- U.S. military space plane nearing end of design life
- Secretive Air Force X-37B Robotic Space Plane May Be Nearing Mission's End
4月 22日に打ち上げられた X-37B は、軌道上に最長で 270日間(約 9ヶ月)とどまる能力があると公表されています。これが正しければ、来年 1月後半まで軌道飛行を続けることができまるはずです。しかし、X-37B の軌道を追跡しているアマチュア観測者のネットワークによると、同機は、ここのところ軌道を変更するたびにより低い軌道に移っており、近々、メイン・エンジンを吹かして減速し、地表に帰還するのではないかと推測されています。
アメリカ空軍が X-37B の運用目的を明らかにしていないため、専門家の間でさまざまな推測が取り沙汰されています。その大勢は、兵器の搭載や他国の衛星の査察・捕獲・破壊などは無理で、偵察任務であろうということで一致していますが、これまでそれを裏付ける決め手がありませんでした。ところが、アマチュア観測者が、X-37B のこれまでの軌道データを収集・分析したところ、最終的な結論ではないものの、同機は軌道傾角 40度前後で数日毎に地表の同じ地点の上空を通過する軌道をとっていることが明らかになりました。これはアメリカの偵察(スパイ)衛星がとる軌道の特徴と同じで、X-37B の目的が偵察であろうという推測を裏付けるものとなっています。
アメリカ空軍は X-37B の 2号機を建造中で、来年 3月の打ち上げを目指しているとのことです。
1990年代の後半に開発が進められ、2001年にお蔵入りとなったスペース・プレーン X-34 2機を格納庫から引き出して、再飛行させる動きも伝えられています。X-37B がロケットで打ち上げられるのに対して、X-34 は飛行機に搭載されて高空に達し、切り離された後、自前のロケットを使って軌道にのる方式を採用しています:
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