2025年8月11日月曜日

湖が血の色に染まる — イスラエル

 
イスラエルのガリラヤ湖(ティベリアス湖、地図)が血のように赤く染まり、一部の地元住民は終末の予兆だ、神の警告ではないか、と不安視しているとのことです。
 
「この湖は、キリスト教とユダヤ教の両コミュニティにとって宗教的に重要な意味を持ち、イエスにまつわる数々の奇跡が起こった場所である」、「多くの信者にとって、赤い水は出エジプト記に記されている最初の災厄を想起させる」、「(イスラエル環境保護省は)色の変化は自然な藻類の大量発生によるものだと述べている」: 

大形の小惑星 2025 PQ1 が月と地球に接近・通過

 
推定直径 11〜25m の小惑星〝2025 PQ1〟が 8月9日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 8月10日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 PQ1 (2025年8月10日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月9日 09:05
 (地球)8月9日 13:56
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.87 LD
(地球)0.85 LD
推定直径
11 ~ 25 m
対地球相対速度
8.7 km/s ≅ 3万1000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近
公転周期1147 日 ≅ 3.14 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年8月10日日曜日

南海トラフに沈み込むプレート上面の形状

 
海洋研究開発機構(JAMSTEC)の発表です。南海トラフ全域にわたって、沈み込む海洋プレートの上面の形状をこれまでにない密度で調査し詳細に描き出した結果、「地形的特徴から南海トラフの基盤は三つの領域に分割することができ、これらは海溝型巨大地震の想定震源域の区分にほぼ一致すること」、「局在的なスロー地震の活動域は基盤の顕著な凸凹と必ずしも対応しておらず、基盤形状以外の要因が存在すること」がわかった、という内容です(模式図):

アリゲーターとクロコダイル

 
アリゲーターとクロコダイルの違いがよくわかる写真です。Wikipedia によると、アリゲーターは「鼻面は、やや丸みを帯びている(U字型)」「口を閉じた際には、下顎の歯は外からは見えない」、クロコダイルは「鼻面は、やや尖っている(V字型)」「口を閉じた際に下顎の前から4番目の歯が外から見える」:
 
 

火星のサンゴ (補足)

 
8月5日付「火星のサンゴ」の補足です。
 
「サンゴ」の周囲の状況がわかる画像はこちら
 
NASA/JPL は「サンゴ」の成因について以下のように説明しています:
 
水が溶解した鉱物を岩の割れ目に運び込み、後に乾燥して硬化した鉱物を残しました。何億年にもわたる風による砂の吹き付けによって周囲の岩石が削られ、独特の形状が生まれました。 
 
岩の中にサンゴのような形の割れ目ができることがあるのでしょうか。不思議です。 
 
 

2025年8月9日土曜日

ナマズと世直し

 
「このトピックから学んだ最も興味深い新事実:日本の神話に登場するナマズは、その暴れ回る動きが地震を引き起こすとして知られていますが、19世紀に起きた地震後に実施された公共投資が富の再分配を促したことから、『世直し』と社会正義の神としても崇められていました」
 

Coolest new fact I learned from this rabbithole: the Japanese mythological catfish whose thrashing causes earthquakes was also recognized as a god of "world rectification" and social justice because public investment following 19th-century quakes redistributed wealth en.wikipedia.org/wiki/Namazu

[image or embed]

— SK Winnicki, PhD 🏳️‍⚧️ (@skwinnicki.bsky.social) 2025年8月8日 3:02
 

九重連山で有感地震4回 (続報)

 
8月8日付「九重連山で有感地震4回」の続報です。
 
8月7日分の暫定値(速報値より精度が高い)が発表されました:
 
気象庁の震源リストによると、九重山付近では、8月7日、上記有感地震4回を含めて 144回の地震が発生しています。8月5日は 2回、6日も 2回であったので、急増と言えます。8月8日分の震源リストはまだ発表されていませんが、「震央分布」を見るとまだ多い状態が続いています。9日には減っているようです。
 
