2020年12月31日木曜日

クロアチアで M6.4

 
日本時間 12月29日20時20分ごろ、東欧のクロアチアで M6.4、深さ 10km の被害地震が発生しました。発震機構は横ずれ断層タイプでした(USGS資料)。下の動画は、当局者が地震についての記者会見をおこなっている最中に発生した余震の様子を捉えたものです:

2020年12月30日水曜日

リュウグウノツカイ捕獲 — 青森県六ヶ所村

 
これまで日本海側での事例が続いていましたが、今回は珍しく太平洋側です。それもずいぶん北の方です。
 
12月28日、青森県六ヶ所村の尾駮漁港(地図)でリュウグウノツカイが釣り上げられました。全長約 3.5m:

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宇宙の眼

 
オリオン座 GW(GW Orionis) は、オリオンの頭に相当するところにある三重星系です(星図)。太陽系からの距離は約 1300光年。

元の画像は以下にあります。右側が欧州南天天文台が撮影した写真、左側は「an artist's rendering of the GW Orionis system depicts its misaligned rings of dust and gas」:

2020年12月29日火曜日

和歌山県南方沖で M4.4、異常震域

 
12月29日04時24分ごろ、 和歌山県南方沖で M4.4、震源の深さ約 440km の深発地震がありました(防災科学技術研究所の発表では Mw5.0、深さ 480km)。発震機構は横ずれ断層タイプです。

この地震では震源から遠く離れた東北地方南部や関東地方北部でのみ有感となりました。沈み込んだ海洋プレートのスラブによって地震波が伝わる異常震域現象です。

出典: 気象庁ウェブサイト
 
Hi-net の「100トレース連続波形画像」を見ると、震源に近く揺れが早く始まっている場所よりも、遅れて揺れ始めた北の方(上の方)で振幅が大きく、長く続いていたことがわかります:
 

2020年12月28日月曜日

彩雲 — 関東地方

 
今日は関東地方で彩雲が見られたようです。雲研究者・気象庁気象研究所研究官の荒木健太郎さんのツイートから:
 
 「『彩雲とは太陽の光が雲を構成する水滴の間を通り抜ける時に分光(曲げられたり散乱したり)して、鮮やかな虹色となって雲を彩る現象です」: 
 
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2020年12月27日日曜日

キラウエア山が噴火 — ハワイ (続報-2)

 
キラウエア山(地図)の噴火は現地時間で 12月20日午後9時30分に始まりましたが、その前後の変化を比較する写真です。左側は 20日午後6時少し前に撮影(噴火の約 3時間30分前)。火口底には水が溜まって火口湖となっています。右側は 24日午前6時30分直後の撮影。溶岩湖の表面は、すでに消滅した火口湖の湖面よりも高くなっています。火口壁からの溶岩流入が続いています。(画像中央の緑色の棒をマウスでドラッグすると、画像の境界を移動することができます。)


2020年12月26日土曜日

霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベルを引上げ

 
12月25日21時、霧島山新燃岳(地図) の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き上げられました。12月11日に「1(活火山であることに留意)」に引き下げられたばかりだったのですが ・・・

「新燃岳では、12月18日から火口直下を震源とする火山性地震が増加しています。16日から本日(25日)までの10日間で 300回発生し多い状態となっています」、「新燃岳火口から概ね 2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください」:

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近畿圏中心領域大型地震 (続報-228)

 
八ヶ岳南麓天文台の串田氏が 12月23日16:00付で更新情報を出しています:
 
今回の更新情報をまとめると以下のとおりです:
  • 前回の更新情報では「最も早い発生時期は 2021年3月3日前後; この場合、20年5月1日極大に対する前兆変動が 12月15日前後に終息」とした。

  • 12月15.8日、秋田観測点の A5 観測装置の前兆変動が終息。現在も A5 は完全静穏直線基線を記録中。A5 の初現は19年11月18日、極大は 20年5月1.5日。

    この初現・極大・終息の日時に経験則(*1)あるいは(*3)を適用すると、発生時期として 21年3月4日± を得る。また、経験則(*2)を適用すると 21年3月3日± を得る。

