2025年6月18日水曜日

小惑星 2025 MC が地球と月に接近・通過

 
6月18日、小惑星〝2025 MC〟が地球と月の近くを通過しました。
 
2025 MC (2025年6月17日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月18日 07:04
 (月)6月18日 17:38
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.52 LD
(月)0.52 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
8.7 km/s ≅ 3万1000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近
公転周期1211 日 ≅ 3.31 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

UFO のような雲

 
6月15日朝、宮崎県宮崎市で UFO のような雲(吊るし雲)が複数、列をなしているのが目撃・撮影されました。
 
「単体だと年に1回ぐらい宮崎市内でも見えることがあります」「『吊るし雲』が綺麗に並ぶのはなかなかに珍しいこと」(気象予報士):
 
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無条件降伏

 
すでに報道されていますが、トランプ大統領の一連の投稿です。
 
「今や我々は完全かつ全面的にイラン上空の制空権を握っている。イランには優れた追跡装置やその他の防衛装備が数多くあったが、アメリカが開発、考案、製造した "もの" には及ばない。古き良きアメリカ以上に優れた国は他にない。」:
 
 
我々は、いわゆる "最高指導者" がどこに隠れているかを正確に把握している。彼は格好の標的だが、そこにとどまっていれば安全だ。少なくとも今のところは、彼を引きずり出す(殺害!)つもりはない。しかし、民間人やアメリカ兵へのミサイル攻撃は避けたいと考えている。我々の忍耐は限界に達している。この件への配慮に感謝する!」: 
 
 
「無条件降伏!」: 
 
 

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小惑星 2025 MB が地球と月に接近

 
小惑星〝2025 MB〟が 6月18日に地球と月の近くを通過します。
 
2025 MB (2025年6月17日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月18日 14:46
 (月)6月18日 18:30
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 2 分
接近距離 (地球)0.35 LD
(月)1.15 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
7.7 km/s ≅ 2万8000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近
公転周期487 日 ≅ 1.33 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年6月17日火曜日

三宅島の噴火警戒レベル引き上げ

 
6月17日12時50分、三宅島(地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き上げられました。同島では、17日10時ごろから山頂火口直下を震源とする火山性地震が増加し、山頂方向が上がる傾斜変動が観測されています:
 
地震回数は現時点で59回に達しています:
 
三宅島は2000年に中規模の水蒸気噴火、マグマ水蒸気噴火を起こし、噴石、火砕流、泥流などが発生したため、全島民が島外に避難しました。一番最近の噴火は2013年のことで、この時は島の西方沖で地震活動が活発化し、最大 M6.2 の地震が発生しました。
 
 

PBS vs. FOX

 
PBS(公共放送サービス)と FOX では同じ場面でも印象がまったく違います(アメリカ陸軍創設250周年のパレードでの演説):
 

PBS vs FOX Fake cheering

[image or embed]

— Raider (@iwillnotbesilenced.bsky.social) 2025年6月17日 1:16
 
 
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中国、電磁波監視衛星を打ち上げ

 
6月14日、中国国家航天局(CNSA)は張衡 1-02(Zhangheng 1-02)衛星を打ち上げ、予定軌道に投入することに成功しました。
 
中国とイタリアが共同開発したこの衛星は、1800年以上前に世界初の地震計を発明した古代中国の発明家、張衡にちなんで名付けられました。2018年に打ち上げられた張衡 1-01 衛星と連携して、地球の物理場と地質活動の変化との相関関係を調査し、地震、津波、火山噴火、異常気象、宇宙気象災害の予測研究を支援することが目的です。設計寿命は6年で、電界検出器やイタリアが開発した高エネルギー粒子検出器など、9つの観測装置が搭載されています。
 
 
 
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直ちにテヘランから避難せよ

 
トランプ大統領のSNSへの投稿  「イランは私が署名を求めた『合意』に署名すべきだった。なんという恥ずべき行為、人命の無駄遣いだ。端的に言うが、イランは核兵器を持つことはできない。何度も何度も繰り返し言ってきた!全員、直ちにテヘランから避難すべきだ!」:
 