 
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ラベル船長 死去

 
アポロ13号の船長だったジム・ラヴェル氏が8月7日に亡くなりました。97歳でした。同氏は、ジェミニ7号、ジェミニ12号、アポロ8号、アポロ13号に搭乗して4回の宇宙飛行を行いました。アポロ8号では月の周りを10周、アポロ13号では大きな爆発事故に遭いながらも月を1周したのち、奇跡的に地球に生還しました:
 
アポロ8号の飛行では、ちょうどクリスマス・イブにあたっていたため、月の周回軌道上からラベル氏を含む3人の宇宙飛行士が交代で旧約聖書・創世記の天地創造のくだりを朗読したことが有名です:



2025年8月8日金曜日

九重連山で有感地震4回

 
8月7日、気象庁の常時観測火山である九重山(地図)付近で有感地震が4回発生しました(震央地名は「大分県西部」)。速報値は以下のとおりです:
  • 08:47 M4.8 ごく浅い 最大震度 3 (正断層型?)
  • 08:56 M2.9 10km 最大震度 2 (横ずれ断層型)
  • 09:06 M2.9 10km 最大震度 1 (?)
  • 13:39 M3.2 ごく浅い 最大震度 2 (正断層型?)
 
震央の座標はいずれも北緯33.1度、東経131.2度(震央地図)です。 
 
 
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2025年8月6日水曜日

盲目の13歳のピアニスト

 
「盲目の13歳のピアニスト、ルーシー・イリングワースの情感豊かで喜びに満ちたショパンの曲の演奏に、音楽の専門家たちは言葉を失った。」 曲は「夜想曲第1番 変ロ短調 op.9-1」です。
 
 

カムチャツカ半島 M8.8:津波

 
カムチャツカ半島を襲った津波の動画です。添付されている解説情報によると、撮影場所は半島南部の Vestnik 湾(地図)で、写っているのは津波の第2波。撮影者は、海面から 20m の高さの丘の上に飼い犬と共にいたのですが、それでも津波が近くまで迫ってきました。事後に確認したところ、津波の遡上高は 18m であったとのことです: 
 

NEW: Extraordinary footage has emerged of the huge tsunami that hit Russia’s remote Kamchatka peninsula after the 8.8 magnitude earthquake on July 30th. (🎥 Doni Nikz)

[image or embed]

— News Eye (@newseye.bsky.social) 2025年8月4日 7:43
 
 
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水面にネッシーの頭部? — ネス湖

 
ネス湖の湖畔を散策していた女性が 7月16日に撮影した動画が話題になっています。ネッシーが水面から頭だけを出して移動しているようにも見える映像です。「アザラシなのか、木なのか、あるいは水面から出ている怪物の頭なのか」: 
 
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カムチャツカ半島 M8.8:半島が2メートル移動

 
『プラウダ』の英語版の記事です。「ロシア科学アカデミー統合地球物理学局連邦研究センターの現地科学者によると、7月30日に発生したマグニチュード 8.8 の大地震の後、ロシアのカムチャッカ半島南部は南東方向に約2メートル移動した」、「高さ 6メートルに達する津波が 4回発生し、数十回もの余震が発生した」、「カムチャツカ半島における地震時の地盤変動は、規模において(日本の東北地方太平洋沖地震と)同程度と考えられているが、これまでのところ死傷者や被害は最小限にとどまっている」: 
 
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カムチャツカ半島 M8.8:7つの火山が連鎖噴火

 
「ロシア科学アカデミー極東支部火山地震研究所によると、先週ロシアのカムチャッカ半島沖で発生したマグニチュード 8.8 の大地震は、この地域の 7つの火山の活動を誘発した」、「ロシア科学アカデミーによると、この地域で 7つの火山が同時に噴火したのは約300年ぶりのことだ。同研究所のアレクセイ・オゼロフ所長は、この状況を『火山噴火の連鎖(パレード)と言える極めて稀な現象』と表現した」:
 