  • 12月21.3日、八ヶ岳の CH06 観測装置にやや大きい特異変動が出現。CH06 では、19年12月23.2日極大に対して 20年11月10日に前兆変動が終息していた。

    今回の特異変動を直前特異(前兆変動終息後に前兆変動が短期間再出現する現象)と認識して経験則(*4)を適用すると 21年3月4日± を得る。

  • 以上から、最も早い場合の地震発生推定時期として 21年3月4日 ± 1日 の可能性がやや濃厚となった。


  • 12月21日の青森県東方沖の地震(M6.5、最大震度 5弱)について

    12月16日に高知観測点の K6 と K8 観測装置に BF前兆変動(基線のうねり変動、典型的な地震前兆波形)の極大を観測 → 12月18日配信の観測情報で「12月21日±2日、北海道南部〜東北沖で M6.7±0.5」と予報。予測成功

推定時期最も早い場合、3月4日 ± 1日がの可能性
推定時刻 午前9時±1時間30分 または 午後5時±3時間
推定震央領域 続報 No.292」所載の図3を参照
推定規模 M7.8 ± 0.5
推定地震種 火山近傍の震源が浅い地殻内地震


(*1) [極大〜発生]:[終息〜発生] = 3.9:1
(*2) [初現〜発生]:[極大〜発生] = 20:13
(*3) [初現〜発生]:[終息〜発生] = 6 : 1
(*4) [極大〜発生]:[直前特異〜発生] = 6:1
 
 

2020年12月25日金曜日

2つの小惑星が月と地球に接近

12月25日から26日にかけて、小惑星〝2020 YZ3〟と〝2020 YG3〟が月と地球に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 YZ38~17  (月)12月25日 19:19
(地球)12月26日 06:46
1.82
1.61
2020 YG311~24  (月)12月26日 02:01
(地球)12月26日 11:02
1.99
1.95
(1LD=地球から月までの平均距離) 

YZ3 と YG3 はともにアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。YZ3 と YG3 が最初に観測されたのは12月22日です。

接近時の地球との相対速度は、YZ3 が秒速9.4km(時速約3万4000km)、YG3 が秒速8.1km(時速約2万9000km)と予報されています。

YZ3 の月と地球への接近時刻にはそれぞれ ±3分、±2分の誤差が見込まれています。また、YG3 の月と地球への接近時刻にはともに ±7分の誤差が見込まれています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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霧島山(新燃岳)で火山性地震増加

 
霧島山新燃岳(地図) で 12月18日から火口直下を震源とする火山性地震が増加しています。噴火警戒レベルに変更はありません。同山では 12月11日に噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」に引き下げられたばかりです。

「新燃岳では、12月18日から火口直下を震源とする火山性地震が増加しています。15日から本日(24日)17時までの 10日間で 240回発生しています。火山性微動は観測されていません」、「地震の増加に伴う地殻変動は認められていません」:


2020年12月24日木曜日

小惑星 2020 YM1 が月と地球に接近


12月25日、小惑星〝2020 YM1〟が月と地球に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 YM13~7  (月)12月25日 07:34
(地球)12月25日 09:54
2.52
1.65
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアテン群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは12月19日です。

接近時の地球との相対速度は極めて遅く、秒速3.2km(時速約1万2000km)と予報されています。

現時点の予報では、月と地球への接近時刻には ±2分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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異臭騒ぎで新展開?

 
三浦半島東岸を中心とした異臭騒動は12月に入っても続いているようです:
 
以下は、神奈川県環境科学センター を取材した報道です。これまで現場で採集された空気からはガソリンに含まれる複数の物質が検出されていますが、これらは人間がにおいを感じられる濃度に達しておらず異臭の原因ではない、ということで、同センターでは極めて微量でも人間の鼻で感じられる硫黄系の物質に着目しています。

「硫黄系の物質には一般的に人為的なものと火山ガスなど自然由来のものが含まれるため、何が原因か絞り込めないのが現状です。県は異臭が発生した時、工場や事業所などで漏洩がなかったか調査しました」、「今のところ、悪臭発生時に漏洩や事故があったという情報はないです」(神奈川県環境農政局環境部):