 
 

2025年6月15日日曜日

地震前兆を捉える新技術

 
地震の前兆を捉える「新技術」を2つ紹介している記事です。一つは、土壌中のラドン濃度の連続計測とAIモデルを使った解析、もう一つは地球周回衛星による電磁波・プラズマ観測です:
 
記事中に「2019年7月に『Journal of Environmental Radioactivity』誌に掲載された論文」とあるのは以下のことだと思われます:

2025年6月14日土曜日

FOXニュースが報道しないこと

 

WHAT FOX WILL NEVER SHOW YOU!! The news won't show you this because they have a narrative to spin.

[image or embed]

— Raider (@iwillnotbesilenced.bsky.social) 2025年6月14日 9:31
 
 

ネズミ大量発生か — 北海道・道南 (続報)

 
 
HTB北海道ニュース』の報道です。動画で見ると、想像以上に大量のネズミが跋扈しており、かなりの被害が出ていることがわかります。既報のアカネズミヒメネズミに加えて、エゾヤチネズミも大量発生しています。原因は、昨年、ブナの実が極端な豊作だったこと(動画中にグラフあり)で、「春に生まれた子が大体夏頃までに死んでいくことが多いので。おそらく夏頃までには落ち着くんじゃないか」(林業試験場)とのこと:
 

2025年6月13日金曜日

八幡平のドラゴンアイ“消失”

 
秋田県と岩手県にまたがる八幡平にある鏡沼(地図)は、噴火によって生じた火口に水が溜まってできた火口湖です。雪解けの時期になると、円形の沼に積もった雪と雪解け水によって巨大な龍の眼のように見えることから「ドラゴンアイ」と呼ばれています。
 
この鏡沼の水がなくなってしまいました。水が抜けてしまったのは 6月12日のこととみられています。原因はわかっていません。
 
「12日、ドラゴンアイに何かが起きたとみられます」、「水が抜けた原因は不明」、「水が抜けたことも初めて。私たちもなぜ?と…」(八幡平市観光協会): 

霧島山(新燃岳)で火山性微動

 
[6月17日追記: 13日には火山性微動が2回発生しています(資料)] 
 
6月13日、霧島連山の新燃岳(地図)で火山性微動が発生しました:
 
火山性微動は 4月14日、4月27日、5月1日、5月2日、5月14日にも発生しています。
 
新燃岳では 5月27日に噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き下げられましたが、増減はあるものの火山性地震が多い状態が続いています。
 

2025年6月12日木曜日

冥王星を再び偉大に Make Pluto great again !

 
国際天文学連合(IAU)が2006年に「惑星」の定義を変更した際に、惑星から準惑星に格下げされた冥王星。アメリカ人が発見した唯一の「惑星」である冥王星が格下げされたことは、アメリカ人のプライドをいたく傷つけたようです。冥王星を再び惑星に戻そうという動きは、トランプ政権の1期目にもあったのですが、今も続いているようです。2期目のトランプ大統領が就任早々、北米最高峰のデナリ(山)の名称をマッキンリー山に戻し、メキシコ湾をアメリカ湾に改称したことも呼び水になっているようです:
伝説の俳優が、ドナルド・トランプ大統領に対し冥王星を再び偉大な惑星にするよう訴えた。

『スタートレック』のカーク船長役で知られるウィリアム・シャトナー(94歳)は、共和党のリーダーに対し、科学者の意見を覆し、冥王星を再び太陽系の第9惑星と宣言するよう訴えた。

俳優のシャトナーは科学界を激しく非難し、1930年の発見以来保持してきた冥王星の惑星としての地位を2006年に剥奪した国際天文学連合(IAU)の会員たちを「愚か者」と呼んだ。
 
シャトナーは、冥王星が惑星群から不当に追い出されたと今でも感じている多くの人々の一人だ。
 
SpaceX社のCEO、イーロン・マスク氏はこの問題に関して、この映画のレジェンドに公に同意しており、2021年には次のようにツイートしている。「冥王星は惑星だ。反論してみろ。」
 
