2010年2月22日月曜日

中国・山西省で地震パニック

中国・山西省で、M6.0 の地震が起きるとの噂が広まり、2月 20日(土)夜から 21日(日)朝にかけて、数万人の人が屋外で夜を明かす騒ぎが起きています:

もっとも詳しい『中国日報』の記事によると:
噂の発端は、1月 6日から 13日の間に地元の複数の病院でおこなわれた地震対応訓練。これに反応して、次のような内容のテキスト・メッセージが携帯メールなどを通じて市民の間に広まった: 「最近の病院は地震訓練ばかりやっているし、医薬品の備蓄もしている。きっと強い地震が起こりそうだからに違いない。来るべき地震に備えよう。建物の中にとどまるのは避けよう。」

このようなメッセージに次第に尾ひれがついて、「省の地震局の公式ウェブ・サイトに地震の警報が載っている。予想マグニチュードは 6.0 だ」となってしまった。

郊外のいくつかの村々では、寝ている住民をラウド・スピーカーで起こし、地震による怪我を避けるために屋外に出るよう呼びかけがおこなわれ、住民は家庭電化製品などを家の外に運び出した。

山西省の政府もメッセージを発信して地震の噂を否定し、住民に家に戻るように呼びかけたのだそうです。ところがあまり信用されず、効果は限定的だったようです。その理由について『中国日報』は次のように書いています:
省の地震局が地震の噂を否定するのはこれが初めてではなかった。1月 22日、省と市の地震局が(地震の噂を否定して)、山西省で近い将来に被害地震が発生する可能性はないと専門家たちは考えていると発表した。ところが、その 2日後に省内で M4.8 の地震が発生し、数百軒の建物に被害が出た。

中国の地震予報に関する規制では、(国や)省の政府だけが地震予報を発表することができると定められており、他の組織や個人が予報をおこなうことは認められていません。現在、警察が噂の発信源を捜査中とのことです。

山西省の位置を以下のグーグル・マップにマークしました:

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