10月1日、アイソン彗星(C/2012 S1)が火星に最も近づきましたが、それと時期を合わせたかのように、NASAのウェブサイトが連邦予算の払底を理由に閉鎖されてしまいました。火星に送られている探査機が撮影した画像を見ることができるのは、新年度の予算が議会で承認されるまでお預けかと思っていましたが、早とちりでした。
火星周回軌道を飛行中の MRO(Mars Reconnaissance Orbiter)に搭載されている HiRISE(High Resolution Imaging Science Experiment)カメラで撮影した画像を、アリゾナ大学が公開しました。同大学の月惑星研究所は、HiRISE が撮影したデータの分析を担当しています:
- First HiRISE Images of Comet ISON (写真4葉あり、クリックで拡大)
期待が大きすぎたようです。HiRISE の撮影した火星表面の画像は非常に解像度が高いのですが(例: ビクトリア・クレーター、人面岩)、公開されたアイソン彗星の画像は非常にきめが粗く(1画素あたり約13km)、説明がなければ彗星が写っているとは思わないでしょう。HiRISEは、下を向いて火星表面のような明るい被写体を撮影するのに最適化されているので、上を向いて暗い天体を写すのには不向きなのだそうです。
公開された画像は9月29日に撮影されたものですが、10月1日と2日にも撮影が計画されているとのことです。
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