いずれの画像も、探査機から送られてきた画像情報をノイズ除去などの処理をせずに直接 JPEG 形式に変換したものです。
Mimas "Rev 126" Flyby Raw Preview #1
約 70,000km のところから撮影したミマスの全体像です。背後に見えている灰色の部分は土星本体です。
ミマスの直径は 400km です。左側にあるひときわ大きなクレーターがハーシェル・クレーターで、直径 140km あるとのことです。このクレーターがあるため、ミマスは映画「スターウォーズ」に登場する「デス・スター」に似ていると言われます。このように大きなクレーターを形成するほどの天体衝突が起きながら、なぜミマスは砕けてしまわなかったのか、なぜひび割れ一つ残っていないのか。今回のカッシーニ探査機の接近で得られたデータから解明されると良いのですが。
Mimas "Rev 126" Flyby Raw Preview #2
35,000km のところから撮影したハーシェル・クレーターのクローズ・アップです。解像度は 1画素あたり 209m。このクレーターの内側と外側にあるクレーター数を比較することによって、ハーシェル・クレーターの形成された時期がわかると期待されています。
Mimas "Rev 126" Flyby Raw Preview #3
ミマスのクレーターの中には、内壁の色調が 2層に分かれているものがあります。17,000km の距離から撮影。解像度は 1画素あたり 100m。
Mimas "Rev 126" Flyby Raw Preview #4
ハーシェル・クレーターの内壁のクローズ・アップです。やはり 2層に分かれているようで、その境界がジグザグの線状に見えています。16,000kmの距離から撮影。解像度は 1画素あたり 96m。
Calypso "Rev 126" Flyby Raw Preview #1
長径 15km ほどの小さな衛星カリプソです。表面にクレーターがほとんど無く、異様にぬっぺりとした感じです。かつては彗星の核であったものが、土星の重力に捕獲されたものでしょうか。約 23,000km のところから撮影。解像度は 1画素あたり 135m。黒い宇宙空間にいくつか見えている白い小さな点は星ではなく、ノイズだと思われます。
Big Obscures Small
土星系最大の衛星タイタンによって「食」される直前の半月状のミマス。画面上部の背景に写っているのは土星のリングです。
過去の関連記事
- タイタンのセンキョ? (09年 2月 11日)
- 土星系の写真集 (09年 4月 26日)
- 土星環の消失 (その 1) (09年 10月 27日)
- 土星環の消失 (その 2) (09年 10月 27日)
- 土星環の消失 (その 3) (09年 10月 28日)
- 土星環の消失 (その 4) (09年 10月 28日)
- 土星環の消失 (その 5) (09年 10月 28日)
- 土星のヘキサゴン、タイタンの輝く湖 (09年 12月 25日)
- 土星のオーロラ、衛星ミマス (10年 2月 12日)