4月5日付「小惑星 2017 GM が地球とニアミス」の続報です。
NASAの Center for NEO Studies(地球近傍天体研究センター)が、今回のニアミスについて解説しています:
- Tiny Asteroid Flies Extremely Close to Earth (2017 GM) (軌道図あり、クリックで動画ダウンロード可能)
以下は要旨です:
- 新たに発見された小惑星が4月4日に地球の極めて近くを通過した。地表からの高度は9900kmであった。
- 〝2017 GM〟と名づけられたこの小惑星は非常に小さく、サイズはわずか3~6mであった。
- 地球に最も近づいたのは、太平洋夏時間で4月4日午前3時31分(東部夏時間午前6時31分、協定世界時10時31分)であった。
- この小惑星は静止衛星よりも低い高度を通過したが、静止衛星の軌道の内側に入ることはなく、その上側(北側?)を通過していった。
- 〝2017 GM〟は最接近の数時間前に発見された。発見したのは、アリゾナ州ツーソンの北にあるカタリナ山に設けられた Catalina Sky Survey(カタリナ掃天天文台)の天文学者たちで、口径60インチ(約152cm)のカセグレン式反射望遠鏡が使用された。
- 同天文台は、NASAの地球近傍天体観測プログラムのプロジェクトの一つとして、アリゾナ大学と共同で運用している。
- 地球接近後の〝2017 GM〟の位置測定は、ハワイのマウイ島にある PAN-STARRS観測所とブラジルのSONEAR天文台によっておこなわれた。
- その観測データに基づいて計算した結果、〝2017 GM〟は少なくとも今後数百年間は今回のように地球に近づくことはないことが判明した。
軌道図を見ると、〝2017 GM〟の軌道が地球の重力によって大きく曲げられたことがわかります。
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