記事には、既報の 2つの火山(クリュチェフスコイ火山とクラシェニンニコフ山)以外の火山名は書かれていません。 
 
 
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噴火止まる — アイスランド

 
7月20日付「噴火始まる — アイスランド (続報)」の続報です。
 
レイキャネス半島で 7月16日に始まった亀裂噴火が終息しました。以下はアイスランド気象局の8月5日付発表からの抜粋です ——
 
スンドヌークル火口列(Sundhnúkur crater row)における 9回目の噴火が終息しました。 
 
昨日(8月4日)、火口内の活動は完全に停止し、地震の揺れも弱まりました。夜間にはわずかな活動が見られましたが、本日は活動は確認されておらず、噴火は終息したとみられています。

衛星および GNSS観測によると、地面の隆起が再び始まり、約2~3cm 隆起しました。これは、スヴァルツェンギ(Svartsengi)の地下にマグマが依然として流入していることを裏付けており、隆起が続けば、新たなマグマの貫入や将来の噴火につながる可能性があります。
 
 

2025年8月5日火曜日

火星のサンゴ

 
NASAの火星探査車・キュリオシティが 7月24日に撮影したサンゴのような形をした岩石:
 
キュリオシティは 2012年8月に火星に着陸して以来、約13年にわたって調査を続けています。 
 
 

小惑星 2025 PU が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 PU〟が 8月3日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 8月4日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 PU (2025年8月4日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)8月3日 04:51
 (地球)8月3日 06:42
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.94 LD
(地球)0.14 LD
推定直径
2 ~ 5 m
対地球相対速度
10.5 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期666 日 ≅ 1.82 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2025年8月4日月曜日

草津白根山(湯釜付近)の噴火警戒レベルを引き上げ

 
8月4日05時50分、草津白根山(湯釜付近)(地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き上げられました。
 
「白根山(湯釜付近)では、昨日(3日)15時頃から湯釜付近を震源とする火山性地震が増加しています。火山性地震は、本日(4日)5時までの前24時間で40回発生しました(速報値)」、「傾斜計による観測では、2024年6月頃から湯釜付近の地下浅部の膨張を示すと考えられる緩やかな地殻変動が認められています」:
 

2025年8月3日日曜日

カムチャツカ半島 M8.8:2つ目の火山が噴火

 
7月30日に M8.8 の地震が発生したカムチャツカ半島では、同日、クリュチェフスカヤ山(地図)が噴火し、大地震との関連が指摘されていましたが、8月3日、クラシェニンニコフ山(地図)が約600年ぶりに噴火しました。やはり大地震との関連が指摘されています:
 
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小惑星 2025 PC が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 PC〟が 7月31日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 8月1日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 PC (2025年8月1日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)7月31日 20:03
 (地球)7月31日 22:18
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.79 LD
(地球)0.29 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
9.5 km/s ≅ 3万4000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2032年7月3日ごろ
公転周期395 日 ≅ 1.08 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年8月2日土曜日

カムチャツカ半島 M8.8:震源近くに原潜基地 (続報)

 
 
ロシア極東の原子力潜水艦基地は同国太平洋沿岸を襲った津波によって被害を受けた模様です。
 
「(衛星画像によると)基地の桟橋の一部が本来の位置から曲がっている様子が確認できる。津波の衝撃で係留装置から外れた可能性が高い」、「潜水艦が係留されていた様子は見られず、専門家は構造物への被害だけで軍事的な影響は小さいと述べている」、「桟橋に停泊していたのは潜水艦ではなく水上艦だったようだ」、「潜水艦隊に損傷の兆候は見られない」:
 
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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-176)