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バイカル湖周辺で地震続く

 
12月10日付「バイカル湖で M7.6 ?」の続報です。

12月10日以降、バイカル湖周辺(バイカル地溝帯)で地震が続いています。ユーラシア大陸が少しずつですが裂けつつあるようです:
 
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キラウエア山が噴火 — ハワイ (続報)

 
12月22日付「キラウエア山が噴火 — ハワイ」の続報です。
 
ハレマウマウ火口内への溶岩流入が続いています。以下は、現地時間 23日早朝(日本時間では23日から24日にかけての深夜)の状況です。火口底の溶岩湖の深さは 24時間で 23m上昇し、156mに達しています。これは、噴火前に火口底にあった湖水の深さの 2倍以上です:
 

2020年12月23日水曜日

定置網にテングノタチ — 富山県射水市

 
12月22日朝、富山県射水市堀岡(地図)沖の定置網に深海魚のテングノタチが入っているのが見つかりました。網を引き上げる際に死んだということです。体長 1m 5cm。
 
富山湾でテングノタチが見つかったのは、2007年12月、14年10月に次いで今回が 3例目。

「富山でテングノタチが初捕獲された 07年には埼玉県熊谷市などで 40・9度を記録する猛暑に見舞われたうえ、秋には当時の安倍晋三首相が体調不良で辞任するなど、今年との共通点が何かと多い。翌 08年には安倍政権に代わった福田内閣が総辞職し、夏の北京五輪では(後略)」:

ちなみに地震についていえば、07年は能登半島地震(M6.9、最大震度 6強)、新潟県中越沖地震(M6.8、6強)、千葉県南部(M4.8、5弱)、神奈川県西部(M4.9、5強)など、翌 08年には茨城県沖(M7.0、5弱)、 岩手・宮城内陸地震(M7.2、6強)、岩手県沿岸北部(M6.8、6弱)などが発生しています。
 
以下はこのブログで扱った過去の事例です。今年は、11月に福井県美浜町沖で、12月には新潟県糸魚川市でテングノタチが見つかっています:
 
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2020年12月22日火曜日

地下水噴出 — 北海道札幌市

 
12月14日、札幌市営地下鉄の南北線「北34条駅」(地図)では、湧き水とみられる大量の水が流れ込んで駅構内の連絡通路や線路が水没し使用できなくなりましたが、原因は地下水の激しい噴出であったようです。以下の記事に掲載されている動画の冒頭の画像がその激しさを示しています:

そして、この噴出の遠因が、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震(Mj 6.7、深さ 37km)にあるのでは、との指摘が出ています。
 
「水質を調査したところ水道水でも汚染水でもないということなので、地下水かなと考えています。北34条駅については胆振東部地震直後から湧水量がかなり増えている」(札幌市交通局)、「地震の直後に(水の量が)増えたということであれば因果関係は否定できないかもしれない」(道立総合研究機構)、「2年前の胆振東部地震では北34条駅周辺でも道路が波打って陥没するなどの被害が出ました」:

北海道の日本海側で地下の圧力が高まっているのだとしたら・・・
 
 
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キラウエア山が噴火 — ハワイ

 
現地時間 12月20日21時30分(日本時間 21日16時30分)ごろ、米国ハワイ島(ビッグ・アイランド)のキラウエア火山(地図)で噴火が始まりました。山頂にあるハレマウマウ・クレーター内の火口壁に 3ヶ所の噴出口ができて溶岩が流出し、クレーターの底に形成されていた湖に流入。湖水は蒸発し溶岩湖となっています:
 
 12月初めからマグマの貫入を示す地殻変動などが観測されていたのですが、12月18日ごろには終息していました。
 
キラウエア山では 2018年5月から 9月ごろにかけて、亀裂から大量の溶岩が流出する噴火が発生し大きな被害が出たことは記憶に新しいところです。
 
 
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2020年12月21日月曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-121)

米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、現地時間12月20日12時14分(日本時間21日04時14分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年48回目の噴出です。記録が残っている範囲で最多だった昨年の噴出回数と並びました。年内にもう 1回噴出があるでしょうか:

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月9日 14
2 1月23日 14
3 2月1日 9
4 2月12日 11
5 2月21日 9
6 2月28日 7
7 3月6日 7
8 3月15日 9
9 3月24日 9
10 4月2日 9
11 4月10日 8
12 4月27日 17
13 5月8日 11
14 5月14日 6
15 5月19日 5
16 5月23日 4
17 5月31日 8
18 6月3日 3
19 6月8日 5
20 6月12日 4
21 6月18日 6
22 6月23日 5
23 6月29日 6
24 7月3日 4
25 7月9日 6
26 7月13日 4
27 7月19日 6
28 7月24日 5
29 7月30日 6
30 8月3日 4
31 8月9日 6
32 8月14日 5
33 8月20日 6
34 8月26日 6
35 9月1日 6
36 9月9日 8
37 9月16日 7
38 9月26日 10
39 10月5日 9
40
10月14日 9
41
10月19日 5
42
10月27日 8
43
11月3日 7
44
11月11日 8
45
11月20日 9
46
11月29日 9
47
12月11日 12
48
12月20日 9


以下は、最寄りの地震計と、噴出した熱水が流れ込む川の流量の記録です。最初の噴出は勢いがよく14分間ほど続き、その後は規模の小さい噴出が断続的に繰り返したようです。17時51分ごろにも振幅が少し大きくなっていますが、噴出によるものか定かではありません:

昨年(2019年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は48回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした(昨年の噴出記録はこちらを参照してください)。


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西之島の警戒範囲を縮小

 
 西之島(地図)はずっと噴火を続けていると思っていたのですが、8月下旬以降は噴火が確認されていなかったのですね。12月18日、警戒が必要な範囲が「山頂火口から概ね 2.5km」から「概ね 1.5km」に縮小されました。「火口周辺警報(入山危険)」は継続しています。
 
「8月下旬以降、噴火は確認されておらず、気象衛星ひまわりによる観測でも、西之島の地表面温度は周囲とほとんど変わらない状態になっています」「11月24日および 12月7日に海上保安庁が実施した上空からの観測によると(中略)山頂火口内壁から白色の噴気が上がり、熱画像では高温部が認められました」: 
 
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2020年12月20日日曜日

牛飼い座タウ星から? の電波を受信

 
惑星を持つとされる 3つの恒星(蟹座 55番星、アンドロメダ座ウプシロン星、牛飼い座タウ星)を電波望遠鏡で観測したところ、地球から 51光年の距離にある牛飼い座タウ星の惑星(Tau Boötes b)からとみられる 14〜21メガヘルツの電波バーストを検知したとのことです。

「これは地球で初めて検知された太陽系外惑星からの電波放射である可能性がある」、「検知された電波信号は弱く、うしかい座タウ星から放射されたものかどうかについて不確実性は依然として残っている」:

木星や土星などの太陽系内の惑星も電波を出しています。今回受信した電波が太陽系外惑星から発せいられたものだと確認されれば、太陽系外惑星を発見する手段が一つ増えたことになります。
 
 

「バイデン前副大統領」 vs. 「バイデン次期大統領」

 
 NHK のニュースをネットで視聴したり読んだりしていて気づいたのですが、米国のバイデン次期大統領の呼び方が 12月9日を境に変わりました。12月8日までは「アメリカ大統領選挙で勝利を宣言した民主党のバイデン前副大統領」、あるいは短く「民主党のバイデン前副大統領」だったものが、12月10日以降は「バイデン次期大統領」となりました。9日は混在していました。
 
何がきっかけとなったのかはよくわかりません。連邦法の規定で各州が選挙に関する紛争を解決せねばならない期限は 12月8日(この日までに投票結果が確定した場合、連邦議会はその結果に対し異議を唱えることはできない)。連邦最高裁判所が、激戦4州の認定結果を無効にすべきだとする テキサス州などの司法長官の訴えを棄却したのは 12月11日。選挙人による投票が行われ、その結果を見届けた共和党上院のミッチ・マコネル院内総務がバイデン氏を次期大統領と認めて祝意を表したのは 12月14日のことでした。
 

