおこなった歴史的な演説。60年代のうちに人を月に着陸させ、地球に安全に帰還させると宣言:

ケネディ大統領が演説をおこなった時点では、米国は人を地球周回軌道に乗せることすら達成できておらず、ソビエト連邦に大きく遅れをとっていました。しかし、この演説から 8年2ヶ月後の 1969年7月20日、アポロ11号によって大統領の演説が現実となりました。
 

ニイラゴンゴ山が噴火 — コンゴ民主共和国 (続報-2)

 
 
5月22日にニイラゴンゴ山が噴火したコンゴ共和国東部の状況を伝える『Reuters』の記事です:
 
以下は記事からの抜粋です:
  • 5月25日午前11時03分に M5.3 の地震が発生。噴火以降に発生した 100回超の地震の中で最大規模。建物が倒壊、道路に亀裂、負傷者も出ている。ゴマ市内の大通りを横切る長さ数百メートルの亀裂も生じた。

  • 地震の多発は1997年と2002年の噴火の際にも見られた。地殻が均衡を取り戻そうとするために発生。「地溝がバランスを回復すれば地震は止まるだろう」(ゴマ火山観測所科学ディレクター)。[注:現地は大地溝帯の一部です。]

  • 当局は「溶岩の流れは止まったが、地震活動が新たな溶岩流を引き起こす可能性がある」と警告。

  • 「噴火によって32人が死亡。うち7人は溶岩流による死亡、5人は火山ガスによる窒息死」(国連難民高等弁務官事務所=UNHCR)

  • 「溶岩が最も重要な水源の一つを破壊したため、50万人以上が安全な水を得られない状態」(国際赤十字社)

  • 幹線道路が 1.7km にわたって溶岩に覆われ、空港も閉鎖中。1月以降、紛争や戦闘で約28万人が避難している地域への人や物資の移動が困難になっている。

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小惑星 2021 KP が月と地球に接近

 
5月27日、小惑星〝2021 KP〟が月と地球に接近します。
 
2021 KP (2021年5月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月27日 02:55
 (地球)5月27日 10:02
接近日時 誤差
(月)±2 分
(地球)±1 分未満
接近距離 (月)2.24 LD
(地球)1.59 LD
推定直径
16 ~ 36 m
対地球相対速度
11.1 km/s ≅ 4万 km/h
発見から地球接近まで9 日
次の地球接近-
公転周期1162 日 ≅ 3.18 年
分類
アポロ群
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
 このブログでは、原則として地球から 2LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2021年5月25日火曜日

Super Flower Blood Moon

 
5月26日、スーパームーンと皆既月食が重なります。
 
月が地球に近い位置にあるときの新月あるいは満月をスーパームーンと言います。26日には、10時50分に月が近地点に至り、その約9時間後の20時14分に満月となります。
 
以下のグラフは、地球から月までの距離の変化と満月の関係を示しています。月までの距離が周期的に大きく変化していることと、今回の満月が2021年では最も地球に近い位置で起きることがわかります:
 
日本は今回の皆既月食を観測するには好都合な位置にあります。東京では月が東の地平線から昇った直後の18時44.6分に部分月食が始まり月がかけ始めます。20時09.4分に皆既月食状態となり、20時28.0分まで続きます。部分月食が終わるのは21時52.8分です。詳しくは以下の国立天文台の資料をご覧下さい:
 
アメリカでは今回の満月+皆既月食を “Super Flower Blood Moon” と呼んでいます。“Flower Moon”は、米国北東部の先住民・アルゴンキン族が花がたくさん咲く時期の満月をこう呼んでいたことにちなみます。この他にも “Corn Planting Moon” や “Milk Moon” という呼称もあるようです。“Blood Moon” は、月食中の月が地球の大気圏を通過した太陽光に照らされて赤黒い血の色に見えることに由来しています。

以下のNASAの資料には、今回の月食についての情報と、スーパームーンの説明が載っています。スーパームーンについては次のようなことが書かれています:
  • 1979年に占星術師のリチャード・ノール氏が提唱した言葉である。
  • 通常の年には連続して 2〜4回の満月のスーパームーンと、連続して 2〜4回の新月のスーパームーンがある。
  • 新月は太陽と重なる場合(日食)を除いて見ることができないため、満月のスーパームーンの方が注目されがちである。
  • スーパームーンとして認めるか否かの判断基準は人や出版物によって差異がある。
  • 2021年の場合、3月から6月までの4回の満月をスーパームーンとするもの、4月から6月までの3回の満月をスーパームーンとするもの、4月と5月の2回の満月のみをスーパームーンとするものがある。
 
