カリフォルニア州モハーベ砂漠にある Goldstone 深宇宙通信施設の直径70mアンテナ(電波望遠鏡、レーダー)を使って小惑星〝3122 Florence〟を観測した結果を、NASAジェット推進研究所のCNEOS(地球近傍天体研究センター)が発表しています:
以下は記事の要点です:
- 観測は8月29日から9月1日の間におこなわれた。
- Florence は2つの衛星を持つ。
- Florence の直径は 4.5km。
- これまでに発見されている16400を超える地球近傍天体の中で、2つの衛星を持つ天体は Florence を含めて3つ。Florence の前に2つの衛星が発見された天体は 〝1994 CC〟で、2009年6月のことだった。
- 2つの衛星の大きさははっきりしていないが、おそらく直径100mから300mの間であろう。
- 2つの衛星の公転周期もはっきりしていないが、内側を回る衛星がおおよそ8時間、外側を回る衛星が22時間から27時間と推定される。
- 地球近傍小惑星のうち衛星を持つと判明しているものは60あるが、内側の衛星の約8時間という公転周期はその中で最も短い。
- Goldstone のレーダー画像の解像度は75mであるが、2つの衛星は画像上でわずか数ピクセル(画素)しかないため、詳細は不明。
- Florence 本体はかなり球形に近いが、赤道に沿って山の尾根のような盛り上がりがある。少なくとも1つの大クレーター、2つの平坦な領域と、多数の小規模な地形学的特徴がある。
- Florence の自転周期は2.4時間と確認された。これは、小惑星の明るさの周期的変化を光学的に観測して得られた従来の結果と合致する。
注: GIF動画は1回しか再生されませんが、F5キーまたは〝Ctrl+R〟キーを押してリロードすると再度見ることができます。
関連記事
- 大形の小惑星 Florence が地球接近 (17年8月11日)
- 大形の小惑星 Florence が地球接近 (続報) (17年8月19日)
- 大形の小惑星 Florence が地球接近 (続報-2) (17年9月1日)
- 大形の小惑星 Florence が地球接近 (続報-3) (17年9月2日)