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プロキシマ・ケンタウリから信号を受信

 
 イギリスの大手一般紙『ガーディアン』がリーク情報にもとづいて最初に報道した内容です。
 
昨年の4月と5月に、オーストラリアの(電波)望遠鏡が太陽系に最も近い恒星として知られているプロキシマ・ケンタウリ(ケンタウルス座α星C)の方向から電波(信号)を受信したとのことです。980MHz 付近の細い電磁波ビームで、その方向や周波数の偏移がプロキシマ・ケンタウリの周囲にあるとされる惑星の動きと一致しているとのこと:

まだ、自然現象や人為的な発生源の可能性が完全に排除されているわけではないようですが、受信した科学者たちは論文を執筆中(あるいはピア・レビュー中?)とのことで、今後の発表が待たれます。
 
プロキシマ・ケンタウリの周囲には 3つの惑星が見つかっていますが(1つは未確認)、そのうちの「プロキシマ・ケンタウリ b」はハビタブル・ゾーン内にあるとされています。

2020年12月19日土曜日

テングノタチ漂着 — 新潟県糸魚川市

 
12月6日、新潟県糸魚川市能生(地図)の海岸に、深海魚のテングノタチが打ち上げられているのが見つかりました。体長 1m 23cm。
 
「テングノタチはアカマンボウ目アカナマダ科の深海魚で、銀灰色をした細い体にテングのような頭上部から伸びる赤色の背びれを持っているのが特徴」、「リュウグウノツカイよりも見る機会が少ない希少種」:

以下は過去の事例です:
 
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小惑星 2020 YG が月と地球に接近


12月20日、小惑星〝2020 YG〟が月と地球に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 YG6~13  (月)12月20日 16:52
(地球)12月20日 22:03
1.90
1.15
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは12月16日です。

接近時の地球との相対速度は秒速9.2km(時速約3万3000km)と予報されています。

現時点の予報では、月と地球への接近時刻には ±2分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2020年12月18日金曜日

小惑星 2020 YF が地球と月に接近

12月18日から20日にかけて、小惑星〝2020 YF〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 YF4~9 (地球)12月18日 10:32
 (月)12月20日 13:14
1.16
1.30
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアテン群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは12月17日です。

接近時の地球との相対速度は極めて遅く、秒速 3.1km(時速約 1万1000km)と予報されています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2020年12月17日木曜日

浅瀬にリュウグウノツカイ — 静岡県沼津市

 
12月15日朝、静岡県沼津市内浦にある「あわしまマリンパーク」(地図)の船着き場近くの浅瀬で、リュウグウノツカイが泳いでいるのが見つかりました。体長約 50cm で、まだ子どもとみられています。

「14日からの強風で海水がかき混ぜられて浅瀬に流れ着いたのではないか」(あわしまマリンパーク):

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「グレート・コンジャンクション」木星と土星が超大接近

 
来る 12月21日から22日にかけての夜、木星(-2.0等級)と土星(+0.6等級)が超大接近します。最も近づくのは、『天文年鑑』(誠文堂新光社)によると 12月21日22時32分(日本時間)、国立天文台の資料「木星と土星が接近(2020年12月)」によると 22日午前3時ごろ。いずれの時刻にしても、日本では木星と土星が地平線下に沈んだ後ですので、その前か翌日に観望することになります。
 
最接近距離(角距離)は 6′(10分の1度)。北斗七星のひしゃくの柄の先端から2番目に位置する 2等星ミザールとそのすぐそばにある 4等星アルコルは、その 2つを見分けられるかどうかで昔から視力の検査に使われてきましたが、両星の角距離は 12′ (5分の1度)です。今回の大接近時、肉眼では木星と土星がほとんど一つの星のように見えるかもしれないといわれています。

木星と土星がここまで接近するのは約 400年ぶり。前回は 1623年で、木星の 4大衛星を発見したガリレオ・ガリレイが活躍している時代でした。キリストが誕生したときに東方の三博士をベツレヘムに導いたとされる星も、このような明るい惑星の合(コンジャンクション)であったともいわれています。

