2018年9月30日日曜日

インドネシア・スラウェシ島 M7.5


9月28日にインドネシアのスラウェシ島(セレベス島)で発生した M7.5(震源の深さ 10km、震央地図)の地震について、米国地質調査所(USGS)の 〝Tectonic Summary〟から ――
  • 震源は、スンダ・プレートの一部であるモルッカ海マイクロプレート内部の浅所にある横ずれ断層である。

  • 発震機構解は、南北方向の走向をもつ断層の左横ずれ、あるいは東西方向の走向を持つ断層の右横ずれによって破壊が起きたことを示している。

  • インドネシア東部のテクトニクスは複雑である。多くの小さなマイクロプレートが存在し、それらはオーストラリア・プレート、スンダ・プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの広域的な収束にしたがって動いている。

  • 今回の地震の震源付近では、スンダ・プレートがモルッカ海プレートに対して年速30mmで南に向かって動いている。

  • 横ずれ断層による地震で今回のような規模の場合、断層の長さと幅は、通常 120×20km であるが、今回の地震についてのモデリングによると 約80×30km である。

陸域に震源があり、横ずれ断層であるにもかかわらず津波が発生したことには、いささか釈然としないものがあります。


小惑星 2018 SD2 が月と地球に接近


小惑星〝2018 SD2〟が、9月24日から25日にかけて月と地球に接近していたことがわかりました。

この小惑星はアテン群に分類され、直径は 5~11m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは9月21日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 SD25~11  (月)9月24日 19:18
(地球)9月25日 15:07
0.75
0.23
(1LD=地球から月までの平均距離) 

最接近時の地球との相対速度は非常に遅く、秒速4.1km(時速約1万5000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年9月29日土曜日

草津白根山の噴火警戒レベルを引き上げ


9月28日、草津白根山(白根山(湯釜付近)、地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き上げられました。28日17時ごろから湯釜付近を震源とする火山性地震が増加しているためです:

草津白根山(白根山(湯釜付近))では9月21日に噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」に引き下げられたばかりですが、わずか1週間で再び引き上げられることになりました。

29日16時現在でも火山性地震の多い状況が続いています。29日朝には湯釜火口内の水に灰色~灰白色の変色域が現れています。28日16時ごろから傾斜変動も観測されています:

近傍の本白根山では、火山性地震や火口付近からの噴気は観測されていません。


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イエローストーン国立公園の一部地区を閉鎖、熱水活動が活発化 (補足-2)


9月21日付「イエローストーン国立公園の一部地区を閉鎖、熱水活動が活発化 (補足)」の補足です。

上記補足では、Geyser Hill で新たな熱水地形が形成されつつあり、熱水の噴出が新たに発生した地点を中心とした直径約 2.5メートルの範囲で、地面が呼吸するかのように 10分周期で上下に約15センチメートル動いている、との情報を紹介しました。この「呼吸」の様子を撮影した動画を USGS Volcanoes がツイートしていますのでご覧ください:


なお、USGS は、この「呼吸」はイエローストーンの広域的な地殻変動とは別物であり、後者は正常の範囲内にある、と念を押しています。


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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-17)


現地時間9月24日にスティームボート間欠泉(地図)から熱水が噴出しました。3月に噴出が再開してから20回目の噴出です。ここのところ、5日前後の間隔での噴出が続いています。今回の噴出は、途中で休止することなく約1時間にわたって継続したとのことです:

日付(現地時間) 間隔(日)
1 3月15日 1289
2 4月19日 35
3 4月27日 8
4 5月4日 7
5 5月13日 9
6 5月19日 6
7 5月27日 8
8 6月4日 8
9 6月11日 7
10 6月15日 4
11 7月6日 21
12 7月20日 14
13 8月4日 15
14 8月22日 18
15 8月27日 5
16 9月1日 5
17 9月7日 6
18 9月12日 5
19 9月17日 5
20 9月24日 7


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サクラ咲く ― 和歌山県田辺市など


和歌山県田辺市(地図)など、紀南地方の各地で季節外れのサクラが開花しています。原因は、蛾の幼虫による食害や台風による塩害や強風の影響などと推定されています:

台風による塩害は他の樹木にも影響しているようです:

