3月1日付「箱根山が山体膨張 ― 神奈川県 (続報-6)」の続報です。
気象庁が3月8日に発表した「平成25年 No.10 週間火山概況(3月1日~3月7日)」によると、箱根・駒ヶ岳(地図)周辺の地震活動は沈静化しているようです。地震の数は少ない状態で推移しており、有感地震もありませんでした。山体の膨張については、先週の「週間火山概況」では、1ヶ所の観測点で「鈍化する傾向がみられる」とされていましたが、今週は、複数の観測点に鈍化の傾向が広がっています:
駒ヶ岳付近から千石原付近の浅部を震源とする地震活動は、今期間は少ない状態で経過しています。遠望カメラによる観測では、噴気の状況に特段の変化はみられていません。今期間、気象庁が震度情報の発表に使用する震度計で、震度1以上を観測する地震はありませんでした。また、神奈川県温泉地学研究所によると、同研究所が大涌谷に設置している地震計でも体に感じる揺れは観測されませんでした。
気象庁が湯河原鍛冶屋に設置している体積ひずみ計や、気象庁及び神奈川県温泉地学研究所が設置している傾斜計では、1月上旬頃から、山体の膨張を示すわずかな変化が引き続きみられていますが、2月中旬頃から鈍化する傾向がみられます。国土地理院の地殻変動観測結果では、2012 年末頃から、箱根山周辺の一部の基線にわずかな伸びの傾向が引き続きみられています。
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