地球から見て木星と土星がこれほど近づくということは、地球-木星-土星が直線状に並ぶことを意味します。いわゆる惑星直列です。ただし、地球から木星までの距離は地球から太陽までの距離の約6倍、土星までは約11倍も離れているので、木星や土星の重力や潮汐力によって地震が起きるという類いの話は聞き流しましょう。
 

小惑星 2020 XX3 が地球と月に接近

12月18日、小惑星〝2020 XX3〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 XX35~12 (地球)12月18日 15:41
 (月)12月18日 16:10
0.15
0.85
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは12月10日です。

接近時の地球との相対速度は非常に遅く、秒速 5.9km(時速約 2万1000km)と予報されています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2020年12月15日火曜日

富士山に変則的な降雪

 
富士山といえば山頂部に雪を戴いた姿をイメージしますが、12月15日の富士山は東から南東側(須走から宝永火口、地図)にかけてだけ麓近くまで積雪のある珍しい姿を見せました。
 
「14日(月)は、伊豆大島付近から静岡県東部にかけて、北東の風と西風がぶつかり合う場所でシーラインと呼ばれる雲の帯が形成されました。さらに夜にかけて弱い前線帯が通過したため、富士山の東側の一部だけ雪が降ったとみられます」:
 
富士山については最近、以下のような報道もありました:
 
温暖化以外にも原因があるとしたら ・・・
 

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小惑星 2020 XF4 が地球と月に接近

12月16日から17日にかけて、小惑星〝2020 XF4〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2020 XF49~19 (地球)12月16日 20:16
 (月)12月17日 09:33
0.89
0.34
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星はアポロ群に分類されています。

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは12月5日です。

接近時の地球との相対速度は遅く、秒速 6.8km(時速約 2万5000km)と予報されています。


このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2020年12月14日月曜日

ロール雲出現 — 東京都、神奈川県、埼玉県

 
12月14日朝、東京都、神奈川県、埼玉県などの上空に複数の帯状あるいはロール状の雲が現れました。
 
「今日の関東南部では上空2000mくらいで強い西寄りの風が吹いていて(中略)この強い風が一部で波打ち始め、ロール状の雲が作られたとみられます」: 

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2020年12月13日日曜日

世界各地にモノリス出現

 
米国ユタ州でモノリスが発見され、何者かによって撤去された後、ルーマニアや米国カリフォルニア州にもモノリスが出現しました。その後は雨後の竹の子のごとく世界各地にモノリスが現れ、一部は消え去りましたが、とてもフォローしきれないなと諦めていたところ、フランス通信社(AFP)がまとめてくれました:

麦畑などに出現するミステリー・サークルも世界各地に拡散しましたが、モノリスも同じような経過をたどるのでしょうか。
 
 
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山梨県東部・富士五湖で M4.0、異常震域

 
12月13日午前8時50分ごろ、山梨県東部・富士五湖地域で M4.0、震源の深さ 180km の稍深発地震が発生しました(震央地図)。発震機構は、逆断層タイプにやや横ずれ断層タイプが加わった感じです。

この地震で有感となったのは栃木県宇都宮市の震度 1 だけでした。沈み込んだ海洋プレートのスラブによって地震波が伝わる異常震域現象だと思われます。
 
 
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スナメリが川を遡る — 佐賀県佐賀市

 
12月12日、佐賀県佐賀市嘉瀬町(地図)の市街地を流れる本庄江川にスナメリが迷い込んでいるのが見つかりました。住民らによって救助され、トラックで約 9km 離れた港まで運ばれた後、有明海の沖合に放されました。

「スナメリは有明海沿岸に生息し、2000年以降、佐賀県内では10件前後の打ち上げ例が報告されている」(県立宇宙科学館):

九州の西方にある済州島(韓国、地図)では、11月28日から 12月6日まで 9日間連続でスナメリの死骸が見つかっています。混獲されたあと廃棄された可能性もあるようです。
 
