5月18日03時11分(日本時間同日10時11分)ごろ、スウェーデン北部のキルナ(地図)近郊で地震がありました。European-Mediterranean Seismological Centre(EMSC)の発表によれば M4.9、震源の深さ 10km(震央地図)。資料や報道によっては M4.1、深さ 0km などとするものもあります。
キルナは北極圏内にあり、最初は氷河の後退にともなうアイソスタシーのリバウンドが原因かと思ったのですが、キルナには大規模な鉄鉱山があり、今回の地震はこの鉱山の採掘活動に起因すると報じられています:
- Sweden reports its biggest ever quake caused by mining in Arctic
- Sweden records one of its strongest ever earthquakes as 4.1-magnitude tremors strike the world's biggest underground iron ore mine
- Earthquake in Kiruna: Most powerful in Sweden in 12 years
けが人などは出ていないようです。
Wikipedia の記述によると、「スウェーデンの国営企業LKABのキルナ鉱山は良質なスウェーデン鋼となる鉄鉱石を1日約7万トン産出」、「創業当時は露天掘りで行われていたが、現在は1000m以上も地下を掘り進んでおり(中略)将来は地下2000m程度まで掘り進む計画で、現在の市街を支える地盤や地下水道管などがずれる可能性があるため、20年~25年かけて街を移転させる予定である」とのことです。
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