2025年12月7日日曜日

アラスカで M7.0

 
12月7日05時42分(日本時間)ごろ、米国アラスカ州南東部、カナダのユーコン・テリトリーとの境界付近で M7.0、震源の深さ 10km の地震がありました(震央地図)。震央近傍では日本の震度階で震度5強から6弱程度の揺れがあったと見られていますが、人口希薄な地域であるためか、今のところ人的被害などの報道はみられません。(図は USGS の資料より)
 
以下は、米国地質調査所(USGS)による "Tectonic Summary" からの抜粋です(DeepLによる翻訳結果を部分的に修正) ——

アラスカ州ヤクタット(Yakutat)半島付近、かつ米国とカナダの国境付近で発生した. M7.0 の地震は、太平洋プレートと北米プレートの境界付近における斜めすべりによって発生した。この地震のメカニズムは、フェアウェザー(Fairweather)断層付近における逆断層運動と右横ずれ運動の組み合わせと整合的である。フェアウェザー断層は当該地域における主要なプレート境界断層であり、カナダ西海岸沖の大部分に沿って延びるクイーン・シャーロット(Queen Charlotte)断層の北部に位置する。アラスカ中南部では、フェアウェザー断層、クイーン・シャーロット断層は、複雑な構造と地震活動を示すヤクタット(Yakutat)ブロックと呼ばれる地域において、アラスカ・アリューシャン列島沈み込み帯へと移行する。この地域の地震は、複雑な構造的相互作用を示す多様な断層様式と深度を呈する。

——

2025年12月6日土曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-357)

 
八ヶ岳南麓天文台地図)の 串田嘉男 氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について  12月5日17時00分付けで「続報 No.426」(PDF形式)を出しています ——
 
 PBF特異静穏化認識
対応地震 2026年 2/3±5 発生の可能性 
 
現況/考察
  • 初現(PBF特異)を 2025年2月26日、極大(顕著特異変動)を 2025年6月26.5日として経験則[初現〜地震発生]:[極大〜地震発生]= 20:13 を適用すると、2026年2月5日±5日(a)を得る。

  • 継続していた CH26観測装置と CH20観測装置の PBF特異が 12月4日午前5時以降、出現していない。PBF特異が静穏化した可能性が濃厚。12月5日に静穏化したとして経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1 を適用すると、地震発生日として 2026年1月30日(b)を得る。

  • (a)と(b)を勘案して、№1778前兆群に対応する地震の発生は 2026年2月3日±5日である可能性が示唆される。

  • CH20観測装置の基線に段差的変動が見える。12月9日±2日にこの変動も消えれば、2月5日±3日発生の可能性もある。

  • 直前変動が観測されれば、より正確な発生日を推定可能と考える。続報予定。

 [注]「特異変動」については『 FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料』(PDF形式)の 9ページを参照してください。 
 
 
推定日
 2026年2月3日±5日 または 2月5日±3日の可能性
今後の観測で修正の可能性
推定時間帯 09時 ±2時間 または 18時 ±3時間
(BT変動出現終息時間帯から推定、参照 23ページ)
推定震央領域

更新情報「 続報 No.426 」所載の図3参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い 
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
単発の場合=M8.0±0.3
複合の場合=M7.4±0.3+M7.3±0.3 など
推定地震種 震源が浅い日本列島陸域の地殻内地震


このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
関連記事

2025年12月4日木曜日

新たな宏観異常現象掲示板


期待していいのでしょうか。
 
「投稿が増えてきた場合には、皆さまから寄せられた内容をまとめ、実際の地震発生と照らし合わせてみるといった取り組みも検討しています。あくまで参考的な試みではありますが、記録が重なることで見えてくるものもあるかもしれません」:
 
これまでもこの類の掲示板はありましたが、残念ながら有意義な情報が集まることはなかったように思います。
 
高知県庁の危機管理部南海トラフ地震対策課が行なっている宏観異常現象の情報を収集する活動も、昨年3月を最後に開店休業状態になっています。担当者の異動か退職があったのかもしれません:

能登半島地震: 深部流体の起源と先行変動


富山大学や金沢大学などの研究チームの発表です。能登半島北東部の温泉・深層地下水の定期観測によって、能登半島地震の発生に関与したされる深部流体の起源と地震に先行して現れた変動を明らかにした、との内容です。
 
「能登半島直下まで上昇したマントル物質は、(中略)直径約 1km のマグマを供給し、これが冷却・固化する過程でマントル起源ヘリウムを含む水・流体を放出し、蓄積された深部流体が群発地震を駆動した」、「ヘリウム同位体比の低下から計算した体積ひずみは令和6年能登半島地震に先立ち増加しており、地震の前兆現象と言えるかもしれません」:
 
関連記事

2025年12月3日水曜日

噴火迫る? カンピ・フレグレイ超巨大火山 — イタリア


The volcano near Naples is shaking the ground in a way that scientists say it hasn't for centuries, posing risks for hundreds of thousands of people living in the 8-mile-wide crater left by past eruptions. n.pr/44w8Kox

[image or embed]

— NPR (@npr.org) 2025年11月25日 19:24

イタリアのナポリ近郊にあるカンピ・フレグレイ火山(地図)の現状を伝える非常に長い記事です。多数の写真と共に、2010年以降の地震数を示すグラフが掲載されていますので、グラフだけでもご覧ください。その急増ぶりに驚かれると思います:
 
以下は記事からの抜粋です —— 
 
「カンピ・フレグレイでは年間を通して地震の発生頻度が増加している。大半は低マグニチュードだが … マグニチュードも次第に大きくなり始めている」
 
「先史時代の噴火は太陽を遮り、夏を冬に変え、ヨーロッパとロシアを厚い火山灰で覆った。今、ナポリ近郊にあるこの巨大な火山が再び活動を開始し、科学者によると何世紀にもわたって見られなかったような揺れを地面に与えている」
 
「最近発生した 2つの地震は、これまで観測された中で最強のものだ」
 
「この地域で最も有名な火山、ヴェスヴィオ山はナポリの東に聳えている。その火砕流は古代ローマの都市ポンペイの時を止めた。1834年の噴火を目撃したハンス・クリスチャン・アンデルセンは溶岩を『巨大な、落下した星々』と表現した」
 
「1万5000年前の最後の大噴火の前には、科学者によると地面は約25メートル隆起していた。現在、地面は再び着実に隆起しており、2005年以降は 4.6フィート(約1.3メートル)上昇し、その速度は加速している」
 
「現時点ではデータが示すのは、これらの地震はマグマの上昇というより、ガスが過熱した水を地中から押し上げる結果である可能性が高いという。科学者たちはこれが必ずしも噴火が差し迫っていることを意味しないことを願っている。しかし確かなことはわからない」
 
—— 
 

関連記事

富士山麓で有感地震

 
12月2日付「富士山で地震増加」の続報になります。
 
12月2日23時44分、富士山の麓で有感地震が発生しました(震央地名 静岡県東部、震央地図)。速報値は M2.4、震源の深さ 10km、最大震度 3。 
 
11月30日以降、富士山ではふだんより地震の多い状態が続いています:

気象庁「富士山の火山観測データ」より
 
 

小惑星 2025 WK16 が月と地球に接近・通過

 
11月29日、小惑星〝2025 WK16〟が月と地球の近くを通過して行きました。非常に高速な小惑星です。
 
2025 WK16 (2025年12月2日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月29日 00:55
 (地球)11月29日 01:26
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.72 LD
(地球)0.53 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
21.0 km/s ≅ 7万5000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2080年5月24日ごろ
公転周期1202 日 ≅ 3.29 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年12月2日火曜日

富士山で地震増加

 
富士山(地図)では 11月30日から 12月1日にかけて地震が増加しました。30日は 10回、1日は 5回の地震が観測されています(いずれも速報値)。1日あたりの地震数(高周波)が 5回以上になったのは、2021年1月1日以降では初めてです。
 
