2025年12月29日月曜日

セネカ・ドラムの謎 (続報)


8月31日付「セネカ・ドラムの謎」の続報です。コーネル大学のウェブサイトに 12月15日付で掲載された記事です。同大学の研究者が行っているセネカ湖(地図)の調査・研究を紹介しています:
 
以下は記事からの抜粋です —— 

セネカ湖の湖底は、まるで月面のような地形で、起源不明の大きな穴(ポックマーク)が点在しています。そして最も有名なのは、時折、説明のつかない轟音、いわゆる「セネカ・ドラム」が湖から発せられることです。

9月、研究チームはボートで湖に出て、ポックマークの内側と外側の深部から水を採取し、ポックマークと音の原因となるメタンを探しました。メタンが検出されましたが、ポックマーク内部の濃度は湖の他の部分と同程度でした。これは、ポックマークが継続的にガスを漏出しているわけではないことを示唆しています。
 
「現在、私たちは、堆積物の中に泡が形成され、それが一度に噴出するという、散発的な現象だと考えています」、「その後、ポックマークだけが残るのです。」 
 
湖底の小さな泡は、水面まで上昇し水圧が低下するにつれて、約40倍の大きさになります。ドラムのような音は、大きな泡が水面に到達して弾ける音である可能性がありますが、ガスの発生源は不明です。
 
湖底下の頁岩に含まれる化石起源のガスが最も可能性が高いと考えられました。「湖底堆積物には酸素がほとんど含まれていないため、メタン以外のガスを生成する生物地球化学的プロセスはほとんどありません」
 
しかし、湖底で発見されたメタンの分析結果は曖昧でした。サンプル中のメタンは、生物起源と化石起源の混合起源であるように思われます。 

研究者たちは、セネカ湖の南端に地震探査装置を設置し、ドラム音を聞き取れるか検討している。「ドラム音の発生頻度と規模を把握できれば、それをモデル化に組み込むことができるでしょう」
 
セネカ湖のドラム音は最も有名な現象の一つだが、他の湖でも同様の現象が起きている可能性が高い。 
 
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