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2018年9月25日火曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-191)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 9月23日15:30 付けで更新情報を出しています ―― 前兆が継続、9月27日± 地震発生を否定:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全に終息するまで確定できない。
前兆が終息した後に計算予定。
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 続報 No.248」所載の地図参照
太線内は可能性が高い領域、斜線部分は火山近傍前兆が出現していることを加味した場合(火山から約40km以内)、点線内は前兆に影響を与えているFM放送局を誤認している場合も含めた大枠推定領域。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の深さ20km以浅の陸域地殻内地震(火山に近い地域の可能性がある)


▼ 現状
  • 9月23日午後現在、八ヶ岳の3観測装置(CH17、CH20、CH21)に特異前兆が継続出現している。

▼ 考察
  • 前兆の動向をあらゆる組み合わせで検討してみたが、確実と言える[初現~極大]または[極大~終息]の関係が見いだせなかった。

  • しいて地震発生の可能性をあげるとすれば、CH02(八ヶ岳)の初現・終息と、A6(秋田観測点)のPBF極大である4月16.8日から算出される10月24日±。

  • 注: PBF=Periodic Baseline Fluctuation 基線の周期的なうねり変動、典型的な地震前兆波形

  • 前兆が今後数ヶ月にわたって継続することは非常に考えにくい状況。

  • 前兆の終息を観測した後に発生時期を計算する。これまでの前兆関係認識が誤っていたことを謝罪。

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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2018年9月24日月曜日

オタマジャクシがウナギに変身


近づいてくるカメラを威嚇しているのでしょうか:

地下水に異物 ― 宮城県蔵王町


蔵王湧水で製造したミネラルウォーターの一部に、地下水由来の異物(鉄由来の沈殿物)が混入しているため、9月13日から回収がおこなわれています。健康への影響は否定できないが現在までに健康被害の報告はない、とのことです。湧水のくみ上げ地点(地図)は、蔵王山から東に約15kmのところです:

今回の件が当てはまるかはわかりませんが、地震や火山活動が活発化する前には、周辺の地下水の成分が変化することがあるので、いちおう記載しておきます。


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温泉の自噴が止まる ― 新潟県十日町市


新潟日報』の9月20日付記事です。新潟県十日町市の温泉施設「ナステビュウ湯の山」(地図)で、昨年(2017年)5月の連休中に、温泉の自噴が突然止まったとのことです。自噴はその後も復活しなかったようで、ポンプを導入することで営業を再開しました:

自噴停止から1年後の2018年5月12日に長野県北部でM5.2(深さ11km、最大震度5弱)、5月25日に同じく長野県北部でM5.2(深さ6km、最大震度5強)の地震が発生しています。特に後者の震源は当該温泉施設にかなり近い場所です。


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地中から高温の炎が吹き出す ― 米国アーカンソー州


9月17日、アーカンソー州北部の町 Midway(人口約1000人、地図)で、ハイウェイそばの地面に開いた穴から高温の炎が高さ8~9フィート(2.4~2.7m)まで吹き上がりました。通報を受けて現場に駆けつけた消防署長によると ―― 炎は30~45分にわたって上がり続けた、現場付近にはガス管は通っておらず、ガスの臭いもしなかった、穴はバレーボール大で、深さは3.5フィート(1m)、鎮火後に穴の内部の温度を測ったところ 780°F(415℃)あった ―― とのことです:

現場を検分したアーカンソー地質調査所の Ty Johnson氏は、「こんなことが起こりうる地質学的状況を考えつかない。この地区にはいかなる化石燃料、天然ガス、石油も分布していない」と語っています。同じく現場を見た Baxter 郡の危機管理オフィスの所長 Jim Sierzchula氏は、「現時点では、何が起きたのかを示す手がかりはない。穴は以前からあったようだ。現場に駆けつけたとき、ブラスティックが燃えたような臭いがした」と話しています。


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2018年9月23日日曜日

小惑星 2018 SQ1 が地球と月に接近


小惑星〝2018 SQ1〟が、発見される前の 9月20日に地球と月に接近していたことがわかりました。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 13~29m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは9月21日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 SQ113~29 (地球)9月20日 12:37
 (月)9月20日 15:57
1.96
2.88
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速18.7km(時速約6万7000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年9月22日土曜日

糸魚川-静岡構造線北部はプレート境界ではない


産業技術総合研究所の発表です。「糸魚川-静岡構造線と日本海東縁の変動帯をつなげた地域をユーラシアプレートと北アメリカプレートの収束境界とする例が多いが、(中略)糸魚川-静岡構造線の最北部は、トランスフォーム断層や衝突境界ではない。つまり『白馬岳』、『小滝』、『糸魚川』地域の糸魚川-静岡構造線は、プレート境界ではないことが明らかになった」:

理科や地学の教科書の修正が必要になるかもしれません。

今年の夏は糸魚川-静岡構造線に沿って車で南下することを計画していたのですが、荒天や同行予定者のスケジュール急変があって、結局計画倒れになってしまいました。


2018年9月21日金曜日

小惑星 2018 SJ1 が月と地球に接近


小惑星〝2018 SJ1〟が9月18日に月と地球に接近していたことがわかりました。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径はかなり大きく 27~59m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは9月15日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 SJ127~59  (月)9月18日 20:28
(地球)9月18日 21:31
2.41
1.66
(1LD=地球から月までの平均距離) 

最接近時の地球との相対速度は秒速15.3km(時速約5万5000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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草津白根山の噴火警戒レベルを引き下げ


草津白根山(白根山(湯釜付近)、地図)の噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」に引き下げられました。「火山性地震は少ない状態で経過しており、全磁力連続観測や地殻変動観測では、火山活動が静穏時の状態に戻る傾向が明瞭になっています」:

同じ草津白根山でも本白根山の方は「2(火口周辺規制)」が維持されています:

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イエローストーン国立公園の一部地区を閉鎖、熱水活動が活発化 (補足)


9月20日付「イエローストーン国立公園の一部地区を閉鎖、熱水活動が活発化」の補足です。

米国地質調査所(USGS)イエローストーン火山観測所(Yellowstone Volcano Observatory)の発表をテキトー訳してみました:
最近の熱水系の変化を受けて Upper Geyser Basin の一部を閉鎖
2018年9月19日

先週、イエローストーンの Upper Geyser Basin(直訳すれば上部間欠泉盆地、地図)内にある Geyser Hill(間欠泉の丘)で、熱水系に変化が進行しました。通常は穏やかに熱水を湛えている Ear Spring(耳の形をした泉、地図)で、9月15日土曜日、熱水が 6~9m の高さにまで吹き上がりました。この噴出では、岩石だけでなく、コインや空き缶、その他の人間が持ち込んだゴミなど、過去に間欠泉に落ちたり投げ込まれたりしたさまざまな物も飛散しました。過去に Ear Spring で同じ規模の噴出が起きたのは、知られている限りでは1957年のことです。小規模な噴出は 2004年に起きています。これらの熱水系の変化を受けて、イエローストーン国立公園では遊歩道の一部を閉鎖しました。

イエローストーンの Upper Geyser Basin で最も有名な熱水ポイントといえば Old Faithful 間欠泉であることに異論はないでしょう。Geyser Hill は、Old Faithful から Firehole River(地図)を横切ったところにあり、数十の温泉、間欠泉、噴気孔が存在しています。Geyser Hill にある熱水ポイントのいくつかで、Ear Spring の噴出以降、熱水活動が変化しています。最も顕著なのは、Pump Geyser の西、Sponge Geyser の北で、遊歩道(木道)の直下に新たな熱水地形が形成されたことです。そこでは、9月18日から19日にかけての夜間に噴出が起こり、その後も脈動する水が噴き出し続けています。噴出地点を中心とした直径約 2.5メートルの範囲では、地面が呼吸するかのように 10分周期で上下に約15センチメートル動いています。他のいくつかの熱水ポイントでも通常より活動が活発になっています。その中には、Doublet Pool と North Goggles Geyser の間欠活動や沸騰活動も含まれています。

イエローストーンにおける熱水系の変化はよくあることで、イエローストーン火山の活動の変化を反映しているわけではありません。熱水系の変化は、地殻上部の100メートルほど(few hundred feet)の範囲でのみ生じるもので、深さ数百キロメートルのマグマの動きと直接関係するものではありません。差し迫った火山活動の兆候はみられていません。地震活動の顕著な増加や広範囲の地殻変動は起きていません。

Upper Geyser Basin 内の Geyser Hill で現在進行している変化が、今後どのように進展するのか、たしかなことはわかりません。以下は、最も可能性の高い2つの想定です:
  1. 温度が上昇した領域が拡大し、熱水活動の変化は、2003年に Norris Geyser Basin に起きた熱水活動のように、数年間にわたって継続する。この場合、現在の遊歩道の配置を見直す必要に迫られる。