気象庁「富士山の火山観測データ」より

 
 

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-180)

 
米国イエローストーン国立公園の 11月の状況です。
 
11月にはスティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。2025年にはこれまでに 2回の噴出が発生していますが、近い将来に次の大規模な噴出が発生する可能性は低く、2018年に始まった頻繁な活動期は終了したとみられています。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月3日 72
2 4月14日 70
 
  
11月の地震活動は通常レベルをわずかに上回りました。251回の地震が観測され、最大は 11月9日に発生した M3.2 でした。3つの群発地震がありました。
 
イエローストーン・カルデラでは、過去 1か月間の正味の地盤変動がごくわずかでした。ノリス間欠泉盆地周辺でも 9月中旬以降、正味の地盤変動は確認されていません。
 
 
 

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
11月27日から 30日にかけて 2つの小惑星が月と地球の近くを通り過ぎていきました。このうち〝2025 WE14〟は非常に高速でした。
 
2025 WV13 (2025年11月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月27日 21:22
 (地球)11月28日 08:30
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.361 LD
(地球)0.064 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
10.6 km/s ≅ 3万8000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1457 日 ≅ 3.99 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 WE14 (2025年12月1日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)11月30日 03:44
 (月)11月30日 05:05
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.073 LD
(月)0.890 LD
推定直径
3 ~ 8 m
対地球相対速度
20.8 km/s ≅ 7万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1008 日 ≅ 2.76 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年12月1日月曜日

小惑星 2025 WQ10 が月と地球に接近・通過

 
11月26日から 27日にかけて、小惑星〝2025 WQ10〟が月と地球の近くを通過して行きました。
 
2025 WQ10 (2025年11月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月26日 21:45
 (地球)11月27日 02:50
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.44 LD
(地球)0.86 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
9.5 km/s ≅ 3万4000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2031年11月28日ごろ
公転周期442 日 ≅ 1.21 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

まもなく新星爆発 — かんむり座T星 (続報)

 
24年4月12日付「まもなく新星爆発 — かんむり座T星」の続報です。
 
かんむり座 T星(T Corona Borealis、T CrB)の明るさの変化を毎日伝えて来た spaceweather.com が、11月30日付で "Note to readers"(読者の皆様へ)と題して次のように書いています:
 
回帰新星(反復新星) T CrB は爆発していません。NASAが「間近に迫った」爆発の可能性を世間に知らしめて以降、この新星は 2年間にわたり安定して静穏な状態を続けています。北半球の冬が近づくにつれ、この新星が位置する「かんむり座」は見えにくくなっています。12月1日より毎日の観測を一時的に中止し、再び観測が容易となる 2026年春に再開する予定です。
 
 
関連記事

磐梯山で火山性地震急増

 
磐梯山(地図)では、12月1日03時ごろから火山性地震が急増しています。現時点で 126回観測されており(最新の数値)、震源は山頂付近の深さ 2km 付近と推定されています。火山性微動は観測されておらず、地殻変動に特段の変化はみられないとのことです:
 
関連記事

2025年11月30日日曜日

小惑星エロスがアンドロメダ大星雲に接近

 
日本時間 12月1日早暁、地球近傍小惑星エロス(433 Eros)が、アンドロメダ大星雲(M31)の中心核から数度のところを通過します。日本では、アンドロメダ座が西の地平線に沈むころですので観望は無理ですが、Virtual Telescope Project がインターネットでライブ配信します。中継は、日本時間 12月1日午前5時00分に始まる予定ですが、現地の天候によっては中止となることもありえます。リンク先などの詳細は以下から:

小惑星 2025 WO8 が月と地球に接近・通過

 
11月29日から 30日にかけて、小惑星〝2025 WO8〟が月と地球の近くを通過して行きました。
 
2025 WO8 (2025年11月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月29日 17:48
 (地球)11月30日 03:15
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.93 LD
(地球)0.28 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
7.4 km/s ≅ 2万7000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2030年12月5日ごろ
公転周期684 日 ≅ 1.87 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年11月29日土曜日

