現地時間8月23日午後1時51分(日本時間24日午前2時51分)、アメリカ東海岸バージニア州中部・ミネラルの南南西8kmの地点を震央(地図)とする地震がありました。地震の規模はM5.8、震源の深さは 6km。ワシントン大聖堂や国会議事堂の一部が損壊するなどの被害が出ています:
- 5.8 earthquake largest to rock Virginia in a century
- QUAKE DAMAGES BUILDINGS, CAUSES INJURIES ACROSS REGION
- 'Some kind of scary' at the epicenter
アメリカ東海岸は地震が少なく、バージニア州でマグニチュードが5を超える地震が起きたのは1897年以来とのことです
アメリカ東海岸一帯、特にニューヨーク州からノースカロライナ州にかけては揺れが大きかったため、地震に慣れていない人々が建物から飛び出したり、管制官が避難して空港が閉鎖されるなどの事態が起きました。首都ワシントンでは、「何かにつかまらないと立っていられないほどの横揺れが数十秒間続いた」との報道があるので、日本の気象庁の震度階級で少なくとも「5弱」程度の揺れがあったのではないでしょうか。アメリカならではかも知れませんが、爆発物によるテロ攻撃と勘違いした人もかなりいたようです。
震源から約20kmのところにあるノースアナ原子力発電所では、稼働中の原子炉2基が地震によって外部電源を喪失。非常用のディーゼル発電機4機を稼働させて原子炉の冷却をするものの、そのうちの1機が故障するという事態がおきています。
USGS(アメリカ地質調査所)は、今回の地震について次のように解説しています:
2011年8月23日のバージニア地震は、既知の地震帯である〝中央バージニア地震帯〟(Central Virginia Seismic Zone)の中で、北または北東の走向を持つ逆断層が滑ることによって発生しました。この地震帯は、少なくとも18世紀から小・中規模の地震をおこしてきました。この地震帯最大の歴史地震は1875年に発生しました。この地震は実用的な地震計が発明される前に発生したものですが、揺れが感じられた地域の広さからM4.8の規模であったと推定されています。この地震では、いくつかの場所で煙突の煉瓦が崩れ、漆喰の壁や窓が壊れ、家具が転倒したと記録に残っています。2003年12月9日に発生したM4.5の地震でも小規模の被害が出ています。
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