地球に近づきつつある彗星〝C/2015 ER61 (PANSTARRS)〟が4月4日から5日にかけて、突然明るさを増しました。それまでの8.5等級から一気に6.5等級に約6倍も明るくなり、尾の長さも視角で2.5°まで伸びました。実際の長さにすると約800万km、実に地球から月までの距離の20倍以上になります。
以下は4月7日にアフリカ南西部のナミビアで撮影された画像です:
突然明るさが増した理由は、彗星の核の一部が壊れて、真新しい氷の面が太陽光に曝されるようになったためではないかと推定されています。
〝C/2015 ER61 (PANSTARRS)〟の離心率は既知の小天体(彗星と小惑星)の中では最も大きく、また、遠日点距離は4番目の大きさです(軌道図)。
〝C/2015 ER61 (PANSTARRS)〟は4月19日に地球に最も近づきますが、その時の距離は1.18天文単位、約1億7600万km です。
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