「今年に入って発見されたスナメリの死骸は、計36頭に達している」、「2018年には8体、2019年には44体のスナメリの死骸が済州海岸で発見されている」:


2020年12月12日土曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-120)

米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)が、現地時間12月11日20時42分(日本時間12日12時42分)ごろから熱水や水蒸気を噴出し始めました。今年47回目の噴出です:

日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月9日 14
2 1月23日 14
3 2月1日 9
4 2月12日 11
5 2月21日 9
6 2月28日 7
7 3月6日 7
8 3月15日 9
9 3月24日 9
10 4月2日 9
11 4月10日 8
12 4月27日 17
13 5月8日 11
14 5月14日 6
15 5月19日 5
16 5月23日 4
17 5月31日 8
18 6月3日 3
19 6月8日 5
20 6月12日 4
21 6月18日 6
22 6月23日 5
23 6月29日 6
24 7月3日 4
25 7月9日 6
26 7月13日 4
27 7月19日 6
28 7月24日 5
29 7月30日 6
30 8月3日 4
31 8月9日 6
32 8月14日 5
33 8月20日 6
34 8月26日 6
35 9月1日 6
36 9月9日 8
37 9月16日 7
38 9月26日 10
39 10月5日 9
40
10月14日 9
41
10月19日 5
42
10月27日 8
43
11月3日 7
44
11月11日 8
45
11月20日 9
46
11月29日 9
47
12月11日 12


以下は、最寄りの地震計の記録です。機器に障害が発生したためか記録が途中で途切れていますが、少なくとも 1時間半以上にわたって噴出が続いたようです:

昨年(2019年)のスティームボート間欠泉の年間噴出回数は48回で、正確な記録が残っている範囲ではこれまでで最多でした(昨年の噴出記録はこちらを参照してください)。


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2020年12月11日金曜日

霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベルを引下げ

 
12月11日、霧島山新燃岳(地図) の噴火警戒レベルが「1(活火山であることに留意)」に引き下げられました。新燃岳では今年1月2日から噴火警戒レベル「2(火口周辺規制)」の状態が続いていました。
 
「新燃岳では、2019年11月頃から新燃岳火口直下を震源とする火山性地震の一時的な増加や、火口西側斜面の割れ目付近で地熱域の拡大と噴気活動の再開、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量のわずかな増加といった火山活動の高まりが認められました。その後は、地震活動は低下傾向となり、地熱域、噴気活動、火山ガスの放出量に変化はありません。また、GNSS 連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは停滞しています」:
 
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2020年12月10日木曜日

バイカル湖で M7.6 ?

 
現地時間12月10日午前5時45分ごろ(日本時間10日午前6時45分ごろ)、ロシア・ブリヤート共和国(バイカル湖の南岸一帯を占める共和国)で M7.6 の地震が起きた、と日本語版『Sputnik』が伝えました。「ブリヤート共和国で10日、マグニチュード7.6の地震が発生した。ロシア非常事態省が発表した」:
 
 一方、英語版の『Sputnik』や『Tass』は M5.5 と報じています。後者には「the earthquake’s magnitude was 5.5, with the intensity of 7.6 in the epicenter(当該地震のマグニチュードは 5.5、震源地での震度は 7.6)」と書かれています:

海外の報道では、マグニチュードと震度を混同した記事を時々見かけます。上の日本語版の記事もその類いで、いずれ修正されるかも知れません。

ロシアでは「メドヴェーデフ・シュポンホイアー・カルニク震度階級」という 12段階の震度階が使われています。なぜ震度に小数点以下の数値がつくのか、よくわかりませんが、とりあえず Wikipedia に載っている換算式を当てはめると、日本の気象庁震度階では 4〜5 程度の揺れだったようです。

以下は米国地質調査所(USGS)の発表です。M5.5、震源の深さ約 10km で、正断層タイプ。震央はバイカル湖内です(震央地図)。ロシアの報道ではバイカル湖に流れ込むセレンガ川のデルタ地帯となっています:

バイカル湖は、ユーラシア・プレートとアムール・プレートの境界に形成された地溝帯の陥没部にあたるので、正断層タイプの地震が発生するのは不思議ではありません。