トランプ大統領の最初の任期中に任命され、2018年から2021年までNASAを率いたブライデンスタイン氏は2019年、コロラド大学ボルダー校で「NASA​​長官が冥王星を再び惑星と宣言したと書いても構わない。私はその考えを堅持している」と述べている。


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2025年6月11日水曜日

地温、地下水温が異常上昇 — 中国・山西省

 
『看中国』の YouTube動画です。
 
6月初旬から中国山西省長治市(地図)の住宅団地で、地下室の温度が 40℃に達したり、地下水温が約70℃まで上昇するなどの地熱異常現象が現れ、住民に不安が広がっています。地面に亀裂が入ったとの報告もあるようです。原因はわかっていませんが、地震の前兆、地下の石炭層の自然発火などが指摘されています:
 
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「梅雨入り」と「入梅」

 
6月11日00時24分、入梅となりました。これは、暦の上での話で、太陽の黄経が 80°になる瞬間と定義されています。
 
一般には「梅雨入り」と「入梅」は同義語として扱われていますが、NHKでは使い分けているそうです:

近畿圏中心領域大型地震 (続報-353)

 
八ヶ岳南麓天文台地図)の 串田嘉男 氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 6月11日12時00分付けで「続報 No.421」(PDF形式)を出しています ——
 
「 CH20に最大値変動観測 極大の可能性
現時点で考えやすい発生推定時期 9/5±3 → 9/1±2 へ若干修正 」
 
 
現況
 
CH20観測装置: 6月8日未明にこれまでで最大振幅の顕著特異変動が出現。
 
CH26観測装置: 5月18.2日にこれまでで最大振幅の顕著特異変動が出現(前回の更新情報で既報)。

CH26観測装置のPBF特異変動は継続中。
 
 
考察

CH20に 6月8日未明にこれまでで最大値となる顕著特異変動が現れたことにより、従来の CH20の初現=3月26.5日(極めて微弱かつ短時間の変動)では CH26から求められる時期と合わなくなった → CH20の顕著特異変動が明確に継続出現し出した 4月24.5日を初現、極大=6月8.2日として、経験則を適用。 
 
CH20: 初現 4月24.5日(=CH20に顕著特異が明確に継続出現し出した)、極大 6月8.2日 → 地震発生 8月30日±3日(経験則1で算出)。

CH26: 初現 3月21.0日(=CH26に顕著特異変動が最初に現れた)、極大 5月18.2日 → 地震発生 9月3日±3日(経験則1で算出)。

CH26のPBF先行特異変動: 先行特異初現 2月3.0日(=極大に無関関係のPBF特異出現) → 地震発生 8月30日±7日(経験則2で算出)。
 
[経験則1](初現〜地震発生) : (極大〜地震発生) = 20:13
[経験則2](先行特異初現〜極大) : (極大〜地震発生) = 1:1

 
「30年の観測で初めて体験する長期継続変動のため推定が間違っている可能性も否定困難」
  
 
 [注]「特異変動」については『 FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料 』(PDF形式)の 9ページを参照してください。「先行特異」については同資料の 18ページを参照してください。BT変動(基線幅が増大する変動)にもとづく地震発生時刻の推定については同資料の 23ページを参照してください。


推定日 9月1日±2日(8月30日~9月3日)
最大誤差 8月27日~9月6日
今後の観測で修正予定
変動終息推定時期
CH26=8月5日±2日 CH20=8月10日±2日
推定時間帯 09時 ±2時間 または 18時 ±3時間
(BT変動出現時間帯から推定)
推定震央領域

更新情報「 続報 No.421 」所載の図2参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い
弧線A~B以南の可能性は極めて低い

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。ただし、噴火前兆変動は数日~2週間程度前に出現するケースが多いので、今後出現する可能性も否定はできない。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2025年6月8日日曜日

3600回超える — 山口県萩市の群発地震

 
 