 
米国イエローストーン国立公園の 7月の状況です。
 
7月にはスティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。2025年にはこれまでに2回の噴出が発生しています。2018年に始まった頻繁な噴出活動は終息に向かっているとみられています。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月3日 72
2 4月14日 70
 
  
7月の地震活動は通常のレベルでした。52件の地震が観測され、最大は 7月30日に発生した M2.8 でした。群発地震の発生はありませんでした。
 
イエローストーン・カルデラでは、毎年夏季に見られる沈下の停滞(またはわずかな隆起)が観測されています。これは、雪解け水や地下水の季節変化によって引き起こされるものです。5月下旬以降、カルデラは約 1cm 隆起しています。
 
ビスケット盆地(地図)のブラック・ダイヤモンド・プール(昨夏の熱水爆発の現場)では 7月3日と 7月14日に小規模な噴出が発生しました。 
 
 
 

2025年8月1日金曜日

第3の恒星間飛翔体が太陽系に進入 (続報-3)

 
 
ハーバード大学の理論物理学者で宇宙物理学と宇宙論を専門とするアヴィ・ローブ(Avi Loeb)博士が、自身が筆頭著者として発表した論文について解説している記事です: 
 
 
 
以下は記事の概略です ——
 
この新たな恒星間侵入天体の軌道は、いくつかの特異な特徴を示している。
 
3I/ATLAS の軌道面は、地球の軌道面(いわゆる黄道面)から5度以内にある。あらゆるランダムな方向からこの一致が見られる確率は 0.2% である。
 
3I/ATLAS は、金星(0.65au、1au は地球と太陽の距離)、火星(0.19au)、木星(0.36au)に異常に接近するようになっている。
 
3I/ATLAS は、地球に対して太陽の反対側で近日点を通過する。これは、天体が最も明るいとき、および(太陽によって)隠れた場所からなんらかの機器を地球に送るとき、地球上の望遠鏡による詳細な観測を回避するための意図的なものである可能性がある。
 
近日点速度68km/秒での逆行軌道は、地球が太陽の周りを秒速30kmで周回する方向と逆方向であり、地球と 3I/ATLAS の速度差は秒速98kmになる。したがって、地球人が化学燃料ロケットに乗って 3I/ATLAS に最接近着陸することは現実的ではない。なぜなら、現在利用可能な最先端ロケットでさえ、その速度の3分の1程度にしか達しないからである。
 
3I/ATLAS が太陽系からの脱出を達成するために加速する場合と、高速から減速して太陽に束縛されたまま地球のような惑星に接近する場合の両方で、最適な地点は近日点である(オーベルト効果)。 3I/ATLAS にとってこの最適な地点は、太陽によって地球人の視界から隠されている。
 
3I/ATLAS は、明るい天の川銀河中心の方向から飛来した。背景の星々が密集していたため、2025年7月以前は検出が困難であった。もし天文学者が 3I/ATLAS を 1年以上早く検出していたなら、その進路上で 3I/ATLAS に接近したり迎撃したりできる宇宙船を打ち上げる機会があった。しかし、今となっては、化学燃料ロケットではそのような接近・迎撃は不可能である。
 
3I/ATLAS から金星、火星、または木星に向けて機器を打ち出すために必要な速度は毎秒 5km 未満であり、大陸間弾道ミサイルでも達成可能である。
 
3I/ATLAS の軌道が黄道面とほぼ一致することは、宇宙船が比較的安全に地球にアクセスできるため、地球外知的生命体に様々な利点をもたらす。地球の観測者にとって近日点における 3I/ATLAS が太陽に隠されることは、宇宙船が秘密裏に加速や減速を実行することを可能にする。これは、星間宇宙船が減速して太陽系にとどまるための最適な戦略である。最適な地球への到着は、2025年11月下旬または12月上旬となる。

論文は、3I/ATLAS が技術的人工物であるという、注目すべき、しかし検証可能な仮説に基づいている。私と共著者 2名は必ずしもこの仮説を支持しているわけではない。
 
