2009年1月15日木曜日

最低のジョーク

イギリスのデーリー・メール紙のサイトが、「最低のジョーク」を集めた記事を掲載しています。駄洒落や「おやじギャグ」をそのままジョークにしたようなものがほとんどです。「隣の空き地に塀ができたね」「へぇー」という小咄と同じレベルと考えればよいと思います:
集められたジョークの中に、地震に関するものがあったので紹介します:
What did one mountain say to the other after an earthquake? ‘It's not my fault.’
訳すと次のようになります:
地震のあとで、ある山がもうひとつの山に何て言ったと思う? 「オレのせいじゃないよ」
英語の洒落というか、一つの単語に2つの意味があることを利用したジョークなので、日本語に直すと何がおかしいのか伝わりません。野暮を承知で解説すると、英語の「fault」という言葉に、「責任」や「欠点」という意味に加えて、「断層」という意味があることで成り立っているジョークです。つまり、「It's not my fault」に、地震が起きたのは「オレのせいじゃないよ」という意味と、「自分のところの断層が原因じゃないよ」という意味が重なっているのです。

地震の原因は断層の運動であるという考えが、ジョークになるほど普及しているということになりますが、地震の原因は断層ではないといまだに考えている向きには、面白くも何ともない、まさに「最低のジョーク」ということになります(grin)。

Image Credit: U.S. Central Intelligence Agency