現地時間 12月27日午後10時22分ごろ(日本時間 28日午前0時22分ごろ)、モンゴルとの国境に近いシベリア南西部、バイカル湖の西方で M6.6 の地震がありました(震央地図)。USGS(米国地質調査所)は M6.6 と発表していますが、報道では M6.5 から M6.9 までばらつきがあります:
- Quake reaching 9.5 rocks southeastern Siberia (シベリア南東部で震度 9.5)
- Four aircraft with rescuers land in Russian quake-stricken region (救助隊を乗せた航空機 4機が被災地に着陸)
- In Tuva, rescuers search buildings after quake (トゥーバ共和国では救助隊が建物を捜索中)
- Warning of aftershocks of up to 5.0-magnitude in southern Siberia this week -- scientist (シベリア南部では今週中は最大 M5.0 の余震に警戒が必要 ― 科学者)
震源の深さが 6.9km と浅かったためか、強い揺れがあったようです。報道では最大震度を 9.5 としています。これは、ロシアなどで使用されているメドヴェーデフ・シュポンホイアー・カルニク震度階級(MSK震度階級)によるものだと思われます。MSK震度階級では、震度9は「建物一般に被害: 一般に恐慌状態。家具に相当の被害。一部の鉄道レールが曲がり、道路に被害」、震度10は「建物一般に破壊: ダムや堤防にも致命的な被害。アスファルトの道路が波打つ」とされています。
ロシア緊急事態省は、トゥーバ共和国に1600人超の救助チームを派遣して、建物内などの捜索をおこなっているとのことです。
震央は、アムール・プレートとユーラシア・プレートの境界とされているバイカル地溝帯に近い場所です。USGSの発震機構解を見ると、今回の地震は典型的な横ずれ断層の運動によって発生したものと考えられます。
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