もしこの人工物であるとする仮説が正しいとすれば、2つの可能性が考えられる。1つは、3I/ATLAS の意図が全く善意によるものである場合、もう1つは悪意によるものである場合である。前者の場合、人類は何もする必要はなく、この恒星間メッセンジャーの到来を両手を広げて待つだけだ。深刻な懸念を抱くのは後者である。
 
—— 
 
 
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2025年7月31日木曜日

大雪山で地震増加

 
7月30日、気象庁の常時観測火山・大雪山(地図)で地震が増加し、14回観測されました。大雪山では時々地震が一時的に増加することがあるのですが、1日の地震回数が10回を超えたのは、2022年7月13日に27回を記録して以来です:

カムチャツカ半島 M8.8:震源近くに原潜基地

 
「震源地に極めて近いロシアの主要原子力潜水艦基地の状況について、深刻な疑問が生じている」、「軍事アナリストや国際監視団は、これらの厳重警備の海軍施設への影響の可能性について警鐘を鳴らしている」、「軍事アナリストは現在、限られた衛星画像と、相反する情報を精査し、地震発生時に(基地のある)アバチャ湾にどのような潜水艦がいたかを特定しようとしている。しかし、この地域は曇り空のため、分析は困難を極めている」:
 
 

2025年7月30日水曜日

港にイルカ 4頭が入り込む — 沖縄県竹富町

 
7月27日、沖縄県竹富町の西表島にある大原港(地図)で、4頭のイルカが泳いでいるのが見つかりました。マイルカの仲間とみられています。
 
「通常、外洋で群れで暮らしているため、西表島の港で確認されるのは珍しく、何らかの原因ではぐれた可能性がある」、「港に入ってくるのは珍しい」、「何十年も大原で暮らしていますが、初めて見ました」: 
 

マッコウクジラ 4頭が座礁 — 千葉県館山市

 
7月29日夕方、千葉県館山市の平砂浦海岸(地図)で、4頭のマッコウクジラが座礁しているのが見つかりました。体長 7~8m ほどで生きていました。
 
以下は『朝日新聞』と『毎日新聞』の記事ですが、両紙とも翌30日に発生したカムチャツカ半島沖 M8.8 の地震との関連について言及しています。
 
「この付近で4頭もの座礁は初のケースだろう」「地震の前に海底でいつもと違う音が聞こえるといった状況があったとしたら、どのような影響があるかはわからない」(国立科学博物館)、「クジラが打ち上げられたことと津波との因果関係は『分からない』」(県安房土木事務所)、「迷いやすい海底地形や、海中に音波を出す船舶のソナーの影響などが指摘される」: 
 

小惑星 2025 OL5 が地球と月に接近・通過

 
7月29日から 30日にかけて、小惑星〝2025 OL5〟が地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL によるデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 OL5 (2025年7月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)7月29日 20:16
 (月)7月30日 00:13
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.34 LD
(月)1.14 LD
推定直径
7 ~ 15 m
対地球相対速度
16.6 km/s ≅ 6万 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2031年2月16日ごろ
公転周期498 日 ≅ 1.36 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

青ヶ島で火山性地震

 
【8月1日追記: 7月29日の2回の地震記録はその後の精査で取り消されたようです。】 
 
7月29日、八丈島の南約 60km にある青ヶ島(地図画像)で火山性地震が 2回観測されました(日別地震回数表)。2023年9月29日に 1回発生して以来、1年10ヶ月ぶりの発生です(グラフ)。 
 
 

2025年7月29日火曜日

富士山で深部低周波地震

 
富士山では 7月27日に 2回、28日に 3回の深部低周波地震が観測されました:
 
気象庁「富士山の火山観測データ」より

 
富士山の深部低周波地震は、気象庁は次のように説明しています —「相が不明瞭で、周期の長い地震波を伴う、深さ10km~20kmあたりで発生する地震。地下深部のマグマと関連していると考えられている。 」 

 

イエローストーンから動物たちが逃げ出している?

