2016年10月8日土曜日

カトラ山で群発地震、警戒レベル上昇 ― アイスランド


アイスランド南部にあり、同国で最大級かつ最も危険な火山の1つとされているカトラ山地図)が、再び不穏な動きを示しました。

9月29日から、ここ数十年で最大級と目される群発地震が始まり、翌30日にピークに達しました。マグニチュード3クラスの地震も複数回発生し、アイスランド気象庁は突発的な噴煙の噴出に備えて航空機に対する警戒レベル(Aviation Color Code)を "グリーン" から "イエロー" に上昇させました。その後、地震活動は急速に静まり、アイスランドの防災当局の科学諮問委員会は10月3日に「群発地震は終息したもようだ」と発表、警戒レベルも "グリーン" にもどされました:

科学諮問委員会の結論は以下のとおりです:
  • 地震活動は過去数十年間で最大であった。地震活動は現在(10月3日)著しく減少しており、活動のピークは金曜日(9月30日)であった。
  • 地震活動の原因は、地殻内のマグマの動きによるものである可能性が最も高いが、その動きが氷河の表面にまで達した証拠はない。
  • 地震活動は終息したと考えられる。
  • 過去2ヶ月間のカトラ山における地震活動は、ここ数年間の活動に比べて著しく大きいものであった。今後も活動の高まった状態が続くのか、沈静化するのかはわからない。

カトラ山では今回の群発地震のちょうど1ヵ月前の8月29日からも群発地震が始まっています。この時は今回のものより規模の大きいマグニチュード4クラスの地震が複数回発生しています:

前回と今回の群発地震はいずれも新月(9月1日、10月1日)が近づくころに始まっています。今月は1ヵ月に新月が2回ある「ブラックムーン」です。次の新月(10月31日)前に、三たび群発地震が起こるか、注目したいと思います。


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