大形の小惑星 2025 WM4 が月と地球に接近中

 
推定直径 13〜29m の小惑星〝2025 WM4〟が 11月30日から 12月1日にかけて月と地球の近くを通過します。
 
2025 WM4 (2025年11月28日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月30日 22:01
 (地球)12月01日 02:45
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± 2 分
接近距離 (月)0.28 LD
(地球)0.71 LD
推定直径
13 ~ 29 m
対地球相対速度
14.1 km/s ≅ 5万1000 km/h
初観測から地球接近まで5 日
次の地球接近
公転周期963 日 ≅ 2.64 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
11月23日と、11月25日から 26日にかけて、2つの小惑星が月と地球の近くを通り過ぎていたことが、NASA/JPL による 11月28日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 WB5 (2025年11月28日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月23日 09:00
 (地球)11月23日 18:57
接近日時 誤差
(月)± 12 分
(地球)± 10 分
接近距離 (月)0.79 LD
(地球)0.38 LD
推定直径
6 ~ 14 m
対地球相対速度
9.7 km/s ≅ 3万5000 km/h
初観測から地球接近まで−3 日
次の地球接近
公転周期566 日 ≅ 1.55 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2025 WR7 (2025年11月28日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月25日 16:16
 (地球)11月26日 11:02
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± 2 分
接近距離 (月)0.815 LD
(地球)0.094 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
5.6 km/s ≅ 2万 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2026年6月26日
公転周期463 日 ≅ 1.27 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年11月26日水曜日

神舟22号が宇宙ステーションに到着

 
11月16日付「高まる宇宙ゴミの脅威 — 神舟20号」の続報です。
 
日本時間11月25日16時50分、神舟21号の宇宙飛行士の帰還用宇宙船として急遽打ち上げられた神舟22号が宇宙ステーション「天宮」に無事ドッキングしました。神舟20号が宇宙ゴミの衝突によって地球帰還には耐えられない状態になったことから、20号の3人の宇宙飛行士は 21号で帰還。「天宮」に残った 21号の 3人の宇宙飛行士は 帰還用の宇宙船がない状態になっていました。
 
「11月5日、小型宇宙ゴミの衝突が疑われるため、神舟20号の帰還が延期されたことを受け、ミッション司令部は緊急時対応計画を迅速に発動しました。プロジェクトチーム全体が冷静かつ科学的に対応し、参加した研究・試験部隊が協力して困難を乗り越えました。 20日間で、リスク分析・評価、計画実証・意思決定、人員・物資動員、乗組員の移送・帰還、そして宇宙船の緊急打ち上げまでを着実かつ効率的に完了し、国際宇宙分野における緊急事態への効率的な対応の成功例を示しました」:
 
 
 
関連記事

小惑星 2025 WK3 が地球と月に接近中

 
今夕、小惑星〝2025 WK3〟が地球と月の近くを通過します。
 
2025 WK3 (2025年11月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)11月26日 17:55
 (月)11月26日 19:47
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.30 LD
(月)1.16 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
16.6 km/s ≅ 6万 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近
公転周期744 日 ≅ 2.04 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

小惑星 2025 WW3 が地球と月に接近・通過

 
11月26日朝、小惑星〝2025 WW3〟が地球と月の近くを通過しました。
 
2025 WW3 (2025年11月25日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)11月26日 06:59
 (月)11月26日 08:06
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.42 LD
(月)1.42 LD
推定直径
4 ~ 10 m
対地球相対速度
5.9 km/s ≅ 2万1000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2040年3月31日ごろ
公転周期515 日 ≅ 1.41 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年11月25日火曜日

ハイリ・グッビ山が大規模噴火 — エチオピア (続報-2)

 
 
ハイリ・グッビ山を管轄するフランス・トゥールーズの VAAC(航空路火山灰情報センター)の予報によると、日本時間 25日23時ごろには火山灰が九州付近に到達するようです。高度があるので地上には影響しないと思われますが:
 
