山形・福島県境にある吾妻山(地図)で、10月4日、6日、11日に続いて、21日と27日にも火山性微動が観測されました。また、今回の火山性微動では、それに先行して火口方向が高くなる傾斜変動も観測されています:
3月11日の東北地方太平洋沖地震は 869年の貞観地震の再来といわれていますが、貞観地震では 2年後の 871年に鳥海山が噴火したとの記録が残っています。当時の東北地方は辺境の地でしたから、鳥海山の他にも、朝廷の記録に残らなかった噴火や火山活動があったと思われます。
今回の大地震でも、今後数年のうちに東北地方の火山がいくつか噴火するかも知れません。これまでに「怪しい」動きを見せているのは、上記の吾妻山と、秋田・岩手両県にまたがる秋田駒ヶ岳です。また、これらの火山よりも震源域に近い火山としては、栗駒山、鳴子、蔵王山などがあります。
関連記事
- 秋田駒ヶ岳に 噴火予報・警報 (09年 10月 28日)
- 秋田駒ヶ岳の 高温域が拡大 (09年 11月 10日)
- 吾妻山で火山性微動 (10年1月29日)
- 全国の火山活動の評価 (10年2月3日)
- 秋田駒ヶ岳の 噴火を想定した行動計画を作成 (10年 3月 22日)
- 火山活動解説資料(平成22年3月分) (10年4月9日)
- 吾妻山で火山性微動や夜間発光 (10年5月7日)
- 浄土平天文台 夜間閉館 ― 吾妻山 (10年6月5日)
- 吾妻山で火山性微動 (10年8月7日)
- 吾妻山で硫黄燃焼の煙 (10年8月28日)
- 秋田駒ケ岳で地表温度上昇 (11年8月11日)
- 吾妻山で火山性微動 ― 山形県・福島県 (11年10月6日)
- 秋田駒ケ岳 今後の活動の推移に注意 (11年10月12日)
- 吾妻山で火山性微動 ― 山形県・福島県 (続報) (11年10月13日)
- 白山 ― 気象庁が監視強化 (11年10月25日)