11月1日付「エーゲ海東部で M7.0」の補足です。
ヘレニック海溝の位置がわかりにくかったと思います。以下の資料の最初のページ下部にある「図2.1 トルコ周辺地域のプレート運動」を参照してください:
- 第2章 トルコの地震危険 (PDF形式)
エーゲ海のテクトニクスについて、『プレート収束帯のテクトニクス学』(木村学、東京大学出版会、2002)にわかりやすい説明がありますので以下に引用します:
東に目を転じるとエーゲ海の南のクレタ島や、さらに東のキプロス島の南にヘレニック・サイプラス海溝がある。地中海の海底の岩盤はこの海溝から北へ沈んでいる。これらの島には鮮新世〜第四紀の火山が分布し、南に凸な形態をしている。スラブ地震を伴い、P波速度からスラブの存在も明確である。ヘレニック海溝に沿っては幅 300km に及ぶ付加体が形成されている。多島海であるエーゲ海は伸張テクトニクスによって薄化した大陸性地殻からなり、ヘレニック海溝の沈み込み帯に対応した背弧海盆である。
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