今年の夏、パリ郊外のドラヴェイユ(Draveil、地図)にある住宅に隕石が落下していたことが明らかになりました:
隕石が落下したのは、Madmoiselle Comette (マドモアゼル・コメット、“Comette” の発音は英語の “comet” と同じだそうです) と彼女のパートナーである Monsieur Mosset (ムッシュー・モセット) が暮らす住宅。いつ隕石が落下したのかははっきりしないが、8月中らしいとのこと。なぜはっきりしないのかというと、8月中、2人は長いバカンスで留守にしていたため。9月になって雷雨があったとき、雨漏りが発生。屋根職人が瓦を交換中に、屋根にあいた穴と表面が黒く内部が灰色の「石」を発見。ムッシュー・モセットは隕石ではないかと考え、9月22日にセーヌ川沿いに鉱物・化石・隕石の店をもつ隕石蒐集家の Alain Carion 氏に見せたところ、隕石であることが確認されたのだそうです。
発見された隕石は重さ 88 グラムで、典型的なコンドライト。約 45億年前に小惑星の地殻で形成され、その後の小惑星同士の衝突などで飛び散って地球に向かう軌道に乗ったのだろうと考えられています。
その後の捜索で、同一の隕石から分離したとみられる 2 キログラムと 5.3 キログラムの破片が近隣から発見されたとのことです。こちらの破片が直撃していれば、コメットさんの住まいは雨漏り程度ではすまなかったかも知れません。
これまでに、パリを中心とした半径 50マイル(約 80km)の範囲内に隕石が落下したとの記録はないそうです。
以下は、隕石蒐集家 Alain Carion 氏の鉱物・化石・隕石の店のウェブサイトです。虫入り琥珀の写真集は圧巻です。この虫たちの中には恐竜の血を吸ったものがいて、恐竜の DNA が保存されているかも … :
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