2015年11月27日金曜日

地球上で最も危険な火山は日本の ・・・


英国マンチェスター大学の教授が中心となった火山学者のチームが、大災害をもたらす可能性がある危険な火山トップ10のリストを発表しました。選考基準は、今後100年以内に大噴火を起こす現実的な可能性があり、かつ100万人以上の死者を出す危険性があることです。日本からは2つの火山がランクインしています:

選考の中心となった教授は次のように語っています ――
ほとんど観測や監視がおこなわれていない火山が世界各地にあり、それらの火山の多くは人口密集地に隣接しています。

今回私たちが作ったものと同じようなリストは25年前にも作られていますが、先進国にあって近づいて研究しやすい火山が大部分でした。私たちが作った新しいリストは、先進国以外も含む世界中の火山を対象としました。このリストを作ったのは、世界の多くの地域で火山の監視体制と噴火に対する備えを改善する必要があることを訴えるためです。

1815年にインドネシアのタンボラ山が大噴火を起こして〝夏のない年〟になって以来200年間、巨大噴火は発生していません。近代化した先進国は大きな噴火を経験していないのです。今世紀中に同じような巨大噴火が起きる確率はおそらく3分の1ほどでしょう。

日本の火山では硫黄島(地図)が1位に、阿蘇山が4位にランクインしています。硫黄島については次のように記述されています ――
リストのトップは硫黄島である。第2次世界大戦中に米国陸軍が侵攻した日本の島である。1945年に米軍が上陸した海岸は、それ以来17mも海面から隆起している。なぜか。膨張するマグマ溜まりが4年に1mの割合で島を押し上げているからである。そのような膨張が過去数百年間継続しているので、硫黄島が致命的な結果を伴う壮大な噴火を起こすのは時間の問題である。

硫黄島自体の人口は少ないが、巨大噴火は25mの高さの津波を引きおこし、南日本や中国沿岸部の香港や上海などの都市を壊滅させることだろう。1458年にバヌアツのKuwae火山が同じ規模の噴火を起こした際には、ニュージーランドを高さ30mの津波が襲いポリネシア文化の崩壊が起きた(注: ヨーロッパ人がニュージーランドを「発見」したのは1642年)。

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