10月19日、インド洋上空の静止軌道上で稼働していた通信衛星・インテルサット 33e で電力が失われる異常が発生し、通信サービスが停止しました。10月21日、米国インテルサット社は衛星が完全に失われたと発表しました。原因は明らかになっていません:
- Intelsat Reports IS-33e Satellite Loss
- Boeing-built communications satellite breaks up in orbit. 'Total loss,' operator says
- インテルサットの通信衛星が静止軌道上で“分解”か 数十の破片に
インテルサット 33e はボーイング・スペース・システムズ社によって設計・製造され、2016年8月に打ち上げられました。東経 60度の静止軌道上にとどまって通信サービスを提供していました。
インテルサット 33e の破片数十個がスペース・デブリ(宇宙ゴミ)となって静止軌道上に広がっていることが観測されています。これまで安定して稼働していた衛星が内部の原因で爆発飛散することは考えにくいので、隕石かデブリと衝突したのではないでしょうか:
An animation of the @INTELSAT 33e (41748/2016-053B) breakup and resulting debris (some travelling at >500m/s relative velocity) as per Russia's KIAM RAS Institute based on observations by the International Scientific Optical Network (ISON).
— Megaconstellations 🌍📡🛰️🛰️🛰️🛰️🛰️🛰️ (@Megaconstellati) October 24, 2024
Source: https://t.co/wvvMRcMz8o pic.twitter.com/4VfyE6FX67
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