 
 
 
イエローストーン火山観測所(YVO)が 7月28日にウェブサイトに掲載した記事です:
 
以下は記事からの抜粋です。Google翻訳の結果を一部手直ししています —— 
 
インターネットでは、動物たちがイエローストーン国立公園から逃げ出しているという主張が飛び交い、クマやヘラジカなどの動物たちは、イエローストーンの火山システムについて人間には分からない何かを知っているのではないかという主張が飛び交っています。

全くのデタラメです(Hogwash)。
 
このデタラメは、2025年7月10日にソーシャルメディアの投稿で「数百頭」のピューマがイエローストーン国立公園から南へ向かっていると示唆されたことから始まったようです。公園全体でピューマはわずか40頭ほどしかいないという事実は無視されています。動画には、ピューマが雪の舗装道路を歩いている様子が映っていましたが、7月のイエローストーンの姿とは明らかに異なります。

数日後、同じアカウントがクマが数台の車の横を歩く動画をシェアしたことで、噂は一気に広まりました。その動画の主張は、再びイエローストーン国立公園を去ろうとしているというものでした。クマたちはひどく太っており、野生のクマとは似ても似つかない行動をしており、風景や植生はイエローストーン国立公園とは全く異なっていました。インターネットの探偵たちは最終的に、動画の撮影場所をサウスダコタ州のドライブスルー野生動物公園であると突き止めました。

しかし、こうした矛盾は問題にはなりませんでした。元の投稿は何百万人もの人々に閲覧され、その主張は拡散し、他の多くのプラットフォームで繰り返し、修正され、ますます空想的で不吉なものになっていきました。ある投稿では、ヌーの群れがアフリカの川を渡る様子が映っていました。この投稿が皮肉を込めていたのかどうかは定かではありません。すぐに大手メディアもこの「話」を取り上げ、イエローストーン国立公園の職員やYVOコンソーシアムの科学者たちは、噂に反論するためにインタビューに応じなければなりませんでした。
 
動物たちがイエローストーンから逃げているという神話は、今に始まったものではありません。このような噂は 1年か2年に1度ほど持ち上がり、2025年のようにとんでもない規模にまで膨れ上がることもあります。

2014年、イエローストーン国立公園の非営利団体の職員が、道路を走る数頭のバイソンを撮影し、インターネットに投稿しました。その職員は、イエローストーン国立公園ではバイソンがいつも走り回っているので、面白い動画で全く異常ではないと考えていました。しかし、この動画は独り歩きし、バイソンが公園から逃げていると主張する人々によって再投稿されました。しかし、実際にはバイソンは公園の奥地に向かって走っていたのです。
 
2014年の動画が撮影されてから2週間以上経った後、ノリス間欠泉盆地付近でマグニチュード4.8の地震が発生しました。これは、この地域で1975年以来最大の地震でした。この地震をきっかけに、動物が逃げ出しているという主張がさらに増加し、一部の人が「バイソンが走る動画は地震後に撮影されたもので、火山噴火が迫っているためだ」と指摘するようになりました。この憶測はあまりにも広まったため、イエローストーン国立公園は「噂の拡散防止」動画を公開し、実際は動物が公園から逃げ出しているわけではないと説明しました。
 
2025年初頭、風刺的なコンテンツで知られるソーシャル・メディア・サイトが、イエローストーンにあるとされる道路に数十頭のクマが座り込み、公園の入り口を塞いでいると訴える加工写真を公開しました。中には、粗雑に描かれた看板を持っているクマもいました。ほとんどの人はジョークを理解しましたが、誤解を招くようなリポストが行われたことで、動物たちは私たちには分からない何かを知っているのではないかと懸念する人もいました。

イエローストーンは、その素晴らしい自然史と環境によって、私たちの想像力を掻き立てます。アメリカ最初の国立公園でなければ、ほかのどこで、巨大な火山噴火によって形作られた景色と、アメリカを象徴する野生動物たちを目にすることができるでしょうか?

