「箱根山が山体膨張 ― 神奈川県 (続報-8)」の続報です。
3月12日に開かれた火山噴火予知連絡会で使われた資料「その5-3(箱根山~伊豆東部火山群)」(PDF形式、15MB)には、いくつか興味深い事実が記載されています:
- 山体膨張は、傾斜計とひずみ計では鈍化の傾向がみられるが、GPSの観測では膨張が継続している。
- 2月5日の観測で、上湯(地図)バス停付近の路肩で地表面の温度が上昇していた。
- 大涌谷駅(地図)の南西約300mの地点で、深さ50~70cmの地中温度が100.0~102.1℃に達していた。
- 2月5日の観測で、大涌谷の噴気量が前回(2007年12月)、前々回(2006年10月)と比べて増加していた。
- 今回のようなまとまった地震活動は、2001年、2006年、2008~2009年などにも観測されているが、傾斜変動が観測されたのは規模の大きかった2001年と今回だけ。2001年の地震活動の際には、大涌谷の蒸気井の暴噴が起こった。また、地震活動が終わった後に上湯場(大涌谷の北側斜面)で噴気・地熱地帯の拡大などが起きた。
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