群発地震は今日も続いています(1週間前から約1時間前までの地震発生状況)。

以下は 6月8日付『毎日新聞』の記事です:
  • 最初は2月1日22時43分、萩市北部の深さ38kmで発生したM0.1
  • 萩市(地図)と阿武町(地図)の境界付近の直径約10kmの地域
  • 深さ23〜40kmの間で発生
  • 3〜4月は萩市側、5月からは阿武町側での発生が多くなっている
  • 5月以降発生頻度がやや増加
  • 「過去20年間、この地域で地震は発生しておらず、なぜこんなことが起きるのかわからない」(下関地方気象台)
 

小惑星 2025 LN が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 LN〟が 6月7日から8日にかけて月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 6月7日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 LN (2025年6月7日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)6月7日 15:43
 (地球)6月8日 02:31
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.04 LD
(地球)0.64 LD
推定直径
4 ~ 10 m
対地球相対速度
8.9 km/s ≅ 3万2000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2027年7月30日ごろ
公転周期779 日 ≅ 2.13 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年6月7日土曜日

南海トラフ巨大地震は秋から冬に起きる? 2023年から地震が多発している岐阜・長野県境の今後は?

 
ダイヤモンド・オンライン』の記事です。2つの質問 — 「過去の南海トラフ巨大地震は、秋から冬の時期に起こっていたようですが、これから起きる地震も秋や冬ですか?」と「岐阜県と長野県の県境周辺で2023年から地震が多くなっていますが、今後も断続しそうでしょうか?」に対する専門家の答えは? 岐阜・長野県境の地震については八ヶ岳南麓天文台の串田氏の予測している大地震に関連があるかも知れません:
 
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衝突確率上昇 — 小惑星 2024 YR4

 
NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による観測で、小惑星 2024 YR4 の軌道の精度が約20%向上しました。この観測結果にもとづく6月3日付の予報によると、この小惑星が月に衝突する確率が従来の3.8%から4.3%に上昇しています。また、地球に衝突する確率も13万分の1から12万分の1にわずかながら上昇しました。
 
以下は、2032年12月22日時点の小惑星 2024 YR4 の位置(黄色の点からなる線)を示す2枚の画像を切り替えるGIFアニメーションです。最初の画像は2025年4月2日時点のデータにもとづく画像で、衝突確率は 3.8%。2枚目の画像は2025年6月3日時点のデータによる画像で、小惑星の位置を示す黄色の線が短くなり、衝突確率が高まったことを反映しています。衝突確率は 4.3%です。

 
 
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大形の小惑星 2025 LK が月と地球に接近

 
[6月8日追記: 最新の予報にもとづいて接近日時(地球)、誤差、推定直径等を更新しました(緑字)] 
 
6月8日から9日にかけて、推定直径 11〜24m の小惑星〝2025 LK〟が月と地球の近くを通過します。
 
2025 LK (2025年6月7日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)6月8日 21:39
 (地球)6月9日 04:49
接近日時 誤差
(月)± < 1
(地球)± 1
接近距離 (月)1.04 LD
(地球)0.26 LD
推定直径
11 ~ 25 m
対地球相対速度
10.3 km/s ≅ 3万7000 km/h
初観測から地球接近まで5 日
次の地球接近2052年6月9日ごろ
公転周期518 日 ≅ 1.42 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

富士山で深部低周波地震増加

 
6月7日、富士山で深部低周波地震が多くなっています。通常は1日あたり0〜2回程度の発生回数ですが、本日7日は9時までに7回観測されています(速報値を含む):
 

2025年6月4日水曜日

岩手山 火山活動低下の兆し

 
6月3日付「岩手山で火山性地震急増」の続報です。
 
6月3日、岩手県内の火山活動に関する検討会が開かれ、「活動は低下の兆しがあるものの継続している」、「噴火警戒レベルを維持した上で、引き続き警戒が必要だ」との見解が示されました:
 