だからこそ、この素晴らしい景観に、時に素晴らしい物語が付随するのも不思議ではないのかもしれません。しかし、もし今度動物たちがイエローストーンから大挙して逃げ出しているという話を耳にしたら、少しは懐疑的になるべきでしょう。少なくとも、看板を持ったクマたちがもっと読みやすい文字を覚えるまでは。
 
—— 
 
 

2025年7月28日月曜日

「福井で大地震起きる不安もなくはない」

 
前気象庁長官の発言です。能登半島地震の活動域が広がっていることに関連して「活動域の先端は不安定な状態。南西側に広がれば、福井で大きな地震が起きる不安もなくはない」:

2025年7月27日日曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-354)

 
八ヶ岳南麓天文台地図)の 串田嘉男 氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 7月26日13時00分付けで「続報 No.422」(PDF形式)を出しています —— 推定時期、推定領域、推定規模に変更はありません。
 
 
現況
 
CH20観測装置とCH26観測装置に顕著特異変動とPBF特異変動が継続して出現。
 
 
考察
CH20とCH26の顕著特異変動の極大認識に変更なし → 9月1日±2日に対応地震発生の可能性が示唆される状況に変更なし。
  • CH20: 初現4月26.5日、極大6月8.2日 → 8月30日±3日
  • CH26: 初現3月21.0日、極大5月18.2日 → 9月03日±3日
    (経験則 [初現〜地震発生] : [極大〜地震発生] = 20:13 で算出)
9月1日±2日に対応地震発生となる場合は、CH20観測装置とCH26観測装置の変動が8月5日±3日ごろに終息する可能性が計算される。
 
 
トカラ列島近海の群発地震について
 
「トカラ列島近海群発地震活動は過去には検知されておりませんでしたが今回は過去とは比較にならないほど顕著な活動のためか、八ヶ岳のCH15・CH04を中心に特異変動で良好に検知され、日々、観測情報で状況を配信し続けてきました。変動ピークと活動ピークは7~10日で相関有。」
 
「今回の群発は高知観測点・秋田観測点には検知されず、八ヶ岳のみに検知されました。特異変動の震央からの距離が関係している可能性有。また図4のとおり、7/1から変動検知観測装置がCH15からCH04に移行しましたが、Tmap=7日となる7/8から図6のとおり、群発地震の各地震の震源深さが一気に浅く変化しました。非常に興味深い観測データが得られています。」 
 
 
[注]「特異変動」については『 FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料 』(PDF形式)の 9ページを参照してください。


推定日 9月1日±2日
今後の観測で修正の可能性
推定震央領域

更新情報「 続報 No.422 」所載の図3参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
推定規模 単発ではM8.0±0.3、複合ではM7.3+M7.4 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2025年7月26日土曜日

山口県萩市の群発地震 その後

 
7月2日付「山口県萩市の群発地震 途絶える」の続報です。
 
今年2月ごろから山口県萩市の山間部で続いていた微小な地震の発生は、1日 100回前後の発生が観測されることもありましたが、最近は発生頻度が低下し、全く発生しない日が増えています。
 
通算の地震発生数は、7月中旬までの半年近くの間に、少なくとも 4000回以上に達したとのことです。また、複数の大学が地震計を設置して合同で研究を進めていくことになったとのことです。「政府の地震調査委員会がことし 5月に指摘した、水などの流体が上昇して地震活動が促進されている可能性なども含めて、地震のメカニズムについて詳しく調べていく」: 

上の記事中の動画では、地震の群れの位置が日毎に大きく移動している様子が見て取れます。 
 
以下は、気象庁の震源リストから「山口県北部」を震央とする地震の 6月末以降の発生数をグラフ化したものです。たまたまと思いますが、満月(7月11日)の前と新月(7月25日)の前に地震数が増えています: 
 

