9月28日にインドネシアのスラウェシ島(セレベス島)で発生した M7.5(震源の深さ 10km、震央地図)の地震について、米国地質調査所(USGS)の 〝Tectonic Summary〟から ――
- 震源は、スンダ・プレートの一部であるモルッカ海マイクロプレート内部の浅所にある横ずれ断層である。
- 発震機構解は、南北方向の走向をもつ断層の左横ずれ、あるいは東西方向の走向を持つ断層の右横ずれによって破壊が起きたことを示している。
- インドネシア東部のテクトニクスは複雑である。多くの小さなマイクロプレートが存在し、それらはオーストラリア・プレート、スンダ・プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの広域的な収束にしたがって動いている。
- 今回の地震の震源付近では、スンダ・プレートがモルッカ海プレートに対して年速30mmで南に向かって動いている。
- 横ずれ断層による地震で今回のような規模の場合、断層の長さと幅は、通常 120×20km であるが、今回の地震についてのモデリングによると 約80×30km である。
陸域に震源があり、横ずれ断層であるにもかかわらず津波が発生したことには、いささか釈然としないものがあります。