岩手山で3日朝5時に M2.9、最大震度2の火山性地震が発生したことについては、「揺れを感じるほどの火山性地震の発生はおよそ20年ぶりで珍しい事態ではあるものの(中略)直接的に噴火に結びつく地震とはみられない」と判断しているとのことです。
 
岩手山の地震は3日に43回観測されたものの、4日は20時現在、0回となっています:
 
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2025年6月3日火曜日

電離層の異常で地震予測するシステムの共同検証 京大と蒲郡市が契約

 
電離層の異常を検出して大地震発生を 1時間前に予測する「OHBシステム(ワンアワー・ビフォアー・システム)」を開発した京都大学の梅野健教授の研究グループは、6月2日、同システムの社会実装に向けた共同検証の契約を愛知県蒲郡市(地図)と締結しました。
 
「OHBは専用受信機を使い、1時間前に地震前兆の現象とされる(中略)『電離圏(でんりけん)』の異常が起きた際、衛星測位データと国土地理院地データと併せて解析する」、「2025年度内に蒲郡市の補助を受けて市内に観測機を導入」:

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岩手山で火山性地震急増

 
岩手県の北西部にあり気象庁の常時観測火山である岩手山(地図)で、6月3日01時ごろから、山頂付近の浅いところを震源とする火山性地震が増加しています。05時には M2.9 の火山性地震が発生し、最大震度2の揺れとなっています:
 
岩手山では1日あたり数回の地震が発生していましたが、6月3日はこのブログ記事を書いている時点で43回の地震が観測されています:
 
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イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-174)

 
米国イエローストーン国立公園の 5月の状況です。
 
5月にはスティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月3日 72
2 4月14日 70
 
 
5月の地震活動は通常のレベルでした。119件の地震が観測され、最大は 5月26日に発生した M2.7 でした。3つの群発地震がありました — 
  • 5月7日、地震数 36、最大 M1.8
  • 5月12〜17日、地震数 18、最大 M2.1 
  • 5月18〜19日、地震数 10、最大 M1.5
イエローストーン・カルデラでは、昨年 10月以降、約 3cm の沈下が記録されています。この沈下パターンと沈下率は、2015年から 2016年にかけて始まった傾向が続いているものです。
 
ノリス間欠泉盆地付近では、昨年の夏の終わり以降、約 1cm の沈下が観測されていましたが、過去2ヶ月間は同地点では地盤変動は発生していません。
 
5月31日、ビスケット盆地(地図)のブラック・ダイヤモンド・プール(昨夏の熱水爆発の現場)で小規模な噴出が発生しました(下記動画): 
 
 
 

大形の小惑星 2025 LB が月と地球に接近

 
[6月4日追記: 最新の予報にもとづいて、接近日時(月)と誤差を更新しました。] 
 
6月4日、推定直径 12〜27m の小惑星〝2025 LB〟が月と地球の近くを通過します。
 
2025 LB (2025年6月3日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)6月4日 09:27 09:26
 (地球)6月4日 16:07
接近日時 誤差
(月)± 3 分 ± < 1分
(地球)± 3 分 ± < 1分
接近距離 (月)0.73 LD
(地球)0.40 LD
推定直径
12 ~ 27 m
対地球相対速度
11.2 km/s ≅ 4万 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近
公転周期1158 日 ≅ 3.17 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年5月31日土曜日

ネズミ大量発生か — 北海道・道南 (補足)

 
5月28日付「ネズミ大量発生か — 北海道・道南」の補足です。
 
『北海道新聞』の記事は制限があって最初のパラグラフしか読むことができませんが、『YAHOO! ニュース』のサイトでは全文を読むことができます。
 
「夜に車を走らせると、奥尻から神威脇までで十数匹のネズミが飛びだしてくる」(奥尻町のゲストハウス経営者)、「道南で撮られた写真を見ると、アカネズミヒメネズミとみられる。昨年道南では、これらのネズミが好むブナやミズナラのドングリが豊作で、繁殖が活発化した可能性がある」(道立総合研究機構林業試験場):
 

