2020年5月23日土曜日

X-37B が 6回目の飛行


現地時間 5月17日09時14分(日本時間17日22時14分)、アメリカの自律型無人スペース・プレーン(ミニ・シャトル)〝X-37B〟が、6回目の軌道飛行(OTV-6)のため、フロリダ州の空軍施設からアトラスV型ロケットで打ち上げられました:


打ち上げ / 着陸 飛行時間
(日-時-分)
機体
OTV-1 2010-04-22 〜 2010-12-03 224-09-24 初号機
OTV-2 2011-03-05 〜 2012-06-16 468-14-02 2号機
OTV-3 2012-12-11 〜 2014-10-17 674-22-21 初号機
OTV-4 2015-05-20 〜 2017-05-07 717-20-42 2号機
OTV-5 2017-09-07 〜 2019-10-27 779-17-51 2号機
OTV-6 2020-05-17 〜 ? ?


これまで X-37B はアメリカ空軍が開発を進めてきましたが、昨年12月に創設された宇宙軍(United States Space Force)に移管され、今回は宇宙軍の管轄下で行われる最初の飛行となります。

X-37B が軌道上で何を行うのかは依然として秘密のベールに包まれています。宇宙軍では、「宇宙領域における優位性(superiority)を維持するために必要な能力の開発」を目的としてあげています。多くの実験や試験が行われるようですが、そのうちの一部が明らかになっています:
  • 小型衛星 FalconSat-8 の放出
  • 様々な素材に対する放射線の影響調査(NASAのペイロード)
  • 食用植物の種子の成長 (NASAのペイロード)
  • マイクロ波を使ったエネルギーの伝送

今回の打ち上げでは、これまでになかった円筒形の「サービス・モジュール」が機体の後部に追加され、これまで以上に多くの実験や試験が行われるとみられています。


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