 

トカラ列島近海地震: 震源が時速 1~3km で移動

 
トカラ列島近海の群発地震では、震源域が速いときで時速 1〜3km ほどで移動、震源の深さは 15km よりも浅い場所に集中していて、マグマや熱水などの流体が関与している可能性があるとのことです。
 
「(1989年に噴火した手石海丘の地震活動と)震源域の移動速度が同じくらいだ。当時、マグマが関与したことが分かっているので、今回も火山性の流体が関与しているのではないか」(東京大学地震研究所教授):
 
 以前紹介した海洋研究開発機構(JAMSTEC)の研究者は、地下のマントルやマグマだまりの構造を検知する海底地震計の設置や音波探査の実施などの海底火山観測の強化を訴えています:
 
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小惑星 2025 OM2 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 OM2〟が 7月20日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 7月25日付のデータベース更新で明らかになりました。地球や月に対する相対速度が高速です。
 
2025 OM2 (2025年7月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)7月20日 01:28
 (地球)7月20日 03:41
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± 1 分
接近距離 (月)0.65 LD
(地球)0.23 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
20.1 km/s ≅ 7万2000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期646 日 ≅ 1.77 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年7月25日金曜日

海岸近くにクジラ — 富山県朝日町

 
7月21日、富山県朝日町のヒスイ海岸(地図)で、岸近くをクジラが泳いでいるのが目撃・撮影されました。体長 5〜6m。
 
「ヒゲクジラの一種とみられ、海岸近くに現れるのは珍しい」(富山市科学博物館):
 
 
 

双頭蓮が開花 — 長崎県諫早市

 
長崎県諫早市の唐比ハス園(地図)で、1本の茎に2輪の花がつく双頭蓮が開花しています。同園で双頭蓮が咲くのは5年ぶりですが、今年はすでに6本も見つかっているとのこと。
 
「現在は1本が開花していて、2本がつぼみでこの週末にも咲きそうだということです」、「突然変異とされる双頭蓮は、50年から100年に一度しか発見されないとも言われています」:
 
7月25日11時17分、「長崎県南西部」を震源とする M4.7、深さ 10km、最大震度 4 の地震が発生しました(以上は気象庁の速報値; 防災科学技術研究所は M4.6、深さ 5km、北緯32.8°、東経130.1° としています、震央地図)。この地震の震央は双頭蓮が6本も見つかった唐比ハス園に極めて近く、約3.5km しか離れていません。(右図は防災科学技術研究所 AQUAシステム メカニズム解カタログより)
 
 
 

トカラ列島近海地震: 地殻変動続く

 
トカラ列島近海を震源とする群発地震は、7月17日以降は震度4以上が観測されず、終息の兆しが現れているようにも見えますが、地殻変動は依然として観測されているようです。以下は国土地理院が7月24日に発表した資料とそれを伝える『南日本新聞』の記事です。
 
「7月22日までのデータを解析した結果、震源域に近い電子基準点『宝島』で7月4日以降、北東方向に約1cmの地殻変動が観測されています」、「6月21日から7月2日までが東北東方向に1.8センチ、2日のマグニチュード5.6の地震発生前後には南方向に4.2センチだった」、「国土地理院は今回の変動は1回目と向きが似ていると説明」:
 
 
 
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阿蘇山の噴火警戒レベル引き下げ

 
7月4日付「阿蘇山の噴火警戒レベル引き上げ」の続報です。
 
7月25日11時00分、阿蘇山(地図)の噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」に引き下げられました。同山では 7月4日に噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引上げられていました。
 
「火山性微動の振幅が7月4日から増大し大きな状態となりましたが、7日以降は小さな状態で経過しています」、「火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、7月以降、(中略)少ない状態で経過しています」: 
 
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