2010年3月25日木曜日

太陽活動が弱まる兆候 ― 寒冷期がやってくる

以下は、3月 23日付『朝日新聞』朝刊の科学面に掲載された記事(注)です。大げさに言えば全人類の命運がかかっている話ですので、是非読まれることをおすすめします:

ネット上の記事では省かれているようですが、紙面の方には、「国立天文台 複数の兆候を観測」、「長い周期 磁場も最低」というサブ・タイトルが付けられており、さらに、過去 1000年間の主な太陽活動の極小期のリストが掲載されています。また、紙面では宇宙線が「炭素(炭素 12)にぶつかって同位体の炭素 14を生む」とあった誤りは、ネット上では「窒素にぶつかって同位体の炭素 14を生む」に訂正されています。

上記リストに載っている極小期は、短いもので 20年、長いものでは 100年を超えています。もし今後、リストに載っているような本格的な極小期に太陽活動が陥るとすれば、過去の極小期でもそうであったように地球は数十年間にわたって寒冷化する可能性があります。

私自身は地球が温暖化しているという考えや、その原因が人類が排出した温暖化ガスであるという IPCC 主導のドグマにはかなり懐疑的です。しかし、仮にそのドグマが正しかったとして、この太陽活動の極小期にともなう寒冷化によって温室効果ガスによる温暖化が相殺され、人類が温室効果ガスの削減努力を怠ったとしたら、太陽活動が極小期から抜け出たときの地球気候のリバウンドは激烈なものになるのかもしれません。

代表的な極小期の解説が以下にあります:

以下には、極大期も含めた「太陽変動現象と発生年代」表や極小期のリストがあります:

(注) ネット上にはアップされていないと思っていたのですが、探し方が悪かったようです。私はグーグル検索で「site:www.asahi.com」というオブションをつけていたのですが、記事は「www.~」ではなく「aspara.asahi.com」というサイトにアップされていたので、検索にヒットしなかっただけでした