  2. Geyser Hill で小規模な熱水爆発が発生し、直径数フィート(1フィート=30cm)のクレーターができる。岩石と熱水が数百フィート(100フィート=30m)の距離まで飛散する。1989年に Norris Geyser Basin 内の Porkchop Geyser でこのようなことが起きた。

Old Faithful 間欠泉にどのような影響が出るかはわかりませんが、Geyser Hill と Old Faithful は別々の熱水供給システムを持っており、互いに無関係に活動しています。

今年3月に1289日ぶりに噴出活動を再開し、不規則な噴出を繰り返しているスティームボート間欠泉(Steamboat Geyser)は、今回熱水活動が活発化している Upper Geyser Basin や Geyser Hill からは北北東に約30km離れたところにあります。


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2018年9月20日木曜日

イエローストーン国立公園の一部地区を閉鎖、熱水活動が活発化


米国・イエローストーン国立公園内の一部地区が立ち入り禁止となりました。理由は熱水活動が活発化しているため。ふだんは熱水が溜まっているだけの Ear Spring が9月15日に熱水を吹き上げ(1957年以来)、9月18日から19日にかけて観光用の遊歩道の直下の地面に新たに孔が開き熱水が噴出するなど、いくつもの熱水活動が通常よりも活発になっているとのことです:

詳しくは「補足」をご覧ください。


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2018年9月19日水曜日

JAXA が地球接近小惑星を発見


JAXA(宇宙航空研究開発機構)が地球接近小惑星(地球近傍小惑星)を発見したとのことです。同小惑星には〝2018 RR4〟という仮符号が付与されています:

JAXAが正式の発見者として認められるかは微妙です。アメリカの観測施設も発見者のリストに名を連ねています。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 10~23m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RR410~23 (地球)9月12日 21:59 3.22
(1LD=地球から月までの平均距離) 

最接近時の地球との相対速度は秒速8.9km(時速約3万2000km)と計算されています。


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吾妻山に隆起とみられる変化


9月15日に噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引上げられ吾妻山(地図)ですが、JAXAの陸域観測技術衛星「だいち2号」の合成開口レーダーが9月18日に観測したデータを解析したところ、大穴火口の北西側で、6月の観測ではみられなかった隆起とみられる変化が認められたとのことです:

傾斜計による観測でも、大穴火口方向が上がる傾斜変動が継続している、とのことです。

9月19日朝には継続時間13分超の火山性微動が発生しています。


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2つの小惑星が月と地球に接近


2つの小惑星が月と地球のそばを通過して行ったことがわかりました。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 SM
アポロ群
4~8  (月)9月15日 22:44
(地球)9月16日 07:29
0.73
0.11
2018 SC
アポロ群
7~15  (月)9月18日 21:57
(地球)9月18日 23:46
1.23
0.70
(1LD=地球から月までの平均距離) 

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

右の図は、小惑星 2018 SM が地球に最も近づいたときの地球と月との位置関係を示しています(北極星の方から見下ろした図)。小惑星と地球の移動方向は左下から右上へ、月は反時計回りです。小惑星と月の軌道のうち、白い線で示された部分は地球の公転面より上(北極星側)、灰色は下を示しています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-16)


イエローストーンの地熱地帯の赤外線画像(拡大画像)です。画面中央と右辺の中間あたりにスティームボート間欠泉(Steamboat Geyser)が写っています。間欠泉からの熱水が流れ込む Tantalus Creek も水温が高いことがわかります。少しわかりにくいですが、黒い線状に写っているのは木道(遊歩道、boardwalk)です:


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2018年9月18日火曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-15)


現地時間9月17日にスティームボート間欠泉(地図)から熱水が噴出しました。3月に噴出が再開してから19回目の噴出です。ここのところ、5日前後の間隔での噴出が続いています。今回の噴出は熱水の勢いがあまり強くなかったようですが、継続時間は3回の休止を挟んで全体で1時間15分に及びました:

日付(現地時間) 間隔(日)
1 3月15日 1289
2 4月19日 35
3 4月27日 8
4 5月4日 7
5 5月13日 9
6 5月19日 6
7 5月27日 8
8 6月4日 8
9 6月11日 7
10 6月15日 4
11 7月6日 21
12 7月20日 14
13 8月4日 15
14 8月22日 18
15 8月27日 5
16 9月1日 5
17 9月7日 6
18 9月12日 5
19 9月17日 5