This full Moon is a supermoon and is the closest full Moon of the year.(今度の満月はスーパームーンで、今年もっとも地球に近いところで起きる満月だ。)

 私の住んでいるところでは明日は夕方から曇りと予報されています。月食を見ることはできなさそうです。
 
 
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えびの高原硫黄山で振幅の大きな火山性地震

 
5月24日午前10時すぎ、えびの高原の硫黄山(地図)付近で振幅の大きな火山性地震が発生しました。えびの高原付近では有感地震となりました。火山性微動は観測されていません。

今回の地震の発生前後で、火山性地震の増加や傾斜変動の特段の変化は認められず、火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められません硫黄山では、GNSS連続観測で2020年5月頃から山体膨張を示すわずかな伸びの傾向がみられていましたが、2021年2月以降は停滞しています
 
硫黄山周辺では、3月3日に硫黄山西側で硫黄の燃焼と煙の発生が確認されましたが、3月8日の現地調査で硫黄の燃焼がとまっていることが確認されています:
 
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2021年5月23日日曜日

溶岩流が防護壁を突破 — アイスランド

 
5月15日付「防護壁の建設始まる — アイスランド」の続報です。
 
溶岩流の南進を防ぐために防護壁(土堤)が 2ヶ所に築かれました。壁の高さは当初 4m、その後 8m にまで増強され、ダムのように溶岩流を堰き止めました。

「人間溶岩: 溶岩が Nátthagi 谷に流れ込むのを防ぐために、高さ 4m(すぐに8m)の防護壁の建設が始まっています。お金の無駄遣いだと思う人もいれば、この地域で将来起こりうる噴火のための重要なケーススタディだと思う人もいます」:

しかし、溶岩流はすぐに防護壁を越えてしまいました:
 
さらに、溶岩流は防護壁以外の場所からも溢れ出し隣接する Nátthagi 谷に流下し始めました。溶岩流がこのまま南進すると、海岸沿いの幹線道路などのインフラに被害が出る恐れがあります:
 

ニイラゴンゴ山が噴火 — コンゴ民主共和国 (続報)

 
 
ニイラゴンゴ山からゴマの市街地までは十数キロメートルあるのですが溶岩の到達が早いです。
 
「コンゴ民主共和国のニイラゴンゴ火山の噴火により、ゴマ市では溶岩が一部の家屋を破壊し始めました」(スペイン語からの翻訳):

 
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ニイラゴンゴ山が噴火 — コンゴ民主共和国

 
現地時間5月22日午後7時ごろ、コンゴ民主共和国東部・隣国ルワンダとの国境近くにあるニイラゴンゴ山(地図)が約20年ぶりに噴火を始めました。当初は山腹にできた亀裂から溶岩が東に向かって流れていましたが、その後にできた第2の亀裂からの溶岩は南流し、火山南方のゴマ市(人口約200万人)に迫っています。溶岩流はすでにゴマ市東部の空港に到達。噴火は23日早朝には小康状態になっているとのことです。
 
ニイラゴンゴ山は標高3470mの成層火山で、その溶岩は流動性が高く、高速で流れる溶岩流を生成する山腹からの噴火は特に危険であるとされています。同山があるゴマ地域には、標高3000mを超える火山が6つあります。

ニイラゴンゴ山は1977年の噴火で600人以上の死者を出しています。また、2002年の大噴火では、ゴマ市東部のほぼ全域が溶岩に覆われ、250人が死亡、12万人が家を失ったとされています。

ニイラゴンゴ山を監視するゴマ火山観測所は、今年初めに噴火が近づいているとの報告を出していました。しかしその後は世界銀行が横領問題で資金提供を削減したため、運営の維持に難渋し、定期的な火山観測が困難になっていた、と報道されています。

「死傷者が出たという情報はないが、目撃者によると、溶岩はすでにゴマと北キブ州のベニの街を結ぶ高速道路1本を飲み込んでいた」、「市街地の大部分で停電が発生し、数百人の住民が家を出て、近くのルワンダとの国境に向かい始めました」、「ルワンダの移民局は、すでに約3000人が火山の噴火を逃れるためにコンゴから入国したと報告しています」、「当局がすぐに発表しなかったことや、ソーシャルメディア上で矛盾する情報が流布したことが、ゴマ市内の混乱に拍車をかけた」:

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2021年5月22日土曜日

前兆と予兆

 
「前兆」と「予兆」。私は違いを意識していませんでしたが、根拠の有無によって使い分けるのだそうです。
 
「『前兆』がなんらの根拠がない『吉凶の兆し』であるのに対し、『予兆』は、何らかの根拠が、薄いながらもある」、「(『前兆』は)なにか現象が起きたとき、その現象とは本来無関係であるものとを因果関係として結びつけるような場合に使われます(もちろん、海辺に大量のイルカが打ち上げられることと地震には、何か大きな関係があるかもしれないのですが、まだそれは科学的に明らかにされていません)」:

海岸に多数の鳥の死骸 — 神奈川県鎌倉市

 
5月18日から21日にかけて、神奈川県鎌倉市の由比ガ浜海岸(地図)と材木座海岸(地図)で 61羽の鳥の死骸が見つかりました。61羽のうち59羽は「ミズナギドリ」という渡り鳥。
 
「最も長い距離を移動する鳥の一種で、1年のうちに累計距離にして約32,000kmを移動するようです。このため、移動途中で衰弱して死ぬことがあり、海岸等において死骸がまとまって漂着することがあります」:

2021年5月21日金曜日

河口にエイの大群 ― 千葉県千葉市

 
5月20日朝、千葉県千葉市の美浜大橋(地図)の河口付近で、大量のエイが泳いでいるのが目撃・撮影されました。アカエイとみられており、昼すぎには姿を消したとのことです。

「怖いですね、地震が起きる前とか何かの前触れじゃないといい」、「アカエイであれば、東京湾の浅瀬によく生息している(中略)この時期は交尾などのため、砂浜を目指している可能性があり、その中の一部が集まる」(葛西臨海水族園):

過去の類似事例です。13年の事例では、1ヶ月後の 10月26日に福島県沖で津波を伴う M7.1の地震が発生しています:
 

小惑星 2021 KW が月と地球に接近

 
5月22日から23日にかけて、小惑星〝2021 KW〟が月と地球に接近します。
 
2021 KW (2021年5月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)5月22日 20:35
 (地球)5月23日 00:21
接近日時 誤差
(月)±1 分
(地球)±2 分
接近距離 (月)2.49 LD
(地球)1.99 LD
推定直径
8 ~ 17 m
対地球相対速度
15.5 km/s ≅ 5万6000 km/h
発見から地球接近まで5 日
次の地球接近2025年11月
公転周期773 日 ≅ 2.12 年
分類
アポロ群
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
 このブログでは、原則として地球から 2LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2021年5月18日火曜日

ローズクォーツ

 
ステーキ用の牛肉かと思いました。ローズクォーツは、紅水晶(べにずいしょう)、ばら石英とも呼ばれます。煮ても焼いても食べられませんが、見た目は食欲をそそります。 
 

カンノンチクが開花 — 沖縄県浦添市

 
沖縄県浦添市西原(地図)の民家でカンノンチク(観音竹)が開花しました。開花は植樹してから60年で初めて。5月16日に専門家によって開花が確認されました。
 
「生態はあまり分かっていないが、一生に一度でも見られたら幸運だ。私も初めて見た」(琉球大名誉教授・農学博士):

以下の資料によると、「カンノンチクは竹ではなくヤシの一種」、「花期は初夏で、雌雄異株」、「カンノンチクの場合は、花が咲いたからといって植物そのものが枯れてしまうことはありません」、「花が咲く可能性は低く、珍しいものの、花が咲くと不吉なことが起きるなど、特にそういった迷信はないそうです。カンノンチクに花が咲くことはなかなかないので、縁起が悪いんじゃないかと思ってしまう方も多いですがそんなことはないので安心してください」とのこと:
 
なお、4月には沖縄県名護市の轟の滝公園(地図)でホウライチクが開花しています。
 
「竹の花は一生に一度だけ開花するとされ(以下略)」、「昨年も別の群生の竹が開花した。今年は展望台近くで咲いているので訪れる人はラッキーです」(公園管理責任者):
 
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2021年5月17日月曜日

チェルノブイリ原発に再び爆発の可能性

 
1986年に原子炉の暴走・爆発事故を起こしたチェルノブイリ原発で、再び爆発が発生する可能性がある、との記事です。

「ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の地下室で、核反応が再び活発化している」、「チェルノブイリ原発を監視している研究者たちは、305/2 と呼ばれる地下の部屋で、中性子の数が着実に増加していることを検知した。この部屋は重い瓦礫で埋め尽くされており、ウラン、ジルコニウム、黒鉛、砂などからなる放射性のヘドロが溶岩のように地下室に滲み出た後、燃料含有物質(FCM)と呼ばれる形に固化したものが残されている」、「中性子レベルの上昇は、この FCM が新たな核分裂反応を起こしていることを示している」、「今のところ、この放射性廃棄物は バーベキューの残り火のようにくすぶっている状態だが、長い間放置すれば、これらの残り火が再び燃え上がって爆発を起こす可能性がある」:

セミの一生

 
米国東部では今年、素数ゼミの1種である 17年ゼミの大発生が予想されており、すでにその兆候が現れています。
 
「この不運なセミは、地下で17年間暮らし、木に登って脱皮した直後にリスに食べられてしまいました。 私はその悲しい最期をビデオに収めました」:

日本には素数ゼミはいませんが、たいていのセミは孵化してから少なくとも数年は地中で過ごすとのこと。ということは、今年の夏のセミは去年の夏に鳴いていたセミの子孫ではないということになりますね。

明らかに地震は増えているのだ

 
FRIDAY』の記事です。文中の R大学の特任教授のコメントは無視しましょう。いつも大げさに不安をあおるようなことばかり言う人(雑誌記者や編集者の望むような発言をしてくれる便利な人?)です。
 
「最近、テレビで地震速報をよく見るようになったと感じている人は多いだろう。それはけっして気のせいではない。 明らかに地震は増えているのだ。 今年1月1日から5月1日までに日本で発生した震度3以上の地震は92回もあった。昨年の同時期は57回である」:

2021年5月16日日曜日

謎の爆発音 — 北海道札幌市、小樽市、岩見沢市 (続報)

 
 
4月26日午後8時ごろ、札幌市を中心に小樽市、岩見沢市など広範囲で爆発音が聞こえた件について『北海道ニュースUHB』の報道です。火球か隕石の落下ということで一件落着かと思いきや、国防上の問題だとの指摘が出て来ました。また、爆発音の発生源とされる海上に近い海岸部では音が聞こえず、内陸部で聞こえた理由については大気の温度差によって音波が屈折したからだとの説明がされています。
 
「爆発音の原因は、軍用機などが音速を超えて飛行した際の衝撃波『ソニックブーム』ではないか」、「自衛隊も大きな音を出すような訓練は行っていなかった。さらに、航空レーダーからも異常な飛行は確認されていない」、「もしもあれが本当にステルス機で、しかも外国の航空機、同盟国ではないロシア・中国のような外国のステルス機だったとすると、これは国防上非常に大きな問題になる」、「そこは日本のADIZ、防空識別圏の中に入っているので」:
 
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間欠泉の移動で非常事態宣言 ― 米国カリフォルニア州 (続報-6)

 
 
件の移動する間欠泉について 5月11日にアップされた Physics Girl さんの現地取材動画です。 鉄道やハイウェイ、パイプライに迫る間欠泉(動画中では Mud Puddle = 泥の水たまりと呼んでいます)の現状を空撮映像を交えて紹介しています。鉄道の線路を守るために打ち込まれた鋼矢板の壁の反対側にも泥水が噴き出している様子も写っています。
 
なぜ間欠泉が突然移動を始めたのかについては、付近で起きた群発地震が引き金となったという説、移動の原動力については、間欠泉はもともと地下から斜めの経路をたどって湧きだしていたが、地表に到達する最短の経路(つまり地表に対して垂直)になろうとする自然の傾向が原因との説(動画中でキャスターが自分の腕を使って説明)があるようです:
 
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アミメニシキヘビの発見日時を予言した主婦

 
神奈川県横浜市内のアパートからアミメニシキヘビが逃げ出してから 10日がたちましたが、未だに捕獲されていません。一部にはヘビの飼い主の狂言ではないか、との憶測も出ているようです。
 
以下は『日刊スポーツ』の記事です。31年前にも青森県でアミメニシキヘビが逃げ出した事件があったとのこと。この時は、ヘビを逃がしてしまった百貨店が賞金をかけたこともあって捜索熱が高まり、逃亡から 4日後に市民からの通報で捕獲に至ったそうです。第一発見者には謝礼の20万円が贈られました。今回の横浜のケースでは飼い主が個人なので高額の賞金を提供することは無理ですね。

面白いのは、「ヘビの発見日時を予言した当時43歳の主婦にも感謝状が贈られた」ことです。「高い予知能力で地元でも知られていた主婦は、同店の関係者の依頼を受けて7日午後に『逃げた場所の近くで長くなっている。夜10時に見つかる』と予言して的中させた」:
 

幻日環出現 — 東北地方各地

 
5月15日朝、東北地方を中心に珍しい幻日環が見られました。

「幻日環は天頂を中心として、太陽上を通る光の輪のこと」「太陽を中心として現れている環はハロ(日暈)です。それとは別に太陽の中心を通る光の環も同時に見られており、こちらが幻日環になります」:
 