大量のイワシ漂着 — 茨城県鹿嶋市

 
茨城県鹿嶋市(地図)の海岸に大量のイワシが漂着しました。記事には漂着した日時が書かれていませんが、最近のことと思われます(報道の日付は5月30日)。
 
「歩くと踏んじゃうくらいの量で、本当にびっくりしました」(動画撮影者):
 
鹿嶋市の海岸では、東北地方太平洋沖地震の1週間前にカズハゴンドウの集団座礁が発生しています:
 

2025年5月30日金曜日

地震後の電離層変動


2024年能登半島地震発生後の電離層の変動を高精度に解析 — 地震発生の約10分後から震央を中心として同心円状に広がる電子密度変動が水平方向および鉛直方向に広がる。これらの変動は地震によって生じた音波によるものであり、高度が高くなるほど音速が大きくなるのが原因であることを確認:

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見えてきた地震痕跡分布の特徴

 
奈良文化財研究所は、全国の発掘調査で見つかった地震痕跡 1620地点のうち、断層付近以外にも分布が集中する場所が複数あることが分かったと発表しました。
  1. 地震痕跡の分布の約7割は、断層の分布と調和的である。
  2. 地震痕跡の残り3割以上に、断層とは異なる分布傾向が見出された。
  3. この地震痕跡の分布傾向は、「過去の地形」とその変遷に対して相関性が示唆される。 

十戒

 
「つまり、技術面から見ると、モーゼはタブレット(石板)を使ってクラウド(天)からファイル(十戒)をダウンロードした最初の人間ということになる」 
 



[image or embed]

— PoliticalOdor (@politicalodor.bsky.social) 2025年5月29日 7:29
 

火山から金が噴出

 
地球の核には豊富な金が含まれており、マントルに漏れ出し、場合によっては地表の火山から噴出する可能性があるという新たな研究結果が 5月21日に『ネイチャー』誌に発表されました:
 
金やその他の貴金属の大部分(99.9%)は地球の中心部に埋もれており、私たちとこれらの自然の宝物との間には、数千マイルにも及ぶほぼ突破不可能な岩石が存在している。しかし、新たな研究によると、一部の金属は核から移動して岩石となり、最終的に地表に到達していることが示唆された。
 
ハワイの火山岩を調査していた科学者チームは、白金族金属の一種である貴金属ルテニウムの痕跡を発見した。このルテニウムは、地表から 2900km 以上下にある核とマントルの境界から来ていると結論づけられた。
 
「私たちのデータは、金やその他の貴金属を含む核の物質が地球のマントルに漏れ出ていることを裏付けています。」(ドイツのゲッティンゲン大学地球化学部の研究者で、この研究の筆頭著者であるニルス・メスリング氏)
 
今回の新たな研究では、研究者らは、現在噴火中の活火山・キラウエア山の溶岩湖で採取されたものを含む、ハワイの火山岩サンプルを分析した。これらのサンプルで検出されたルテニウムを、マントルに一般的に含まれるルテニウムと比較したところ、ハワイの火山岩には他のマントル岩石と比較して中心核由来のルテニウム濃度が高いことがわかった。これは、ハワイのルテニウムが地球中心部に起源を持つことを示唆している。
 
核に由来するルテニウムの検出は、金を含む貴金属が地球の中心から移動できることを示している。つまり、今日私たちが採掘している貴金属の一部は、もともと核から来た可能性があるということだ。
 
「私たちは今、膨大な量の超高温のマントル物質が核とマントルの境界で発生し、地球の表面に上昇してハワイのような海洋島を形成していることも証明しました。」 
 
 
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2025年5月29日木曜日

キラウエア山の噴火続く — ハワイ (続報)

 
昨年12月23日に始まったキラウエア山(地図)の山頂噴火は、その後も断続的に続いています。現在はエピソード23が終息して小康状態となったところです。米国地質調査所(USGS)のハワイ火山観測所(HVO)によると、このエピソード23では、溶岩噴泉の高さが噴火開始以来最高の350mに達したということです。東京タワーを越える高さです(通常は高くても数十メートル):