2019年4月26日金曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-202)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 4月22日15:00付けで更新情報を出しています。

前回の更新情報では、最も早い場合は 4月23日± に発震の可能性があるとしていたが、4月22日午後現在も前兆が継続している(高知観測点 K10、八ヶ岳 CH6、CH21、CH26 など)。これらの前兆が近々に終息する可能性は低く、4月中に該当地震が発生するとは考えられない。現在の前兆状況からは 5月18日±3日 の可能性がある。今後、この日付を支持する前兆終息が確認できるか観測を続け続報する:

推定規模、推定領域、推定発生時刻などに変更はありません。


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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-42)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、4月25日22時26分(日本時間26日13時26分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年13回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14
13 4月25日 17


以下は最寄りの地震計の記録です:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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2019年4月24日水曜日

「確実な予知は将来もできないんじゃないかと思っています」


日本地震学会会長のインタビュー記事です。「地震研究における平成最大の出来事は(確実な予知が)『できる』から『できない』に大転換したこと」、「最大の発見は『スロースリップ(ゆっくり滑り)』」:

ビルの屋上から大量の水が落下 ― フィリピン


4月22日18時11分ごろ、フィリピンのルソン島で M6.1 の地震が起きました。震央(地図)はマニラの北西約 64km で、深さは約 20km でした。以下は Manila Bulletin 紙が公開している動画で、マニラの Binondo 地区(地図)で撮影されたものです。地震の揺れで、ビルの屋上のプールから大量の水が落下しています:

各地でタケやササが開花 ― 徳島県小松島市、兵庫県姫路市、神奈川県横須賀市、山口県周南市、富山県富山市


4月中旬以降、各地からタケやササの開花が報じられています。

▼ 徳島県小松島市 ― 小松島市櫛渕町大谷(地図)の竹林、約200本のハチクとみられるタケが開花:

▼ 兵庫県姫路市 ― 姫路市本町の「好古園 竹の庭」(地図)、キンメイチクが開花:

▼ 神奈川県横須賀市 ― 横須賀市根岸町(地図)の民家、4月12日朝気づく、「タケ亜科トウチク属のトウチクとみられる」:

▼ 山口県周南市(地図) ― 周南市内の民家、園芸用として植えられた十数本の竹すべてが花をつけている:

▼ 富山県富山市(地図) ― 富山市内の民家、チマキザサの仲間、「葉はますずしを包むのに使われる」:

暖かくなったから開花したというわけでもなさそうです。冬の時期にもタケの開花が伝えられていました:

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2019年4月18日木曜日

マウナ・ロア山の火山活動が活発化


世界最大の山体容積をもつマウナ・ロア山(地図)の頂上付近で地震や地殻変動が増加していることから、米国地質調査所(USGS)のハワイ火山観測所は監視を強めています。同観測所の科学者は "An eruption could be anywhere from months to years away" と述べており、ただちに噴火に結びつくことはなさそうです:

昨年は、マウナ・ロア山に隣接するキラウエア山(地図)が3ヶ月間にわたって大量の溶岩を流出し大きな被害を出しました。マウナ・ロア山とキラウエア山は交互に活動すると言われていますが、上記の科学者は「完全な相関関係があるわけではない」と語っています。


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えびの高原硫黄山の警戒レベル引き下げ


えびの高原硫黄山(地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」から「1(活火山であることに留意)」に引き下げられました。

「2018年4月26日の噴火以降、噴火は観測されていません」、「火山性地震は、2018年5月以降やや多い状態でしたが、2019年2月以降は次第に減少し概ね少ない状態で経過しています」、「火山性微動は、2018年6月20日以降、観測されていません」、「硫黄山近傍の基線で伸びの傾向が続いていましたが、3月頃からは停滞しています」:

えびの高原硫黄山の噴火警戒レベルが「3(入山規制)」から「2(火口周辺規制)」に引き下げられたのは昨年5月1日でした。

観光シーズンや連休の前に噴火警戒レベルが引き下げられることが多いと思うのは私だけでしょうか。


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2019年4月14日日曜日

小惑星 2015 GC6 が月と地球に接近へ


小惑星〝2019 GC6〟が 4月17日から18日にかけて月と地球に接近します。


この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 12~28m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは3月31日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2019 GC612~28  (月)4月17日 22:23
(地球)4月18日 15:41
0.72
0.57
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速5.6km(時速約2万km)と予報されています。

 月への接近時刻には ±2分、地球への接近時刻には ±1分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2019年4月13日土曜日

ノルウェー上空の怪現象?


4月5日、ノルウェー北部の上空に不思議な模様が約30分間にわたって現れました。上層大気の動きを観測するために打ち上げられた2機の観測ロケットが、高度115kmから250kmの電離層に放出したガス(トリメチルアルミニウム、バリウム、ストロンチウムの混合気体)が光っているのだそうです:

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近畿圏中心領域大型地震 (続報-201)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 4月6日17:00付けで更新情報を出しています ―― 前回の更新情報では 4月7日±2日に発震の可能性があるとしていたが、八ヶ岳の観測装置 CH07 に前兆が継続した。現在(4月6日)、複数の前兆が継続出現している。近日中の発震の可能性は否定できる。前兆の初現と極大の関係を見直した結果、4月23日± に発震の可能性がある:

推定規模、推定領域、推定発生時刻などに変更はありません。

他の大型地震、首都圏直下地震、南海トラフなどでの巨大地震、火山噴火などの前兆は一切観測されていない、とのことです。


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2019年4月12日金曜日

イスラエルの探査機が月面に激突


民間が打ち上げた探査機として初めての月面着陸を目指していたイスラエルの Beresheet が、日本時間4月12日04時23分、月面に激突してしまいました。

以下の画像は Beresheet が月面への降下中に高度 22km で撮影したものです。"SMALL COUNTRY, BIG DREAMS"(小さな国、大きな夢)と書かれた銘板が写っています:

月面への降下中にメイン・エンジンが停止してしまいました。150kg の機体が垂直速度 134m/秒、水平速度 950m/秒 という高速、かつ月面に対して約 8° という低角度で激突し、3~5m 程度の長円形のクレーターが形成されたと推定されています:

Beresheet はヘブライ語で "in the beginning" を意味しているそうです。旧約聖書創世記の冒頭に使われている言葉です:
In the beginning God created the heavens and the earth.(はじめに神は天と地とを創造された)

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2019年4月11日木曜日

マグロが川を遡る ― 大分県臼杵市


4月7日、大分県臼杵市を流れる熊崎川(地図)の河口から 1~1.5km 付近で、マグロが泳いでいるのが見つかり、翌8日に銛で捕獲されました。体長 1.1m、重さ約 30kg で、TV朝日によればクロマグロ。日テレNEWS24によれば捕獲場所は河口から 2.5km。「先週末から大潮で、弱っていたマグロがその潮の流れに押されて漂流し、川に迷い込んだのではないか」(大分市の水族館『うみたまご』):

臼杵市は、中央構造線に連なる別府-島原地溝帯の東端付近に位置しています。

以下は過去の類似事例です。熊本地震の 1年半ほど前のことでした:


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2019年4月10日水曜日

プレートの動く向きとは異なる方向に力が・・・


NHKの記事です。地球深部探査船「ちきゅう」が和歌山県沖で掘削した孔の形状を分析した結果、「海底の下3000メートル付近ではその下のプレートの動く向きとは異なる方向に力が加わっていることが分かった」「これまではプレートと同じ方向に力が加わっていると考えられていた」:

JAMSTEC(海洋研究開発機構)のプレス・リリースです。和歌山県沖で採取されたカッティングスやコア・サンプルの写真があります。カッティングスとは掘削に伴い生じる岩石の破片のこと:

今回の掘削は、巨大地震の原因となる固着域の上方でひずみをためている領域までは到達できませんでしたが、少なくとも南海トラフの付加体の研究には大いに役立つのではないでしょうか。


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2019年4月9日火曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-41)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、4月8日20時44分(日本時間9日11時44分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年12回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8
12 4月8日 14


以下は最寄りの地震計の記録です。今回の噴出は非常に激しく、継続時間も長いものでした。ここのところ1週間前後の間隔で噴出していましたが、今回は14日ぶりの噴出で熱水や蒸気が大量に溜まっていたのかも知れません:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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2019年4月7日日曜日

イエローストーン: 新たな地熱域見つかる


Newsweek 誌の記事です。イエローストーン国立公園内で新たな地熱域(地図)が見つかりました:

当該地熱域は、最寄りの trail(道)から半マイル(約800m)、trailhead から11.2マイル(約18km)離れており、人が立ち入らない場所であるため、これまで気づかれずにいたようです。

1994年の衛星写真では一帯は健全な樹木に覆われており、2006年の衛星写真では樹木が枯れ始めている様子が捉えられているので、この地熱域は1990年代の末か、2000年代の初めに出現したと推定されています。


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2019年4月2日火曜日

九重山で火山性地震増加 (続報)


九重山(地図)で3月28日に急増した火山性地震ですが、28日には25回発生したものの、29日以降は発生がありません。気象庁機動調査班の現地調査でも変化は認められず、「現時点では火山活動の活発化の兆候は認められないことから、火山の状況に関する解説情報(臨時)はこれで終了」だそうです:

気象庁の以下の資料によれば、今回急増したのは「A型地震」で、「P波、S波の相が明瞭で比較的周期の短い地震で一般的に起こる地震と同様、地殻の破壊によって発生していると考えられ、マグマの貫入に伴う火道周辺の岩石破壊によって発生していることが知られてい」るとのこと。また、九重山周辺の基線の連続観測では、2012年ごろから基線に縮みの傾向が見られていたが、2015年ごろからその傾向が鈍化しているとのことです:

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近畿圏中心領域大型地震 (続報-200)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 3月25日16:30付けで更新情報を出しています。

3月23日から24日にかけて、CH26(八ヶ岳)に弱い特異前兆が継続しているだけで、他の観測装置の前兆はすべて静穏化。大型の地殻内地震の場合、前兆の一部が完全終息しない事例がある(後続の余震の前兆が混入?)ことから様子を見ていたところ、3月24日午後から八ヶ岳のCH21に特異、CH29に振動型BF(基線のうねり変動)、高知観測点のK1、K10等に弱い前兆が再出現。現時点で最も早い発震の可能性があるのは 4月7日±2日。推定規模、推定領域、推定発生時刻などに変更なし:

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-40)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、3月25日17時37分(日本時間26日08時37分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年11回目の噴出です(昨年の噴出記録はこちらを参照してください):

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月4日 10
2 1月16日 12
3 1月25日 9
4 2月1日 7
5 2月8日 7
6 2月16日 8
7 2月25日 9
8 3月4日 7
9 3月11日 7
10 3月17日 6
11 3月25日 8


以下は最寄りの地震計の記録です。今回の噴出は、過去2~3回の弱々しい噴出に比べるとかなり勢いがよかったようです:

昨年(2018年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は32回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした:

スティームボート間欠泉の年間噴出回数
(過去50年間)


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