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小惑星 2018 RE8 が月と地球に接近


小惑星〝2018 RE8〟が、発見前に月と地球に接近していたことがわかりました。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 10~23m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RE810~23  (月)9月13日 21:29
(地球)9月14日 08:23
1.62
1.23
(1LD=地球から月までの平均距離) 

最接近時の地球との相対速度は秒速10.1km(時速約3万6000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年9月17日月曜日

小惑星 2018 RF8 が月と地球に接近


【9月18日、最新のデータに基づき推定直径と誤差の記述を修正・削除しました】

小惑星〝2018 RF8〟が 9月19日に月と地球に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径はかなり大きく 19~42m 19~43m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは、9月15日でした。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RF819~42
19~43
 (月)9月19日 11:51
(地球)9月19日 14:38
0.60
1.37
(1LD=地球から月までの平均距離) 

地球への接近時刻には ±1分の誤差が見込まれています。

最接近時のこの小惑星と地球との相対速度は秒速15.8km(時速約5万7000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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乃木坂46・堀未央奈さんのブログに「地震雲」?


乃木坂46・堀未央奈さんの9月16日付ブログに載っている写真に「地震雲」のような直線状の雲が写り込んでいます:

撮影日時や場所は明記されていませんが、文脈から判断して最近撮影されたもので、太陽光の方向やフジテレビの社屋(地図)の見え方から、レインボーブリッジを通過中の車中から南の方向を撮影したものと考えられます。

画面の奥方向には羽田空港があるので単なる飛行機雲とも考えられますが、それにしてはずいぶん低い位置に出ています。この雲の上に見えている白い点も気になります。車窓のガラスに何かが反射しただけかも知れませんが。

以上、「地震雲」なるものが存在したら、という前提でのお話でした。


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2018年9月16日日曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-190)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 9月14日14:00 付けで更新情報を出しています ―― 前兆終息時期の予測を修正:

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全に終息するまで確定できない。
現状で最も早い発生時期の可能性は、
9月27日±1日(9月24日以降に前兆が継続している場合は再考)
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 「続報 No.247」所載の地図参照
太線内は可能性が高い領域、斜線部分は火山近傍前兆が出現していることを加味した場合(火山から約40km以内)、点線内は前兆に影響を与えているFM放送局を誤認している場合も含めた大枠推定領域。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の深さ20km以浅の陸域地殻内地震(火山に近い地域の可能性がある)


▼ 停電の影響で特異前兆を見逃していた可能性
  • 9月5日、台風21号の影響で八ヶ岳南麓天文台では約6時間にわたって停電。

  • 観測装置 CH12(八ヶ岳)は9月4日まで正常に稼働。停電から復帰後、データが異常。停電の影響で観測装置に異常が生じたと考えていた。

  • しかし、その後のデータでは9月11日夕方と9月12日深夜から翌13日朝にかけて特異状態がピークとなっていることが確認できた。特異の中心は9月12.9日。初現は9月5日± の可能性。

▼ 考察
  • 初現9月5日±、極大9月12.9日に対して [初現~地震発生]:[極大~地震発生]=20:13  の経験則を適用すると、地震発生日として 9月27日± を得る。前兆終息期間[前兆終息~地震発生]は 3.8日±。

  • CH12に現れた特異の認識が正しければ、9月23日午後まで前兆は消えない可能性がある。

  • 9月23日午後までに前兆が終息した場合には9月27日± に地震発生となるが、前兆終息から地震発生まで 2~3日しかなく、更新情報を掲載しているウェブサイトの更新が間に合わない可能性がある(串田氏はウェブサイトの更新を別の方に依頼しているのですが、この方の仕事の都合で即座に更新できないことがあるようです)。

  • 9月24日まで観測し、前兆が継続する場合は地震発生時期を修正する。

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-14)


現地時間9月7日と12日に、スティームボート間欠泉(地図)から熱水が噴出しました。3月に噴出が再開してから17回目と18回目の噴出です。7日の噴出は特異なパターンだったようで、熱水に大量の泥が混じっていた、岩石が噴出したという報告があります:

日付(現地時間) 間隔(日)
1 3月15日 1289
2 4月19日 35
3 4月27日 8
4 5月4日 7
5 5月13日 9
6 5月19日 6
7 5月27日 8
8 6月4日 8
9 6月11日 7
10 6月15日 4
11 7月6日 21
12 7月20日 14
13 8月4日 15
14 8月22日 18
15 8月27日 5
16 9月1日 5
17 9月7日 6
18 9月12日 5


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東京湾にクジラ (続報-9)


9月16日午後、浦賀水道で体長約4mのクジラの死骸が漂流しているのを目撃。

これまで東京湾内で目撃されていたクジラと同一個体でしょうか。東京湾という袋小路に迷い込んで、とうとう、仲間がいて餌が豊富な北の海に行けずに死んでしまった(餓死?)のだとしたら、かわいそうです(目撃場所地図):

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3つの小惑星が地球と月に接近


3つの小惑星が、発見前に地球と月のそばを通過していたことがわかりました。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RT5
アポロ群
18~39  (月)9月12日 03:08
(地球)9月12日 12:58
1.53
1.64
2018 RY5
アポロ群
14~31  (月)9月12日 22:36
(地球)9月13日 02:12
1.07
0.47
2018 RZ5
アポロ群
3~7  (月)9月13日 00:39
(地球)9月13日 05:08
0.52
0.13
(1LD=地球から月までの平均距離) 

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2018 RB6 が月と地球に接近


小惑星〝2018 RB6〟が 9月16日に月と地球に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径はかなり大きく 18~41m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは、9月12日でした。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RB618~41  (月)9月16日 13:01
(地球)9月16日 13:58
1.84
1.52
(1LD=地球から月までの平均距離) 

最接近時のこの小惑星と地球との相対速度は秒速13.6km(時速約4万9000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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吾妻山の噴火警戒レベルを引き上げ


9月9日付「吾妻山で火山性地震が増加」の続報です。

吾妻山(地図)では9月15日09時13分ごろに火山性微動が発生、大穴火口方向が隆起する地殻変動が継続。同日13時に噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」から「2(火口周辺規制)」に引上げられました:

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2018年9月14日金曜日

小惑星 2018 RE5 が地球に接近


小惑星〝2018 RE5〟が 9月15日に地球に接近します(月への接近についてはまだ予報が出ていません)。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 9~20m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは9月12日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RE59~20 (地球)9月15日 12:44 1.48
(1LD=地球から月までの平均距離) 

接近時刻の予報には ±1分の誤差が見込まれています。

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速15.3km(時速約5万5000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年9月13日木曜日

4つの小惑星が地球と月に接近


4つの小惑星が発見前に地球と月に接近していたことがわかりました。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RR1
アポロ群
3~6 (地球)9月4日 06:51
 (月)9月4日 07:00
0.94
0.99
2018 RH3
アテン群
17~38  (月)9月5日 11:56
(地球)9月5日 18:09
2.17
1.90
2018 RJ3
アポロ群
8~17  (月)9月8日 00:06
(地球)9月8日 06:43
0.78
0.44
2018 RF3
アポロ群
11~24  (月)9月8日 04:36
(地球)9月8日 07:08
2.85
1.99
(1LD=地球から月までの平均距離) 

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。2018 RR1 が発見されたのは9月7日、他の3つの小惑星が発見されたのは9月9日です。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2018 RE3 が地球と月に接近


小惑星〝2018 RE3〟が 9月13日から14日にかけて地球と月に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 10~22m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは9月9日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RC10~22 (地球)9月13日 21:44
 (月)9月14日 02:11
1.84
1.55
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速10.3km(時速約3万7000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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南シナ海南部で海底が隆起?


スマトラ島とカリマンタン島(ボルネオ島)の間の海域(地図)で、水深が浅くなっている場所があるようです:

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硫黄島で海底噴火 ― 東京都


9月9日付「硫黄島で火山性地震が急増 ― 東京都」の続報です。

9月12日、硫黄島(地図)南側の沿岸で、海水が海面から5~10mの高さまで噴出しているのが確認され、海底噴火が発生しているものと推定されています。硫黄島では、9月8日02時ごろから火山性地震の多い状態が続き、11日20時ごろからは微動が継続しているとのことです:

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2018年9月11日火曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-189)


八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 9月9日15:00 付けで更新情報を出しています ―― 早ければ9月下旬発生の可能性あり:

今回の更新情報は3ページにわたる長編です。前半は、9月6日に発生した北海道胆振東部地震について前兆を捉えていた件、後半は長期間継続している N.1778 前兆の現状について書かれています。前半については稿を改めることにして、ここでは後半についてまとめます。