TOKYO VAAC の日本時間 25日18時付の予報では、26日11時30分時点でも火山灰は中国上空に滞留するようです:
 

ハイリ・グッビ山が大規模噴火 — エチオピア (続報)

 
 
エチオピアのハイリ・グッビ山(地図)から噴出した大量の火山灰が 24日夜にインドに到達し、北西部の一部に異常な煙霧をもたらし、広範囲にわたる航空警報が発令されました。航空便の欠航や航路変更などの混乱が起きています。
 
「火山灰は、午後6時30分ごろまでにラジャスタン州西部上空からインド領空に入り、その後、グジャラート州、デリー首都圏、ハリヤーナ州、パンジャブ州へと広がった。雲を追跡している気象機関によると、この雲は高度 2万5000フィートから 4万5000フィートの間を時速約 120~130キロメートルで移動している。火山灰は高度が十分高く、地表への大きな影響は避けられたものの、当局は 25日の日の出時には、粒子が早朝の太陽光を散乱させるため、異常な空の色になる可能性があると述べている」: 
 

小惑星 2025 WR1 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 WR1〟が 11月22日から 23日にかけて、月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 11月24日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 WR1 (2025年11月24日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月22日 20:52
 (地球)11月23日 06:06
接近日時 誤差
(月)± 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.22 LD
(地球)0.23 LD
推定直径
3 ~ 8 m
対地球相対速度
12.3 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期951 日 ≅ 2.61 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年11月24日月曜日

ハイリ・グッビ山が大規模噴火 — エチオピア

 
日本時間 11月23日17時30分ごろ、アフリカ大陸北東部エチオピアのアファール地溝帯にあるハイリ・グッビ山(地図)で大規模な爆発的噴火が発生しました。噴煙は紅海を越えてアラビア半島にも到達しています。同じ地溝帯にあるエルタ・アレ山は活発な火山活動で有名ですが、ハイリ・グッビ山には完新世の噴火の痕跡はありません:

Here's the GVP page of Hayli Gubbi in Ethiopia: volcano.si.edu/volcano.cfm?.... Plume from the eruption can be seen in this Aqua/MODIS image cross the Red Sea to the Arabian Peninsula. #eruption #volcano

[image or embed]

— Dr. Erik Klemetti Gonzalez (@erikklemetti.bsky.social) 2025年11月24日 3:26
 
 

小惑星 2025 WO1 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 WO1〟が 11月22日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 11月23日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 WO1 (2025年11月23日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)11月22日 16:04
 (地球)11月22日 21:32
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.77 LD
(地球)0.95 LD
推定直径
6 ~ 13 m
対地球相対速度
19.1 km/s ≅ 6万9000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期1017 日 ≅ 2.78 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年11月23日日曜日

深部流体

 
能登半島地震やトカラ列島の群発地震など、地震の原因として「地下の流体」の影響ということをよく耳にします。以下は『日経サイエンス』の記事です。
 
「日本列島の地下深く沈み込んでいる太平洋プレートとフィリピン海プレートから上昇してくる水」、「深部流体はいわば地下から降る雨。大雨で河川が氾濫することがあるが,地下から降る雨も時に洪水のように地表近くまで上昇してくる」:

サントリーニ島近海群発地震の原因

 
3月2日付「サントリーニ島近海群発地震、活動低下」の続報になります。
 
ロンドン大学などの研究チームが科学誌『Science』に発表した研究結果によると、今年 1月から3月にかけてサントリーニ島近海で発生した激しい群発地震は、マグマの水平移動が原因であるとのことです。
 
「研究チームは、この地震は、サントリーニ島とコルンボ火山の地下から、海底下 10km 以上の深さにある長さ 30km の通路を通ってマグマが水平方向に移動したことによって引き起こされたことを突き止めた」、「研究者たちは、地殻内を移動したマグマの量はオリンピック・サイズのプール 20万個分に相当すると推定している。これらの『マグマ貫入』は岩石層を破壊し、数千回の地震を引き起こした」、「活動が沈静化した今、溶融したマグマが最終的に地殻深部で滞留し、冷えたとほぼ確信できる」:
 
