2013年3月17日日曜日

パンスターズ彗星が近日点通過


3月10日、パンスターズ彗星(C/2011 L4)が近日点を通過しました。そして、日本を含む北半球でも見えるようになってきました:

まだ太陽に近い位置にあるので、日没直後の西の地平線近くに見え、1時間ほどで地平線下に沈んでしまいますが、3月下旬からは朝夕2回、日の出前と日の入り後に見えるようになるということです。発見当初はかなり明るくなると期待されていたのですが、現在の予想では最大でも2等級前後で、現在はその一歩手前の明るさであるようです。日没の直後はまだ空が明るいので、肉眼で見つけるのは困難かも知れません。双眼鏡を用意した方が良いようです。

パンスターズ彗星を見つけるには以下のページを参照してください。毎日、更新されています:

パンスターズ彗星についての総合的な解説は以下にあります:

パンスターズ彗星の静止画と動画をいくつか紹介します:

なお、「パンスターズ」は彗星発見に使われた望遠鏡(設置場所はハワイ州マウイ島のハレアカラ山頂)の名前であり、同望遠鏡を運用しているプロジェクトの名前でもあります。パンスターズ(Pan-STARRS; The Panoramic Survey Telescope & Rapid Response System)計画は、地球近傍の小惑星や彗星などを監視し、地球に衝突する可能性のある天体を発見することが第一の目的です。

これまでに「パンスターズ彗星」と名付けられた彗星は28個あります。現在見えているパンスターズ彗星を他のパンスターズ彗星と区別するためには、〝C/2011 L4〟という番号を使う必要があります。

今回のパンスターズ彗星は期待されたほどは明るくなっていません。その一方で、今年11月末に近日点を通過し、12月26日に地球に接近するアイソン彗星(ISON、C/2012 S1)は非常に明るく、「世紀の大彗星」になるとの予想もありますので、そちらに期待したいと思います。


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