以下は今回の更新情報のまとめです ――

推定時期前兆が完全に終息するまで確定できない。
現状で最も早い発生時期の可能性は、
9月27日±1日(9月14日± に前兆終息が条件)
推定時刻 午前9時±1時間 または 午後6時±3時間
推定震央領域 「続報 No.246」所載の地図参照
大枠推定領域は太線内、火山近傍前兆を加味した場合は斜線領域、8月6日に八ヶ岳CH29観測装置に出現した特異前兆を加味した場合は点線円弧の内側。
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 震源の深さ20km以浅の陸域地殻内地震(火山に近い地域の可能性がある)


▼ No.1778前兆の現状
  • 8月5日~6日にA1観測装置(秋田観測点)に振動型BF前兆(Baseline Fluctuation anomaly)が出現。8月6日にCH29観測装置(八ヶ岳)に特異前兆が短時間出現。明らかに極大と認識できる。

  • 9月9日午後にCH20観測装置(八ヶ岳)に弱い特異が出現しだしている。

  • 現在継続している前兆はCH17(八ヶ岳)とCH21(八ヶ岳)。CH21は断続的に正常基線を記録するが継続。全体としては2~3の観測装置のみに前兆が継続している状況。

▼ 考察
  • No.1778前兆の最近までの変化とA1に現れた振動型BF前兆などを考慮して再検討した結果、最も早い地震発生時期は 9月27日± に修正。この件は地震前兆検知公開実験の参加者には8月13日と8月24日の観測情報で配信済み。

  • 9月27日± の推定が正しいか否かは、今後新たな前兆極大が出現せず、9月14日± に前兆が完全終息するか否かで判定できる。9月中旬を過ぎても前兆が継続している場合は、推定時期は 9月27日± よりも後になる。

  • 震央推定領域図において、太線内が各前兆から考えられる大枠推定領域、斜線の範囲は火山近傍地殻内地震前兆が観測されていることから火山近傍である可能性を加味した領域、点線の円弧内は8月6日にCH29に出現した特異前兆も加味した領域。長野県から群馬県にかけての領域、特に諏訪湖周辺(蓼科山、霧ヶ峰)から浅間山、赤城山、榛名山、草津白根山などの周辺の可能性が考えやすい(あくまでも参考推定)。

串田氏の地震予測手法については、同氏の著書(『地震予報』、PHP新書 833)か以下の資料をご覧ください:

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2018年9月10日月曜日

厚真町付近に新たな活断層?


記事にある「二次的活断層」とは、震源断層に対する地震断層のことを言っているのでしょうか:

厚真町付近の地形図を見ると、北北西-南南東方向に走る丘陵や谷筋があるようです。

震源断層と地震断層について、『活断層地震はどこまで予測できるか』(遠田晋次、講談社ブルーバックス B-1995)から引用します:
(前略)地震動を引き起こした断層(震源断層)とそのずれが地表に顔を出すことになります。これを地表地震断層といいます(以下省略して地震断層と呼びます)。過去の研究から、日本列島の場合、M6.8 程度以上で地震断層が出現するといわれてきました。

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小惑星 2018 RE2 が月と地球に接近


小惑星〝2018 RE2〟が、発見前の 9月6日に月と地球に接近していたことがわかりました。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 5~12m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは、9月7日でした。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RE25~12  (月)9月6日 16:59
(地球)9月6日 19:06
1.90
0.99
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速8.7km(時速約3万1000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2018 RB2 が月と地球に接近


小惑星〝2018 RB2〟が、発見前の 9月5日から6日にかけて月と地球に接近していたことがわかりました。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 9~21m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは、9月7日でした。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 RB29~21  (月)9月5日 22:52
(地球)9月6日 00:37
2.40
1.47
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速9.2km(時速約3万3000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年9月9日日曜日

吾妻山で火山性地震が増加


吾妻山(地図、山形県と福島県の県境にある火山群の総称)では、9月8日20時ごろから火山性地震が増加し、翌9日15時までに50回観測。震源は大穴火口付近直下の浅いところと推定:

今回は火山性微動は観測されていませんが、最後の火山性微動が観測された7月22日以降、大穴火口方向が隆起する傾斜変動が継続しています。

吾妻山の火山性地震の回数のグラフなどは以下にあります:

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