2009年1月10日土曜日

プリウスを非常時の電源に

先月、アメリカ東海岸をブリザードが襲い、広い範囲が数日間にわたって停電しました。その際、ハイブリッド車のトヨタ・プリウスを使って家庭電化製品に給電し、急場をしのいだという経験談が紹介されています:
1番目の記事によると: これをおこなったのはマサチューセッツ州ハーバードに住む電気技師の男性。プリウスのバッテリーからの直流電流を、インバーターを通して120ボルトの交流に変換。冷蔵庫、冷凍庫、薪ストーブの送風扇、テレビ、照明などに利用。プリウスは、バッテリー残量の減少に応じて、おおよそ30分ごとに数分間程度自動的にエンジンがかかる状況だった。3日間の停電中、通算17キロワット時を発電、5ガロン(約19リットル)のガソリンを消費。熱力学的には効率がいいとは言えないが、停電の際には効率は二の次。

通常のガソリン自動車では、バッテリーの残量が少なくなるとエンジンが自動的にかかって発電・充電するという機能がありません。そのため、常時エンジンをかけた状態にしておく必要があり、家庭電化製品に給電する目的には使いづらいと思われます。また、バッテリーの蓄電容量もハイブリッド車に比べればはるかに小さい点もネックになると思われます。

2番目の記事では、非常用にハイブリッド車の電源を家庭用に変換するキットを売り出す企業はないだろうか、と提案しています。ハイブリッド車の所有者にとっては、災害用に自家発電機を準備しておくよりは、コストパフォーマンス的に有利な選択肢になるのではないでしょうか。