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太陽柱出現 — 東京都

 
5月16日早朝、東京都内各地で太陽柱(サンピラー) が見られました。大気中を漂う氷の結晶に太陽光が反射して見える現象です。寒い地方や寒い時期の現象と思っていたので、今の時期に東京で見られるとは意外です:
 
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2021年5月15日土曜日

小惑星 2021 JU6 が地球と月に接近・通過

 
5月15日、小惑星〝2021 JU6〟が地球と月に接近しました。
 
2021 JU6 (2021年5月14日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月15日 00:01
 (月)5月15日 02:58
接近日時 誤差
(地球)1 分未満
(月)1 分未満
接近距離 (地球)0.17 LD
(月)1.04 LD
推定直径
9 ~ 20 m
対地球相対速度
11.6 km/s ≅ 4万2000 km/h
発見から地球接近まで6 日
次の地球接近-
公転周期1080 日 ≅ 2.96 年
分類
アポロ群
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
 このブログでは、原則として地球から 2LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

防護壁の建設始まる — アイスランド

 
5月14日「噴火の勢い強まる — アイスランド」の続報です。
 
アイスランド南西部・レイキャネス半島で続いている噴火では、溶岩の流出量が増しています。このまま流出が続き、溶岩の流れが南下すると、海岸沿いにある幹線道路やファイバー・ケーブルなどのインフラに被害が及ぶ可能性があるため、5月13日の夜、溶岩を別の方向に誘導するための防護壁の建設が始まりました(写真): 
 

2021年5月14日金曜日

噴火の勢い強まる — アイスランド

 
 
アイスランド南西部のレイキャネス半島で起きている噴火は勢いが強まっているようです。過去 1週間で溶岩の流出量は毎秒 8m3 から 13m3 へと大幅に増加し、噴火の勢いはこれまでのほとんどの期間に比べて 2倍になっているとのことです。溶岩の飛散範囲も広がり、火災も発生しています。これまでに流出した溶岩の量は 3,070万m3、溶岩が広がった面積は 1.8km2 に達しています:
 
 

小惑星 2021 JB6 が地球と月に接近

 
5月14日朝、小惑星〝2021 JB6〟が地球に接近しました。このあと、月に接近します。
 
2021 JU3 (2021年5月13日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月14日 07:55
 (月)5月14日 13:11
接近日時 誤差
(地球)1 分未満
(月)1 分未満
接近距離 (地球)0.27 LD
(月)0.91 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
9.0 km/s ≅ 3万2000 km/h
発見から地球接近まで5 日
次の地球接近2030年8月21日
公転周期816 日 ≅ 2.23 年
分類
アポロ群
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
 
 このブログでは、原則として地球から 2LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2021年5月13日木曜日

クロチクが開花 — 京都府京都市、福井県小浜市

 
5月上旬、京都府京都市(地図)の民家で、クロチクが開花しているのが見つかりました。「開花したのは、4年前に植えられた 6本のクロチク(約2.5メートル)のうち2本」、「竹は種類によって数十年から 120年の周期で一斉に開花した後、枯れる生態を持つが(中略)クロチクもその一種で、平成 29年ごろから各地で開花が報告されており、令和 10年ごろにピークを迎えると予想されている」(東京大大学院・久本洋子助教):
 
福井県小浜市(地図)の民家でもクロチクが開花しています。記事には明記されていませんが、こちらも 5月上旬のことと思われます。「30年前に苗を鉢植えし育てているが、開花したのは初めて」、「黒竹の開花周期に関する正式なデータはないそうだが、60年から 120年に 1度とも言われていてとても珍しいという」:
 
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宏観異常情報の収集開始 ― 高知県 (続報-48)

 
高知県庁のウェブサイトに掲載されている宏観異常現象の報告受付件数の表が 5月12日付で更新されています。
 
今回の更新では 2月〜4月分が新たに記入されていますが、宏観異常報告の受付数はすべての項目で「0」でした(2月〜3月分は昨年度分として PDFファイルに収められています)。


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2021年5月12日水曜日

小惑星 2021 JU3 が地球と月に接近

 
5月14日から15日にかけて、小惑星〝2021 JU3〟が地球と月に接近します。
 
2021 JU3 (2021年5月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)5月14日 23:23
 (月)5月15日 06:08
接近日時 誤差
(地球)±8 分
(月)±8 分
接近距離 (地球)1.81 LD
(月)2.42 LD
推定直径
11 ~ 24 m
対地球相対速度
11.8 km/s ≅ 4万3000 km/h
発見から地球接近まで6 日
次の地球接近2022年11月26日
公転周期437 日 ≅ 1.20 年
分類
アポロ群
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
 
 このブログでは、原則として地球から 2LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。