2017年4月10日月曜日

NASAが小惑星 2014 JO25 の地球接近を解説


大型のアポロ型小惑星〝2014 JO25〟が4月19日21時24分(日本時間)に地球に接近します。NASAがその接近についての解説記事を公開しています:

以下は上記解説の要旨です:
  • 3年ほど前に発見された比較的大きな地球近傍小惑星が、4月19日に地球のそばを通りすぎる。接近距離は約180万km。地球から月までの距離の4.6倍である。

  • 地球に衝突する可能性はないが、このサイズの小惑星としては非常に近いところを通る。

  • この小惑星 2014 JO25 は、2014年5月にアリゾナ州ツーソン近郊にあるカタリナ掃天天文台(Catalina Sky Survey)によって発見された。

  • NASAの赤外線天文衛星 NEOWISE による最新の計測では直径約650m。表面の反射率は月の約2倍。

  • 現時点では、この小惑星についてそれ以上のことは判明していないが、軌道はよく把握されている。

  • この小惑星は太陽の方向から地球に近づき、4月19日以降に夜空で見えるようになる。明るさは11等級と予測され、小口径の光学望遠鏡で観測可能と考えられる。しかし、地球からの距離が急速に増すため、1晩か2晩で見えなくなるであろう。

  • 小さな小惑星がこの程度の距離まで地球に近づくことは1週間に数回ある。しかし、 2014 JO25 のサイズ、あるいはそれを上まわるサイズの小惑星による地球接近としては、2004年9月に直径5kmの小惑星・トータチス(Toutatis)が地球から月までの距離の約4倍まで近づいて以来である。

  • 同様の大きさの小惑星が次に地球に近づくのは2027年で、直径約800mの小惑星 1999 AN10 が月と同じ距離(約38万km)のところを通過する。

  • 2014 JO25 の地球接近距離は、過去400年間と今後500年間では、今回の4月19日が最短となる。

  • 4月19日には PanSTARRS(C/2015 ER61)彗星も地球に最も近づく。接近距離は約1億7500万kmである。この彗星は、2015年にハワイのハレアカラ山頂にある Pan-STARRS NEO 観測所のチームによって発見された。最近のアウトバースト(爆発、噴出)によって顕著に明るくなっており、明け方の空で双眼鏡か小口径の望遠鏡で見えるようになっている。

関連記事