国土地理院が発表した、鳥取県中部の地震による3次元の地殻変動(水平成分と上下成分)です。地球観測衛星「だいち2号」のデータを解析した結果です。水平成分は矢印で方向と変動量、上下成分は色分けで変動量(ピンク系は隆起、紫系は沈降)が示されています:
干渉SAR3次元解析の結果を追加しました— 国土地理院地理地殻活動研究センター (@GSI_Research) 2016年10月27日
10月21日に鳥取県中部で発生した地震(M6.6)について、「だいち2号」(ALOS-2)に搭載された合成開口レーダーのデータを使用して地殻変動量の3次元成分の面的分布を明らかにしました。https://t.co/cvUIYC8E9V pic.twitter.com/wfFoJBjzFA
紫色の沈降領域とピンク色で示された隆起領域は、地震発生前には断層周辺に蓄積する歪みによって、それぞれ隆起・沈降していたものが、地震発生によって歪みが解消し元の水準に戻ったとも考えられます(隆起→地震→沈降、沈降→地震→隆起)。だとすると、人工衛星によって長期間観測を続け、上の図の紫色とピンク色が逆転した図が得られた場合、地下の断層の位置や方向、地震発生の可能性などが予測できるのではないでしょうか。
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