関連記事

宇宙ゴミが旅客機に衝突か (続報)

 
10月19日付「宇宙ゴミが旅客機に衝突か」の続報です。
 
ユナイテッド航空 1093便に衝突した物体は長期高高度気象観測気球であることが、国家運輸安全委員会(NTSB)によって確認されました。ウィンドボーン・システムズ社は、同社の気象観測気球が衝突し、ユナイテッド航空機のフロント・ガラスにひびが入ったとみられると発表していました。気球は、衝突の前日にワシントン州スポケーンから打ち上げられ、オレゴン州とネバダ州上空を通過した後、最終的にユタ州上空で衝突したとのことです:
 
関連記事

2025年11月22日土曜日

第3の恒星間飛翔体が太陽系に進入 (続報-12)

 
11月19日に NASA が恒星間彗星 3I/ATLAS について記者会見を行いましたが、これに対して、以前から 3I/ATLAS は自然の彗星ではない可能性があると指摘しているハーバード大学の天文学者アヴィ・ローブ氏が激怒し反論しています。「官僚や想像力に欠ける科学者たちは、我々に予想通りのことを信じさせようとする。だが私たちは、最高の瞬間はまだこれからだと知っている」:
政府機関の閉鎖が 1か月以上続いた後、NASA は水曜日、ついに謎の恒星間天体 3I/ATLAS の新画像を公開した。

ライブ配信されたイベントで、NASA幹部は「噂に反論する」ことに尽力し、アミット・クシャトリヤ副長官はハーバード大学の天文学者アヴィ・ローブが提唱する「異星人の宇宙船が別の恒星系から訪れている可能性がある」という説を強く否定した。

「この天体は彗星です」とクシャトリヤは述べた。「見た目も振る舞いも彗星そのものであり、あらゆる証拠が彗星であることを示しています」

この発表にローブは激怒したようだ。ブログ記事で彼は NASA を批判し、「3I/ATLAS は自然の彗星だという公式のマントラを繰り返した」と指摘。「大したニュースはなかった」と主張した。
 
彼は、イギリスの作家アーサー・コナン・ドイルの名探偵シャーロック・ホームズの「明白な事実ほど人を欺くものはない」という言葉を引用し、NASA が彼の突飛な理論を誤解を招く形で、かつ時期尚早に否定したと非難した。
 
この緊迫した応酬は、科学的議論において何が許容され、何が許容されないかについての興味深い議論を浮き彫りにしている。ローブが「私たちが地球外宇宙船を目撃している可能性を捨てるべきではない」と主張する一方、NASA当局者はこの説に信憑性を与えることを明らかに警戒し、受け入れるつもりはないようだ。
 
(以下略) 
 
 
関連記事

バングラデシュで被害地震


日本時間 11月21日13時38分、バングラデシュ中部で M5.5、深さ 10km の地震が発生しました(震央地図)。現地の報道では M5.7 とするものが多いです。震央は首都ダッカ(地図)から約 25km で、報道によってばらつきがありますが、現時点で 死者 10人、負傷者 450人超が出ているもようです:

米国地質調査所(USGS)は次のように解説しています:
 
2025年11月21日に発生した M5.5 のバングラデシュ中部の地震は、インド・プレート内部の浅い深度における逆断層運動の結果として生じた。発震機構解析によれば、破断は東走向の中程度の傾斜を持つ断層、または西北西走向の中程度の傾斜を持つ断層のいずれかで発生した。

この地震は首都ダッカから約 25km 離れたバングラデシュ中部で発生した。インド・プレートとユーラシア・プレートの相互作用により、バングラデシュ北部および南東部は地震活動が活発な地域であるが、この地震が発生した中部地域は地震活動が比較的静穏である。1950年以降、今回の地震の震源から250km圏内で発生した M5.5 以上の地震は、M6 の地震 2回を含め、過去に 14回のみである。 
 
 
関連記事